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6.彼の友達
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「……んんっ」
つま先と背中に力が入り、膝はガクガクと震えた。
そんな私の目の前でドアは大きく開かれた。
逆光で見えないけど、明らかに誰かが玄関のドアを開けたのだ。
「隼人ー。鍵開いてんじゃん。……あ」
そして、すぐさまドアは閉められた。
見られた。見られた。見られた。
誰かわかんないけど、おっぱい出して後ろから突かれてイってるところ見られたー。
***
「えーと、初めまして。隼人の友人の成瀬伊吹です」
急いで身支度を整えて、改めてダイニングテーブルに招いたその人は、びっくりするほどきれいな男の人だった。
明るい栗色の肩まである髪をハーフアップにして薄いレンズのサングラスをかけている。カラコンなのか薄いグリーンの瞳は見つめられると吸い込まれそうだ。
イケメン野村さんの友達はイケメンなのか。イケメンはイケメンを呼ぶのか?
「さっきはごめんね。大丈夫。俺そういうの気にならないタイプだから」
そう優しく微笑まれても、私は恥ずかしすぎて、ただただうつむいているしかない。
頼むから今すぐその記憶を抹消してください。
「連絡もなく、勝手に来るのやめてもらえるかな。すんごい迷惑なんだけど」
そして、野村さんはめちゃめちゃ不機嫌だ。
「ごめんって。隼人怒んないで」
「で?何の用?」
「冷たいなぁ。引っ越してから全然遊んでくれないから、会いに来ただけだよ」
「なんでここの住所知ってんだよ」
「マミちゃんに聞いた」
「マミちゃんって誰だよ」
「お前の会社の総務の子だよ。ほら、背が低くてちょいポチャの子」
「個人情報漏らしやがって。あいつクビにしてやろうか」
「やめてあげて、俺がちょっと甘えちゃっただけだから、すごくいい子だったよ」
「頼むから、そんな口の軽い女に手出すな。お前の契約も切るぞ」
「隼人こわいー」
ブーブーブーと机の上にある野村さんのスマホが震えてる。
「あ、会社から着信だ。安部さん、こいつと会話しなくていいからね」
スマホを掴んで野村さんはベッドルームに行ってしまった。
私と成瀬さんの沈黙を破るようにケトルが沸騰を告げた。
「お茶淹れますね」
逃げるようにキッチンに移動するけど、成瀬さんの視線がついてきて居心地が悪い。
「コーヒーでいいですか?」
戸棚からカップを取り出し振り返ると成瀬さんの両腕の中に囲われていた。
何これ?壁ドンならぬ戸棚ドン?
「何ですか?」
「いや、なんでも」
優しく微笑みながら見つめてくる視線が怖い。イケメンの顔が近いっていうのはそれだけで凶器なんだぞ。
「手、よけていただけませんか?」
「やだ」
「こういうことやめてください。私ユーモアないんで」
無理やり避けるように腕の下をくぐると手の甲がケトルにぶつかってしまった。
「熱っ」
「大丈夫?」
成瀬さんは驚くほど滑らかな動きで、私の手をとるとそのまま手の甲をぺろっと舐めた。
な・め・ら・れ・た。
その衝撃で固まる私に成瀬さんはさらなる追い打ちをかけてきた。
「隼人と女の子シェアするの久しぶり。さっきはあんな格好見せつけてくれたのに、ちょっと触れただけで真っ赤になっちゃうなんて、かわいいね」
いや、ちょっと意味わからないんですけど。野村さん早く帰ってきて!
つま先と背中に力が入り、膝はガクガクと震えた。
そんな私の目の前でドアは大きく開かれた。
逆光で見えないけど、明らかに誰かが玄関のドアを開けたのだ。
「隼人ー。鍵開いてんじゃん。……あ」
そして、すぐさまドアは閉められた。
見られた。見られた。見られた。
誰かわかんないけど、おっぱい出して後ろから突かれてイってるところ見られたー。
***
「えーと、初めまして。隼人の友人の成瀬伊吹です」
急いで身支度を整えて、改めてダイニングテーブルに招いたその人は、びっくりするほどきれいな男の人だった。
明るい栗色の肩まである髪をハーフアップにして薄いレンズのサングラスをかけている。カラコンなのか薄いグリーンの瞳は見つめられると吸い込まれそうだ。
イケメン野村さんの友達はイケメンなのか。イケメンはイケメンを呼ぶのか?
「さっきはごめんね。大丈夫。俺そういうの気にならないタイプだから」
そう優しく微笑まれても、私は恥ずかしすぎて、ただただうつむいているしかない。
頼むから今すぐその記憶を抹消してください。
「連絡もなく、勝手に来るのやめてもらえるかな。すんごい迷惑なんだけど」
そして、野村さんはめちゃめちゃ不機嫌だ。
「ごめんって。隼人怒んないで」
「で?何の用?」
「冷たいなぁ。引っ越してから全然遊んでくれないから、会いに来ただけだよ」
「なんでここの住所知ってんだよ」
「マミちゃんに聞いた」
「マミちゃんって誰だよ」
「お前の会社の総務の子だよ。ほら、背が低くてちょいポチャの子」
「個人情報漏らしやがって。あいつクビにしてやろうか」
「やめてあげて、俺がちょっと甘えちゃっただけだから、すごくいい子だったよ」
「頼むから、そんな口の軽い女に手出すな。お前の契約も切るぞ」
「隼人こわいー」
ブーブーブーと机の上にある野村さんのスマホが震えてる。
「あ、会社から着信だ。安部さん、こいつと会話しなくていいからね」
スマホを掴んで野村さんはベッドルームに行ってしまった。
私と成瀬さんの沈黙を破るようにケトルが沸騰を告げた。
「お茶淹れますね」
逃げるようにキッチンに移動するけど、成瀬さんの視線がついてきて居心地が悪い。
「コーヒーでいいですか?」
戸棚からカップを取り出し振り返ると成瀬さんの両腕の中に囲われていた。
何これ?壁ドンならぬ戸棚ドン?
「何ですか?」
「いや、なんでも」
優しく微笑みながら見つめてくる視線が怖い。イケメンの顔が近いっていうのはそれだけで凶器なんだぞ。
「手、よけていただけませんか?」
「やだ」
「こういうことやめてください。私ユーモアないんで」
無理やり避けるように腕の下をくぐると手の甲がケトルにぶつかってしまった。
「熱っ」
「大丈夫?」
成瀬さんは驚くほど滑らかな動きで、私の手をとるとそのまま手の甲をぺろっと舐めた。
な・め・ら・れ・た。
その衝撃で固まる私に成瀬さんはさらなる追い打ちをかけてきた。
「隼人と女の子シェアするの久しぶり。さっきはあんな格好見せつけてくれたのに、ちょっと触れただけで真っ赤になっちゃうなんて、かわいいね」
いや、ちょっと意味わからないんですけど。野村さん早く帰ってきて!
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