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第64話:そして僕らの向かうところは?(その4)(完結)
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「・・・そんな事があったんだ」
すみれはユキヤと涼香の話を最後まで聞いていた。
「・・・隠すつもりはなかったんだが、
今までどうしても話しにくかった。すまん」
ユキヤは珍しくしおらしく謝った。
「・・・でも何でそんなひどい捨て方したのに、
今頃ちょっかい出して来たんだろうね?」
すみれは疑問に思った事を素直に口にした。
「さぁ? 理由は知らんが、ただ言えるのは、
あいつは俺らの仲を裂こうとしたことだよ」
ユキヤは不機嫌そうだ。
「・・・あいつがお前の存在を知ってしまった以上、
お前に被害が行くかもしれない。だから今回、
こうしてすべてを話すことにした。」
ユキヤは真剣な表情で話を続ける。
「そっか。ありがとう。」
すみれは微笑んで答えた。
「俺はすみれの事が好きだ。だから、何かあったら必ず守って見せる。」
「嬉しいけど、私だってユキちゃんの事を守りたいんだよ。」
「わかった。なら、お互い助け合おうぜ。」
ユキヤはニカッと笑った。
「うん!よろしくね!」
すみれも笑顔で返した。
「で、ホワイトデーだけど・・・」
「ああ!すまん・・・いろいろあり過ぎてまだ用意できてない・・」
ユキヤは申し訳なさそうな顔をする。
「別に気にしてないよ。ちょっとぐらい遅れてもかまわないって」
すみれはユキヤの頭を撫でた。「悪い・・・」
ユキヤはしゅんとした顔になる。
「いいよ。その代わり、ちょっとお願いがあるんだけど・・・」
すみれはちょっと恥ずかしそうに言った。
「なんだ?言ってみろよ」
ユキヤは首を傾げた。
「ホワイトデーのお返しなんだけど・・・さっきの話聞いてたら、
ユキちゃんとの「強い何か」が欲しくなったな・・・」
「は?」
ユキヤは思わず聞き返す。
「ユキちゃんの心にそんな深い傷を負わせた緑山さん・・・
それが消えるぐらいの強い何か・・・」
すみれの目は真剣だった。
「えっとだな、それって、どういう意味だ?
キスとか抱きしめるとかじゃ駄目なのか??」
「う~ん、まあそういうことでもいいけどね。でもそれだけじゃないの。
今の私たちにしか出来ないような・・・」
すみれの言いたいことがいまいちよく分からないユキヤだったが、
取り敢えずその要望に応えようと、すみれと抱き合って、
軽く口づけをした。そしてしばらく見つめ合った後でまた唇を重ねる。
「ん・・・」
すみれの吐息が漏れる。
「どうした?なんか不満か?」
ユキヤは少し不安げな顔になった。
「違うの。嬉しくてつい・・・」
すみれは照れたように笑う。
「そうか、良かった」
ユキヤはホッと胸をなでおろす。
「ねぇ、今度はユキちゃんからして欲しいな・・・」
すみれは目を閉じて、少し上を向いて唇を少し突き出す。
「ああ、わかった」
ユキヤはすみれの肩を抱いて引き寄せる。
そして、すみれに優しくキスをする。
「ユキちゃん・・・」
すみれはユキヤの背中に腕を回す。
「すみれ・・・」
ユキヤもすみれをギュッと強く抱きしめる。
