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第9章 物語は綻びる
17 黒崎八式vs綺織浩介・前編
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崩壊寸前のブルガリア軍を救援し、たった数人で東ローマ軍の攻勢を押し留めたロジェロ達。
「……ブルガリア王、ここまでとはな」
渡河に成功し、後は一気に揉み潰し勝利を得るばかり、となった段階での想定外の粘り腰。
東ローマ皇帝コンスタンティノス5世は真実こそ見抜けなかったが、劣勢のブルガリア軍の奮戦を称えたい気持ちになった。
一方、ブルガリア王を騙った者たちの正体に気づいた、レオ皇太子――綺織浩介はと言うと。
「――親衛隊長。今の状況をどう見る?」
皇太子に問われ、皇帝親衛隊の長は悠然と答えた。
「派手な演出と奮戦で、劇的な効果を狙ったようですな。
しかし実際に強く、大いに戦っている者は……あの中では僅か二人。
ブルガリア王自身と、不死鳥の兜の騎士のみ」
つまりロジェロとその妹マルフィサの、力頼みの苦肉の策であるという事だ。
流石歴戦にして荒くれたノルマン人傭兵を束ねし者。乱戦の最中にあっても戦況を見る目は確かである。
「そうか――隊長。不死鳥の騎士と、他の連中はヴァリャーギで抑えられるか?」
「然り」レオの問いに、親衛隊長は短く肯定を返す。
「ブルガリア王妃だけは傷つけてはならぬ。生かして捕えよ」
ブルガリア王妃――放浪の美姫にして、実の姉の魂を宿すアンジェリカの扮装である。綺織は暗に彼女の助命を命じたのだ。
「然り――して、他の者たちは?」
「ブルガリア王は僕が仕留める。残りは好きにしろ。存分に力を揮え」
ここに来て、無慈悲な命令を下す綺織。
王妃以外は皆殺しにしていい――その言葉に親衛隊長の口元は喜悦で歪んだ。
『本当にロジェロ――黒崎八式と戦うのかい?』
綺織の背後から影……本の悪魔Furiosoの囁きがした。
「黒崎の救援前にブルガリア軍が全滅してくれれば、対峙する必要はなかった」
綺織は憮然として答えた。
「だがこうなってしまっては仕方ない。彼とブルガリアの間に、恩義を作らせる訳にはいかない。僕の計画の為にも」
いかにも不本意そうに呟く綺織だったが。
彼の今までやってきた「準備」を知るFuriosoにとって、それは白々しい欺瞞にしか聞こえなかった。
**********
ブルガリア軍を安全に撤退させるべく、ロジェロ達は戦い続けた。
(地形が幸いしたな。いくらオレたちでも拓けた場所で重装騎兵の突撃を受けたらひとたまりもねえ)
重装歩兵とて精強な東ローマ軍。決して油断できぬ敵ではあったが。
圧倒的な突進突破力をベオグラードに流れるサヴァ川で防げたのは大きい。今は亡きブルガリア王の取った戦術に感謝すべきだろう。
ところが――そのブルガリア王を討ち果たした、レオ皇太子直属の親衛隊が乗り込んでくると、戦況はにわかに一変した。
ロジェロ扮する王を守るべく、奮い立ったブルガリア軍だったが――狂信的とも言えるヴァリャーギの、死を恐れぬ進軍を前に次々と討ち取られた。
急ぎマルフィサが馬を走らせ、味方を救うべく立ち回るも……彼女一人だけでは全ての親衛隊を相手取る事はきわめて困難であった。
「マルフィサ!」「マルフィサさんッ!?」
インド王女の苦境を見かね、アストルフォとメドロも立ち向かおうとしたが。
「来るな二人ともッ! 作戦通りに動くんだ。この場はあたしに任せろッ!」
マルフィサは彼らの救援を拒んだ。ヴァリャーギらの実力を即座に把握し、今の二人では荷が勝ち過ぎると判断したのだ。
(馬を使えずとも、ここまで手強いとは――東ローマの軍勢を少し見くびっていたようだ。
だがやはり、戦場はこうでなくては。味方の力が足りぬのであれば、このマルフィサが奮すればいい。
我が武勇を轟かせる事で敵の士気を大きく上回るしか、この場を切り抜ける方法はないッ)
鍛え抜かれたマルフィサの肉体に疲労と負傷、何より「自分が斃れれば終わり」という威圧感が重くのしかかる。
だがそれらの苦難も……必死で戦っている仲間たちと、実兄ロジェロの手助けとなるなら、むしろ心地良さすら覚える。
「まだまだ、あたしの力はこんなものではない!
