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第9章 物語は綻びる
6 「怪物」現る
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ロジェロ達がアンジェリカ達に会う前日の夜。
パリの南・オルレアン付近のとある農村にて。
十数騎の兵を連れた騎士の姿があった。その騎士は銀色に輝く兜に、青地の装飾を施した美丈夫――スコットランド王子ゼルビノである。
彼の隣には華やかな水色のドレス姿の貴婦人がいた。彼女はイザベラ。元ムーア人(註:スペインのイスラム教徒)であったが、今はキリスト教に改宗しゼルビノの妻である。
「どうしても行ってしまいますの? 愛しのゼルビノ」
イザベラは目に涙を溜め、芝居がかった調子で大袈裟に嘆いて見せた。
彼女は己の不幸な境遇に陶酔し、悲劇のヒロインぶりたがるきらいがある。
「シャルルマーニュ様から直々の依頼があったんだ」ゼルビノは答えた。
「近頃フランク領内にて、夜な夜な人を襲う化け物が出るらしい。
これまで幾人ものフランク騎士や傭兵が立ち向かったが、未だ討伐できていないとか――
せっかく戦争が終わって、皆安堵していた矢先に……これは由々しき事態だ」
イザベラはゼルビノの凛々しき態度に、瞳を輝かせて叫んだ。
「ああ、何という事でしょう! よもやそんな恐ろしい事が起きていたなんて。
ゼルビノ様。危険な旅となるでしょうが、必ず戻ってきて下さいますよね?」
「もちろんだよ、愛しきイザベラ。僕が君を置いてどこかに行く筈がないだろう?
……しばしのお別れだ。この剣に誓って、必ずや化け物を仕留めてみせる」
二人は演劇じみた大仰な仕草で、シチュエーションに入り浸っていた。
王子の率いるスコットランド兵たちは「また始まったよ……」と呆れていたが、曲りなりにも主君である。水を差すのは野暮というものだ。
と、その時だった。
「おい……何か変な臭いしないか?」
三文芝居めいた寸劇に、全員の注意が向いていた為だろうか。闇に紛れて赤い影がぬらりと現れ、夫婦に近づいてきたのに気づくのが遅れた。
その巨大な影は、イザベラのすぐ後ろに迫り――刃こぼれだらけの半月刀を振りかぶって、一思いに薙いだ。
ざんっ、と肉を裂く音がして、美しきイザベラの首は地面に転がった。
その場にいた誰もが、何が起こったのか理解できずにいた。
一拍置いて、ゼルビノは首なしとなった妻の姿を見て絶叫した。
「なッ……イザベラ……そんな……うあああああああッ!?」
巨影は胸が悪くなるような悪臭を放ち、血のように赤い鱗帷子を纏っていた。
「グググ……アンジェリカ……ではない、な……『持っていない』……」
くぐもったしゃがれ声。この世の生物とは思えぬ奇怪な響きである。
放心していたスコットランド兵も、目の前で起こった異常事態を理解するや我に返り、一斉に武器を抜いた。
「よくもイザベラ姫を! この不埒者めッ!」
「貴様がもしや噂の化け物か? 神妙にしろォ!」
ゼルビノも悲しみを怒りに変え、復讐に燃える部下と共に「怪物」に挑みかかるのだった――
**********
パリ郊外の隠れ家にて。
アンジェリカ――錦野麗奈の告げた言葉に、黒崎は困惑していた。
(何だよそれッ……大団円を迎えても、帰れるのはたった一人って……!)
彼女の情報が真実ならば、これまで命懸けで取り組んできた演劇の目指すゴール――物語を最後までやり遂げる事で、皆が魔本世界から解放され、脱出できる――が根底から覆される事になってしまう。
「何言ってんだよ……何だよ、そんなのアリかよ……インチキじゃねえかッ!
一人しか帰れない? じゃあ司藤と一緒に吸い込まれたオレや、綺織の奴はどうなるんだよ……
最初からできもしねえ事のために、今まで無駄に努力してきたって話になるじゃねえか……フェアじゃねえ、フェアじゃねえよそんなの……!」
「私も……こんなひどい話、思い出したくなかった。
貴方の気持ち、よく分かるわ」
麗奈は悲しげにかぶりを振った。
「でも本当の事なの。私がアンジェリカでなく錦野麗奈だった頃に持っていた――抹消されたハズの記憶が、あの瓶によって蘇ってしまったから」
彼女の言葉に、黒崎は奇妙な違和感を覚えた。ふと疑問が湧き起こったのだ。
「アンタの現実世界の記憶が蘇る事で……なんでそんな話が分かるんだ?
なんでそんな、突拍子もない話を事実だと断言できるんだよ?」
事実を受け入れられない駄々っ子のような質問だが、それでも黒崎は問わずにはいられなかった。
「あの瓶に入っていたのは、私の『現実世界の記憶』……でも。
正確には私が錦野麗奈だという自我を保っていた時の全ての記憶が入っていた。
つまり――私が魔本に引きずり込まれ、『ブラダマンテ』を演じていた時の記憶もね」
錦野麗奈もまた、かつては「ブラダマンテ」の一人だった。
そして彼女の記憶は――使命に失敗し一からやり直される「狂えるオルランド」の物語において、アンジェリカ姫に成り代わる直前まで保たれていたのだ。
「私の記憶を奪い去り、アンジェリカとして生まれ変わらせた者がいる。
彼から聞いたの。そして知ったの。現実に戻れる人は一人だけだって」
「その生まれ変わらせたって奴が、この物語を何度も繰り返している元凶なのか?
何者なんだ、そいつは……?」
「それは恐らく――」
彼女が口を開きかけた時、外から騒がしい轟音が響いた。
驚いたロジェロとアンジェリカが表を覗くと――月明かりの中、阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっていた。
パリの衛視と思われる騎士の屍が幾つも転がっており、地面は血まみれになっている。その中心には、赤い鱗帷子を着た腐臭を放つ「怪物」がいた。
「……臭う、ぞォ……隠したつもりかもしれんが……分かる……
近くにいるな? アンジェリカ姫ェ……寄越せ……我に寄越せェッ……!」
(なんてこった。すでに夜になっていたのか……しかもメリッサの結界、効き目がねえのか?
このままじゃ、ここを嗅ぎつけられちまうッ……!)
「ロジェロ兄さん」様子を見に来たロジェロの傍に、マルフィサが来ていた。
「一刻の猶予もない。アンジェリカ殿を守るためにも、あたし達であの怪物を打倒しなければ!」
パリの南・オルレアン付近のとある農村にて。
十数騎の兵を連れた騎士の姿があった。その騎士は銀色に輝く兜に、青地の装飾を施した美丈夫――スコットランド王子ゼルビノである。
彼の隣には華やかな水色のドレス姿の貴婦人がいた。彼女はイザベラ。元ムーア人(註:スペインのイスラム教徒)であったが、今はキリスト教に改宗しゼルビノの妻である。
「どうしても行ってしまいますの? 愛しのゼルビノ」
イザベラは目に涙を溜め、芝居がかった調子で大袈裟に嘆いて見せた。
彼女は己の不幸な境遇に陶酔し、悲劇のヒロインぶりたがるきらいがある。
「シャルルマーニュ様から直々の依頼があったんだ」ゼルビノは答えた。
「近頃フランク領内にて、夜な夜な人を襲う化け物が出るらしい。
これまで幾人ものフランク騎士や傭兵が立ち向かったが、未だ討伐できていないとか――
せっかく戦争が終わって、皆安堵していた矢先に……これは由々しき事態だ」
イザベラはゼルビノの凛々しき態度に、瞳を輝かせて叫んだ。
「ああ、何という事でしょう! よもやそんな恐ろしい事が起きていたなんて。
ゼルビノ様。危険な旅となるでしょうが、必ず戻ってきて下さいますよね?」
「もちろんだよ、愛しきイザベラ。僕が君を置いてどこかに行く筈がないだろう?
