運命──捨てられて養子にした子供は俺の運命の番だった

RINFAM

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 物心ついた時から、俺は母に愛されていなかった。
 
 俺の生まれた家は中流家庭で、貧しくはないものの裕福でも無かった。
 父は個人で小さな商店を営っていたが、それほど繁盛している訳でもないらしく、なんとか家族が食うに困らない程度の収入を得ているのみ。
 そして母はそんな父の稼ぎに不満があるのか、毎日のように影では愚痴っていたのだ。
「家族三人でもかつかつなのに…!!」
 ことあるごとにそう言って、俺を凄い目で睨み付ける母。

 そう、母にとって俺は、生まれた時から『厄介者』だったのだ。

 5歳上の兄シーグルに対しては、溺愛と言って良いほど甘いのに。なぜ、どうして、俺に対してはつらく当たるのか。その理由がわかったのは、俺が4歳になったある日のことだった。
「甲斐性無しのくせにアンタがよその女にガキ産ませたから、うちの生活は一向に良くならないんじゃないか!!」
「なんだと!?あの女から搾り取ってた養育費を、自分の贅沢に使い込んでおいて、今更文句言ってんじゃねえぞ!!」
 突然、夫婦喧嘩を始めた二人の会話は、俺のいる部屋にまで響いてきた。
 『よその女に産ませたガキ』というのが、誰のことかなんて聞くまでもなかった。
 何故なら俺の容姿は、家族の誰にも似ていなかったから。

 母の憎しみに満ちた視線の意味が、ようやく腑に落ちた瞬間だった。

 急に両親がそんな喧嘩を始めたのは、どうも俺の生みの母という人が、亡くなったからだったらしい。その母が死んだことによって、金を搾り取れなくなったのが、今回両親が口論となった原因…というわけだった。

「アンタなんか死ねばいいのよ!!」
 それまで俺に対して冷たくはあったものの、暴力や暴言などといった虐待はされていなかった。だが、この日から俺は、目に見えて態度を変えた両親から、酷く蔑まれ虐げられ始めたのである。
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