【完結】飯屋ではありません薬屋です。

たちばな樹

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「おい。同居相手が出来たのか?」
「いいねぇ。美味い料理が出来る恋人が出来て」
「俺らにゃ縁遠いからなぁ」
「大層なご身分で」
「羨ましいもんだぁねぇ」



男の嫉妬は醜い、と言われるがここには男しか居らん!他人の視線など気にする環境じゃないとばかりに、騎士達が薬の配達に来た隣の薬師に絡むのは致し方無いことだ。


騎士達に嫉妬で囃し立てられた薬師はバツが悪そうに言葉にした。



ーー両親が亡くなったから妹と同居を始めた、と。



困惑気味に説明する薬師に、両親の訃報を知らなかったとはいえ囃し立てたことを皆が謝罪した。





だが日々、たなびく香りに騎士達の気力が散漫になるのも困ったもの。

とうとう、ある騎士達は隣の薬師を強襲する算段を立てた。




強襲を算段したのは警備隊第一班に所属する、

セグル・ラットゥーガ、
ジャンゴ・バーリー、
ライ・ロッゲン、
オリュザ・バルダーナ、

の、四人だ。



セグルは面倒だ、と言い、このまま薬屋に特攻かける、と息巻いた。
セグル・ラットゥーガは体躯良く大らかで豪快な性格だ。だが三十一歳にして考えるより行動で困る人物だ。脳筋が理由で女にモテないのだが。それを本人は知らない。

ジャンゴは薬師の兄から警戒されるのも都合が悪いだろう、とセグルを抑えいくつか提案を出した。
ジャンゴ・バーリーは筋骨隆々で一番背が高い。二十九歳でセグルより年下だが周りを見てから動く、意外に冷静な人物なためセグルのブレーキ役を任されている。

あん?飯食わせろ!って店に行きゃいいんじゃね?と安直な意見を口にするライは短気すぎる。
すぐ人に威嚇するライ・ロッゲンは目付きも鋭く二十三歳に見えない。すぐさま向かおうとするのをジャンゴが止めた。

オリュザはジャンゴの提案でいいんじゃない?とあまり考えていない口調でへらりと笑っている。だがオリュザ・バルダーナは二十二歳と言う若さで一班まで上がった人物だ。人間観察にすぐれ軽口で人を躱す。実は腹黒だと知る人ぞ知る人物。



話し合いの結果、薬師に薬の相談と称して近づくこととした。


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