【短編集】

●やきいもほくほく●

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やさぐれ聖女は国から出て幸せを謳歌する〜あんな国、潰れちまえばいいと思っていたら、超イケメン騎士と毒舌巨乳聖女に溺愛されていました〜

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その中でもレーナの癒しになっている人物が二人いる。
一人は同じ聖女として働いているエイブリー・リリース。
ジェイデンが恋心を寄せる少女だ。

可愛らしい見た目と豊満な胸、それに加えて他の貴族の令嬢達と違い、性格が段違いにいい。
他の貴族の令嬢との違いに毎回、レーナは驚いていた。
他の令息達にかなりモテるらしく、婚約の申し出が絶えないらしい。
エイブリーは他の令嬢達から嫌われているのだと、あっけらかんと言っていた。
レーナ以外の聖女達の中でも力は一番強く、好奇心旺盛で意外にもサッパリとした性格は好印象であった。

それに毎日、レーナに付き添って仕事の手伝いをしてくれている。
才色兼備で天香国色。
美しい金色の髪と桃色の大きな瞳は天使のようだ。
『金色の女神』と呼ばれるエイブリーは町に降りても凄まじい人気っぷりである。
それが尚更、他の令嬢達の反感を買っているようだ。
一緒に教会に出向く時、聖女達は「いい子ぶっちゃって、むかつく」「あんな子がジェイデン殿下に気に入られてるなんてあり得ないわ」「本当、目障り」そんな声がここまで届いてくる。

そしてエイブリーはジェイデンに全く興味を持っていない。
しかし嫉妬からの悪口や嫌がらせは毎日毎日、レーナの耳にも届く。
目に余る他の聖女達の行動を見て、レーナも気分が悪い。
しかしエイブリーは素知らぬ顔である。


「エイブリーは辛くはないの?」

「いいえ、全く。真面目に働いた方が自分のためにもなりますし、面倒なパーティーやお茶会は免除されますから」

「そう。貴族の令嬢も大変ね」

「それにレーナお姉様と話している時間が、わたくしにとっては幸せなんです!」

「でも……」

「ゴミカスが何を言っても関係ありませんから!」


満面の笑みでそう言ったエイブリーはとても可愛らしい…が、少々口が悪い。
心の赴くままエイブリーの頭を撫でていると、彼女は嬉しそうにしている。

「お待たせしました。レーナ」

「クリフォード殿下、おはようございます」

「おはようございます。今日もレーナは美しい。この国では珍しいブラウンの髪も瞳もレーナにしかない魅力ですね」

「ありがとうございます」

「レーナに会えた今日は頑張れそうです」

「大袈裟ですよ」

「いいえ。レーナは自分の魅力をわかっていない。こんなにも強く美しい女性は他にいません。まるで女神キディルートのようですね」

「あはは……」


毎回顔を合わせるたびにレーナを褒めてくるのは、この国の第一王子であるクリスフォードだった。
彼はこの国の魔法騎士団の団長で、虫も殺せないような上品な顔立ちとは真逆で『銀の騎士』の称号を持つ、凄腕の剣士のようだ。
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