70 / 197
第5章 狂えるオルランド
4 ロジェロ、妹マルフィサと再会する★
しおりを挟む
シリア、ダマスカスにて。
ロジェロ(黒崎八式)は生き別れの妹、インド王女マルフィサと邂逅した。
かくいうロジェロ自身、彼女が妹だなどと全く気付かなかった訳であるが。
何しろ物心ついて間もない頃に、山賊に襲われるという不慮の事故に遭い、引き裂かれた身であるのだから。記憶に残っていないのも当然かもしれない。
「ずっと会いたかった……ロジェロ兄さん!」
インド風の民族衣装を纏い、日に焼けた健康的な肌をした美女マルフィサ。
隣で呑気していたイングランド王子アストルフォは、彼女と衝突した為きりきり舞いで宙を飛び、屋台に頭から突っ込んでいた。
そしてロジェロは今、ぎゅうぎゅうと抱き付かれている。妹とはいえ美女の範疇に入る女性に至近距離で抱擁されているのだ。役得――と思っていたのも束の間、ものすごい力で締め上げられ、ロジェロは思わず悲鳴を上げた。
「ちょっ、痛ててててッ! や……めろ、マルフィサ! 苦しい!」
「あっ……ごめんなさい、兄さん」
ロジェロの苦悶の叫びを聞き、マルフィサはようやく状況を察したらしく、力を緩めて愛らしい顔を困ったように俯かせて謝罪した。
ロジェロの記憶にマルフィサとの思い出はほとんどないが、黒崎は知っている。ロジェロに妹がいて、物語の終盤で再会するという流れを。まさかアストルフォの旅に同行する事で、こんなに早く再会できるとは思っていなかったが。
しかも恐ろしく力が強い。ロジェロの恋人、女騎士ブラダマンテもチート性能を誇っているが、彼女はどちらかと言えば技やスピードを重視したタイプだ。
目の前のマルフィサは並の男なら軽く捻り上げそうなほどのパワー型。よくよく見れば引き締まった肢体も鍛えられており、筋肉質である事が伺えるのだった。
「しかし幼い頃に生き別れてそれっきりなのに、よくオレが兄だって分かったな」
「え? だって子供の頃の面影、残っているし。十年以上前だが。
見てすぐに分かった。自分と同じ髪の色だし、顔立ちだって似ている!」
そうか――と、黒崎は一応納得した。ブラダマンテに憑依している司藤アイ以外には、自分の顔はムーア人(註:スペインのイスラム教徒)ロジェロのものに見えているのだ。長旅で鏡を見る機会もめっきり減り、忘れかけていたが。
元々ロジェロは、祖先がトロイの英雄ヘクトルである事からも分かる通り、根っからのイスラム教徒側という訳でもなかった。
ロジェロの父はキリスト教徒であり、アフリカ大王アグラマンの血族である女性と恋仲に落ち、結婚してしまった。その際に産まれたのがロジェロとマルフィサ。イスラム側は意趣返しとばかりにロジェロの父を殺し、二人の子供を魔法使いアトラントに預け、育てさせたのである。
「再会して嬉しいってのは分かるが――親しい間柄の人でも、いきなり全力で抱き締めるのはどうかと思うぞ? 痛いし」
「そ、そう? 親愛を示すにはこれが一番だと――アストルフォ殿に教わったんだが」
「原因あいつか! あのアフォがああああ!?」
マルフィサの抱擁癖の元凶たるイングランド王子は、屋台に突っ込んで気絶している所を他の仲間の騎士から救助され、介抱されている最中だった。
意識を取り戻したアストルフォに、謝罪するマルフィサだったが――当の本人は「気にする事は無いさ! 我々の業界ではご褒美だよ!」と、よく分からない理屈で許してくれた。
結局その後、怪我をしたアストルフォは馬上槍試合に不参加。彼の看病をする事に決めたマルフィサも棄権する事となった。
その他、ロジェロも含めた仲間の騎士たちは参戦。優勝したのは仲間の一人の、サンソンという騎士だった。「誰だよ」と思われるかもしれないが――彼も一応シャルルマーニュ十二勇士の一人であり、後のフランスにおいて代々、死刑執行人を務め上げるサンソン家の先祖だったりする。
**********
その後も仲間を増やし続け、冒険する日々が続く――かに見えたが、突如それは終わりを告げた。
そろそろフランク王国に戻ろうかと船で移動中、お約束のように嵐に見舞われたロジェロ一行。北アフリカのいずこかにあると言われる、伝説のアマゾネスの国に迷い込み、女戦士の大集団に問答無用で囲まれ、戦闘する羽目に陥った。
