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第9章 物語は綻びる
3 魔法使いアトラントの遺言
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拷問部屋。「ブラダマンテ」はこの部屋をよく知っていた。
クレルモン家の兄弟は子供の頃から、何かしら失態をしでかすと「躾」と称してこの部屋に送られた。失態とは勿論、道徳にもとる行いを指すが……母ベアトリーチェの機嫌を損ねる事も含まれた。
この部屋はベアトリーチェの収集品であり、エイモン公爵も黙認している。
重苦しくすえた臭いのする、閉塞感に満ちた空間に――数々の拷問具が無造作に置かれていた。拷問台、猫の爪、滑車絞腕台など……恐ろしい事に、それらの道具は使われた形跡がある。彼女は罪人として送られてきた異教徒を相手に、つい最近まで楽しんでいたようだ。
「……お母様。わたしに責め苦を?」ブラダマンテは恐る恐る口を開いた。
「そうしたい所だけど、貴女は嫁入り前の大事な身体。深刻な傷を残す訳にはいかないわ。何といっても、かけがえのない我が娘ですもの……ね」
ベアトリーチェは穏やかな口調で言ったが、目は笑っていなかった。
「わたしは……その、戸惑っただけで、縁談を断るつもりじゃ……」
「そうね。余計な口を利いたのはリナルドですもの。
でも……貴女は『私の意思に賛同しなかった』。その罰は受けて貰うわ」
言葉の中に暗い情念を感じ取り、ブラダマンテ――司藤アイもゾクリと震えた。
(この人――わたしのお父さんと、同じだ。
自分の意に添わなければ、容赦なく罰を下す。正しいかどうかなんて関係ない)
「ブラダマンテ。勘違いしないで欲しいの。
貴女が恋愛を優先して、かつ幸せになれるのなら――私だって異論はないわ。
意外に思うでしょうけれど、私もかつて、心底好きになった殿方がいたの。
身分も低い、冴えない風貌の人だったけれど」
ベアトリーチェは、震えたまま動けずにいるブラダマンテの衣服を脱がし、両腕を縄で縛った。背中が露になる。
そして彼女が取り出したのは、先端に無数の革紐を取り付けた鞭――猫の九尾と呼ばれる拷問具であった。
「あの頃は私も若かった。今の身分を捨て、この人と駆け落ちしてもいいとさえ思っていた。
でも間もなく、今の夫であるエイモンとの縁談が持ち込まれ、私の意思など関係なく婚姻が決まったわ。
私は絶望で悲しみに暮れたけれど――それも束の間だった」
ベアトリーチェは娘の背中を指でさすり――ひと呼吸置いてから、鞭が唸った。
「…………ッ!?」
分かれた革紐がブラダマンテの背中を細かく傷つける。この鞭は殺傷力は低いが、それだけに長時間の責め苦を与えるのに適しているのだ。
「何年かして、私がかつて愛したあの人がどうなったか――聞いたのよ。
貧しい農村の娘と結婚して、慎ましやかに暮らしていた。けれど……村が疫病に襲われ、一家もろとも苦しみながら逝ったそうよ。
薬を買おうにも、医者を呼ぼうにも。貧しい暮らしではどうにもならなかった」
昔を懐かしむように、悲しむように。あるいは愉悦に浸るように。
一息で言葉を語り終える度に、母の鞭が娘に飛ぶ。
「……かッ……あァア……!」
手酷い苦痛にブラダマンテは顔を歪め、悲鳴を堪えるのに精一杯だった。
「可愛いブラダマンテ。今、私はとても幸せなの。
そしてこの幸せは、あの時の感情に身を委ねなかったが故に得たモノなのよ。
騎士ロジェロは、確かに高名な人物なのかも知れない。でも改宗したばかりで、寄って立つ土地も持たない根無し草同然の男と一緒になって――苦労するのは貴女よ。下手すれば命も落とすかもしれない。
貴女が思っているよりもずっと――持てる者と持たざる者の差は大きい。愛などという、あやふやなモノでは埋まらないわ」
母には母なりの信念があり、娘への気遣いがある。
皮肉な事に、この拷問によってブラダマンテはそれを察してしまった。
鞭の傷跡は大きく残らぬよう、広がらぬよう――特定の部位だけを正確に狙っている。それでいて苦痛だけは肉体に浸透し、彼女の精神までも苛む――二度と母に逆らえぬよう、口答えできぬように。
ベアトリーチェの拷問は、嗜虐と愛情の入り混じった奇妙な儀式であった。
「レオ皇太子と会う為、明朝には東ローマの帝都・コンスタンティノープルに発ちます。宜しいわね? ブラダマンテ」
「………………はい、お母……様……」
ブラダマンテは絞り出すような声で、弱々しく頷いた。
**********
ピレネー山脈(註:フランスとスペインの境にある山脈)のひとつ、カレナ山。
