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第6章 アストルフォ月へ行く
7 司藤アイ、心情を吐露する★
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エンジェル・フォールの滝の裏。狭く湿った足場にて。
ブラダマンテ――司藤アイは足を滑らせてしまい、ロジェロ――黒崎八式を巻き込んで転倒してしまった。
「ひッ…………!?」
アイは肩から上の地面の感触がなく、宙に浮く形になっている事に気づいた。
下半身はどうにか足場から外れていないが、川の水に濡れやや不安定だ。しかも――彼女の上には、倒れた黒崎の身体が覆い被さってしまっている。お互いに鎧を着ている為、押し潰される心配はないのが救いだが……
(う、ええええ……ちょ、近い! 近い!
隣同士座るくらいまでならどうにか耐えられたけど……!
なんでこんな、ベタな漫画みたいな状況に陥っちゃうのよ……!?)
一歩間違えれば転落死する危険と、思春期の異性が息遣いまで分かる距離に密着している状態。
当然ながら心臓は早鐘の如く鳴る。そうならない方がおかしいのだ。
アイは知っている。「吊り橋効果」という奴だ。危険な状況に陥った緊張状態が異性を意識していると錯覚してしまうという、アレだ。
(分かってる、分かってるわそんな事……! でも、だからって……
そんな簡単に割り切れるハズないでしょコレぇ!?)
羞恥心と極度の緊張で顔が真っ赤になり、自覚して涙まで出てきてしまった。
アイはどうしていいか分からなかった。黒崎の身体を振り払おうにも、不安定な崖の上で暴れるのは危険だ。黒崎が転落してしまいかねない。
「…………だ、大丈夫か。司藤」
黒崎の消え入りそうな声が、かろうじて聞こえた。
アイは恥ずかしさのあまり、自然と顔を横に背けてしまっている。視線を合わせられない。今黒崎が、どんな顔をしているのか――確認するのが怖い。
「……大丈夫、じゃ……ない……」
「すまねえ。こんな事になっちまうとは」
(なんで黒崎が謝るのよ。足を滑らせてアンタを巻き込んだのはわたし……なんだから)
何とか黒崎の負い目を軽くしたいと思ったものの、アイは緊張の余り冷静な言葉を紡げない。
無言のアイの態度を、怒っていると感じたのだろうか。黒崎の声はますます申し訳なさそうな響きを帯びた。
「……本当に悪い。すぐに退くから……」
言って黒崎は起き上がろうとしたが、不運な事に手をかけて支えにできるような場所がない。ゴツゴツして掴みづらいか、濡れすぎていて腕が滑りそうな頼りないモノばかりだ。
しばし逡巡した結果――彼は覚悟を決めたらしく、おもむろにアイの左胸の鎧の部分に手をかけた。
「!?」
「…………」
黒崎は無言だったが、表情は真剣そのものだ。
一刻も早く体を動かし、アイを自由の身にするために最適の場所を、彼女の纏う鎧に見出したのだろう。
直に触れている訳ではないとはいえ、黒崎の上半身の体重がのしかかり、アイの胸を圧迫する。
「んっ……んんぅっ……!」
奇妙な感覚に捉われ、思わず声が漏れるアイ。鎧越しとはいえ黒崎の手が、自分の心臓近くに触れているのだ。
顔を背けていなければ羞恥に耐えられず、暴れていたかもしれない。アイは理性を保つのに必死だった。
黒崎が手をかけていたのは、たったの2秒ほどだ。すぐに起き上がってくれた。ひどく時間がかかったように思えたのは間違いなく気のせいだろう。
胸への圧迫がなくなり解放される。緊張のため体温が上がり、額から汗がにじみ出るのをアイは感じた。流れ落ちる汗が滝の中に吸い込まれていく。
「……司藤。立てるか?」
立ち上がった黒崎が声をかけ、倒れたままのアイに右手を差し伸べた。
いつまでも顔を背けている訳にも行かない。アイは紅潮したまま彼の手を取り、起き上がる事ができた。
何とか転落の危機を回避し、事なきを得たものの。
二人は言葉を失っていた。いつもなら互いを罵り合うレベルで喚き散らし、羞恥心をうやむやにして終了だったろう。
押し黙っていたのは、ほんの2、3分程度であったが。気まずい空気が漂い――やがて黒崎が言った。
「…………悪かった。オレ、アフォの様子見てくるわ」
「うん。いいよ――気にして、ない――」
一応、言葉では謝罪を繰り返し、アイもそれを許したものの。
気分は晴れなかった。心ここにあらずといった様子で、感情はほとんど込もっていなかった。
互いにスッキリしないまま。黒崎は踵を返し、洞窟の奥の方へと消えていった。
アイは一人、その場に取り残され。ぺたんと腰を下ろしたが。
《――まったく、あの男ときたら。黒崎といったか?