「まったく、ボクが美しいからといって力づくとはね。こういうのは双方の同意が肝要だというのに」
「呑気なこと言ってる場合か! 口動かす前に武器を動かせよアフォ殿!」
「兄さん、聞いたことがある。このアマゾネスの国、迷い込んだ男性は戦って勝たないと、みんな奴隷にされてしまうらしい!」
「マジかよアマゾネス最低だな!」
アストルフォ、ロジェロ、マルフィサ――そしてサンソン他、仲間の騎士たちも奮闘した。特にマルフィサの実力は凄まじく、奴隷と思しき男戦士どもを瞬く間に十人以上、斬り伏せたりしている。
「マルフィサ――思っていた以上に強いんだな、お前」
「死に物狂いで鍛えたからな! インドの王女の座も! 戦って戦って戦い抜いて勝ち取ったんだ!」
ロジェロの舌の巻きように、マルフィサは誇らしげに応えた。
彼女は奴隷としてインドの地で売られながらも、戦士としての頭角を現し、戦いを重んずる部族の王女の地位にまで上り詰めた。その際にこの世で最も力強き王を三人、生け捕りにする事を誓ったほどの女丈夫なのだ。
騎士の一行は圧倒的な戦力で、縦横無尽の活躍を繰り広げたが。
いくら叩きのめしても、後から後から湧いてくるアマゾネスの集団。多勢に無勢だった。
「皆、頑張ってくれているけれど……ピンチだね! かくなる上は――コレで追い払うしかない!」
そう言ってアストルフォが取り出したのは――とても嫌な予感がしたロジェロの危惧通り、例の恐怖の角笛だった。
「学習能力ねえのかアフォ!? そいつを吹いちまったら――」
ロジェロは慌てて、仲間たちに耳を塞ぐよう叫ぼうとしたが。乱戦の喧騒の最中では、彼の警告はまったく耳に届いていない。
そんな中でも、アストルフォの高らかに奏でる角笛の音は、アマゾネスの国中に響かんばかりだった。
轟音と呼ぶに相応しい、多勢の足音がみるみる遠ざかっていく。
凶暴なアマゾネスの軍団は、一人残らず消えていた。アストルフォの下に集っていた仲間の騎士たちも、例外ではなかった。その場に残っているのは、咄嗟に耳を塞いだロジェロのみ。あの屈強なマルフィサですら逃亡してしまったのだ。
「あ――――しまった。やっちゃった」
「『やっちゃった』じゃねえよウルトラ級のドアフォおおおお!?
どーすんだよ! 皆いなくなっちまったじゃねえか! オレやお前の従者も一人残らず! 操船できる人員もいねェから、もう船でフランク王国に帰れねえぞ!」
「大丈夫だよ。ホラ――ボクらの愛馬、ヒポグリフとラビカンは空を飛んで戻ってきている」
「あ、本当だ――って、二人して空飛ぶ馬に乗って帰るのか? 流石に目立ち過ぎだろそれ!」
なおこの後、アストルフォは戻ってきたヒポグリフに後ろ脚で蹴られてブッ飛ばされたが、幸い怪我はなかった。
**********
結局この冗談のような事件がきっかけで、アストルフォ御一行の大所帯は解散となった。
インド王女マルフィサをはじめとした仲間の騎士たちも――それぞれの目的地を目指し、散りぢりになってしまう。
しかしこれらの紆余曲折を経て、ロジェロとアストルフォは――空飛ぶ馬の助けもあり、ようやく遠きエチオピアの地に辿り着く事ができた。
いくら冒険好きのアストルフォとはいえ、何故エチオピア? となってしまう話であるが、ロジェロこと黒崎にとっては念願の目的地であった。
この地で起きる事件を解決することで、進む事ができるのだ。月へと。
突拍子もない話だが、アストルフォは月に旅行する。ご都合主義極まりない話であるが、そこで見つける。後に発狂してしまう、オルランドを元に戻す手段を。
そして黒崎の目的とは――
(オレの記憶が正しければ。月に行く事ができれば、オレの求めるモノも見つかるハズだ。
アンジェリカの――いや正確にはアンジェリカの中にいる『彼女』の持つ、魂の記憶を探る手がかりがな)
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
《 作者落書き・その1 》
妹マルフィサに再会のハグをされるロジェロ(黒崎)
ロジェロ(黒崎八式)は生き別れの妹、インド王女マルフィサと邂逅した。
かくいうロジェロ自身、彼女が妹だなどと全く気付かなかった訳であるが。
何しろ物心ついて間もない頃に、山賊に襲われるという不慮の事故に遭い、引き裂かれた身であるのだから。記憶に残っていないのも当然かもしれない。
「ずっと会いたかった……ロジェロ兄さん!」
インド風の民族衣装を纏い、日に焼けた健康的な肌をした美女マルフィサ。
隣で呑気していたイングランド王子アストルフォは、彼女と衝突した為きりきり舞いで宙を飛び、屋台に頭から突っ込んでいた。
そしてロジェロは今、ぎゅうぎゅうと抱き付かれている。妹とはいえ美女の範疇に入る女性に至近距離で抱擁されているのだ。役得――と思っていたのも束の間、ものすごい力で締め上げられ、ロジェロは思わず悲鳴を上げた。
「ちょっ、痛ててててッ! や……めろ、マルフィサ! 苦しい!」
「あっ……ごめんなさい、兄さん」
ロジェロの苦悶の叫びを聞き、マルフィサはようやく状況を察したらしく、力を緩めて愛らしい顔を困ったように俯かせて謝罪した。
ロジェロの記憶にマルフィサとの思い出はほとんどないが、黒崎は知っている。ロジェロに妹がいて、物語の終盤で再会するという流れを。まさかアストルフォの旅に同行する事で、こんなに早く再会できるとは思っていなかったが。
しかも恐ろしく力が強い。ロジェロの恋人、女騎士ブラダマンテもチート性能を誇っているが、彼女はどちらかと言えば技やスピードを重視したタイプだ。
目の前のマルフィサは並の男なら軽く捻り上げそうなほどのパワー型。よくよく見れば引き締まった肢体も鍛えられており、筋肉質である事が伺えるのだった。
「しかし幼い頃に生き別れてそれっきりなのに、よくオレが兄だって分かったな」
「え? だって子供の頃の面影、残っているし。十年以上前だが。
見てすぐに分かった。自分と同じ髪の色だし、顔立ちだって似ている!」
そうか――と、黒崎は一応納得した。ブラダマンテに憑依している司藤アイ以外には、自分の顔はムーア人(註:スペインのイスラム教徒)ロジェロのものに見えているのだ。長旅で鏡を見る機会もめっきり減り、忘れかけていたが。
元々ロジェロは、祖先がトロイの英雄ヘクトルである事からも分かる通り、根っからのイスラム教徒側という訳でもなかった。
ロジェロの父はキリスト教徒であり、アフリカ大王アグラマンの血族である女性と恋仲に落ち、結婚してしまった。その際に産まれたのがロジェロとマルフィサ。イスラム側は意趣返しとばかりにロジェロの父を殺し、二人の子供を魔法使いアトラントに預け、育てさせたのである。
「再会して嬉しいってのは分かるが――親しい間柄の人でも、いきなり全力で抱き締めるのはどうかと思うぞ? 痛いし」
「そ、そう? 親愛を示すにはこれが一番だと――アストルフォ殿に教わったんだが」
「原因あいつか! あのアフォがああああ!?」
マルフィサの抱擁癖の元凶たるイングランド王子は、屋台に突っ込んで気絶している所を他の仲間の騎士から救助され、介抱されている最中だった。
意識を取り戻したアストルフォに、謝罪するマルフィサだったが――当の本人は「気にする事は無いさ! 我々の業界ではご褒美だよ!」と、よく分からない理屈で許してくれた。
結局その後、怪我をしたアストルフォは馬上槍試合に不参加。彼の看病をする事に決めたマルフィサも棄権する事となった。
その他、ロジェロも含めた仲間の騎士たちは参戦。優勝したのは仲間の一人の、サンソンという騎士だった。「誰だよ」と思われるかもしれないが――彼も一応シャルルマーニュ十二勇士の一人であり、後のフランスにおいて代々、死刑執行人を務め上げるサンソン家の先祖だったりする。
**********
その後も仲間を増やし続け、冒険する日々が続く――かに見えたが、突如それは終わりを告げた。
そろそろフランク王国に戻ろうかと船で移動中、お約束のように嵐に見舞われたロジェロ一行。北アフリカのいずこかにあると言われる、伝説のアマゾネスの国に迷い込み、女戦士の大集団に問答無用で囲まれ、戦闘する羽目に陥った。