……しばしのお別れだ。この剣に誓って、必ずや化け物を仕留めてみせる」
二人は演劇じみた大仰な仕草で、シチュエーションに入り浸っていた。
王子の率いるスコットランド兵たちは「また始まったよ……」と呆れていたが、曲りなりにも主君である。水を差すのは野暮というものだ。
と、その時だった。
「おい……何か変な臭いしないか?」
三文芝居めいた寸劇に、全員の注意が向いていた為だろうか。闇に紛れて赤い影がぬらりと現れ、夫婦に近づいてきたのに気づくのが遅れた。
その巨大な影は、イザベラのすぐ後ろに迫り――刃こぼれだらけの半月刀を振りかぶって、一思いに薙いだ。
ざんっ、と肉を裂く音がして、美しきイザベラの首は地面に転がった。
その場にいた誰もが、何が起こったのか理解できずにいた。
一拍置いて、ゼルビノは首なしとなった妻の姿を見て絶叫した。
「なッ……イザベラ……そんな……うあああああああッ!?」
巨影は胸が悪くなるような悪臭を放ち、血のように赤い鱗帷子を纏っていた。
「グググ……アンジェリカ……ではない、な……『持っていない』……」
くぐもったしゃがれ声。この世の生物とは思えぬ奇怪な響きである。
放心していたスコットランド兵も、目の前で起こった異常事態を理解するや我に返り、一斉に武器を抜いた。
「よくもイザベラ姫を! この不埒者めッ!」
「貴様がもしや噂の化け物か? 神妙にしろォ!」
ゼルビノも悲しみを怒りに変え、復讐に燃える部下と共に「怪物」に挑みかかるのだった――
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パリ郊外の隠れ家にて。
アンジェリカ――錦野麗奈の告げた言葉に、黒崎は困惑していた。
(何だよそれッ……大団円を迎えても、帰れるのはたった一人って……!)
彼女の情報が真実ならば、これまで命懸けで取り組んできた演劇の目指すゴール――物語を最後までやり遂げる事で、皆が魔本世界から解放され、脱出できる――が根底から覆される事になってしまう。
「何言ってんだよ……何だよ、そんなのアリかよ……インチキじゃねえかッ!
一人しか帰れない? じゃあ司藤と一緒に吸い込まれたオレや、綺織の奴はどうなるんだよ……
最初からできもしねえ事のために、今まで無駄に努力してきたって話になるじゃねえか……フェアじゃねえ、フェアじゃねえよそんなの……!」
「私も……こんなひどい話、思い出したくなかった。
貴方の気持ち、よく分かるわ」
麗奈は悲しげにかぶりを振った。
「でも本当の事なの。私がアンジェリカでなく錦野麗奈だった頃に持っていた――抹消されたハズの記憶が、あの瓶によって蘇ってしまったから」
彼女の言葉に、黒崎は奇妙な違和感を覚えた。ふと疑問が湧き起こったのだ。
「アンタの現実世界の記憶が蘇る事で……なんでそんな話が分かるんだ?
なんでそんな、突拍子もない話を事実だと断言できるんだよ?」
事実を受け入れられない駄々っ子のような質問だが、それでも黒崎は問わずにはいられなかった。
「あの瓶に入っていたのは、私の『現実世界の記憶』……でも。
正確には私が錦野麗奈だという自我を保っていた時の全ての記憶が入っていた。
つまり――私が魔本に引きずり込まれ、『ブラダマンテ』を演じていた時の記憶もね」
錦野麗奈もまた、かつては「ブラダマンテ」の一人だった。
そして彼女の記憶は――使命に失敗し一からやり直される「狂えるオルランド」の物語において、アンジェリカ姫に成り代わる直前まで保たれていたのだ。
「私の記憶を奪い去り、アンジェリカとして生まれ変わらせた者がいる。
彼から聞いたの。そして知ったの。現実に戻れる人は一人だけだって」
「その生まれ変わらせたって奴が、この物語を何度も繰り返している元凶なのか?
何者なんだ、そいつは……?」
「それは恐らく――」
彼女が口を開きかけた時、外から騒がしい轟音が響いた。
驚いたロジェロとアンジェリカが表を覗くと――月明かりの中、阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっていた。
パリの衛視と思われる騎士の屍が幾つも転がっており、地面は血まみれになっている。その中心には、赤い鱗帷子を着た腐臭を放つ「怪物」がいた。
「……臭う、ぞォ……隠したつもりかもしれんが……分かる……
近くにいるな? アンジェリカ姫ェ……寄越せ……我に寄越せェッ……!」
(なんてこった。すでに夜になっていたのか……しかもメリッサの結界、効き目がねえのか?
このままじゃ、ここを嗅ぎつけられちまうッ……!)
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