137 / 197
第7章 オルランド討伐作戦
27 魔法使いアトラントの救援
しおりを挟む
「ピナベル! 敵の第二陣が来るのか?」木の下にいるドゥドンが叫んだ。
「ドゥドン君は心配性だなぁ」木の上のピナベルは落ち着き払って答えた。
「今の所すべてが順調だ! このピナベル様の天才的……いや、悪魔的作戦に死角はないッ!
まだ慌てるような時間じゃない。グィード君や森の狩狼官の皆さんが、第二陣を迎撃すべく新たな罠を設置しているハズさ。
カネに飽かして用意した罠の備蓄には、まだまだ余裕がある。無駄に兵力をすり潰すがいいさ――ん?」
物見役も兼ねていたピナベルは、森の中を動く騎兵たちの数を見て、表情に焦りが走った。
「…………あっ、やっべ」
「何だよその『やっべ』って!」
「さっき突撃してきたの五十騎だよね? アレはどう見ても倍の百騎はいるわ。
第一陣と同程度の感覚で罠設置したんじゃ間に合わない……」
「はァ!? 何言ってんだァこんな時にィ!?
何が天才的作戦だよ! 敵の数が倍になっただけで速攻破綻してるじゃねえか糞ピナベル!」
非難がましい声を上げるドゥドンに、ピナベルも思わず叫び返した。
「う、うっせー! こんなの絶対おかしいよ! 敵の決断が速過ぎるし、思い切りも良過ぎるんだッ! ボクは悪くぬぇー!?
騎兵が森で不利なのは向こうだって承知してるハズ! 五十騎が全滅したって知ったら、普通ならビビって第二陣の突入判断を遅らせるハズだったんだよッ!」
そう。常識で考えればピナベルの判断は正しい筈である。
彼にとって計算外だったのは、セリカンの王グラダッソの率いる騎兵が「普通の軍隊」ではなかった事だ。
彼らはグラダッソの異能によって召喚され、食事も休息も必要としない。しかも裏切らない――これはとんでもない反則である。
通常の軍隊は士気や練度にもよるが、3~4割が死傷したら、戦闘継続が困難になるとされている。
ましてや中世の騎士団だ。個人主義である彼らが全員、死ぬまで戦い続けるなど常識的にあり得ない。
ピナベルは第一陣の五十騎が、一人残らず全滅するまで森の中を突き進んだ事実を訝しむべきであった。それにもっと早く気づいていれば、グラダッソ軍の異質にいち早く手を打てたかもしれない。
ピナベルが狼狽えている間に――倍の兵力となった第二陣の半数が、味方の屍を乗り越えて来ていた。
黒騎兵の馬蹄の音が近い。ドゥドンら数名の騎士は得物を抜き迎撃態勢を取る。
「まままま、待て待て大丈夫。まままま、まだ慌てるような時間じゃない。
諦めたらそこで戦争終了ですよ?」
「……お前のドヤ顔に期待した小生がバカだったよ! まあ落ち着け。
その鳴りもしない角笛吹いて現実逃避してる暇あったら降りてきて戦え!」
「ち、違うんだ! この角笛はですね! ボクのとっておきの助っ人を呼ぶためのモノであって――」
ピナベルの慌てふためいた言葉は世迷言にしか聞こえず、ドゥドンはやれやれと嘆息した。
父のデンマーク勇者オジェから譲られた、重量級の鉄棒を構える。すでに敵軍の馬の頭が視認できる距離だ。
(ここが小生の死に場所になるかもしれんな……すまない、アストルフォ。約束は果たせそうに――)
覚悟を決めたドゥドン達の耳に、突如朗々たる声が飛び込んできた。
「――剣よ、槍よ。雨となれ。
青天の霹靂のごとく、春先の遠雷のごとく。
手向かう者の、肉と魂の全てを削ぎ落とすべし!」
歌うような老人の声が響く。それが呪文の詠唱と判ったのは、天から降り注いだ剣や槍が、敵の騎兵たちに突き刺さったからだ。
「なッ…………!?」
武器を構えたドゥドンたちは呆気に取られる。
グラダッソの兵は次々と突進してくるが、その度に呪文が響き渡り、無数の武器が雨あられと貫いていくのだった。
「……どうにか、間に合ったようだな」
ドゥドンの背後に現れたのは、頭にターバンを巻いた年老いた隠者。右手に呪文書、左手に革袋を携えている。その姿を見てピナベルは歓声を上げた。
「や、やっと来てくれたか! アトラントの旦那ァ!
