偶然が生んだ最強種

大路

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22.VS骨喰

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 目の前に立つ骨喰の姿は長身で黒髪の青年。
 まあまあイケメンである。
 倒す理由が一つ増えたな・・・

「龍と狼か、しかも見た事の無い種類」

 俺達を見ながら口を開く骨喰。
 悠々と歩きながら此方に近づいてくる。

「ガァ!!」
「テリー!」

 横を見るとテリーの背中に傷が負わされていた。
 慌てて刀から白雪が飛び出しテリーを回復する。

「白雪も久しぶりだなぁ」
「お久しぶりです・・・」

 白雪が骨喰に攻撃され吹き飛んでいく。
 岩に激突する寸前で俺が白雪を受け止める。

「殿すいません」
「大丈夫か?」
「はい」

 白雪と会話していると爆発音が聞こえた。
 テリーと骨喰が戦闘を開始していた。

 自分を回復してくれてた白雪が攻撃されて
 テリーがちょっと切れていた。
 ブレスを骨喰に乱射している。

「調子に乗ってんじゃねぇぞ!」

 煙から飛び出して来た骨喰の攻撃を避け爪で
 切り裂くテリー。

「ガルゥ!!」(嵐属性最上級魔法 イムブル)

 テリーが魔法を唱えると骨喰目掛け空から
 避ける隙間のない無数の槍が降ってきた。
 その全てをまともにくらう骨喰。


 あの技怖ぇぇ・・・


 しかし黒い霧が現れ骨喰の声が聞こえる。

「今のは危なかった、さすが最上級の龍だ」

 そう言うと元の姿に戻っている骨喰。

「テツ!あいつムカつく!!」
「霧になって戻るとかダルいよな!」
「ダルい!!」
「何をゴチャゴチャ言ってやがる!」

 俺とテリーが悪態を吐いているとそう言って
 向かってくる骨喰。
 あんまりこいつに時間を取る気は無い!!
 テリーに言葉をかける。

「ダルいから終わらせるぞ!!」
「うん!」

「ガラァ!!」(時属性最上級魔法 テンプス)
「ガルゥ!!」(特殊能力 花咲龍)

 動きを止めた骨喰がどんどん木に覆われて行く。

「な、何だこ、れは」

 そして一本の大木が出来上がりそれは見た事も無い
 黒い花を咲かせ始めた。
 そして岩山に満開の黒の花を咲かせる木が凛と立ち
 骨喰は完全に消滅した。

 余談だが後にこの木は神が悪魔を封印した樹とし
 魔封樹と呼ばれ崇めらる様になる。

「さすが主」
「御見逸れ致しました」
「あ、あの骨喰を瞬殺とは」
「殿は規格外でございます」
「殿達に支えられ我々は幸せ者でございます」

 そう言いながら五人が姿を現し俺達に跪いた。
 テリーはちょっと威張っている。
 そんなやり取りをしていると一人の声が聞こえた。


「あれぇ、いねぇじゃん!死ねよ」


 降り向くと金髪にかなりのイケメンそして




 圧倒的なオーラ・・・




 俺の鼻が危険だと警笛を鳴らす。



 鎖の無い者 デセオ・クレアーティオ



「おい、そこのクソ共、骨喰とかいうの知らね?」

 クソ共??
 こいつの口の聞き方は何だ・・・
 ムカつくぞ!!

「骨喰は倒した。その木に埋まってる」
「マジで!やるじゃんお前ら」
「あ、ああ!お前もしかしてデセオか?」
「あー!お前らもしかしてガランの知り合いか?」
「知り合いといえば知り合いブホォ!」

 そう言った瞬間殴られた俺。
 何だこいつは・・・

 反撃しようと構えると

「マジで臭かったんだぞ、お前ら来てから」
「あ!俺か」
「テメェかこの犬野郎!!」

 人の苦労も知らずこの金髪は。
 ムカついて来たぞ!!
 でも確かにあの臭いで家に来られたら・・・
 ただあれはガランの家じゃないのか?
 そんな事を考えているとデセオが口を開いた。

「まぁ俺の家じゃないから良いけど」
「はぁ?」
「それより呑みに行こうぜ!」

 何故か分からないが押しに負けてデセオと呑みに
 行く事になってしまった。
 俺は殴られ損じゃないか?

 それに俺もテリーも酒呑んだ事ないぞ・・・

「テツ!行こうよ」
「酒とか呑んだ事ないし大丈夫か?」
「行ける行ける」

 テリーが余りにも行きたそうなので行く事に
 決まった

 店は近くにデセオの行きつけがあるらしい。
 着いて来いというデセオに人化して着いて行く。

 あんなに珍しいと言われてる鎖の無い者
 もう二人も出会っちゃったよ・・・
 しかも今回はガランと違いかなり非常識だ。

 気をつけないとな・・・

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