随分とヘタレな事だな。わたしならあの時点で押し倒して舌くらい入れる》
不意に内側から聞こえてきた、不機嫌そうな女性の声。内なる「ブラダマンテ」だ。司藤アイの魂が憑依する以前の、女騎士としての人格。アイが彼女の力を十全に扱えるようになるにつれ、「ブラダマンテ」の声もより強く認識できるようになった。無論彼女の内なる声は外側には聞こえず、アイも念話で気づかれずに対話ができる。
(状況を考えなさいよ、『ブラダマンテ』。
変に暴れてたら、崖から真っ逆さまだったのよ?)
《安全を確保してからでも遅くはない。誰も見てやしないのだから》
(黒崎は――そんな奴じゃないわ)
《それは買いかぶりというものだ、司藤アイよ。
あなたは16歳だったか? 彼も同年代だろう。あのぐらいの年頃の男は性欲の塊だぞ?
どんなに澄ました顔をしていても、いかに女性と関係を持つかという事で頭がいっぱいの筈だ》
自信たっぷりに断言する「ブラダマンテ」。アイは反論する事ができずに押し黙ってしまった。
そもそも自分が、黒崎の心情の何を知っているというのだろう?
(男の子って――好きでもない女の子とでも、その……『したがる』ものなの?)
《……結論から言えばイエスだな。性欲に好き嫌いは関係ない。
だがあの黒崎という男は、多少なりともあなたを気遣っているようだ。
意識しながらも、あなたの同意がなければ不誠実だと思っている。
わたしからすれば信じられん話だがな》
「ブラダマンテ」の言葉を、アイはにわかには信じられなかった。
腐れ縁の悪友で、いつも自分に対して悪態をつき、顔を合わせれば口喧嘩ばかりしていた、あの黒崎が。
《そういうあなたはどうなんだ? 黒崎の事をどう思っている?》
(……分からない。一緒に協力しなくちゃこの世界を脱出できないし、そのために恋人役を演じなきゃいけないのは分かってる。
でもだからって、フリなのよ? 本物の恋人じゃないのよ? 向こうだって無理矢理付き合わされてるんだから……迷惑に、決まってるわ)
何とも歯切れの悪い話だ。「ブラダマンテ」は訝しんだ。
アイが自分の身体に憑依した時から、彼女の行動はつぶさに見てきた。
最初こそ戸惑っており、憧れの先輩とやらと恋仲を演じられない事にショックを受けていたが――黒崎に対しそこまで悪感情を持っていない事くらいは分かる。
何故ならある程度の信頼関係がなければ、明け透けに罵り合う事だって、できはしないのだから。
《……腑に落ちんな。何故そこまで自分を卑下する?》
(わたしには――何の取り柄もないもの。舞台の演劇にハマったのだって、そう。
わたし以外の、素敵な誰かになれるから。わたしは――わたしなんて、大嫌い――)
虚ろな表情でアイは己の心の澱を吐露した。「ブラダマンテ」は……押し黙っていた。
(……でもあなたには感謝してるのよ? 『ブラダマンテ』。
あなたみたいに強くて素敵な女騎士を『演じられる』の、すごく楽しい。
この世界、ご飯は不味いし、お風呂だって自由に入れないし、本当にひどい所だとは思うけど。
わたしが『ブラダマンテ』を演じている限り、わたしは要らない子じゃないんだって、思えるの)
目に涙を滲ませながら、ぎこちなく笑みを浮かべるアイ。
その表情は酷く頼りなげで、危ういものに見えた。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
《 作者落書き・その3 》
司藤アイ。このシーンを想定して描きました。
ブラダマンテ――司藤アイは足を滑らせてしまい、ロジェロ――黒崎八式を巻き込んで転倒してしまった。
「ひッ…………!?」
アイは肩から上の地面の感触がなく、宙に浮く形になっている事に気づいた。
下半身はどうにか足場から外れていないが、川の水に濡れやや不安定だ。しかも――彼女の上には、倒れた黒崎の身体が覆い被さってしまっている。お互いに鎧を着ている為、押し潰される心配はないのが救いだが……
(う、ええええ……ちょ、近い! 近い!
隣同士座るくらいまでならどうにか耐えられたけど……!
なんでこんな、ベタな漫画みたいな状況に陥っちゃうのよ……!?)
一歩間違えれば転落死する危険と、思春期の異性が息遣いまで分かる距離に密着している状態。
当然ながら心臓は早鐘の如く鳴る。そうならない方がおかしいのだ。
アイは知っている。「吊り橋効果」という奴だ。危険な状況に陥った緊張状態が異性を意識していると錯覚してしまうという、アレだ。
(分かってる、分かってるわそんな事……! でも、だからって……
そんな簡単に割り切れるハズないでしょコレぇ!?)
羞恥心と極度の緊張で顔が真っ赤になり、自覚して涙まで出てきてしまった。
アイはどうしていいか分からなかった。黒崎の身体を振り払おうにも、不安定な崖の上で暴れるのは危険だ。黒崎が転落してしまいかねない。
「…………だ、大丈夫か。司藤」
黒崎の消え入りそうな声が、かろうじて聞こえた。
アイは恥ずかしさのあまり、自然と顔を横に背けてしまっている。視線を合わせられない。今黒崎が、どんな顔をしているのか――確認するのが怖い。
「……大丈夫、じゃ……ない……」
「すまねえ。こんな事になっちまうとは」
(なんで黒崎が謝るのよ。足を滑らせてアンタを巻き込んだのはわたし……なんだから)
何とか黒崎の負い目を軽くしたいと思ったものの、アイは緊張の余り冷静な言葉を紡げない。
無言のアイの態度を、怒っていると感じたのだろうか。黒崎の声はますます申し訳なさそうな響きを帯びた。
「……本当に悪い。すぐに退くから……」
言って黒崎は起き上がろうとしたが、不運な事に手をかけて支えにできるような場所がない。ゴツゴツして掴みづらいか、濡れすぎていて腕が滑りそうな頼りないモノばかりだ。
しばし逡巡した結果――彼は覚悟を決めたらしく、おもむろにアイの左胸の鎧の部分に手をかけた。
「!?」
「…………」
黒崎は無言だったが、表情は真剣そのものだ。
一刻も早く体を動かし、アイを自由の身にするために最適の場所を、彼女の纏う鎧に見出したのだろう。
直に触れている訳ではないとはいえ、黒崎の上半身の体重がのしかかり、アイの胸を圧迫する。
「んっ……んんぅっ……!」
奇妙な感覚に捉われ、思わず声が漏れるアイ。鎧越しとはいえ黒崎の手が、自分の心臓近くに触れているのだ。
顔を背けていなければ羞恥に耐えられず、暴れていたかもしれない。アイは理性を保つのに必死だった。
黒崎が手をかけていたのは、たったの2秒ほどだ。すぐに起き上がってくれた。ひどく時間がかかったように思えたのは間違いなく気のせいだろう。
胸への圧迫がなくなり解放される。緊張のため体温が上がり、額から汗がにじみ出るのをアイは感じた。流れ落ちる汗が滝の中に吸い込まれていく。
「……司藤。立てるか?」
立ち上がった黒崎が声をかけ、倒れたままのアイに右手を差し伸べた。
いつまでも顔を背けている訳にも行かない。アイは紅潮したまま彼の手を取り、起き上がる事ができた。
何とか転落の危機を回避し、事なきを得たものの。
二人は言葉を失っていた。いつもなら互いを罵り合うレベルで喚き散らし、羞恥心をうやむやにして終了だったろう。
押し黙っていたのは、ほんの2、3分程度であったが。気まずい空気が漂い――やがて黒崎が言った。
「…………悪かった。オレ、アフォの様子見てくるわ」
「うん。いいよ――気にして、ない――」
一応、言葉では謝罪を繰り返し、アイもそれを許したものの。
気分は晴れなかった。心ここにあらずといった様子で、感情はほとんど込もっていなかった。
互いにスッキリしないまま。黒崎は踵を返し、洞窟の奥の方へと消えていった。
アイは一人、その場に取り残され。ぺたんと腰を下ろしたが。
《――まったく、あの男ときたら。黒崎といったか?
