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第二章 氷の契約結婚 ― 宰相邸の花嫁
宰相邸での出迎え
馬車は、やがて城壁の門をくぐる。
王都の香りが、一気に濃くなる瞬間だった。
蒸気と、焼きたてのパンと、馬の匂い。
市場から漂ってくる香辛料や果物の香り。
それらすべてが混じり合い、人の営みを感じさせる空気が生まれている。
「……戻ってきてしまったのね」
小さく漏らしたつぶやきは、誰にも聞こえないような音量だった。
だが、向かいの男の灰色の瞳が、わずかに揺れた。
「君は『追放された令嬢』ではなく、私の妻だ。胸を張っていればいい」
彼の言葉に、リシェルは息を呑んだ。
檜の香りに、ほんの少しだけ、暖炉のような温かさが混ざっていた。
「……はい」
リシェルは、そっと目を閉じた。
不安はある。ぬぐい切れない。
おそらくこれから、大勢の人の悪意に立ち向かわなくてはならないだろう。
けれども傍らに、この強い宰相がいてくれるのならば。
なんとか乗り切っていけるかもしれない。そう自分に言い聞かせた。
宰相邸は、王城の背後を守るようにそびえる高台にあった。
門をくぐると、よく手入れのされた庭が広がる。
冬枯れの今はまだ色味が少ないが、暖かい季節にはきっと花が咲き乱れるのだろう。
(ここが……わたしの、新しい家)
胸の奥で、白百合の香りが小さく揺れる。
緊張と期待と、不安の匂いが、自分からも漂っているのが分かった。
建物の外見は――立派ではあるが、「華美」というより「堅牢」という表現がぴったりくる。
扉も壁も頑丈そうで、ものものしい雰囲気を漂わせていた。
「お帰りなさいませ、閣下」
玄関ホールに入ると、品の良い男性が一歩前に出て、恭しく頭を下げた。
灰色の髪をきちんと撫でつけ、身なりには一分の隙もない。
だが、その目元には柔らかな皺が刻まれている。
「リシェル様、心よりお待ち申し上げておりました」
男性は穏やかな声で言って、リシェルに向き直った。
「執事長の、ジョルジュ・ハーディングと申します。
今後、奥方様の身の回りのことも、何かとお世話させていただくことになろうかと」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします、ジョルジュさん」
思わず丁寧に頭を下げると、ジョルジュは目を細めて微笑んだ。
その香りは、上質な紅茶と古い書物。
安心と知恵の匂いだ。
(良かった……少なくとも、この方は怖くない)
ほっとしたところで、別の声が飛んできた。
「ふん。宰相殿の『契約妻』ってのは、もっととんでもない女が来るのかと思ってたけどね」
「言葉に気をつけろ、マルティナ」
バートラムが眉をひそめる。
声の主は、階段の途中からこちらを見下ろしていた。
栗色の髪を後ろでざっくりとまとめ、エプロンドレスを着た女性。年の頃は四十前後だろうか。
すらりとした体つきに鋭い目つき。だが、その瞳にはどこか、母親のような温かさも滲んでいる。
「なにさ。第一印象は大事だからね。……まあいいや」
彼女は軽やかに階段を降りてきて、リシェルの前まで歩いてきた。
「宰相邸のメイド長、マルティナだよ。今日からあんたの生活の面倒を見ることになった。旦那……じゃなかった、閣下とは違って、情には厚い方だからご安心を」
リシェルはあっけにとられた。
目の前の女性は、彼女が見たことのあるどんな「メイド長」とも違っている。
マルティナは、じろりとリシェルの頭の先から爪先まで観察した。
「ふうん。細っこくて、色が白いねぇ。『シェール・ネージュ』の砂糖菓子みたいだ。でも、その目は……うん、簡単には折れなさそうだ」
「え?」
「なんでもないさ。──ようこそ、宰相邸へ。ここでうまくやっていくにはね、覚えておくことが三つある」
「三つ、ですか……?」
「一つ、閣下は仕事バカ。
二つ、ここにいる連中は口より手を動かすタイプばっかり。
三つ、困った時は、遠慮しないで頼ること。いいね?」
矢継ぎ早に言われて、リシェルは思わず苦笑した。
「……なんだか、思っていたよりも、温かい場所のような気がしてきました」
「そりゃそうさ。氷の宰相の家といわれてるけど、凍ってるのはだいたいあの人の顔だけだしね」
「マルティナ」
バートラムの低い声が、今度は本気の凄みを帯びた。
マルティナは肩をすくめ、ぺろりと舌を出した。
「はいはい。口が過ぎました、閣下。
でもまあ、奥様になる人にはこれくらい教えとかないと、うちの空気になじめないですからね」
そう言って、今度はリシェルに向かってウインクをする。
石鹸とパン焼き窯の匂い。
家庭的で、現実的な温かさ。
(この人たちが、この家の土台を支えているのだわ)
王都の華やかな貴族邸とは違う、実務の匂いがする。
ここは戦うための砦であり、その中に確かに、人の暮らしもあるのだ。
王都の香りが、一気に濃くなる瞬間だった。
蒸気と、焼きたてのパンと、馬の匂い。
市場から漂ってくる香辛料や果物の香り。
それらすべてが混じり合い、人の営みを感じさせる空気が生まれている。
「……戻ってきてしまったのね」
小さく漏らしたつぶやきは、誰にも聞こえないような音量だった。
だが、向かいの男の灰色の瞳が、わずかに揺れた。
「君は『追放された令嬢』ではなく、私の妻だ。胸を張っていればいい」
彼の言葉に、リシェルは息を呑んだ。
檜の香りに、ほんの少しだけ、暖炉のような温かさが混ざっていた。
「……はい」
リシェルは、そっと目を閉じた。
不安はある。ぬぐい切れない。
おそらくこれから、大勢の人の悪意に立ち向かわなくてはならないだろう。
けれども傍らに、この強い宰相がいてくれるのならば。
なんとか乗り切っていけるかもしれない。そう自分に言い聞かせた。
宰相邸は、王城の背後を守るようにそびえる高台にあった。
門をくぐると、よく手入れのされた庭が広がる。
冬枯れの今はまだ色味が少ないが、暖かい季節にはきっと花が咲き乱れるのだろう。
(ここが……わたしの、新しい家)
胸の奥で、白百合の香りが小さく揺れる。
緊張と期待と、不安の匂いが、自分からも漂っているのが分かった。
建物の外見は――立派ではあるが、「華美」というより「堅牢」という表現がぴったりくる。
扉も壁も頑丈そうで、ものものしい雰囲気を漂わせていた。
「お帰りなさいませ、閣下」
玄関ホールに入ると、品の良い男性が一歩前に出て、恭しく頭を下げた。
灰色の髪をきちんと撫でつけ、身なりには一分の隙もない。
だが、その目元には柔らかな皺が刻まれている。
「リシェル様、心よりお待ち申し上げておりました」
男性は穏やかな声で言って、リシェルに向き直った。
「執事長の、ジョルジュ・ハーディングと申します。
今後、奥方様の身の回りのことも、何かとお世話させていただくことになろうかと」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします、ジョルジュさん」
思わず丁寧に頭を下げると、ジョルジュは目を細めて微笑んだ。
その香りは、上質な紅茶と古い書物。
安心と知恵の匂いだ。
(良かった……少なくとも、この方は怖くない)
ほっとしたところで、別の声が飛んできた。
「ふん。宰相殿の『契約妻』ってのは、もっととんでもない女が来るのかと思ってたけどね」
「言葉に気をつけろ、マルティナ」
バートラムが眉をひそめる。
声の主は、階段の途中からこちらを見下ろしていた。
栗色の髪を後ろでざっくりとまとめ、エプロンドレスを着た女性。年の頃は四十前後だろうか。
すらりとした体つきに鋭い目つき。だが、その瞳にはどこか、母親のような温かさも滲んでいる。
「なにさ。第一印象は大事だからね。……まあいいや」
彼女は軽やかに階段を降りてきて、リシェルの前まで歩いてきた。
「宰相邸のメイド長、マルティナだよ。今日からあんたの生活の面倒を見ることになった。旦那……じゃなかった、閣下とは違って、情には厚い方だからご安心を」
リシェルはあっけにとられた。
目の前の女性は、彼女が見たことのあるどんな「メイド長」とも違っている。
マルティナは、じろりとリシェルの頭の先から爪先まで観察した。
「ふうん。細っこくて、色が白いねぇ。『シェール・ネージュ』の砂糖菓子みたいだ。でも、その目は……うん、簡単には折れなさそうだ」
「え?」
「なんでもないさ。──ようこそ、宰相邸へ。ここでうまくやっていくにはね、覚えておくことが三つある」
「三つ、ですか……?」
「一つ、閣下は仕事バカ。
二つ、ここにいる連中は口より手を動かすタイプばっかり。
三つ、困った時は、遠慮しないで頼ること。いいね?」
矢継ぎ早に言われて、リシェルは思わず苦笑した。
「……なんだか、思っていたよりも、温かい場所のような気がしてきました」
「そりゃそうさ。氷の宰相の家といわれてるけど、凍ってるのはだいたいあの人の顔だけだしね」
「マルティナ」
バートラムの低い声が、今度は本気の凄みを帯びた。
マルティナは肩をすくめ、ぺろりと舌を出した。
「はいはい。口が過ぎました、閣下。
でもまあ、奥様になる人にはこれくらい教えとかないと、うちの空気になじめないですからね」
そう言って、今度はリシェルに向かってウインクをする。
石鹸とパン焼き窯の匂い。
家庭的で、現実的な温かさ。
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