Amputee Garden

Jekyll

文字の大きさ
2 / 4

パラネシアン

しおりを挟む


世界の果てなき地にて謎のサークルが削られ浮かび上がる場が絶えなく作られた。

そのサークルは誰が作り、何の為のものか誰も知らない。

それ故に全てが謎に包まれている。


パラネシアンと呼ばれる世界線にも似たようなサークルが作られた。

パラネシアンとは均衡を保ち世界を構築し見守る種族が住んでいる世界である。

世界を越え謎と混乱を植え付けたサークルを調べるためにパラネシアンの長は梯子を持つ男に命じた。

「この謎に包まれたサークルが何であるか解決なさい。

その梯子を持ってすれば謎は解けずも、解くための紐を得られるかもしれない。

もしこのパラネシアンのサークルを消すことが出来れば他の世界にも共鳴し、再び世界は均衡を保つことが出来るだろう。」

長は初めて私に任務を与えた。

私は任務を遂行しサークルの謎解く旅を始める。









私は長の許しを得て、まずは世界各種に作られたサークルを水晶から覗き見ている。

現在確認出来ているのは以下のものである。


【G・T・E・Ψ・μ・C】


この中にある「C」が現在私達のいるパラネシアンにて発見されたサークルである。

私はこのサークルに隠された謎を解くのが今回の任務だ。

途中放棄は許されない。

それでは一つ目の世界を覗き見よう。


早速梯子を空に浮かぶ水晶に立てかけた。




私が初めに見た世界は緑に覆われた自然豊かなその場所。

天と地が逆さまのようであり、そこに住まう人達は重力に縛られていないように思える。

なんせ少し飛び跳ねただけでビルの10階ほどの高さまで跳ね上がっていた。

空を見てみようと見上げて見れば何かが落ちて来ているのが確認出来た。

その何かがハッキリと見えた時、驚きを隠せずにいた。

何故なら正体は星だったからだ。

星は幾つも降り注いでいた。

まるで雨や雪が降るように小さな星から大きな星まで、数多くこの地に落ちた。

やがてそれは収まり土煙が晴れた先に見たのは「G」と呼ばれるサークル。

Gサークルだった。

私はこの出来事をメモの1ページに書きパラネシアンに意識を戻した。




書いたメモを壁に貼り引き続き私は調査に向かった。

けれどそこはネオンの光が飛び交う亜空間だった。

私は念の為とサングラスを装着し周りを見渡した。

通りではネオンの灯に聖なれとバスは走り、眠る日々を隠しているのだろう。

動かぬチタンの船は行けずも女神を連れて来た。

巡る日々に相応しく隠された声にネオンの灯はTサークルを見せた。

私は再びメモを取り、パラネシアンに戻って壁に貼りつけた。




再び世界を覗き見ると何故だが波動を感じた。

そこは私達が過ごす場所と何ら変わりの無い場所だった。

木々に頬杖をついた私に届く風は次に誰かを訪ねてるようで鮮やかな世界である。

次の風を待つこの窓辺にEサークルを発見した。

前二つに比べ余りにも早い発見に少々ガッカリしているが次へ向かう準備に取り掛かる。




次なる場所は花園で心理的な世界と捉える。

花園に置かれたビオラを手にし音を出し、時を奏てみる。

しかし何も起きない。

ならばとビオラを弾きながら動いてみる。

変わらず何も起きない。

花園にヒントを得ようとしたが何もない。

私はヤケクソとなり、ありのままに映すままにビオラを奏た。

すると花園からΨサークルが映された。

この経験もメモに書き、一度戻り休憩と途中経過の調べをした。




一息ついた所で向かった先は見知らぬ深淵だった。

手には花園にあったビオラ。

まるで妄想のような世界そのものに見える。

そして私はビオラを再び奏た。

すると呼ばれて出たようにμサークルが現れる。









ようやく全ての世界を覗き見ることが出来た。

私は今迄の一連のメモを見直した。

そこで気がついたことがある。

まず最初のGサークル。

星が落ち、人は身軽に飛び跳ねていた。

そして重力が軽い、またはその概念がないのだろう。

つまり「G」とはGravityの「G」だろう。

まさにグラビティ・サークル。

そう呼ぶに相応しい世界だ。

更にこの考えでいけば「T」はTime。

つまり時間。

そして女神による修練の世界。

タイム・サークル。




続いて波動を感じさせた世界。

波動を少し変えればエネルギー(Energy)と捉えられる。

エネルギー・サークル。

何かしら力を得られる世界だったのだろう。




「Ψ」は心理学を表す記号だと言われている。

予想通りならば、ありのままを映す心の世界。

見えるままの花園のように眠るプシー・サークル。




「μ」はマイクロという意味だが自分と限りなく近い場所。

あるいは心の内側からビオラを奏てサークルを呼ぶ。

ミュー・サークル。

知らぬ深淵で名を呼ぶビオラの世界。




そして最後。

パラネシアンに現れたCサークル。

そのサークルの周りには何もない。

花園のように華を咲かせてみる。

だが種がない。

なのであの花園から種を拝借し種を植える。

種にエネルギーを流し、時を飛ばし、深淵に近い世界で見るがままの花園を作りあげた。

すると周りに清潔な空気が漂う。

深淵のような風景はクリアに見えるようになった。

遠くの空に回る花は円陣の丘の先に見える。

そうか。

「C」とは クリーン(Clean)またはクリア(Clear)と言うことになる。

そこで私はクリーン・サークルと呼ぶ。

だが何故、誰もが、一体何の目的でサークルを作ったのかが謎である。

そう悩んでいると各場所のサークルは光浮かび、私の前で一つに重なった。

眩い光が落ち着き現れたのは花だった。

花を手に取ると動きが鈍くなり、地に伏してしまった。

すると謎の存在が現れ、この世界を停止させた。




END
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

「やはり鍛えることは、大切だな」

イチイ アキラ
恋愛
「こんなブスと結婚なんていやだ!」  その日、一つのお見合いがあった。  ヤロール伯爵家の三男、ライアンと。  クラレンス辺境伯家の跡取り娘、リューゼットの。  そして互いに挨拶を交わすその場にて。  ライアンが開幕早々、ぶちかましたのであった。  けれども……――。 「そうか。私も貴様のような生っ白くてか弱そうな、女みたいな顔の屑はごめんだ。気が合うな」

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜

美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...