随分とヘタレな事だな。わたしならあの時点で押し倒して舌くらい入れる》
不意に内側から聞こえてきた、不機嫌そうな女性の声。内なる「ブラダマンテ」だ。司藤アイの魂が憑依する以前の、女騎士としての人格。アイが彼女の力を十全に扱えるようになるにつれ、「ブラダマンテ」の声もより強く認識できるようになった。無論彼女の内なる声は外側には聞こえず、アイも念話で気づかれずに対話ができる。
(状況を考えなさいよ、『ブラダマンテ』。
変に暴れてたら、崖から真っ逆さまだったのよ?)
《安全を確保してからでも遅くはない。誰も見てやしないのだから》
(黒崎は――そんな奴じゃないわ)
《それは買いかぶりというものだ、司藤アイよ。
あなたは16歳だったか? 彼も同年代だろう。あのぐらいの年頃の男は性欲の塊だぞ?
どんなに澄ました顔をしていても、いかに女性と関係を持つかという事で頭がいっぱいの筈だ》
自信たっぷりに断言する「ブラダマンテ」。アイは反論する事ができずに押し黙ってしまった。
そもそも自分が、黒崎の心情の何を知っているというのだろう?
(男の子って――好きでもない女の子とでも、その……『したがる』ものなの?)
《……結論から言えばイエスだな。性欲に好き嫌いは関係ない。
だがあの黒崎という男は、多少なりともあなたを気遣っているようだ。
意識しながらも、あなたの同意がなければ不誠実だと思っている。
わたしからすれば信じられん話だがな》
「ブラダマンテ」の言葉を、アイはにわかには信じられなかった。
腐れ縁の悪友で、いつも自分に対して悪態をつき、顔を合わせれば口喧嘩ばかりしていた、あの黒崎が。
《そういうあなたはどうなんだ? 黒崎の事をどう思っている?》
(……分からない。一緒に協力しなくちゃこの世界を脱出できないし、そのために恋人役を演じなきゃいけないのは分かってる。
でもだからって、フリなのよ? 本物の恋人じゃないのよ? 向こうだって無理矢理付き合わされてるんだから……迷惑に、決まってるわ)
何とも歯切れの悪い話だ。「ブラダマンテ」は訝しんだ。
アイが自分の身体に憑依した時から、彼女の行動はつぶさに見てきた。
最初こそ戸惑っており、憧れの先輩とやらと恋仲を演じられない事にショックを受けていたが――黒崎に対しそこまで悪感情を持っていない事くらいは分かる。
何故ならある程度の信頼関係がなければ、明け透けに罵り合う事だって、できはしないのだから。
《……腑に落ちんな。何故そこまで自分を卑下する?》
(わたしには――何の取り柄もないもの。舞台の演劇にハマったのだって、そう。
わたし以外の、素敵な誰かになれるから。わたしは――わたしなんて、大嫌い――)
虚ろな表情でアイは己の心の澱を吐露した。「ブラダマンテ」は……押し黙っていた。
(……でもあなたには感謝してるのよ? 『ブラダマンテ』。
あなたみたいに強くて素敵な女騎士を『演じられる』の、すごく楽しい。
この世界、ご飯は不味いし、お風呂だって自由に入れないし、本当にひどい所だとは思うけど。
わたしが『ブラダマンテ』を演じている限り、わたしは要らない子じゃないんだって、思えるの)
目に涙を滲ませながら、ぎこちなく笑みを浮かべるアイ。
その表情は酷く頼りなげで、危ういものに見えた。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
《 作者落書き・その3 》
司藤アイ。このシーンを想定して描きました。
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