「まったく、ボクが美しいからといって力づくとはね。こういうのは双方の同意が肝要だというのに」
「呑気なこと言ってる場合か! 口動かす前に武器を動かせよアフォ殿!」
「兄さん、聞いたことがある。このアマゾネスの国、迷い込んだ男性は戦って勝たないと、みんな奴隷にされてしまうらしい!」
「マジかよアマゾネス最低だな!」
アストルフォ、ロジェロ、マルフィサ――そしてサンソン他、仲間の騎士たちも奮闘した。特にマルフィサの実力は凄まじく、奴隷と思しき男戦士どもを瞬く間に十人以上、斬り伏せたりしている。
「マルフィサ――思っていた以上に強いんだな、お前」
「死に物狂いで鍛えたからな! インドの王女の座も! 戦って戦って戦い抜いて勝ち取ったんだ!」
ロジェロの舌の巻きように、マルフィサは誇らしげに応えた。
彼女は奴隷としてインドの地で売られながらも、戦士としての頭角を現し、戦いを重んずる部族の王女の地位にまで上り詰めた。その際にこの世で最も力強き王を三人、生け捕りにする事を誓ったほどの女丈夫なのだ。
騎士の一行は圧倒的な戦力で、縦横無尽の活躍を繰り広げたが。
いくら叩きのめしても、後から後から湧いてくるアマゾネスの集団。多勢に無勢だった。
「皆、頑張ってくれているけれど……ピンチだね! かくなる上は――コレで追い払うしかない!」
そう言ってアストルフォが取り出したのは――とても嫌な予感がしたロジェロの危惧通り、例の恐怖の角笛だった。
「学習能力ねえのかアフォ!? そいつを吹いちまったら――」
ロジェロは慌てて、仲間たちに耳を塞ぐよう叫ぼうとしたが。乱戦の喧騒の最中では、彼の警告はまったく耳に届いていない。
そんな中でも、アストルフォの高らかに奏でる角笛の音は、アマゾネスの国中に響かんばかりだった。
轟音と呼ぶに相応しい、多勢の足音がみるみる遠ざかっていく。
凶暴なアマゾネスの軍団は、一人残らず消えていた。アストルフォの下に集っていた仲間の騎士たちも、例外ではなかった。その場に残っているのは、咄嗟に耳を塞いだロジェロのみ。あの屈強なマルフィサですら逃亡してしまったのだ。
「あ――――しまった。やっちゃった」
「『やっちゃった』じゃねえよウルトラ級のドアフォおおおお!?
どーすんだよ! 皆いなくなっちまったじゃねえか! オレやお前の従者も一人残らず! 操船できる人員もいねェから、もう船でフランク王国に帰れねえぞ!」
「大丈夫だよ。ホラ――ボクらの愛馬、ヒポグリフとラビカンは空を飛んで戻ってきている」
「あ、本当だ――って、二人して空飛ぶ馬に乗って帰るのか? 流石に目立ち過ぎだろそれ!」
なおこの後、アストルフォは戻ってきたヒポグリフに後ろ脚で蹴られてブッ飛ばされたが、幸い怪我はなかった。
**********
結局この冗談のような事件がきっかけで、アストルフォ御一行の大所帯は解散となった。
インド王女マルフィサをはじめとした仲間の騎士たちも――それぞれの目的地を目指し、散りぢりになってしまう。
しかしこれらの紆余曲折を経て、ロジェロとアストルフォは――空飛ぶ馬の助けもあり、ようやく遠きエチオピアの地に辿り着く事ができた。
いくら冒険好きのアストルフォとはいえ、何故エチオピア? となってしまう話であるが、ロジェロこと黒崎にとっては念願の目的地であった。
この地で起きる事件を解決することで、進む事ができるのだ。月へと。
突拍子もない話だが、アストルフォは月に旅行する。ご都合主義極まりない話であるが、そこで見つける。後に発狂してしまう、オルランドを元に戻す手段を。
そして黒崎の目的とは――
(オレの記憶が正しければ。月に行く事ができれば、オレの求めるモノも見つかるハズだ。
アンジェリカの――いや正確にはアンジェリカの中にいる『彼女』の持つ、魂の記憶を探る手がかりがな)
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
《 作者落書き・その1 》
妹マルフィサに再会のハグをされるロジェロ(黒崎)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
