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第五章 傷ついても立ち上がる、愛する者のために
罪が裁かれる時
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「私が本当にそんな人間だったら……竜王様は私を妃に選ぶでしょうか? セリーナ。あなたは、こちらの竜王様が、そんなにも見る目のない方だと思うの?」
アリアーナは落ち着き払って言い返した。
その口調、そのたたずまいには、まぎれもなく竜王妃としての威厳があった。
「そうだ」「そうだよな」「もしかして本当にセリーナ嬢が……?」
人々のセリーナを見る目が変わり始める。
上空で展開される映像は、まだまだ終わらなかった。
アリアーナ宛のお茶会の招待状を火にくべるセリーナ。アリアーナのドレスに葡萄種をかけるセリーナ。
さらには――。
数年前のエルヴィシア邸。
夜中、アリアーナの私室に、セリーナがこっそり忍び込んでいた。
アリアーナの大切にしていた本を破り、机の上のインクをこぼし、母の肖像画を持ち去った。
そして、朝になってアリアーナが悲しむ様子を、扉の隙間からのぞいて笑っていた。
整った顔に浮かぶその笑みは――悪魔のように邪悪だった。
(これは……!)
アリアーナはよろめいた。平静を装うのが難しい。
泥棒に部屋を荒らされたと思っていたのに。まさか、あれも妹のしわざだったとは。
「な……何よ何よ何よっ! お姉様のくせに! 可哀相ぶってるんじゃないわよ! 私は、かわいくて機転が利いて魅力的なんだから、私がすべてを手に入れるのが当たり前でしょう!?」
公衆の面前で追いつめられたセリーナは、ついに錯乱した。上品な仮面を保てなくなり、アリアーナに向かって荒々しくわめき立てた。
「私はあんたが憎かった! 初めて会ったときから、ずっとよ。あんたは何もできないくせに、父上に愛されて! 私は完璧なのに、いつもあんたばかり!」
真実が明らかになり――群衆のどよめきは収まることを知らなかった。
「セリーナ嬢が……」
「嘘をついていたのか」
「なんと恥ずべきことを」
セリーナはその場に崩れ落ちた。
継母イヴェットも、蒼白な顔で立ち尽くしていた。
しかし――竜王の糾弾は止まらない。
前庭の上空に展開される映像は、時をさらにさかのぼる。
エルヴィシア伯爵と、出産直後のイヴェットの会話。
怪しい老女から毒薬を買うイヴェット。
そして――アンネリーゼの水に毒を入れるイヴェット。
エルヴィシア伯爵が、地面にへたり込んだ。
まっさおになって震えている。
ゼノギア王が、伯爵に険しいまなざしを向けた。
「これは……すべて真なのか。亡き伯爵夫人は本当にこのような……!」
エルヴィシア伯爵は滂沱の涙を流していた。しゃくり上げ、まともに言葉も出せない。
アリアーナは落ち着き払って言い返した。
その口調、そのたたずまいには、まぎれもなく竜王妃としての威厳があった。
「そうだ」「そうだよな」「もしかして本当にセリーナ嬢が……?」
人々のセリーナを見る目が変わり始める。
上空で展開される映像は、まだまだ終わらなかった。
アリアーナ宛のお茶会の招待状を火にくべるセリーナ。アリアーナのドレスに葡萄種をかけるセリーナ。
さらには――。
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夜中、アリアーナの私室に、セリーナがこっそり忍び込んでいた。
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そして、朝になってアリアーナが悲しむ様子を、扉の隙間からのぞいて笑っていた。
整った顔に浮かぶその笑みは――悪魔のように邪悪だった。
(これは……!)
アリアーナはよろめいた。平静を装うのが難しい。
泥棒に部屋を荒らされたと思っていたのに。まさか、あれも妹のしわざだったとは。
「な……何よ何よ何よっ! お姉様のくせに! 可哀相ぶってるんじゃないわよ! 私は、かわいくて機転が利いて魅力的なんだから、私がすべてを手に入れるのが当たり前でしょう!?」
公衆の面前で追いつめられたセリーナは、ついに錯乱した。上品な仮面を保てなくなり、アリアーナに向かって荒々しくわめき立てた。
「私はあんたが憎かった! 初めて会ったときから、ずっとよ。あんたは何もできないくせに、父上に愛されて! 私は完璧なのに、いつもあんたばかり!」
真実が明らかになり――群衆のどよめきは収まることを知らなかった。
「セリーナ嬢が……」
「嘘をついていたのか」
「なんと恥ずべきことを」
セリーナはその場に崩れ落ちた。
継母イヴェットも、蒼白な顔で立ち尽くしていた。
しかし――竜王の糾弾は止まらない。
前庭の上空に展開される映像は、時をさらにさかのぼる。
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怪しい老女から毒薬を買うイヴェット。
そして――アンネリーゼの水に毒を入れるイヴェット。
エルヴィシア伯爵が、地面にへたり込んだ。
まっさおになって震えている。
ゼノギア王が、伯爵に険しいまなざしを向けた。
「これは……すべて真なのか。亡き伯爵夫人は本当にこのような……!」
エルヴィシア伯爵は滂沱の涙を流していた。しゃくり上げ、まともに言葉も出せない。
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