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25.むしゃー!
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「……イ、イメージがまるでわきません。ど、どういうことなんでしょうか?」
無理やり話しを合わせなくてもいいんだけどな……。気を遣わせてしまったか。
聞いたはいいものの、彼女の口元はひくついているし。
「そのままだ。ユーカリを好きな時に好きなだけ食すことができ、外敵にも悩まされない、そんな素敵な楽園のことだよ」
「えっと、食べるものに困らず安心してノンビリと暮らしたいってことでしょうか」
「そんな感じだ」
コレットがようやく腹に落ちたようで、こくこくと頷いている。
実は他にも目的があるんだけどな。
どうも俺の脳内にはユーカリが住み着いているような気がする。そいつが俺の正常な思考を奪い取っているんじゃないかって。
いつでもユーカリを食す環境に身を置けば、ユーカリに追われることなく元の自分を取り戻せるかもしれないと考えたのだ。
俺の思考については、ついでといえばついでだけど……。
モンスターを狩り続ける世知辛い日々を終わらせ、安穏とした惰眠を貪る日々を送る。
力をつけ成り上がったり、秘宝を得て人々の尊敬を集めたり……なんてことには全く興味がない。
やりたい奴にやらせておけばいいし、そもそも俺は最初に変な大臣に追い出されているわけで。
あの時は「何てえ奴らだ」と憤ったけど、むしろ今は追い出されてよかったとさえ考えている。手切れとしてユーカリくらいくれてもよかったんじゃないか、とは思うけどさ。
「コアラさんと池のほとりの別荘で、昼下がり……いいかもしれません」
ギュッと両拳を握りしめるコレットだったが、家族やらソニアはどうしたと突っ込むなんて野暮なことはしない。
その場の想像でぱああっとなっているだけだって分かるからさ。
会話も途切れたところで、腰を上げる。
自分の毛皮に触れ、濡れていないことを確認。念のため、ブルブルと全身を振ってみると水滴は飛ばなかった。
よし、すっかり乾燥したぞ。
コレットの衣類はどうだ。
「コレット、服はそろそろ乾いたか?」
「え、あ、はい。大丈夫そうです」
「冷える前に服を着ておいたほうがいい」
「そうですね!」
コレットがローブを脱ぐと、さすがに冷えるのかぶるぶると震え両手で自分の肩を抱く。
ほれと、彼女の下着を手渡すと彼女は嬉しそうにほほ笑みを返し下着を身に着ける。
最後にローブを再び羽織って着替え完了だ。
「そろそろ夜明けだ。寝るとしようか」
「はい」
当たり前のように木登りを始めるコレットも慣れてきたんだなと思う。
◇◇◇
「コ、コアラさん……無理です。無理ですって」
「大丈夫だ。問題ない」
コレットが俺を抱きしめ、ふるふると首を振っている。
次の日の夜、コレットとの狩猟が始まってそうそうに俺は見つけてしまったのだよ。
あいつを。
ユーカリベッドで眠るあの狼を。
あいつは狩らねばならぬ。あれだけのユーカリがあるのだから。
あいつが何故あれほど多くのユーカリを集めることができるのかは、分からない。ひょっとしたらポップすると同時にユーカリベッドも出現するのかもな。
当たり前だが、俺は常にユーカリサーチを使っているからユーカリが一枚でも落ちていれば察知できる。
ユーカリサーチの結果から推測するに、あれだけのユーカリを拾うのは不可能なんだ。
だが、そんな細かいことはどうでもいい。
ユーカリが目の前にある。あとは分かるな?
