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15.キング登場
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王の間に通されると一人の人物が待っていた。
デルジャ魔導国の王 レーニア王。
「勇者テツよ!よくぞ参られた」
「よろしくお願いします」と紙に書き見せる。
不思議な顔をしたレーニア王だったがリュオーンが
何かをレーニア王に耳打ちする。
驚いた顔をして口を開くレーニア王。
「我々に虹スライムを分けて頂いた様だが
本当に貰っても良いのか?」
テリーと顔を見合わせ当然オッケーなので頷く。
「本当にありがとう!テツ殿」
そう言って頭を下げるレーニア王とリュオーン。
そんなに喜ばれる物なのか?
その理由をリュオーンが話してくれた。
スライムはこの国で作られる魔力回復薬の重要な
素材らしい。
その中でも希少な虹スライムがあればかなりの数の
高純度の魔力回復薬が精製出来る様だ。
この国の周りは湿地帯になっておりスライムが
大量に生息している。
しかし何故素材であるスライムが減少しているのか?
それは魔王復活の影響なのか理由ははっきりして
いないがスライムを捕食するモンスターが現れた。
そのモンスターが現れてから湿地帯のモンスター達の
生態系が崩れスライムの減少に繋がっている様だ。
そこまで説明し更にリュオーンが口を開く。
「明日私が原因のモンスターの討伐に向かう
予定なんです」
モンスターの討伐か・・・
もしかしたら進化に必要な素材が手に入るかも。
そう思い紙に文字を書き見せる。
「俺達にも手伝わせてはくれないか?」
「い、良いんですか?」
リュオーンがそう聞いてくるので勿論と頷く。
「何から何まで本当にありがとうございます」
「私からも礼を言う」
また二人がお礼を言ってくる。
その後は城で豪華な料理を頂き風呂もお借りして今は
用意してもらった部屋で寛いでいる。
明日の朝8時に討伐に向かうという予定だ。
早く人型になれる進化がしたい・・・
そしてあのガランに勝てる様に!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明朝城の騎士達に見送られながら三人で出発する。
街を出て歩く事1時間目の前に広がる湿原地帯。
「テツ!見て」
「うお!!」
テリーが小声で話しかけて来るから見てみると
赤いスライムや緑のスライムが居た。
「ハハ、テツ様達は見た事ありませんか?」
そうリュオーンが言ってくるので頷く。
この辺りには様々な種類のスライムが生息している
らしい。
でも虹スライムは滅多に見る事がないと言う。
バコ達本当にレアなんだな。
スライム達は襲ってくる気配もないので観察しながら
歩いていると不思議な光景が目に入る。
赤いスライムが白いスライムを食べた・・・
共喰い??
不思議に思いリュオーンを見ると驚愕の表情を見せ
「共喰いなどありえない、何が起こってるんだ?」
リュオーン曰くスライムは食事は摂らない生物で
それがましてや同種族を捕食するなどありえない
らしい。
そんなやり取りをしながら歩く事更に15分。
大きな沼が見えてきた。
沼に数匹スライムが浮かんでいる。
ここまでスライム以外のモンスターは見ていない。
しかし俺の鼻がこの沼に何かが潜んでいると反応する
それを伝えるとリュオーンは頷き少しここで
待つ事にする。
少し待っていると激しい音と共に沼が盛り上がり
浮かんで居たスライムが瞬く間に食われた。
すかさずリュオーンが魔法を打ち込み吹き飛ばす。
更に俺が空歩を使い近づきその者を殴り地上に
その者を吹き飛ばす。
姿を現したのは泥に塗れた1匹のドラゴン!
「マーシュドラゴンか?」
リュオーンが言うマーシュドラゴンは主に沼地に生息
していてこの辺りにも生息していたがスライムを捕食する事などなかったらしい。
「ギャアラーー!」
「来ます!!」
叫びながら突っ込んで来るマーシュドラゴン。
俺が魔法を放とうとするよりも早くリュオーンが
特大の風魔法を打ち込み切り刻んでいく。
強い!!
一瞬でリュオーンはマーシュドラゴンを仕留めた。
さすが隊長といった所かリュオーンは強い!
これ俺達出番ないかもな。
「まさかマーシュドラゴンがスライムを食べるとは」
そう言いながら沼に近づき様子を見るリュオーン。
うん!?
危ない!!
俺が一瞬でリュオーンを咥え空に退避する。
リュオーンが居た場所は酸の様な物で溶けている。
「な、何だあれは?」
リュオーンが沼に近づいた瞬間俺の鼻に危険な臭いが飛び込んできた。
そしてその者が今沼から姿を現した。
リュオーンも見た事がないその化け物は俺やテリー
よりもでかい泥に塗れた身体をしていた。
顔に真っ黒な空洞があり目の様に見えるだけ。
そして何より臭い・・・
テリーもきつい顔をしてるけど鼻の良い俺はかなり
きつい。
「小さき者達よ、今なら見逃してやっても良いぞ」
「臭ぇぇぇーーー!!」
喋った事にも驚いたが何より臭い!
口を開いたらなお臭い!
臭い、臭い、臭い、
臭いせいでムカついてきた!
臭いキングだこいつは!
「貴様等私を舐めている様だな?」
いやそうじゃないけどもう喋べんな!!
そう思っていると怒った臭いキングは泥を刃の様に
して飛ばして来た。
危な!!
避けた刃が落ちた場所は煙を上げ溶けている。
臭いが強い!
でも頼むからもう喋べんな!!!
デルジャ魔導国の王 レーニア王。
「勇者テツよ!よくぞ参られた」
「よろしくお願いします」と紙に書き見せる。
不思議な顔をしたレーニア王だったがリュオーンが
何かをレーニア王に耳打ちする。
驚いた顔をして口を開くレーニア王。
「我々に虹スライムを分けて頂いた様だが
本当に貰っても良いのか?」
テリーと顔を見合わせ当然オッケーなので頷く。
「本当にありがとう!テツ殿」
そう言って頭を下げるレーニア王とリュオーン。
そんなに喜ばれる物なのか?
その理由をリュオーンが話してくれた。
スライムはこの国で作られる魔力回復薬の重要な
素材らしい。
その中でも希少な虹スライムがあればかなりの数の
高純度の魔力回復薬が精製出来る様だ。
この国の周りは湿地帯になっておりスライムが
大量に生息している。
しかし何故素材であるスライムが減少しているのか?
それは魔王復活の影響なのか理由ははっきりして
いないがスライムを捕食するモンスターが現れた。
そのモンスターが現れてから湿地帯のモンスター達の
生態系が崩れスライムの減少に繋がっている様だ。
そこまで説明し更にリュオーンが口を開く。
「明日私が原因のモンスターの討伐に向かう
予定なんです」
モンスターの討伐か・・・
もしかしたら進化に必要な素材が手に入るかも。
そう思い紙に文字を書き見せる。
「俺達にも手伝わせてはくれないか?」
「い、良いんですか?」
リュオーンがそう聞いてくるので勿論と頷く。
「何から何まで本当にありがとうございます」
「私からも礼を言う」
また二人がお礼を言ってくる。
その後は城で豪華な料理を頂き風呂もお借りして今は
用意してもらった部屋で寛いでいる。
明日の朝8時に討伐に向かうという予定だ。
早く人型になれる進化がしたい・・・
そしてあのガランに勝てる様に!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明朝城の騎士達に見送られながら三人で出発する。
街を出て歩く事1時間目の前に広がる湿原地帯。
「テツ!見て」
「うお!!」
テリーが小声で話しかけて来るから見てみると
赤いスライムや緑のスライムが居た。
「ハハ、テツ様達は見た事ありませんか?」
そうリュオーンが言ってくるので頷く。
この辺りには様々な種類のスライムが生息している
らしい。
でも虹スライムは滅多に見る事がないと言う。
バコ達本当にレアなんだな。
スライム達は襲ってくる気配もないので観察しながら
歩いていると不思議な光景が目に入る。
赤いスライムが白いスライムを食べた・・・
共喰い??
不思議に思いリュオーンを見ると驚愕の表情を見せ
「共喰いなどありえない、何が起こってるんだ?」
リュオーン曰くスライムは食事は摂らない生物で
それがましてや同種族を捕食するなどありえない
らしい。
そんなやり取りをしながら歩く事更に15分。
大きな沼が見えてきた。
沼に数匹スライムが浮かんでいる。
ここまでスライム以外のモンスターは見ていない。
しかし俺の鼻がこの沼に何かが潜んでいると反応する
それを伝えるとリュオーンは頷き少しここで
待つ事にする。
少し待っていると激しい音と共に沼が盛り上がり
浮かんで居たスライムが瞬く間に食われた。
すかさずリュオーンが魔法を打ち込み吹き飛ばす。
更に俺が空歩を使い近づきその者を殴り地上に
その者を吹き飛ばす。
姿を現したのは泥に塗れた1匹のドラゴン!
「マーシュドラゴンか?」
リュオーンが言うマーシュドラゴンは主に沼地に生息
していてこの辺りにも生息していたがスライムを捕食する事などなかったらしい。
「ギャアラーー!」
「来ます!!」
叫びながら突っ込んで来るマーシュドラゴン。
俺が魔法を放とうとするよりも早くリュオーンが
特大の風魔法を打ち込み切り刻んでいく。
強い!!
一瞬でリュオーンはマーシュドラゴンを仕留めた。
さすが隊長といった所かリュオーンは強い!
これ俺達出番ないかもな。
「まさかマーシュドラゴンがスライムを食べるとは」
そう言いながら沼に近づき様子を見るリュオーン。
うん!?
危ない!!
俺が一瞬でリュオーンを咥え空に退避する。
リュオーンが居た場所は酸の様な物で溶けている。
「な、何だあれは?」
リュオーンが沼に近づいた瞬間俺の鼻に危険な臭いが飛び込んできた。
そしてその者が今沼から姿を現した。
リュオーンも見た事がないその化け物は俺やテリー
よりもでかい泥に塗れた身体をしていた。
顔に真っ黒な空洞があり目の様に見えるだけ。
そして何より臭い・・・
テリーもきつい顔をしてるけど鼻の良い俺はかなり
きつい。
「小さき者達よ、今なら見逃してやっても良いぞ」
「臭ぇぇぇーーー!!」
喋った事にも驚いたが何より臭い!
口を開いたらなお臭い!
臭い、臭い、臭い、
臭いせいでムカついてきた!
臭いキングだこいつは!
「貴様等私を舐めている様だな?」
いやそうじゃないけどもう喋べんな!!
そう思っていると怒った臭いキングは泥を刃の様に
して飛ばして来た。
危な!!
避けた刃が落ちた場所は煙を上げ溶けている。
臭いが強い!
でも頼むからもう喋べんな!!!
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