来るがいい東ローマの軍勢よ! インド王女マルフィサここにありと知らしめてくれるッ!!」
**********
(マルフィサの奴、いつにも増してヤル気だな……ありがてえ事だッ)
縦横無尽に動き、皇帝親衛隊との乱戦ですら押し留めて戦線を維持する妹の底力に、ロジェロはほくそ笑んだ。
「負けてらんねえよなッ……あと少しで生き残ったブルガリア軍も全員逃がせるしよォ!」
「いいや……お前はここで負けるんだ。黒崎八式」
「!?」
いつの間にここまで接近していたのか。
しかもロジェロではなく、魂の名を呼ばれた。声と同時に繰り出された細身の剣が、黒崎の右腕の鎖帷子部分を正確に貫き、裂傷を作った。
「うぐゥッ……!!」
的確かつ鋭い不意打ちを受け、黒崎は激痛を堪えつつ反撃するも躱される。
迂闊にも利き腕を負傷した状態では、いかな魔剣ベリサルダといえど敵には届かなかった。
「久しぶりだね黒崎くん。随分と元気そうで何よりだよ」
「レオ皇太子……いや、綺織……浩介ェッ……!」
ブルガリア王に扮する黒崎と対峙せしは、東ローマ皇太子レオに扮する綺織浩介。彼は細身の刺突剣と、薄片鎧で武装していた。
「この場では、きみの芝居に付き合ってやる。ブルガリア王と呼んであげよう。
東ローマ皇太子のレオ。貴殿に正々堂々たる一騎打ちを所望する!」
「てめェ……正気か?
不意打ちしておいて、何が正々堂々だよッ」
「こうでもしないと、きみには勝てないからね。悪く思わないでくれ」
「クソがッ……後悔すんなよ……!」
黒崎は怪訝な声を上げつつも、一騎打ちに応じざるを得なかった。
東ローマ軍対ブルガリア軍の戦地ベオグラードにて、今この瞬間から。
黒崎八式と綺織浩介の――司藤アイを巡る熾烈な戦いが始まった!
「……ブルガリア王、ここまでとはな」
渡河に成功し、後は一気に揉み潰し勝利を得るばかり、となった段階での想定外の粘り腰。
東ローマ皇帝コンスタンティノス5世は真実こそ見抜けなかったが、劣勢のブルガリア軍の奮戦を称えたい気持ちになった。
一方、ブルガリア王を騙った者たちの正体に気づいた、レオ皇太子――綺織浩介はと言うと。
「――親衛隊長。今の状況をどう見る?」
皇太子に問われ、皇帝親衛隊の長は悠然と答えた。
「派手な演出と奮戦で、劇的な効果を狙ったようですな。
しかし実際に強く、大いに戦っている者は……あの中では僅か二人。
ブルガリア王自身と、不死鳥の兜の騎士のみ」
つまりロジェロとその妹マルフィサの、力頼みの苦肉の策であるという事だ。
流石歴戦にして荒くれたノルマン人傭兵を束ねし者。乱戦の最中にあっても戦況を見る目は確かである。
「そうか――隊長。不死鳥の騎士と、他の連中はヴァリャーギで抑えられるか?」
「然り」レオの問いに、親衛隊長は短く肯定を返す。
「ブルガリア王妃だけは傷つけてはならぬ。生かして捕えよ」
ブルガリア王妃――放浪の美姫にして、実の姉の魂を宿すアンジェリカの扮装である。綺織は暗に彼女の助命を命じたのだ。
「然り――して、他の者たちは?」
「ブルガリア王は僕が仕留める。残りは好きにしろ。存分に力を揮え」
ここに来て、無慈悲な命令を下す綺織。
王妃以外は皆殺しにしていい――その言葉に親衛隊長の口元は喜悦で歪んだ。
『本当にロジェロ――黒崎八式と戦うのかい?』
綺織の背後から影……本の悪魔Furiosoの囁きがした。
「黒崎の救援前にブルガリア軍が全滅してくれれば、対峙する必要はなかった」
綺織は憮然として答えた。
「だがこうなってしまっては仕方ない。彼とブルガリアの間に、恩義を作らせる訳にはいかない。僕の計画の為にも」
いかにも不本意そうに呟く綺織だったが。
彼の今までやってきた「準備」を知るFuriosoにとって、それは白々しい欺瞞にしか聞こえなかった。
**********
ブルガリア軍を安全に撤退させるべく、ロジェロ達は戦い続けた。
(地形が幸いしたな。いくらオレたちでも拓けた場所で重装騎兵の突撃を受けたらひとたまりもねえ)
重装歩兵とて精強な東ローマ軍。決して油断できぬ敵ではあったが。
圧倒的な突進突破力をベオグラードに流れるサヴァ川で防げたのは大きい。今は亡きブルガリア王の取った戦術に感謝すべきだろう。
ところが――そのブルガリア王を討ち果たした、レオ皇太子直属の親衛隊が乗り込んでくると、戦況はにわかに一変した。
ロジェロ扮する王を守るべく、奮い立ったブルガリア軍だったが――狂信的とも言えるヴァリャーギの、死を恐れぬ進軍を前に次々と討ち取られた。
急ぎマルフィサが馬を走らせ、味方を救うべく立ち回るも……彼女一人だけでは全ての親衛隊を相手取る事はきわめて困難であった。
「マルフィサ!」「マルフィサさんッ!?」
インド王女の苦境を見かね、アストルフォとメドロも立ち向かおうとしたが。
「来るな二人ともッ! 作戦通りに動くんだ。この場はあたしに任せろッ!」
マルフィサは彼らの救援を拒んだ。ヴァリャーギらの実力を即座に把握し、今の二人では荷が勝ち過ぎると判断したのだ。
(馬を使えずとも、ここまで手強いとは――東ローマの軍勢を少し見くびっていたようだ。
だがやはり、戦場はこうでなくては。味方の力が足りぬのであれば、このマルフィサが奮すればいい。
我が武勇を轟かせる事で敵の士気を大きく上回るしか、この場を切り抜ける方法はないッ)
鍛え抜かれたマルフィサの肉体に疲労と負傷、何より「自分が斃れれば終わり」という威圧感が重くのしかかる。
だがそれらの苦難も……必死で戦っている仲間たちと、実兄ロジェロの手助けとなるなら、むしろ心地良さすら覚える。
「まだまだ、あたしの力はこんなものではない!
来るがいい東ローマの軍勢よ! インド王女マルフィサここにありと知らしめてくれるッ!!」
**********
(マルフィサの奴、いつにも増してヤル気だな……ありがてえ事だッ)
縦横無尽に動き、皇帝親衛隊との乱戦ですら押し留めて戦線を維持する妹の底力に、ロジェロはほくそ笑んだ。
「負けてらんねえよなッ……あと少しで生き残ったブルガリア軍も全員逃がせるしよォ!」
「いいや……お前はここで負けるんだ。黒崎八式」
「!?」
いつの間にここまで接近していたのか。
しかもロジェロではなく、魂の名を呼ばれた。声と同時に繰り出された細身の剣が、黒崎の右腕の鎖帷子部分を正確に貫き、裂傷を作った。
「うぐゥッ……!!」
的確かつ鋭い不意打ちを受け、黒崎は激痛を堪えつつ反撃するも躱される。
迂闊にも利き腕を負傷した状態では、いかな魔剣ベリサルダといえど敵には届かなかった。
「久しぶりだね黒崎くん。随分と元気そうで何よりだよ」
「レオ皇太子……いや、綺織……浩介ェッ……!」
ブルガリア王に扮する黒崎と対峙せしは、東ローマ皇太子レオに扮する綺織浩介。彼は細身の刺突剣と、薄片鎧で武装していた。
「この場では、きみの芝居に付き合ってやる。ブルガリア王と呼んであげよう。
東ローマ皇太子のレオ。貴殿に正々堂々たる一騎打ちを所望する!」
「てめェ……正気か?
不意打ちしておいて、何が正々堂々だよッ」
「こうでもしないと、きみには勝てないからね。悪く思わないでくれ」
「クソがッ……後悔すんなよ……!」
黒崎は怪訝な声を上げつつも、一騎打ちに応じざるを得なかった。
東ローマ軍対ブルガリア軍の戦地ベオグラードにて、今この瞬間から。
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