ずーっと呼んでたのに、音沙汰ないから来ねえのかと思ったぜ……!」
アトラント。魔法使いであり、ロジェロの養父である。かつてはロジェロの死の予言を回避すべく、自分の城に閉じ込めていた事がある。
囚われたロジェロの噂を聞いた女騎士ブラダマンテの活躍によって今は改心したが、道行く旅人を捕まえていた頃、アトラント老人はピナベルと邪悪な繋がりがあったのだ。
「久方ぶりじゃなピナベル。よもや、以前連絡用に渡していた角笛を、今になって用いるとは」
「しょ、しょーがねえだろうッ!? 今は敵に追われてて、多勢に無勢の大ピンチなんだからよッ!?
頼むよアトラントの旦那! アンタの魔術にはボクも一目置いてるんだ。お得意の呪文であんな連中、チョチョイとやっつけてくれッ!」
ピナベルの調子のよい言葉に、アトラントは首を振った。
「今の『剣の雨』の術にしても、多少なりとも魔力を消耗するのだぞ?
それにあの黒騎兵ども、この世の軍隊ではあるまい。恐らくいくら打ち倒しても、新手が次々と森に乗り込んでくるじゃろう」
「な、何だよそりゃ。マジで反則じゃねーか! い、一体どうすれば……!?」
予想通りの反応をするピナベルが滑稽だったのか、アトラントはニヤリと笑みを浮かべた。
「心配いらん、やりようはある。
こちらが少数である事が幸いになるような方法が、な」
老魔法使いは革袋から青い宝石を取り出し、二人に投げて寄越した。
**********
「……どうした? 第二陣は何をやっておる?
進軍や壊滅の報告も上がって来ないのはどういう訳だ?」
さしものグラダッソも、森の中の動きが全く止まった事を訝しんだ。
送り込んだ斥候も、誰一人として戻って来ない。中の状況が全く掴めないのだ。
**********
果たして森の中では何が起こっているのか?
結論から言えば、グラダッソ騎兵は道に迷っていた。アトラントの施した幻術によって。
「一体、何がどうなってんだ……?」
ドゥドンが戸惑うのも無理はなかった。敵の騎兵は自分たちに目もくれず、同じところをひたすら走り続けているのだから。
「あいつら、ボクたちが見えてないどころか……味方同士も認識できてないんじゃねえか?」
ピナベルも目を丸くしている。黒騎兵たちは無秩序に馬を走らせては、衝突事故を起こして右往左往する始末であった。
「この森には狩狼官がいると聞いてな。彼らの記憶を利用して幻術をかけさせて貰ったのよ」
サラセンの老人アトラントは得意げに語るのだった。
「彼らは『狼の回廊』という罠を用いると聞く。円柱状の仕掛けを作り、中心部に羊を置いて狼をおびき寄せるのだ。
狼は恐ろしい獣だが、狭い通路では方向転換ができぬという弱点がある。彼らが一周する頃には回廊の入り口は閉じ、永久に同じ所を回るしかなくなる。
あの騎兵どもには『狼』になって貰った。この森が『回廊』よ。彼奴らは一生、狭い道しか認識できぬし、森から出る事すらできぬ」
魔法の原理はよく分からないが、老人の言が正しいのだとすれば――ピナベルという餌に釣られた騎兵たちは、訳も分からずにグルグル彷徨い続けるという事だ。何気に恐ろしい術である。
「お主らの数が少ないも幸いした。同士討ちするのは圧倒的に数の多い、敵どもじゃからな。
くれぐれも先に渡した隼眼石を失くすなよ? 数に限りがある希少な品じゃし、それを失えばお前たちも、森の中を流離う羽目になる」
アトラントの脅しめいた言葉に、ドゥドンとピナベルは渡された宝石をギュッと握りしめた。
「ドゥドン君は心配性だなぁ」木の上のピナベルは落ち着き払って答えた。
「今の所すべてが順調だ! このピナベル様の天才的……いや、悪魔的作戦に死角はないッ!
まだ慌てるような時間じゃない。グィード君や森の狩狼官の皆さんが、第二陣を迎撃すべく新たな罠を設置しているハズさ。
カネに飽かして用意した罠の備蓄には、まだまだ余裕がある。無駄に兵力をすり潰すがいいさ――ん?」
物見役も兼ねていたピナベルは、森の中を動く騎兵たちの数を見て、表情に焦りが走った。
「…………あっ、やっべ」
「何だよその『やっべ』って!」
「さっき突撃してきたの五十騎だよね? アレはどう見ても倍の百騎はいるわ。
第一陣と同程度の感覚で罠設置したんじゃ間に合わない……」
「はァ!? 何言ってんだァこんな時にィ!?
何が天才的作戦だよ! 敵の数が倍になっただけで速攻破綻してるじゃねえか糞ピナベル!」
非難がましい声を上げるドゥドンに、ピナベルも思わず叫び返した。
「う、うっせー! こんなの絶対おかしいよ! 敵の決断が速過ぎるし、思い切りも良過ぎるんだッ! ボクは悪くぬぇー!?
騎兵が森で不利なのは向こうだって承知してるハズ! 五十騎が全滅したって知ったら、普通ならビビって第二陣の突入判断を遅らせるハズだったんだよッ!」
そう。常識で考えればピナベルの判断は正しい筈である。
彼にとって計算外だったのは、セリカンの王グラダッソの率いる騎兵が「普通の軍隊」ではなかった事だ。
彼らはグラダッソの異能によって召喚され、食事も休息も必要としない。しかも裏切らない――これはとんでもない反則である。
通常の軍隊は士気や練度にもよるが、3~4割が死傷したら、戦闘継続が困難になるとされている。
ましてや中世の騎士団だ。個人主義である彼らが全員、死ぬまで戦い続けるなど常識的にあり得ない。
ピナベルは第一陣の五十騎が、一人残らず全滅するまで森の中を突き進んだ事実を訝しむべきであった。それにもっと早く気づいていれば、グラダッソ軍の異質にいち早く手を打てたかもしれない。
ピナベルが狼狽えている間に――倍の兵力となった第二陣の半数が、味方の屍を乗り越えて来ていた。
黒騎兵の馬蹄の音が近い。ドゥドンら数名の騎士は得物を抜き迎撃態勢を取る。
「まままま、待て待て大丈夫。まままま、まだ慌てるような時間じゃない。
諦めたらそこで戦争終了ですよ?」
「……お前のドヤ顔に期待した小生がバカだったよ! まあ落ち着け。
その鳴りもしない角笛吹いて現実逃避してる暇あったら降りてきて戦え!」
「ち、違うんだ! この角笛はですね! ボクのとっておきの助っ人を呼ぶためのモノであって――」
ピナベルの慌てふためいた言葉は世迷言にしか聞こえず、ドゥドンはやれやれと嘆息した。
父のデンマーク勇者オジェから譲られた、重量級の鉄棒を構える。すでに敵軍の馬の頭が視認できる距離だ。
(ここが小生の死に場所になるかもしれんな……すまない、アストルフォ。約束は果たせそうに――)
覚悟を決めたドゥドン達の耳に、突如朗々たる声が飛び込んできた。
「――剣よ、槍よ。雨となれ。
青天の霹靂のごとく、春先の遠雷のごとく。
手向かう者の、肉と魂の全てを削ぎ落とすべし!」
歌うような老人の声が響く。それが呪文の詠唱と判ったのは、天から降り注いだ剣や槍が、敵の騎兵たちに突き刺さったからだ。
「なッ…………!?」
武器を構えたドゥドンたちは呆気に取られる。
グラダッソの兵は次々と突進してくるが、その度に呪文が響き渡り、無数の武器が雨あられと貫いていくのだった。
「……どうにか、間に合ったようだな」
ドゥドンの背後に現れたのは、頭にターバンを巻いた年老いた隠者。右手に呪文書、左手に革袋を携えている。その姿を見てピナベルは歓声を上げた。
「や、やっと来てくれたか! アトラントの旦那ァ!
