174 / 197
第9章 物語は綻びる
19 女騎士ブラダマンテの決意
しおりを挟む
ブルガリア王に扮する黒崎の苦戦に、ブラダマンテ――司藤アイはたまらず馬を走らせようとした。
(黒崎っ……!)
「――どこへ行こうと言うの? ブラダマンテ」
背後から冷や水を浴びせるような言葉がかかり、女騎士はビクリと震えた。
共に従軍してきた、母ベアトリーチェの声だ。
「……レオ皇太子の下へ。救援に」
「不思議な事をおっしゃるわねェ? レオさんはブルガリア王相手に、圧倒的優勢じゃありませんか。
今更一体何を手助けしようというの?」
ベアトリーチェは意地悪く言った。
「仮にレオさんが劣勢だとしても――救いに行くというのは無粋というもの。
戦で危ういからといって、女性に手助けされるなど殿方は望みません。
夫が戦場から帰って来ると信じて待つ事こそが、妻たる者の務めなのです」
「母様。本当にそう思っているのですか?」
ブラダマンテの問いに、母は「ええ、もちろん」と頷いてみせた。
「わたしは、そうは思いません。愛する者に苦難が降りかかっているのに、座して待つだけなんて真っ平ごめんです。
ましてやわたしは無力じゃない。クレルモン家エイモンの娘にして、白の女騎士ブラダマンテ。
わたしにはわたしの愛する人と、共に戦い、支え合えるだけの力があります」
「……先ほどから何を言っているの?」ベアトリーチェは露骨に眉をひそめた。
「まさかブラダマンテ、貴女――」
彼女の予感の正しさを象徴するかのように、戦場で異変が起こった。
**********
ベオグラードを流れるサヴァ川から、這い上がる人影があった。
ずぶ濡れになった「それ」は、全身を赤い鱗帷子で覆い、不快な悪臭を放つ怪物であった。
「なッ……あれは……!」
ブルガリア王妃扮するアンジェリカは恐怖した。
パリに向かっていた時にも、散々に追いかけ回された存在。東ローマの都コンスタンティノープルを目指し、遠くバルカン半島まで旅していた間は、全く姿を見せなかったのに。
「怪物」の脅威に注意が向いた隙に、東ローマ軍の放った矢がアンジェリカの胸を掠めた。
「痛ッ……!?」
「アンジェリカッ! 大丈夫か!?」
負傷した放浪の美姫に、血相を変えた恋人メドロが呼びかける。
アンジェリカは痛みを堪えて微笑もうとしたが――
(しまったッ……今の一撃で変装の術が……解けて――)
恐怖で綻びかけていた魔術の集中力が途切れ、まやかしの力が消えた。
ブルガリア王の一行に変じていたロジェロ達は、たちまち本当の姿が露になってしまった。
**********
「あれはッ……誰だ!? ブルガリア王ではない――」
「影武者か? ブルガリア軍を撤退させるための時間稼ぎか!」
「しかし寡兵ながらも見事な奮戦ぶり。さぞや名のある騎士では……」
アンジェリカの魔術が解け、東ローマ軍の間に奇妙な動揺が走った。
その様子や情報は、たちどころにクレルモン家にも伝わってしまう。
「……なるほど。やはりそんな所だろうと思いましたわ」
ベアトリーチェは冷淡に言い放ち、溜め息をついた。
「ブラダマンテ。今レオ皇太子と一騎打ちをし、ブルガリア王を騙っていた男こそ――ロジェロ。
ムーア人(スペインのイスラム教徒)にして、貴女の想い人なのですね?」
黒崎の素性がバレた。ブラダマンテの表情に緊張が走る。
「救援に向かうと言ったのも、レオではなくロジェロを救うためだと。
呆れたこと……この期に及んでまだ、あのような根無し草に未練を残していたのですか」
母に詰問されたブラダマンテは――深呼吸をすると、振り返って答えた。
「わたしがかの地に向かう目的は――二人を止めること。
わたしはあのような方法で、未来の自分の夫となる人物を決める事を良しとしていません。
わたしの本当の思いを伝える前に死なれては、困るのです」
「なりませんブラダマンテ。ここで待ちなさい――これは命令よ」
母の視線と声が、より一層鋭くなる。恐ろしい威圧感。三週間前に傷つけられた背中が、幻肢痛となって精神を苛む。内なる「ブラダマンテ」の震えがアイにも伝わった。
(……ダメよ『ブラダマンテ』。貴女だって、愛するロジェロを死なせたくないのでしょう?
ここで母の言葉に屈してしまったら。彼を手に入れる機会は、永久に失われてしまうかもしれない……!)