ロジェロとその妹マルフィサは、養父であるアトラント危篤の報せを受け、山にそびえる彼の居城に向かっていた。
山の中腹に差し掛かると、ターバンを巻いたサラセン人が恭しく出迎える。
「そろそろ、来る頃だと思っておりました――ロジェロ様、マルフィサ様。
わたくしめは、アトラント様より案内役を仰せつかった『使い』にございます」
ロジェロは勿論、マルフィサも気づいた。使いを名乗る男に影が無い事を。
恐らくは人間ではなく、アトラントが召喚した幽精の類といった所なのだろう。
「……我らが父、アトラントは……無事なのか?」マルフィサが尋ねる。
「残念ながら、昨夜未明に身罷られました」『使い』は言った。
「しかしながら、わたくしめは遺言を託っておりまする。
まずは――子が親を見送るために、為すべき事をなされませ。今ならまだ『間に合います』ゆえ」
「そうだな……アトラントの親父とは色々あったけれど、育ててくれた恩には報いねえと」
ロジェロとマルフィサは『使い』に案内され――眠るように横たわっていた老人アトラントの遺体を丁重に弔う事にした。
しかしロジェロはすでにキリスト教に改宗し。マルフィサはインドで育った為、ヒンドゥー教徒だ。
(皮肉なモンだな……父親は回教徒だってのに、それを弔う息子と娘はすでに異教徒ってんだから。
せめて葬儀ぐらいイスラム式で執り行うのが、礼儀ってもんだよな)
幸いにして『使い』がイスラム式の葬儀についてよく知っていた。
イスラム教は土葬であり、死後24時間以内に埋葬しなければならない。『使い』がまだ「間に合う」、と言ったのはこれが理由である。
「済まないロジェロ兄さん。あたしには父の身を清める資格が無い」
マルフィサが無念そうに言った。イスラムの教えでは一部の例外を除き、死者の身体に異性が触れるのは禁忌とされる。故にロジェロが遺体を洗浄した後――白い綿布で覆い、聖地メッカに頭が向く形で埋葬した。
「『まこと、我らは神のものであり、我らは神の許へ帰るのだ』」
アラビア語で死者を弔う言葉を唱え終え――アトラントの葬儀は終わった。
「……教えてくれ。アトラントは最期に何て言っていたんだ?」
ロジェロが尋ねると、『使い』は満面の笑みを浮かべて答えた。
「やっとお伝えする事ができてホッとしております。コレを成し遂げないと、我が契約も終わりませんのでね……
『輪廻を終わらせるため、円環を断て』……と、おっしゃっておりました」
「…………?」
ロジェロもマルフィサも首を傾げた。言葉の意味も測りかねるが――イスラム教には輪廻転生の概念は存在しないか、あっても異端として扱われる思想なのだ。
(それでもこんな言葉を遺すって事は……まさか、アトラントの親父も……
この物語世界が繰り返されている事を、知っていた……のか……?)
クレルモン家の兄弟は子供の頃から、何かしら失態をしでかすと「躾」と称してこの部屋に送られた。失態とは勿論、道徳にもとる行いを指すが……母ベアトリーチェの機嫌を損ねる事も含まれた。
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「……お母様。わたしに責め苦を?」ブラダマンテは恐る恐る口を開いた。
「そうしたい所だけど、貴女は嫁入り前の大事な身体。深刻な傷を残す訳にはいかないわ。何といっても、かけがえのない我が娘ですもの……ね」
ベアトリーチェは穏やかな口調で言ったが、目は笑っていなかった。
「わたしは……その、戸惑っただけで、縁談を断るつもりじゃ……」
「そうね。余計な口を利いたのはリナルドですもの。
でも……貴女は『私の意思に賛同しなかった』。その罰は受けて貰うわ」
言葉の中に暗い情念を感じ取り、ブラダマンテ――司藤アイもゾクリと震えた。
(この人――わたしのお父さんと、同じだ。
自分の意に添わなければ、容赦なく罰を下す。正しいかどうかなんて関係ない)
「ブラダマンテ。勘違いしないで欲しいの。
貴女が恋愛を優先して、かつ幸せになれるのなら――私だって異論はないわ。
意外に思うでしょうけれど、私もかつて、心底好きになった殿方がいたの。
身分も低い、冴えない風貌の人だったけれど」
ベアトリーチェは、震えたまま動けずにいるブラダマンテの衣服を脱がし、両腕を縄で縛った。背中が露になる。
そして彼女が取り出したのは、先端に無数の革紐を取り付けた鞭――猫の九尾と呼ばれる拷問具であった。
「あの頃は私も若かった。今の身分を捨て、この人と駆け落ちしてもいいとさえ思っていた。