「分かりません! ベノムウルフのレベルがどれくらいか分かっているんですか! コアラさんならともかくわたしじゃ無理ですってばあ」
「ええい、離せ離すのだ」
コレットが俺を抱きしめた腕に力を籠める。
樹上だと言うのに器用に動けるようになったな……。
「レベル62ですよ。コアラさんと変わらないくらいの強さなんですよ」
尚も俺を説得しようとするコレット。
いくら俺を諭そうとしても無駄だ。ユーカリが俺を待っている。
ん? 待てよ。
「コレット。モンスターのステータスを見ることができるのか?」
「はい」
「それってギフトで?」
「その通りです。コーデックスが教えてくれます」
「ほほう。モンスターも分かるのか」
「希少過ぎるモンスターだと、『広く知られていない』ということでステータスが見えなくなるようですが……」
「それもコーデックスが教えてくれるのか?」
「はい」
「すげえな。コーデックス。俺も欲しい」
「えへへ」
よし、聞くことは聞いたし。
「じゃあ、行く。離してくれ」
「だから、ダメですってばあ」
「俺一人で行けばいい話だろお」
「一緒に狩りをしてくれるって言ったじゃないですかあ」
「分かった。共に行こう」
「な、なんでそうなるんですか……」
「大丈夫だ。問題ない」
「それ、さっきも言ってましたよね……」
「大丈夫だ。問題ない」
「……」
「大丈夫だ。問題ない」
「……分かりました……」
コレットがやっと手を離してくれた。
困った時は壊れたスピーカーのようにリピートするに限る。
待っていろ。ユーカリ……じゃなかったベノムウルフよ。
ベノムウルフの元へ樹上を伝いにじりよったが、問題発生だ。
あいつ、とぐろを巻くように寝ていて首をお腹のあたりに埋めている。狙えないこともないが……。
何のかんのでここまでついてきたはいいが、青ざめて固くなっているコレットと目が合う。
「そうだ。いい事を思いついた」
「な、なんでしょうか……もうわたし、さっきから膝が笑って」
「笑うのは倒した後だ。弓を持てえ」
「そう言う意味じゃ……え! えええ!」
「しーーっ。声が大きい。狼が起きたら台無しだぞ」
「す、すいません……」
ユーカリベッドで気持ち良さそうに寝やがって。目にものを見せてくれるわ。
コレットがな。
「いいか、コレット。頭を狙わなくていい。腹でいい。俺が合図したら射て」
「ほ、本気ですか」
「もちろんだとも」
「襲ってきませんか……刺激して」
「ぐあああっと起きて、怒るだろうな」
「や、やっぱり……」
「大丈夫だ。問題ない」
「わ、分かりました。やればいいんですよね」
「そうだ。素晴らしいぞ」
分かってきたじゃあないか。これから「大丈夫だ」を多用すれば何でもいけそうな気がしてきた。
俺が向かうはベノムウルフの真上。
角度は付けることができない位置だ。なあに、角度なんてつける必要はないさ。
新調した槍の威力を試してやる。
起こさないように音を立てず所定の位置に陣取る。
コレットに目を向けたら、死んだような目で弓を構えていた。
それでは、状況開始する。
カッコよく片手をあげると、コレットが目を瞑ってブツブツ何かを呟きながら矢を放つ。
――サク。
見事、矢がベノムウルフのお尻に突き刺さった。
今だ!
ていやああっと枝から飛び降りる。
――グガアアアアアア!
ベノムウルフは勢いよく立ち上がり、首を上に向け物凄い咆哮をあげた。
「むしゃー!」
アイテムボックスからブルーメタルの槍を出し、穂先をベノムウルフの頭に向ける。
狙いはバッチリだ。
グサア――。
咆哮が終わらないうちに、俺の槍の穂先がベノムウルフの眉間に突き刺さり、そのまま首元まで潜って行く。
クルリと回転して地面に着地すると、どおおんとベノムウルフの巨体が倒れ、そのまま砂と化していった。
落としたのはおなじみの牙とたまーに出る目玉みたいな球体か。
残念ながらユーカリはドロップしなかった。
ベッドの分は急ぎ回収するとしよう。
無理やり話しを合わせなくてもいいんだけどな……。気を遣わせてしまったか。
聞いたはいいものの、彼女の口元はひくついているし。
「そのままだ。ユーカリを好きな時に好きなだけ食すことができ、外敵にも悩まされない、そんな素敵な楽園のことだよ」
「えっと、食べるものに困らず安心してノンビリと暮らしたいってことでしょうか」
「そんな感じだ」
コレットがようやく腹に落ちたようで、こくこくと頷いている。
実は他にも目的があるんだけどな。
どうも俺の脳内にはユーカリが住み着いているような気がする。そいつが俺の正常な思考を奪い取っているんじゃないかって。
いつでもユーカリを食す環境に身を置けば、ユーカリに追われることなく元の自分を取り戻せるかもしれないと考えたのだ。
俺の思考については、ついでといえばついでだけど……。
モンスターを狩り続ける世知辛い日々を終わらせ、安穏とした惰眠を貪る日々を送る。
力をつけ成り上がったり、秘宝を得て人々の尊敬を集めたり……なんてことには全く興味がない。
やりたい奴にやらせておけばいいし、そもそも俺は最初に変な大臣に追い出されているわけで。
あの時は「何てえ奴らだ」と憤ったけど、むしろ今は追い出されてよかったとさえ考えている。手切れとしてユーカリくらいくれてもよかったんじゃないか、とは思うけどさ。
「コアラさんと池のほとりの別荘で、昼下がり……いいかもしれません」
ギュッと両拳を握りしめるコレットだったが、家族やらソニアはどうしたと突っ込むなんて野暮なことはしない。
その場の想像でぱああっとなっているだけだって分かるからさ。
会話も途切れたところで、腰を上げる。
自分の毛皮に触れ、濡れていないことを確認。念のため、ブルブルと全身を振ってみると水滴は飛ばなかった。
よし、すっかり乾燥したぞ。
コレットの衣類はどうだ。
「コレット、服はそろそろ乾いたか?」
「え、あ、はい。大丈夫そうです」
「冷える前に服を着ておいたほうがいい」
「そうですね!」
コレットがローブを脱ぐと、さすがに冷えるのかぶるぶると震え両手で自分の肩を抱く。
ほれと、彼女の下着を手渡すと彼女は嬉しそうにほほ笑みを返し下着を身に着ける。
最後にローブを再び羽織って着替え完了だ。
「そろそろ夜明けだ。寝るとしようか」
「はい」
当たり前のように木登りを始めるコレットも慣れてきたんだなと思う。
◇◇◇
「コ、コアラさん……無理です。無理ですって」
「大丈夫だ。問題ない」
コレットが俺を抱きしめ、ふるふると首を振っている。
次の日の夜、コレットとの狩猟が始まってそうそうに俺は見つけてしまったのだよ。
あいつを。
ユーカリベッドで眠るあの狼を。
あいつは狩らねばならぬ。あれだけのユーカリがあるのだから。
あいつが何故あれほど多くのユーカリを集めることができるのかは、分からない。ひょっとしたらポップすると同時にユーカリベッドも出現するのかもな。
当たり前だが、俺は常にユーカリサーチを使っているからユーカリが一枚でも落ちていれば察知できる。
ユーカリサーチの結果から推測するに、あれだけのユーカリを拾うのは不可能なんだ。
だが、そんな細かいことはどうでもいい。
ユーカリが目の前にある。あとは分かるな?