アイは魂の内で呼びかけた。
「ブラダマンテ」のロジェロへの愛が、母に抱く恐怖心に打ち克つ可能性に賭けたのだ。
やがて――女騎士はわずかに声を震わせながらも、ついに意を決して答えた。
「……わたしは行きます、母様。
それでお気に召さなければ、仕置きでも勘当でも、好きになさって下さい」
「なんですって、ブラダマンテ……!?」
ベアトリーチェの憤怒の声が響くも――ブラダマンテは馬を走らせていた。
後を追おうとする母の前に、二人の騎士が立ちはだかった。
「リッチャルデット! アラルド! 貴方たちも母に逆らうと言うのですか」
なんとクレルモン家の一員にしてブラダマンテの兄である二人が、母を押し止めたのだ。
「お願いします、母者。せめてこの場だけは――妹の好きにさせてやって下さい」
「このアラルドからも頼みます、母ちゃ……いや母上。どうか怒りをお鎮めあれ」
立ちはだかりつつも、二人は内心とてつもなくビビっていた。
(怖い! おっかねえ! 後でどんな拷問が待ち構えてるんだ……? やんなきゃよかったかも)
(リナルド兄ィの言いつけとはいえ……やっべェ母ちゃんに逆らっちまった……)
怒りを露にしたベアトリーチェが、鞭を振るおうと手を伸ばす。
幾度となく刷り込まれた恐怖の仕草に、兄二人は目を閉じ、身を竦ませた。
ところが荒ぶる母の右手は掴まれ、動きを封じられた。
彼女を遮ったのは、ブラダマンテの父・エイモン公爵であった。
「あなたまで! どうしてッ……」
目を剥いて睨みつけるベアトリーチェに対し、エイモン公はふるふると首を振るのみ。
周りの一門を見やれば……皆おっかなびっくりとしながらも、母に対する無言の抗議の目を向けていた。
「下がっていなさい、ベアトリーチェ」エイモン公は優しげに言った。
「大勢が決したとはいえ、未だ戦は終わってはおらん。そなたの身に万が一、何かあれば――儂は悲しい」
「それを言うなら、ブラダマンテだって……」
「あの娘なら心配は要らぬ。儂がリナルドらと共に、直々に鍛え上げた子だ」
「…………ッ!」
憤怒に歯ぎしりし、感情の治まらぬ様子のベアトリーチェであったが……流石にここまでされては引き退がるしかなかったようで、がっくりと項垂れた。
(黒崎っ……!)
「――どこへ行こうと言うの? ブラダマンテ」
背後から冷や水を浴びせるような言葉がかかり、女騎士はビクリと震えた。
共に従軍してきた、母ベアトリーチェの声だ。
「……レオ皇太子の下へ。救援に」
「不思議な事をおっしゃるわねェ? レオさんはブルガリア王相手に、圧倒的優勢じゃありませんか。
今更一体何を手助けしようというの?」
ベアトリーチェは意地悪く言った。
「仮にレオさんが劣勢だとしても――救いに行くというのは無粋というもの。
戦で危ういからといって、女性に手助けされるなど殿方は望みません。
夫が戦場から帰って来ると信じて待つ事こそが、妻たる者の務めなのです」
「母様。本当にそう思っているのですか?」
ブラダマンテの問いに、母は「ええ、もちろん」と頷いてみせた。
「わたしは、そうは思いません。愛する者に苦難が降りかかっているのに、座して待つだけなんて真っ平ごめんです。
ましてやわたしは無力じゃない。クレルモン家エイモンの娘にして、白の女騎士ブラダマンテ。
わたしにはわたしの愛する人と、共に戦い、支え合えるだけの力があります」
「……先ほどから何を言っているの?」ベアトリーチェは露骨に眉をひそめた。
「まさかブラダマンテ、貴女――」
彼女の予感の正しさを象徴するかのように、戦場で異変が起こった。
**********
ベオグラードを流れるサヴァ川から、這い上がる人影があった。
ずぶ濡れになった「それ」は、全身を赤い鱗帷子で覆い、不快な悪臭を放つ怪物であった。
「なッ……あれは……!」
ブルガリア王妃扮するアンジェリカは恐怖した。
パリに向かっていた時にも、散々に追いかけ回された存在。東ローマの都コンスタンティノープルを目指し、遠くバルカン半島まで旅していた間は、全く姿を見せなかったのに。
「怪物」の脅威に注意が向いた隙に、東ローマ軍の放った矢がアンジェリカの胸を掠めた。
「痛ッ……!?」
「アンジェリカッ! 大丈夫か!?」
負傷した放浪の美姫に、血相を変えた恋人メドロが呼びかける。
アンジェリカは痛みを堪えて微笑もうとしたが――