すみれはユキヤの胸に顔を埋めながら言う。
「今はユキちゃんを沢山可愛がってあげたい・・・」
すみれはそう言ってさらに強くユキヤを抱きしめる。
「おいおい、今日は何があったんだ?随分積極的じゃないか」
ユキヤは少し戸惑った様子を見せる。
「だって、最近ずっとケンカしてたし・・・それに・・・」
すみれは少しだけ口をつぐむ。だが意を決したように言葉を続ける。
「さっきの話・・・聞いてたらユキちゃんを離したくなくなっちゃった」
正直、涼香のことは気にかかる。
胸の中にもやもやとしたものが湧いてるのも本当だ。
自分で言った「より強い何か」は正直すみれ自身にも
漠然としすぎていた。
(でも、でも今わかるのは・・・私がユキヤを離したくないって事)
この想いはもう止めようがないほど、自分の中で膨らんでいくのを
感じていた。
「ユキちゃんの事を思う気持ちだけは誰にも負けないつもりだから・・・」
すみれの言葉にユキヤはちょっとびっくりする。
今までの二人にはあまり無かったパターンかもしれない。
(浮気がバレた時とかは怒るだけだったけど・・・)
すみれのこんな姿を見るのは初めてだった・・・。
(これってこいつなりのやきもちなのかな・・・)
そう思った途端、急にすみれが可愛らしく見えてきた。
「ふーん、お前って意外と可愛いところあるじゃん」
ユキヤはすみれの頭をポンポンとする。
「わっ!何よ!」
すみれは顔を真っ赤にする。
「別に、ただなんとなくそうしたかっただけだ」
ユキヤはニヤリと笑う。
「もぅ・・・」
すみれは少し恥ずかしそうにした。
「なぁ、せっかくだし、もっとキスしようぜ」
「うん」
二人は再びキスをした。今度はすみれから積極的に舌を入れてくる。
ユキヤもそれに応えて、激しく絡み合うように唇を重ねあう。
「んっ・・・」
二人の吐息が激しくなる。
そのままベッドに倒れ込むようにして押し倒す。
「・・・本当に可愛がっていい?」すみれが聞く。その目は潤んでいる。
「ああ、もちろん。俺を好きにしてくれ」
ユキヤはニッコリと笑って答える。
「ありがとう」
すみれはユキヤの首筋にキスをする。
「ああっ・・・」
ユキヤが甘い声を出す。
首筋から鎖骨、胸へと徐々にキスを落としていく。
「ここ、弱いもんね」
「ああ、すみれ、そこ、すごく感じる・・・」
「知ってる」
すみれは胸の先端を口に含む。
「うっ・・・」
ユキヤの体がビクンと震える。
「ユキちゃんって乳首を吸われるの好きだよね」
「ちっ、違う・・・」
「違わないでしょ」
すみれはユキヤのズボンを脱がせる。
「ほら、やっぱりビンビンになってる」
「それは・・・」ユキヤの顔が赤く染まる。
「大丈夫、わかっているよ」
すみれは優しく微笑んで、ユキヤのモノに手を添える。
そしてゆっくりと口に含んだ。
「くっ・・・」
ユキヤは快感に体を震わせる。
「どう?気持ち良いでしょ」
「ああ、凄くイイ」
「良かった」
すみれは嬉しそうな顔でユキヤのものを舐め始める。
「なぁ、なんか前よりうまくなってないか?」
「まぁ、それなりに回数重ねてますから」
「なんか腹立つな」
「えへへ」
すみれはペロっと舌を出して笑う。
「・・・そろそろいつもみたいに全部脱がして動けなくしちゃう?
