偶然が生んだ最強種

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46.獣人の国ベテル紋章

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　マダラが去った後は歓喜の声が飛び交いまるで
　祭りの様な騒ぎだった！

　その中でラウル王が今日を獣人の国の
　新たなスタートの日としベテル国を上げて大規模な
　宴を開催すると言いだした。

　俺達も是非参加してくれとの事だった！
　宴会好きの俺達が断るはずもなく参加を了承する。

　準備まで時間があるので街を観光する事にした。
　その道中のレオールおすすめのカフェでお茶を
　している。

「しかし殿は立派でした！」
「まさに勇者そのものですな」

　そんな言葉を言ってくれる蝉丸と薄緑！
　正直改めて言われるとめっちゃ恥ずかしい・・・

　それに気づいたのかテリーが俺の真似をし始める。

「恥ずべき事はうんたらかんたら」
「テリー！止めて恥ずかしいから」

　そんな光景を見て笑い合う俺達。
　不意に黒爺が主は立派だったがと口を開く。

「しかしマダラの演技が・・・」
「・・・」「・・・」「・・・」

　皆んなが沈黙する。
　確かにあの演技は酷かった！
　今度ガラン辺りに報告に行こう！

　そうこうしている間に宴開始の時間が迫っていたの
　で城に向かう事にする。

　城に到着すると多くの獣人達が集まり俺達を
　出迎えてくれた！
　ドーグに案内され席に着いて宴は開始した！
　ベテル国特有の豪華な料理が続々と運ばれてくる。

　獣王酒という高級な酒も頂き皆んな絶好調に宴を
　楽しんでいた！

　料理も美味いし酒も美味い！！

　そんな中ラウル王が俺の元にやって来た。

「本当に今回はありがとうございました！
　あの一つ質問してもよろしいですか？」

　質問を聞いてみると何故俺とテリーは狼と龍の匂い
　がするのか？そしてウサ吉からレオールの匂いが
　するのか？といった内容だった！

　やっぱり気づかれたか・・・

　言い訳をしてみたが誤魔化せなかった。
　仕方ないので城でラウル王だけに本当の姿を晒す
　事になってしまった。

　もうどうにでもなれ！！

　しかしラウル王の反応は俺達が予想していたもの
　とは違った。
　涙を流しながらレオールに抱きつき心配していたと
　声を上げた。
　そして俺とテリーには想像していた通りの美しい姿
　だったと言ってきた。

「宜しければその姿を国民に見せてやっては
　くれないでしょうか？」

「いや、俺達は良いけど大丈夫か？」

「勿論大丈夫ですよ！獣人は見た目に対しての偏見
　が普通の人間達程無いので！
　あっレオールは駄目だからな！」

　そして驚く事にラウル王は今日を持ってベテル国の
　紋章を変えると言い出した！

　紋章を変えると言うのはその国の歴史や全てを
　一新するという意味がある。
　従来の獅子が咆哮を上げている紋章から狼と龍に
　跪く獅子の紋章に変更すると言い出した！

「獣人の国ベテルはお二人に忠誠を誓います」
「いやいや、それは駄目なんじゃ？」
「いえもう満場一致で決まっている事です」

　どうやら俺達の内面的な部分も含めた強さに惹かれ
　強さ至上主義のベテル国は俺達に忠誠を誓う国と
　なる事で決まったらしい！

　何となく押し切られてしまった感はあるが仕方ない
　新しい紋章の発表も同時に行うという事なので
　俺とテリーは狼と龍の姿で夜の空に飛び立った！

　そしてこの日ベテル国の国中に届く様に施された
　魔法により紋章の変更、勇者テツ、テリーに
　忠誠を誓う事が発表された！
　その発表と共にベテルの人々から飛翔する俺達に
　割れんばかりの歓声が送られた！

　後日にはなるが獣人の国ベテルの紋章の変更は
　世界中に発表される事になる。

　それを見たロレスターン王国、デルジャ魔導国も
　紋章の変更を発表した。

　ロレスターン王国
　魔法陣から現れる金色の勇者の紋章から
　魔法陣から現れる金色の狼と黒い龍の紋章へ

　デルジャ魔導国
　魔導塔が描かれた紋章から
　魔導塔の周りを飛翔する金と黒の体毛の狼と黒い龍

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