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プロローグ
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しおりを挟むノルム・グウェンハイム。
それが僕の名です。
家族構成は父と母、兄、姉、僕、妹、弟で因みに下の2人は双子です。
僕は5人兄妹のちょうど真ん中になるわけです。
僕はいたって平凡な人間です。
容姿、魔力、体力、身体能力、全てが平均値です。
僕以外の兄妹は全て飛び抜けて秀でています。
そう、僕だけがこの家族の中で異質な存在なのです。
前に僕だけ血が繋がっていないのでは?と思い、両親に聞いてみましたが、大笑いされその疑いも晴れました。
僕の目は深い闇色…黒色で、グウェンハイム家の先祖の色らしいのです。
黒の色を宿す目はグウェンハイム家唯一の色で、グウェンハイム家でもこの色の目を持って生まれる者は希少らしいです。
グウェンハイム家唯一の色を宿している僕は間違いなく血縁者のようです。
そして僕が住む世界では皆、神様からの祝福、ギフトを贈られて生まれてきます。
ギフトが発現する年齢は人によって違います。
平均年齢は6~10歳だそうです。
僕は8歳の時、”人脈”とゆうギフトが発現しました。
人脈…あまり役に立たなさそうなギフトでした。
兄や姉のギフトを知っていた僕は多少ガッカリしましたが、人脈も悪くない。
今ではそう思っています。
何をするにも人脈は必要です。
将来役に立つでしょう。
僕のギフトを知った同年代の子供たちは人脈とゆうギフトをバカにしていましたが僕にはどうでもよかった。
全て平凡な僕には丁度いいギフトと言えるでしょう。
優秀すぎるギフトを貰っても僕が持っていれば宝の持ち腐れです。
ならば優秀なギフトは優秀な人に。
僕の兄妹が持っている方が相応しい。
僕はこのまま平和で平凡に暮らしたい。
平凡とは素敵なのです。
強くはないが、とりわけ弱いわけでもない。
ギルドのクエストで採取や簡単な討伐くらいなら問題なくこなせるレベルです。
仕事内容も仕事量も安定しています。
低ランクの為、危険なクエストに駆り出されることもありません。
飛び抜けて良いこともなければ悪いこともありません。
安全かつ安定して過ごせるのが平凡の特権です。
僕の愛すべき平凡。
平凡の何が悪いのですか?
平凡、素敵ではありませんかっ!
…失礼、熱くなりすぎました。
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