それともこのままがいい?」
「いや、今日はすみれに身を任せたい気分だ」
「わかった」
すみれはユキヤの服を脱がせていく・・・そして、
かちゃり・・・
首輪をかけた。これで準備完了。
「さて、始めましょうかね」
すみれはちょっとワクワクしていた。
「なんだよ、いきなり首輪なんてかけて」
ユキヤ君がちょっと不満げに言う。
「だって、ユキちゃんは私の物なんだし、これくらいしないと」
「は?俺は誰の物でもないぞ」
「そんなこと言うと、腕も足も動けないようにしちゃうよ」
すみれは少し怖めの口調で言う。
「・・・お前のそういうのにも慣れっこになってきたよ」
「じゃあ、遠慮なくやらせてもらうから」
すみれはユキヤの両足をM字開脚させる形で固定する。
「おい、こんな格好恥ずかしいだろ・・・」
ユキヤが抗議の声を上げる。
「別にいいじゃない、私しか見てないんだから」「そりゃそうだが・・・」
「それにしても、相変わらず大きいわねぇ~」
すみれはまじまじとユキヤの股間を見つめる。
「あんまり見るなよ・・・」
「どうして?」
「どうしても何も、普通に恥ずかしいわ!」
いつものこととはいえ、恥ずかしいもんは恥ずかしいようだ。
すみれはユキヤの身体をまじまじと見つめる。
(最近なんか肌もきれいになってる気がする・・・)
「なんか女の子の肌みたい・・・」
「そうかな?自分ではよくわからないけど」
「綺麗だよ」
「・・・素直に喜んでいいんだか」
すみれはユキヤの胸から腹にかけてを撫でる。
体毛はすべて処理されているので、何の抵抗もなく手が滑っていく。
「うん、ツルツルで触り心地抜群」
「くすぐったいんだが」
「我慢しなさい」
すみれはユキヤの胸に口づけをする。
「ん・・・」
「ふぅ・・・」すみれは口を離す。
「ちょっとしょっぱいかな?」
「汗かいてるしな」
「でも嫌いじゃないかも」
「変態」
ユキヤは呆れたように言った。
「否定はしないけどね」すみれはニヤリとする。「お前なぁ・・・」
「冗談は置いといて、そろそろ本番行くね」「・・・え?」
すみれは自分の指にスキンをはめる。
「・・・何をするつもりだ?」
「わかってるくせに」すみれはユキヤの後ろに回り込む。
そして、ゆっくりとアナルに挿入していく。
「ちょっ!?待て!そこは違うだろ!」ユキヤは少し慌てる。
「大丈夫、ちゃんと洗ってあるでしょ?」
「だからって・・・」
「はい、力抜いてー」
すみれはローションのついた手でユキヤの後ろの穴をマッサージし始める。
「おいっ、マジでやめっ・・・」
「動かないで」
すみれはユキヤの後ろの穴を優しくほぐしていく・・・
「ああ・・・んんっ・・・」つい声が出てしまう。
「・・・大分柔らかくなったかな?」
「もう十分だろ!」
「まだダメ」
すみれはユキヤのアナルをじっくりと観察している。
「・・・そんなに見ないで」
「ユキちゃんのここ、可愛いよね」
「うるさい!」
「でもヒクヒクしてるよ。」
「・・・だからいちいち説明するなってば!」
ユキヤがちょっと涙目になり始める。
「よし、そろそろいいかな」
すみれは再びユキヤの前に座る。
「入れるよ」
「・・・う、うん」
すみれはそっと指を入れていく・・・「痛かったら言って」
「わかった」
すみれはゆっくり動かし始める。
「どう?気持ちいい?」
「・・・よくわからない」
「もう少し動かすから」
すみれはユキヤの反応を見ながら、徐々に動きを大きくしていった。
「・・・はあ、はぁ」「だいぶ良くなってきたんじゃない?」
「まあな・・・」
「じゃあ、次は二本入れてみるね」
すみれはユキヤの尻穴にスキンをかぶせた人差し指と中指を入れる。
「ふぁ・・・」ユキヤは声を上げる。「どうかした?」
「大丈夫・・・つづけて」
(やっぱりアナル弄られると女の子っぽくなっちゃうのね・・・)
「ユキちゃん、かわいいよ」
「うるさいよ・・・」
「ごめん、ごめん」
すみれはそう言いながらユキヤの前立腺を探り当てる。
「ひゃあっ!!」
ユキヤは悲鳴に近い声をあげてしまう。「ここがいいんだ」
「うぅ・・そこばっかり、止めてくれ・・・」
「ダーメ♪」
すみれは執拗に攻め続ける。その指が動くたびに
ユキヤの中を痺れるような快感が襲う。
「あぁん・・・だめぇ、おかしくなるぅ・・・」
ユキヤは身体を震わせている。
「男の子はやっぱりここの刺激に逆らえないんだねぇ」
「はぁ、はぁ・・・」
ユキヤは息を荒げている。顔は真っ赤だ。
「もっとして欲しい?」
「・・・・・・・・・」
ユキヤは何も言わずにコクリとうなずいた。
「そうやって、私しか知らないユキちゃんをもっと見せて・・・」
すみれはさらに強く前立腺を刺激する。「ああぁぁっ・・・」
ユキヤは快楽に身を委ねていた。「ユキちゃんの感じてる姿、すっごく可愛いよ」
「うううぅ・・・」何か言いたくても身体に力が入らない。
「そろそろイキたい?」
「・・・うん」「そっか、じゃあそろそろイカせてあげる」
すみれはユキヤのペニスに手を伸ばす。
「ちょっ、それはまずいって」
「何で?気持ちいいでしょ?」
「いや、その・・・」
「これだけじゃないよ」とすみれは太目のディルドを出す。「なっ!?」
「これ入れたらどんな反応するかな?」
「やめろって、それマジでシャレにならないって!」
ユキヤはその太さを見て思わず躊躇してしまう。
「いつものよりちょっと太いかもだけど、これだけほぐれてるなら大丈夫」
本当はちょっとどころではない・・・。
「頼むから勘弁してくれ・・・」
「ダメ」
すみれはユキヤの後ろに挿入していく。
「ぐわああああああ・・・」腸の中に何かが入ってくるのがわかる。
「動くよ」「無理だって・・・」
「えいっ」
すみれは一気に奥まで押し込んだ。
「ああああああ!!!!」
ユキヤは今までに出したことのないような大声で叫ぶ。
「すごい!全部入っちゃった・・・い、痛くない?」すみれまで驚いている。
(嘘だろ?!)異物感はあるが、痛みらしい痛みはない。
ユキヤ自身も信じられない・・・
「頼む、抜いてくれよ・・・」
「あ、でも動かしても大丈夫そう・・・」
すみれはゆっくりとディルドを出し入れし始める。
「んっ、あっ、くっ・・・」
「どう?気持ちいい?」
「・・・わからないよ」気持ちいい以前に腹部が苦しい。
「まだまだこれからだからね」
すみれはさらに前のモノも一緒に刺激していった。
「ああああぁぁ!」
筆舌にしがたいな快感がユキヤの全身を襲った。
「ほらもうこっちもこんなに大きくなってるし」
「お願い、もう許して・・・」
「ダーメ」
すみれは許してくれない。
「・・・愛してるよ。ユキちゃん」「お、俺も・・・」
ユキヤが息も絶え絶えに答えた。
「ありがとう・・・嬉しいな」
すみれは手首の動きを激しくさせる。
「ああっ、だめぇ、イクッ、イッちゃう・・・」
(女の子が挿れられてるときってこんななんだろうか・・・)
真っ白になりそうな頭の中でついこんな考えが頭をよぎる。
しかし分かるのは、今すみれからされていることが
物凄く気持ちいいという事だけだった・・・。
「いいよ、いっぱい出して」
「ああぁぁ!!」
ユキヤは身体をビクンとさせ、白濁液を放出する。
「ふぅぅぅ・・・」ユキヤはそのまま意識を失ってしまった。
「あらら、気を失っちゃったか・・・」
すみれは失神したユキヤの頭を撫でながら
「ごめんね・・・」とつぶやいた。
(でもこんなユキちゃん、私しか知らないよねきっと・・・)
「ユキちゃん、大好きだよ」
すみれはユキヤにキスをした。
****
「教授、白石さんたち、無事仲直りできたそうですよ。」
蘇芳は研究室で根岸から報告を受けていた。「それはよかった」
蘇芳は微笑みながら言った。
「しかしどうして今回教授が直接出向いたんですか?いつもならボクか浅葱を使うのに」
「いや、ちょっと思うところがありましてね」蘇芳は眼鏡をクイッとあげて言う。
「長いことこういった研究をしているとなかなか勘というものが働くようでしてね。
今回の件は下手に放置するのは危険だと感じ、私が直接出ることにしました。」
「なるほど、そういうことでしたか。
確かに今回あの2人はちょっと危なっかしい感じがしましたからね。」
「ええ、特に茶木くんの方は最近少し不安定になることが多いですしね。」
「あの二人、今回のことで色々と乗り越えられたんですかね?」
「さあ、どうでしょう?私はただ見守るだけですよ。」
蘇芳は再び眼鏡を上げ、ニヤリとした。
おわり。
すみれはユキヤと涼香の話を最後まで聞いていた。
「・・・隠すつもりはなかったんだが、
今までどうしても話しにくかった。すまん」
ユキヤは珍しくしおらしく謝った。
「・・・でも何でそんなひどい捨て方したのに、
今頃ちょっかい出して来たんだろうね?」
すみれは疑問に思った事を素直に口にした。
「さぁ? 理由は知らんが、ただ言えるのは、
あいつは俺らの仲を裂こうとしたことだよ」
ユキヤは不機嫌そうだ。
「・・・あいつがお前の存在を知ってしまった以上、
お前に被害が行くかもしれない。だから今回、
こうしてすべてを話すことにした。」
ユキヤは真剣な表情で話を続ける。
「そっか。ありがとう。」
すみれは微笑んで答えた。
「俺はすみれの事が好きだ。だから、何かあったら必ず守って見せる。」
「嬉しいけど、私だってユキちゃんの事を守りたいんだよ。」
「わかった。なら、お互い助け合おうぜ。」
ユキヤはニカッと笑った。
「うん!よろしくね!」
すみれも笑顔で返した。
「で、ホワイトデーだけど・・・」
「ああ!すまん・・・いろいろあり過ぎてまだ用意できてない・・」
ユキヤは申し訳なさそうな顔をする。
「別に気にしてないよ。ちょっとぐらい遅れてもかまわないって」
すみれはユキヤの頭を撫でた。「悪い・・・」
ユキヤはしゅんとした顔になる。
「いいよ。その代わり、ちょっとお願いがあるんだけど・・・」
すみれはちょっと恥ずかしそうに言った。
「なんだ?言ってみろよ」
ユキヤは首を傾げた。
「ホワイトデーのお返しなんだけど・・・さっきの話聞いてたら、
ユキちゃんとの「強い何か」が欲しくなったな・・・」
「は?」
ユキヤは思わず聞き返す。
「ユキちゃんの心にそんな深い傷を負わせた緑山さん・・・
それが消えるぐらいの強い何か・・・」
すみれの目は真剣だった。
「えっとだな、それって、どういう意味だ?
キスとか抱きしめるとかじゃ駄目なのか??」
「う~ん、まあそういうことでもいいけどね。でもそれだけじゃないの。
今の私たちにしか出来ないような・・・」
すみれの言いたいことがいまいちよく分からないユキヤだったが、
取り敢えずその要望に応えようと、すみれと抱き合って、
軽く口づけをした。そしてしばらく見つめ合った後でまた唇を重ねる。
「ん・・・」
すみれの吐息が漏れる。
「どうした?なんか不満か?」
ユキヤは少し不安げな顔になった。
「違うの。嬉しくてつい・・・」
すみれは照れたように笑う。
「そうか、良かった」
ユキヤはホッと胸をなでおろす。
「ねぇ、今度はユキちゃんからして欲しいな・・・」
すみれは目を閉じて、少し上を向いて唇を少し突き出す。
「ああ、わかった」
ユキヤはすみれの肩を抱いて引き寄せる。
そして、すみれに優しくキスをする。
「ユキちゃん・・・」
すみれはユキヤの背中に腕を回す。
「すみれ・・・」
ユキヤもすみれをギュッと強く抱きしめる。
すみれはユキヤの胸に顔を埋めながら言う。
「今はユキちゃんを沢山可愛がってあげたい・・・」
すみれはそう言ってさらに強くユキヤを抱きしめる。
「おいおい、今日は何があったんだ?随分積極的じゃないか」
ユキヤは少し戸惑った様子を見せる。
「だって、最近ずっとケンカしてたし・・・それに・・・」
すみれは少しだけ口をつぐむ。だが意を決したように言葉を続ける。
「さっきの話・・・聞いてたらユキちゃんを離したくなくなっちゃった」
正直、涼香のことは気にかかる。
胸の中にもやもやとしたものが湧いてるのも本当だ。
自分で言った「より強い何か」は正直すみれ自身にも
漠然としすぎていた。
(でも、でも今わかるのは・・・私がユキヤを離したくないって事)
この想いはもう止めようがないほど、自分の中で膨らんでいくのを
感じていた。
「ユキちゃんの事を思う気持ちだけは誰にも負けないつもりだから・・・」
すみれの言葉にユキヤはちょっとびっくりする。
今までの二人にはあまり無かったパターンかもしれない。
(浮気がバレた時とかは怒るだけだったけど・・・)
すみれのこんな姿を見るのは初めてだった・・・。
(これってこいつなりのやきもちなのかな・・・)
そう思った途端、急にすみれが可愛らしく見えてきた。
「ふーん、お前って意外と可愛いところあるじゃん」
ユキヤはすみれの頭をポンポンとする。
「わっ!何よ!」
すみれは顔を真っ赤にする。
「別に、ただなんとなくそうしたかっただけだ」
ユキヤはニヤリと笑う。
「もぅ・・・」
すみれは少し恥ずかしそうにした。
「なぁ、せっかくだし、もっとキスしようぜ」
「うん」
二人は再びキスをした。今度はすみれから積極的に舌を入れてくる。
ユキヤもそれに応えて、激しく絡み合うように唇を重ねあう。
「んっ・・・」
二人の吐息が激しくなる。
そのままベッドに倒れ込むようにして押し倒す。
「・・・本当に可愛がっていい?」すみれが聞く。その目は潤んでいる。
「ああ、もちろん。俺を好きにしてくれ」
ユキヤはニッコリと笑って答える。
「ありがとう」
すみれはユキヤの首筋にキスをする。
「ああっ・・・」
ユキヤが甘い声を出す。
首筋から鎖骨、胸へと徐々にキスを落としていく。
「ここ、弱いもんね」
「ああ、すみれ、そこ、すごく感じる・・・」
「知ってる」
すみれは胸の先端を口に含む。
「うっ・・・」
ユキヤの体がビクンと震える。
「ユキちゃんって乳首を吸われるの好きだよね」
「ちっ、違う・・・」
「違わないでしょ」
すみれはユキヤのズボンを脱がせる。
「ほら、やっぱりビンビンになってる」
「それは・・・」ユキヤの顔が赤く染まる。
「大丈夫、わかっているよ」
すみれは優しく微笑んで、ユキヤのモノに手を添える。
そしてゆっくりと口に含んだ。
「くっ・・・」
ユキヤは快感に体を震わせる。
「どう?気持ち良いでしょ」
「ああ、凄くイイ」
「良かった」
すみれは嬉しそうな顔でユキヤのものを舐め始める。
「なぁ、なんか前よりうまくなってないか?」
「まぁ、それなりに回数重ねてますから」
「なんか腹立つな」
「えへへ」
すみれはペロっと舌を出して笑う。
「・・・そろそろいつもみたいに全部脱がして動けなくしちゃう?