でも間もなく、今の夫であるエイモンとの縁談が持ち込まれ、私の意思など関係なく婚姻が決まったわ。
私は絶望で悲しみに暮れたけれど――それも束の間だった」
ベアトリーチェは娘の背中を指でさすり――ひと呼吸置いてから、鞭が唸った。
「…………ッ!?」
分かれた革紐がブラダマンテの背中を細かく傷つける。この鞭は殺傷力は低いが、それだけに長時間の責め苦を与えるのに適しているのだ。
「何年かして、私がかつて愛したあの人がどうなったか――聞いたのよ。
貧しい農村の娘と結婚して、慎ましやかに暮らしていた。けれど……村が疫病に襲われ、一家もろとも苦しみながら逝ったそうよ。
薬を買おうにも、医者を呼ぼうにも。貧しい暮らしではどうにもならなかった」
昔を懐かしむように、悲しむように。あるいは愉悦に浸るように。
一息で言葉を語り終える度に、母の鞭が娘に飛ぶ。
「……かッ……あァア……!」
手酷い苦痛にブラダマンテは顔を歪め、悲鳴を堪えるのに精一杯だった。
「可愛いブラダマンテ。今、私はとても幸せなの。
そしてこの幸せは、あの時の感情に身を委ねなかったが故に得たモノなのよ。
騎士ロジェロは、確かに高名な人物なのかも知れない。でも改宗したばかりで、寄って立つ土地も持たない根無し草同然の男と一緒になって――苦労するのは貴女よ。下手すれば命も落とすかもしれない。
貴女が思っているよりもずっと――持てる者と持たざる者の差は大きい。愛などという、あやふやなモノでは埋まらないわ」
母には母なりの信念があり、娘への気遣いがある。
皮肉な事に、この拷問によってブラダマンテはそれを察してしまった。
鞭の傷跡は大きく残らぬよう、広がらぬよう――特定の部位だけを正確に狙っている。それでいて苦痛だけは肉体に浸透し、彼女の精神までも苛む――二度と母に逆らえぬよう、口答えできぬように。
ベアトリーチェの拷問は、嗜虐と愛情の入り混じった奇妙な儀式であった。
「レオ皇太子と会う為、明朝には東ローマの帝都・コンスタンティノープルに発ちます。宜しいわね? ブラダマンテ」
「………………はい、お母……様……」
ブラダマンテは絞り出すような声で、弱々しく頷いた。
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ピレネー山脈(註:フランスとスペインの境にある山脈)のひとつ、カレナ山。
ロジェロとその妹マルフィサは、養父であるアトラント危篤の報せを受け、山にそびえる彼の居城に向かっていた。
山の中腹に差し掛かると、ターバンを巻いたサラセン人が恭しく出迎える。
「そろそろ、来る頃だと思っておりました――ロジェロ様、マルフィサ様。
わたくしめは、アトラント様より案内役を仰せつかった『使い』にございます」
ロジェロは勿論、マルフィサも気づいた。使いを名乗る男に影が無い事を。
恐らくは人間ではなく、アトラントが召喚した幽精の類といった所なのだろう。
「……我らが父、アトラントは……無事なのか?」マルフィサが尋ねる。
「残念ながら、昨夜未明に身罷られました」『使い』は言った。
「しかしながら、わたくしめは遺言を託っておりまする。
まずは――子が親を見送るために、為すべき事をなされませ。今ならまだ『間に合います』ゆえ」
「そうだな……アトラントの親父とは色々あったけれど、育ててくれた恩には報いねえと」
ロジェロとマルフィサは『使い』に案内され――眠るように横たわっていた老人アトラントの遺体を丁重に弔う事にした。
しかしロジェロはすでにキリスト教に改宗し。マルフィサはインドで育った為、ヒンドゥー教徒だ。
(皮肉なモンだな……父親は回教徒だってのに、それを弔う息子と娘はすでに異教徒ってんだから。
せめて葬儀ぐらいイスラム式で執り行うのが、礼儀ってもんだよな)
幸いにして『使い』がイスラム式の葬儀についてよく知っていた。
イスラム教は土葬であり、死後24時間以内に埋葬しなければならない。『使い』がまだ「間に合う」、と言ったのはこれが理由である。
「済まないロジェロ兄さん。あたしには父の身を清める資格が無い」
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『輪廻を終わらせるため、円環を断て』……と、おっしゃっておりました」
「…………?」
ロジェロもマルフィサも首を傾げた。言葉の意味も測りかねるが――イスラム教には輪廻転生の概念は存在しないか、あっても異端として扱われる思想なのだ。
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