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第三章 芽生える想い
輝きが薄らぐ
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けれど、竜王に隠し通せるはずがなかった。
昼過ぎ、竜王が人型でアリアーナの部屋に飛び込んできた。その顔は、蒼白だった。
「アリアーナ!」
「あ……」
「なぜ、黙っていた」
竜王は、ベッドに駆け寄った。
「風邪だと聞いたが……いや、これは風邪ではないな。お前から、生命の輝きが薄れている」
「大げさです」
アリアーナは微笑もうとしたが、うまくいかなかった。
確かに、体が重い。息をするのもつらい。
「すぐに治してやるからな」
竜王は、手をアリアーナの額に当てた。
魔術による治療だ。
アリアーナは、魔力が流れ込んでくるのを感じた。温かく、力強い魔力。
けれど、体は楽にならなかった。
「なぜだ……」
竜王の声が震えた。
「私の魔法が効かない」
悲しむ竜王を見るのは、アリアーナもつらかった。なんとか彼をなだめたかった。
「大丈夫です……ただの風邪ですから」
苦しい息の下、笑ってみせる。
風邪にしては症状が重いことは、自分でも自覚できていたが。
「嘘をつくな!」
竜王が悲痛な声で叫んだ。
「お前は……死のうとしている」
思いがけない言葉に、アリアーナは目を見開いた。
「そんな……」
「私にはわかる。お前の命の炎が、消えかけている」
すると、近くに控えていたクロエが、口を開いた。
「竜王様……申し上げにくいのですが……この症状は、コゼッタ様やエステル様と同じです。覚えておいででしょうか? 十年前と二十年前に、ゼノギア王国から生贄として来られた方々です」
クロエは、今やはっきりと、悲しみの表情を浮かべている。
「竜の世界には魔素が充満していて、それに耐えられない体質の人もいます。コゼッタ様もエステル様も、このお城に来て一年足らずで亡くなられました。病ではないため、治療することはできないのです。私は魔術師の家系の出ですので、魔素には抵抗力がありますが……おそらく、アリアーナ様は……」
「認めん! そんなことは認めんぞ!」
竜王は人間界まで飛び、「最も優秀な医者」をさらって戻ってきた。連れてこられた真っ白な髪の老人は、どうやら国王に仕える侍医長のようだった。
「この状態は……よろしくありませんな。ごくわずかに、似ていないこともない症例を知っておりますので、いちおう薬はお出しできますが……効くかどうかは……」
侍医長は、竜王に対してひどく怯えながらも、薬を調合してくれた。
しかしアリアーナの病状は回復しなかった。むしろ、悪くなっていく一方だった。
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「あ……」
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「大げさです」
アリアーナは微笑もうとしたが、うまくいかなかった。
確かに、体が重い。息をするのもつらい。
「すぐに治してやるからな」
竜王は、手をアリアーナの額に当てた。
魔術による治療だ。
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けれど、体は楽にならなかった。
「なぜだ……」
竜王の声が震えた。
「私の魔法が効かない」
悲しむ竜王を見るのは、アリアーナもつらかった。なんとか彼をなだめたかった。
「大丈夫です……ただの風邪ですから」
苦しい息の下、笑ってみせる。
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「嘘をつくな!」
竜王が悲痛な声で叫んだ。
「お前は……死のうとしている」
思いがけない言葉に、アリアーナは目を見開いた。
「そんな……」
「私にはわかる。お前の命の炎が、消えかけている」
すると、近くに控えていたクロエが、口を開いた。
「竜王様……申し上げにくいのですが……この症状は、コゼッタ様やエステル様と同じです。覚えておいででしょうか? 十年前と二十年前に、ゼノギア王国から生贄として来られた方々です」
クロエは、今やはっきりと、悲しみの表情を浮かべている。
「竜の世界には魔素が充満していて、それに耐えられない体質の人もいます。コゼッタ様もエステル様も、このお城に来て一年足らずで亡くなられました。病ではないため、治療することはできないのです。私は魔術師の家系の出ですので、魔素には抵抗力がありますが……おそらく、アリアーナ様は……」
「認めん! そんなことは認めんぞ!」
竜王は人間界まで飛び、「最も優秀な医者」をさらって戻ってきた。連れてこられた真っ白な髪の老人は、どうやら国王に仕える侍医長のようだった。
「この状態は……よろしくありませんな。ごくわずかに、似ていないこともない症例を知っておりますので、いちおう薬はお出しできますが……効くかどうかは……」
侍医長は、竜王に対してひどく怯えながらも、薬を調合してくれた。
しかしアリアーナの病状は回復しなかった。むしろ、悪くなっていく一方だった。
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