それともこのままがいい?」
「いや、今日はすみれに身を任せたい気分だ」
「わかった」
すみれはユキヤの服を脱がせていく・・・そして、
かちゃり・・・
首輪をかけた。これで準備完了。
「さて、始めましょうかね」
すみれはちょっとワクワクしていた。
「なんだよ、いきなり首輪なんてかけて」
ユキヤ君がちょっと不満げに言う。
「だって、ユキちゃんは私の物なんだし、これくらいしないと」
「は?俺は誰の物でもないぞ」
「そんなこと言うと、腕も足も動けないようにしちゃうよ」
すみれは少し怖めの口調で言う。
「・・・お前のそういうのにも慣れっこになってきたよ」
「じゃあ、遠慮なくやらせてもらうから」
すみれはユキヤの両足をM字開脚させる形で固定する。
「おい、こんな格好恥ずかしいだろ・・・」
ユキヤが抗議の声を上げる。
「別にいいじゃない、私しか見てないんだから」「そりゃそうだが・・・」
「それにしても、相変わらず大きいわねぇ~」
すみれはまじまじとユキヤの股間を見つめる。
「あんまり見るなよ・・・」
「どうして?」
「どうしても何も、普通に恥ずかしいわ!」
いつものこととはいえ、恥ずかしいもんは恥ずかしいようだ。
すみれはユキヤの身体をまじまじと見つめる。
(最近なんか肌もきれいになってる気がする・・・)
「なんか女の子の肌みたい・・・」
「そうかな?自分ではよくわからないけど」
「綺麗だよ」
「・・・素直に喜んでいいんだか」
すみれはユキヤの胸から腹にかけてを撫でる。
体毛はすべて処理されているので、何の抵抗もなく手が滑っていく。
「うん、ツルツルで触り心地抜群」
「くすぐったいんだが」
「我慢しなさい」
すみれはユキヤの胸に口づけをする。
「ん・・・」
「ふぅ・・・」すみれは口を離す。
「ちょっとしょっぱいかな?」
「汗かいてるしな」
「でも嫌いじゃないかも」
「変態」
ユキヤは呆れたように言った。
「否定はしないけどね」すみれはニヤリとする。「お前なぁ・・・」
「冗談は置いといて、そろそろ本番行くね」「・・・え?」
すみれは自分の指にスキンをはめる。
「・・・何をするつもりだ?」
「わかってるくせに」すみれはユキヤの後ろに回り込む。
そして、ゆっくりとアナルに挿入していく。
「ちょっ!?待て!そこは違うだろ!」ユキヤは少し慌てる。
「大丈夫、ちゃんと洗ってあるでしょ?」
「だからって・・・」
「はい、力抜いてー」
すみれはローションのついた手でユキヤの後ろの穴をマッサージし始める。
「おいっ、マジでやめっ・・・」
「動かないで」
すみれはユキヤの後ろの穴を優しくほぐしていく・・・
「ああ・・・んんっ・・・」つい声が出てしまう。
「・・・大分柔らかくなったかな?」
「もう十分だろ!」
「まだダメ」
すみれはユキヤのアナルをじっくりと観察している。
「・・・そんなに見ないで」
「ユキちゃんのここ、可愛いよね」
「うるさい!」
「でもヒクヒクしてるよ。」
「・・・だからいちいち説明するなってば!」
ユキヤがちょっと涙目になり始める。
「よし、そろそろいいかな」
すみれは再びユキヤの前に座る。
「入れるよ」
「・・・う、うん」
すみれはそっと指を入れていく・・・「痛かったら言って」
「わかった」
すみれはゆっくり動かし始める。
「どう?気持ちいい?」
「・・・よくわからない」
「もう少し動かすから」
すみれはユキヤの反応を見ながら、徐々に動きを大きくしていった。
「・・・はあ、はぁ」「だいぶ良くなってきたんじゃない?」
「まあな・・・」
「じゃあ、次は二本入れてみるね」
すみれはユキヤの尻穴にスキンをかぶせた人差し指と中指を入れる。
「ふぁ・・・」ユキヤは声を上げる。「どうかした?」
「大丈夫・・・つづけて」
(やっぱりアナル弄られると女の子っぽくなっちゃうのね・・・)
「ユキちゃん、かわいいよ」
「うるさいよ・・・」
「ごめん、ごめん」
すみれはそう言いながらユキヤの前立腺を探り当てる。
「ひゃあっ!!」
ユキヤは悲鳴に近い声をあげてしまう。「ここがいいんだ」
「うぅ・・そこばっかり、止めてくれ・・・」
「ダーメ♪」
すみれは執拗に攻め続ける。その指が動くたびに
ユキヤの中を痺れるような快感が襲う。
「あぁん・・・だめぇ、おかしくなるぅ・・・」
ユキヤは身体を震わせている。
「男の子はやっぱりここの刺激に逆らえないんだねぇ」
「はぁ、はぁ・・・」
ユキヤは息を荒げている。顔は真っ赤だ。
「もっとして欲しい?」
「・・・・・・・・・」
ユキヤは何も言わずにコクリとうなずいた。
「そうやって、私しか知らないユキちゃんをもっと見せて・・・」
すみれはさらに強く前立腺を刺激する。「ああぁぁっ・・・」
ユキヤは快楽に身を委ねていた。「ユキちゃんの感じてる姿、すっごく可愛いよ」
「うううぅ・・・」何か言いたくても身体に力が入らない。
「そろそろイキたい?」
「・・・うん」「そっか、じゃあそろそろイカせてあげる」
すみれはユキヤのペニスに手を伸ばす。
「ちょっ、それはまずいって」
「何で?気持ちいいでしょ?」
「いや、その・・・」
「これだけじゃないよ」とすみれは太目のディルドを出す。「なっ!?」
「これ入れたらどんな反応するかな?」
「やめろって、それマジでシャレにならないって!」
ユキヤはその太さを見て思わず躊躇してしまう。
「いつものよりちょっと太いかもだけど、これだけほぐれてるなら大丈夫」
本当はちょっとどころではない・・・。
「頼むから勘弁してくれ・・・」
「ダメ」
すみれはユキヤの後ろに挿入していく。
「ぐわああああああ・・・」腸の中に何かが入ってくるのがわかる。
「動くよ」「無理だって・・・」
「えいっ」
すみれは一気に奥まで押し込んだ。
「ああああああ!!!!」
ユキヤは今までに出したことのないような大声で叫ぶ。
「すごい!全部入っちゃった・・・い、痛くない?」すみれまで驚いている。
(嘘だろ?!)異物感はあるが、痛みらしい痛みはない。
ユキヤ自身も信じられない・・・
「頼む、抜いてくれよ・・・」
「あ、でも動かしても大丈夫そう・・・」
すみれはゆっくりとディルドを出し入れし始める。
「んっ、あっ、くっ・・・」
「どう?気持ちいい?」
「・・・わからないよ」気持ちいい以前に腹部が苦しい。
「まだまだこれからだからね」
すみれはさらに前のモノも一緒に刺激していった。
「ああああぁぁ!」
筆舌にしがたいな快感がユキヤの全身を襲った。
「ほらもうこっちもこんなに大きくなってるし」
「お願い、もう許して・・・」
「ダーメ」
すみれは許してくれない。
「・・・愛してるよ。ユキちゃん」「お、俺も・・・」
ユキヤが息も絶え絶えに答えた。
「ありがとう・・・嬉しいな」
すみれは手首の動きを激しくさせる。
「ああっ、だめぇ、イクッ、イッちゃう・・・」
(女の子が挿れられてるときってこんななんだろうか・・・)
真っ白になりそうな頭の中でついこんな考えが頭をよぎる。
しかし分かるのは、今すみれからされていることが
物凄く気持ちいいという事だけだった・・・。
「いいよ、いっぱい出して」
「ああぁぁ!!」
ユキヤは身体をビクンとさせ、白濁液を放出する。
「ふぅぅぅ・・・」ユキヤはそのまま意識を失ってしまった。
「あらら、気を失っちゃったか・・・」
すみれは失神したユキヤの頭を撫でながら
「ごめんね・・・」とつぶやいた。
(でもこんなユキちゃん、私しか知らないよねきっと・・・)
「ユキちゃん、大好きだよ」
すみれはユキヤにキスをした。
****
「教授、白石さんたち、無事仲直りできたそうですよ。」
蘇芳は研究室で根岸から報告を受けていた。「それはよかった」
蘇芳は微笑みながら言った。
「しかしどうして今回教授が直接出向いたんですか?いつもならボクか浅葱を使うのに」
「いや、ちょっと思うところがありましてね」蘇芳は眼鏡をクイッとあげて言う。
「長いことこういった研究をしているとなかなか勘というものが働くようでしてね。
今回の件は下手に放置するのは危険だと感じ、私が直接出ることにしました。」
「なるほど、そういうことでしたか。
確かに今回あの2人はちょっと危なっかしい感じがしましたからね。」
「ええ、特に茶木くんの方は最近少し不安定になることが多いですしね。」
「あの二人、今回のことで色々と乗り越えられたんですかね?」
「さあ、どうでしょう?私はただ見守るだけですよ。」
蘇芳は再び眼鏡を上げ、ニヤリとした。
おわり。
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