「分かりません! ベノムウルフのレベルがどれくらいか分かっているんですか! コアラさんならともかくわたしじゃ無理ですってばあ」
「ええい、離せ離すのだ」
コレットが俺を抱きしめた腕に力を籠める。
樹上だと言うのに器用に動けるようになったな……。
「レベル62ですよ。コアラさんと変わらないくらいの強さなんですよ」
尚も俺を説得しようとするコレット。
いくら俺を諭そうとしても無駄だ。ユーカリが俺を待っている。
ん? 待てよ。
「コレット。モンスターのステータスを見ることができるのか?」
「はい」
「それってギフトで?」
「その通りです。コーデックスが教えてくれます」
「ほほう。モンスターも分かるのか」
「希少過ぎるモンスターだと、『広く知られていない』ということでステータスが見えなくなるようですが……」
「それもコーデックスが教えてくれるのか?」
「はい」
「すげえな。コーデックス。俺も欲しい」
「えへへ」
よし、聞くことは聞いたし。
「じゃあ、行く。離してくれ」
「だから、ダメですってばあ」
「俺一人で行けばいい話だろお」
「一緒に狩りをしてくれるって言ったじゃないですかあ」
「分かった。共に行こう」
「な、なんでそうなるんですか……」
「大丈夫だ。問題ない」
「それ、さっきも言ってましたよね……」
「大丈夫だ。問題ない」
「……」
「大丈夫だ。問題ない」
「……分かりました……」
コレットがやっと手を離してくれた。
困った時は壊れたスピーカーのようにリピートするに限る。
待っていろ。ユーカリ……じゃなかったベノムウルフよ。
ベノムウルフの元へ樹上を伝いにじりよったが、問題発生だ。
あいつ、とぐろを巻くように寝ていて首をお腹のあたりに埋めている。狙えないこともないが……。
何のかんのでここまでついてきたはいいが、青ざめて固くなっているコレットと目が合う。
「そうだ。いい事を思いついた」
「な、なんでしょうか……もうわたし、さっきから膝が笑って」
「笑うのは倒した後だ。弓を持てえ」
「そう言う意味じゃ……え! えええ!」
「しーーっ。声が大きい。狼が起きたら台無しだぞ」
「す、すいません……」
ユーカリベッドで気持ち良さそうに寝やがって。目にものを見せてくれるわ。
コレットがな。
「いいか、コレット。頭を狙わなくていい。腹でいい。俺が合図したら射て」
「ほ、本気ですか」
「もちろんだとも」
「襲ってきませんか……刺激して」
「ぐあああっと起きて、怒るだろうな」
「や、やっぱり……」
「大丈夫だ。問題ない」
「わ、分かりました。やればいいんですよね」
「そうだ。素晴らしいぞ」
分かってきたじゃあないか。これから「大丈夫だ」を多用すれば何でもいけそうな気がしてきた。
俺が向かうはベノムウルフの真上。
角度は付けることができない位置だ。なあに、角度なんてつける必要はないさ。
新調した槍の威力を試してやる。
起こさないように音を立てず所定の位置に陣取る。
コレットに目を向けたら、死んだような目で弓を構えていた。
それでは、状況開始する。
カッコよく片手をあげると、コレットが目を瞑ってブツブツ何かを呟きながら矢を放つ。
――サク。
見事、矢がベノムウルフのお尻に突き刺さった。
今だ!
ていやああっと枝から飛び降りる。
――グガアアアアアア!
ベノムウルフは勢いよく立ち上がり、首を上に向け物凄い咆哮をあげた。
「むしゃー!」
アイテムボックスからブルーメタルの槍を出し、穂先をベノムウルフの頭に向ける。
狙いはバッチリだ。
グサア――。
咆哮が終わらないうちに、俺の槍の穂先がベノムウルフの眉間に突き刺さり、そのまま首元まで潜って行く。
クルリと回転して地面に着地すると、どおおんとベノムウルフの巨体が倒れ、そのまま砂と化していった。
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