ずーっと呼んでたのに、音沙汰ないから来ねえのかと思ったぜ……!」
アトラント。魔法使いであり、ロジェロの養父である。かつてはロジェロの死の予言を回避すべく、自分の城に閉じ込めていた事がある。
囚われたロジェロの噂を聞いた女騎士ブラダマンテの活躍によって今は改心したが、道行く旅人を捕まえていた頃、アトラント老人はピナベルと邪悪な繋がりがあったのだ。
「久方ぶりじゃなピナベル。よもや、以前連絡用に渡していた角笛を、今になって用いるとは」
「しょ、しょーがねえだろうッ!? 今は敵に追われてて、多勢に無勢の大ピンチなんだからよッ!?
頼むよアトラントの旦那! アンタの魔術にはボクも一目置いてるんだ。お得意の呪文であんな連中、チョチョイとやっつけてくれッ!」
ピナベルの調子のよい言葉に、アトラントは首を振った。
「今の『剣の雨』の術にしても、多少なりとも魔力を消耗するのだぞ?
それにあの黒騎兵ども、この世の軍隊ではあるまい。恐らくいくら打ち倒しても、新手が次々と森に乗り込んでくるじゃろう」
「な、何だよそりゃ。マジで反則じゃねーか! い、一体どうすれば……!?」
予想通りの反応をするピナベルが滑稽だったのか、アトラントはニヤリと笑みを浮かべた。
「心配いらん、やりようはある。
こちらが少数である事が幸いになるような方法が、な」
老魔法使いは革袋から青い宝石を取り出し、二人に投げて寄越した。
**********
「……どうした? 第二陣は何をやっておる?
進軍や壊滅の報告も上がって来ないのはどういう訳だ?」
さしものグラダッソも、森の中の動きが全く止まった事を訝しんだ。
送り込んだ斥候も、誰一人として戻って来ない。中の状況が全く掴めないのだ。
**********
果たして森の中では何が起こっているのか?
結論から言えば、グラダッソ騎兵は道に迷っていた。アトラントの施した幻術によって。
「一体、何がどうなってんだ……?」
ドゥドンが戸惑うのも無理はなかった。敵の騎兵は自分たちに目もくれず、同じところをひたすら走り続けているのだから。
「あいつら、ボクたちが見えてないどころか……味方同士も認識できてないんじゃねえか?」
ピナベルも目を丸くしている。黒騎兵たちは無秩序に馬を走らせては、衝突事故を起こして右往左往する始末であった。
「この森には狩狼官がいると聞いてな。彼らの記憶を利用して幻術をかけさせて貰ったのよ」
サラセンの老人アトラントは得意げに語るのだった。
「彼らは『狼の回廊』という罠を用いると聞く。円柱状の仕掛けを作り、中心部に羊を置いて狼をおびき寄せるのだ。
狼は恐ろしい獣だが、狭い通路では方向転換ができぬという弱点がある。彼らが一周する頃には回廊の入り口は閉じ、永久に同じ所を回るしかなくなる。
あの騎兵どもには『狼』になって貰った。この森が『回廊』よ。彼奴らは一生、狭い道しか認識できぬし、森から出る事すらできぬ」
魔法の原理はよく分からないが、老人の言が正しいのだとすれば――ピナベルという餌に釣られた騎兵たちは、訳も分からずにグルグル彷徨い続けるという事だ。何気に恐ろしい術である。
「お主らの数が少ないも幸いした。同士討ちするのは圧倒的に数の多い、敵どもじゃからな。
くれぐれも先に渡した隼眼石を失くすなよ? 数に限りがある希少な品じゃし、それを失えばお前たちも、森の中を流離う羽目になる」
アトラントの脅しめいた言葉に、ドゥドンとピナベルは渡された宝石をギュッと握りしめた。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ?
――――それ、オレなんだわ……。
昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。
そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。
妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる