【完結】飯屋ではありません薬屋です。

たちばな樹

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1 飯が旨けりゃそれでいい。《騎士達目線》

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「ああ今日も……」
「仕事が辛い」
「いい匂いだー……」
「腹減った……」
「美味そーー」



騎士達が宙を見上げ各々口にする。


仄かにたなびく煙に目をやり羨望を滲ませた表情と嫉妬を含んだ声色が今日も警備隊詰所に響いたのだった。












この騎士団警備隊第三詰所の隣には薬屋がある。

そこの店主は引退したが、代替わりに若い男が引き継いだ。



暫く経った頃、隣の薬屋の異変がこの警備隊詰所を襲った。


いや、襲ったと言うには語弊があるだろうか。
だが、押し入りか!?強襲か!?と言いたくなる、ソレの進入に誰も阻める者は居なかった。






「腹減る匂いっすねー」
「美味そー」
「いい匂いだー」
「焼き魚ー」
「ニンニクソテー」
「シチュー」
「パンのいい匂いーー」



口々に漏れる思いの数々。



塀を越え風に乗り進入する美味そうな煙の匂いに警備隊詰所は支配されたのだった。


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