(しまったッ……今の一撃で変装の術が……解けて――)
恐怖で綻びかけていた魔術の集中力が途切れ、まやかしの力が消えた。
ブルガリア王の一行に変じていたロジェロ達は、たちまち本当の姿が露になってしまった。
**********
「あれはッ……誰だ!? ブルガリア王ではない――」
「影武者か? ブルガリア軍を撤退させるための時間稼ぎか!」
「しかし寡兵ながらも見事な奮戦ぶり。さぞや名のある騎士では……」
アンジェリカの魔術が解け、東ローマ軍の間に奇妙な動揺が走った。
その様子や情報は、たちどころにクレルモン家にも伝わってしまう。
「……なるほど。やはりそんな所だろうと思いましたわ」
ベアトリーチェは冷淡に言い放ち、溜め息をついた。
「ブラダマンテ。今レオ皇太子と一騎打ちをし、ブルガリア王を騙っていた男こそ――ロジェロ。
ムーア人(スペインのイスラム教徒)にして、貴女の想い人なのですね?」
黒崎の素性がバレた。ブラダマンテの表情に緊張が走る。
「救援に向かうと言ったのも、レオではなくロジェロを救うためだと。
呆れたこと……この期に及んでまだ、あのような根無し草に未練を残していたのですか」
母に詰問されたブラダマンテは――深呼吸をすると、振り返って答えた。
「わたしがかの地に向かう目的は――二人を止めること。
わたしはあのような方法で、未来の自分の夫となる人物を決める事を良しとしていません。
わたしの本当の思いを伝える前に死なれては、困るのです」
「なりませんブラダマンテ。ここで待ちなさい――これは命令よ」
母の視線と声が、より一層鋭くなる。恐ろしい威圧感。三週間前に傷つけられた背中が、幻肢痛となって精神を苛む。内なる「ブラダマンテ」の震えがアイにも伝わった。
(……ダメよ『ブラダマンテ』。貴女だって、愛するロジェロを死なせたくないのでしょう?
ここで母の言葉に屈してしまったら。彼を手に入れる機会は、永久に失われてしまうかもしれない……!)
アイは魂の内で呼びかけた。
「ブラダマンテ」のロジェロへの愛が、母に抱く恐怖心に打ち克つ可能性に賭けたのだ。
やがて――女騎士はわずかに声を震わせながらも、ついに意を決して答えた。
「……わたしは行きます、母様。
それでお気に召さなければ、仕置きでも勘当でも、好きになさって下さい」
「なんですって、ブラダマンテ……!?」
ベアトリーチェの憤怒の声が響くも――ブラダマンテは馬を走らせていた。
後を追おうとする母の前に、二人の騎士が立ちはだかった。
「リッチャルデット! アラルド! 貴方たちも母に逆らうと言うのですか」
なんとクレルモン家の一員にしてブラダマンテの兄である二人が、母を押し止めたのだ。
「お願いします、母者。せめてこの場だけは――妹の好きにさせてやって下さい」
「このアラルドからも頼みます、母ちゃ……いや母上。どうか怒りをお鎮めあれ」
立ちはだかりつつも、二人は内心とてつもなくビビっていた。
(怖い! おっかねえ! 後でどんな拷問が待ち構えてるんだ……? やんなきゃよかったかも)
(リナルド兄ィの言いつけとはいえ……やっべェ母ちゃんに逆らっちまった……)
怒りを露にしたベアトリーチェが、鞭を振るおうと手を伸ばす。
幾度となく刷り込まれた恐怖の仕草に、兄二人は目を閉じ、身を竦ませた。
ところが荒ぶる母の右手は掴まれ、動きを封じられた。
彼女を遮ったのは、ブラダマンテの父・エイモン公爵であった。
「あなたまで! どうしてッ……」
目を剥いて睨みつけるベアトリーチェに対し、エイモン公はふるふると首を振るのみ。
周りの一門を見やれば……皆おっかなびっくりとしながらも、母に対する無言の抗議の目を向けていた。
「下がっていなさい、ベアトリーチェ」エイモン公は優しげに言った。
「大勢が決したとはいえ、未だ戦は終わってはおらん。そなたの身に万が一、何かあれば――儂は悲しい」
「それを言うなら、ブラダマンテだって……」
「あの娘なら心配は要らぬ。儂がリナルドらと共に、直々に鍛え上げた子だ」
「…………ッ!」
憤怒に歯ぎしりし、感情の治まらぬ様子のベアトリーチェであったが……流石にここまでされては引き退がるしかなかったようで、がっくりと項垂れた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる