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第9章 物語は綻びる
27 狂気を司る者
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放浪の美姫アンジェリカ――錦野麗奈を影の触手で雁字搦めにした本の悪魔は、笑みをへばりつかせて愉快そうな声を上げた。
『はじめましての人もいるから、自己紹介させてもらおうかなァ?
ボクの名前はFurioso。魔本に宿る意思。物語世界の終わりと始まり――そして狂気を司る者』
原典において「月」の世界は、様々な過去の記憶や、感情が転がっている空間とされる。
だが唯一の例外がある。月の世界に「狂気」だけは存在しない。何故なら狂気とは月へと昇らず、常に地上を漂っているものだから――と、「狂えるオルランド」の作者アリオストは物語の中でそう綴っている。
「Furioso……魔本……?」
囚われたアンジェリカは、息も絶え絶えに言葉を紡いだ。
「やっぱり……いたんだ……この世界を裏で操ってる……元凶がッ……!」
『元凶? 人聞きの悪い事を言わないでくれるゥ? ボクはこの世界が崩壊しないように律している存在なんだよ?
キミ達が散々原典と異なる行動を取り続け、綻びかけた物語をどうにか繋ぎ止めているってのにさァ!』
「世界を律する、だって……神とでも言うつもりかい?
その割には随分せこい真似をしているね。アンジェリカを人質に取るなんて……三流悪役もいい所だ」
アストルフォの蔑むような言葉に、本の悪魔は笑みを大きくする。
『これも仕方ない事なんだよ、イングランド王子アストルフォ。
キミ達はメリッサの秘術を駆使してまで、月世界へと到達してしまった。
いや正確には、死と忘却の川レテに来てしまった。ここは本来、役目を終えた者たちが終焉を迎える為の場所だというのに』
「不死身の『怪物』を滅ぼす為ですわ。
その為には、どうしてもここに来ざるを得なかった」
メリッサの言い分に、本の悪魔はつまらなさそうにチッチッ、と舌を鳴らす。
そしてアンジェリカを締め上げている触手に強い力を込めた。
「……あッ……ぐァッ……!!」
『キミ達さぁ……言ったハズだよ。ボクは物語世界を律する者だと。
そのボクに対し、くだらない隠し事が通用するとでも思ってんの?
ボクは知っている――キミ達がレテ川に来た本当の目的をねェ』
Furiosoの愉悦に満ちた声。アンジェリカだけでなく、アストルフォとメリッサの表情も強張る。
(何……どういう事? メリッサ達、『怪物』を倒す為だけじゃないって――)
ブラダマンテ――司藤アイは、彼女たちの作戦について何も聞かされていない。
「……バレてた……みたいね……」
アンジェリカは苦しげに呻き、観念したような声を上げた。
「きっかけは……ロジェロからアトラントさんの遺言を聞いた時だったわ。
『輪廻を終わらせるため、円環を断て』と。最初は何の事か分からなかった」
何故自分が『怪物』に執拗に狙われ続けたのか?
アンジェリカは自問自答の末、アトラントの遺言の意味を理解した。輪廻を終わらせる為に断つべき「円環」とは――
「でも……今なら分かる。あなたが直接襲ってきたのが何よりの証拠。
『怪物』の真の狙いは、私の所有物である黄金の指輪。そうなんでしょう?」
アンジェリカの持つ指輪は、ブラダマンテもかつて利用した事があった。
あらゆる魔術から身を守り、解除するだけでなく、口に含めば姿を消せる力まで持つ。
「アンジェリカの指輪が……『怪物』の目的?」
アイは腑に落ちなかった。確かに強い魔力を秘めた指輪であるが、何故「怪物」はこれに執着したのか?
「確証が持てたのは、ボクがロジェスティラの呪文書を紐解いた時だった」とアストルフォ。
「ボクたちの世界は、何度も繰り返されているらしい。でもそれこそが――物語を繰り返す輪廻が、何者かによる魔術であるとしたら?
物語が終わった時、もう一度最初からやり直す為に……術を解除する必要があるのだとしたら?」
アストルフォの持つ呪文書には記されていた。
繰り返される物語そのものが「本の悪魔」の魔術であり、指輪を用い解除する事で元に戻す事になると。
「案の定――指輪を始末する事が、輪廻を終わらせる為の唯一の方法でしたわ」
メリッサが後を継いで言った。
「しかし黄金の指輪もまた、地上のいかなる方法を用いても破壊する事の出来ない魔道具――」
『だからこそ――代償を支払ってまでマラジジの転移術を再現したんだねェ』
Furiosoはニヤニヤと笑っていたが――声はむしろ怒りを滲ませているようであった。
『うん、キミ達の推測は全部正解。大当たりだよ!
まさか指輪をどうにかできる寸前まで行くとは、ボクも思わなかった!
でもアンジェリカの指輪をレテ川に投げ込まれちゃったら、物語をやり直す事ができなくなっちゃう。
それはダメだ。実にいただけない。この世界を維持する為に、今までやってきた事が全部台無しになる』
アストルフォとメリッサは、アンジェリカを救出しようとしていたが――
『妙な真似はしない方が身のためだ。殺されたくなければねェ』
本の悪魔は目敏く二人の動きを察知し、さらに彼女の喉元を締め上げた。
「く…………ッ!?」
『恨むなら司藤アイを恨むんだねェ? 彼女がキミの――錦野麗奈の記憶の瓶など月から持ち帰らなければ……何も問題は起きなかった。
アンジェリカとメドロはとっくにヨーロッパの地を離れ、物語から退場していたハズだったんだ』
ブラダマンテもアンジェリカを助けるべく動きたかったが、今は「怪物」と対峙している。
彼女一人だけでは、とてもではないが救援に向かう事は不可能だった。
(せめて黒崎がここにいれば。なんで肝心な時にいないのよ、アイツ……!
でも……綺織先輩が言ってたわね。Furiosoは直接わたし達に危害を加えたりはできないって。
それがどうして、今アンジェリカを拘束できているの……?)
同じ疑問はアンジェリカも抱いていたらしい。
黒い影に覆われた異形の悪魔。その隙間から垣間見えたのは――
「……! 浩介……!?」
『フフフククク。月世界に来る際、彼にもちょいと協力してもらってねェ?
ここは精神世界だから、ボクもより彼の肉体に干渉しやすくなったのさ。
だから怪物に闇を纏わせてカモフラージュできたし、隙を突いてキミを捕える事もできた』
本の悪魔は勝ち誇り、その異形に相応しく邪悪な声で囁いた。
『キミの弟の身体を借りているよしみだ。取引をしようじゃないか?
黄金の指輪をボクに寄越せ。そうすればボクも物語の大団円に協力しよう。
怪物の鱗帷子にかけた術だって解除してやってもいい。
そうすればブラダマンテは助かるし、彼女の魂である司藤アイは現実世界へ帰る事だってできる。
キミ達はこの世界に囚われたままになっちゃうけど……それもしょうがないよねェ?
世界を新たに構築する為に、キミ達人間の持つエネルギーが必要なんだ。今までずっとそうして、ボクの魔本は物語を繰り返してきた。
黒崎くんや綺織くんは実に素晴らしい逸材だった! 次に構築する世界が楽しみだよ。より素晴らしくより完全な、新たな物語が生み出せるに違いない!』
猫なで声のFuriosoに対し、麗奈は無言のままだった。
『……いつまで押し黙っている気だい? これ以上苦しみたくないだろう?
助けは来ない。こちらに近づいてくる気配もないからね。何だったら、腕ずくで指輪を奪ったっていいんだぜ?』
やや苛立ちを含んだ悪魔の言葉に――彼女は大きく息を吐くと、何を思ったのかけたたましく笑い出した。
「あははははッ……はァははははあはははッ!!」
『何がおかしい? 気でも違ったのかい?』
「あなた……自分を神様みたいに……嘯いてたけど……
言うほど万能じゃ……ないのね」
アンジェリカは呼吸を乱しながらも、笑みを作ってみせた。
「残念だけれど、貴方との取引には応じられない。
何故なら私は――指輪なんて持っていないもの」
『何、だとォ…………!?』
彼女の言葉が終わらぬ内に、突如「怪物」に異変が起きた。
ブラダマンテと間合いを離され、再び襲いかかるのかと思いきや――大きく軌道を変え、女騎士の横を素通りしたのだ。アンジェリカのいる方角ですらない。
『なッ…………何をやってんだロドモン! どこ行く気だァ!?』
「まだ気づかないの、あなた? 『怪物』の方がよっぽど正しく状況を認識してるみたいじゃない」
「怪物」の駆け出した先。レテ川の上流を見て、Furiosoは目を瞠った。
そこにいたのは黄金の指輪を持ったロジェロ――黒崎八式だったのだ。
『はじめましての人もいるから、自己紹介させてもらおうかなァ?
ボクの名前はFurioso。魔本に宿る意思。物語世界の終わりと始まり――そして狂気を司る者』
原典において「月」の世界は、様々な過去の記憶や、感情が転がっている空間とされる。
だが唯一の例外がある。月の世界に「狂気」だけは存在しない。何故なら狂気とは月へと昇らず、常に地上を漂っているものだから――と、「狂えるオルランド」の作者アリオストは物語の中でそう綴っている。
「Furioso……魔本……?」
囚われたアンジェリカは、息も絶え絶えに言葉を紡いだ。
「やっぱり……いたんだ……この世界を裏で操ってる……元凶がッ……!」
『元凶? 人聞きの悪い事を言わないでくれるゥ? ボクはこの世界が崩壊しないように律している存在なんだよ?
キミ達が散々原典と異なる行動を取り続け、綻びかけた物語をどうにか繋ぎ止めているってのにさァ!』
「世界を律する、だって……神とでも言うつもりかい?
その割には随分せこい真似をしているね。アンジェリカを人質に取るなんて……三流悪役もいい所だ」
アストルフォの蔑むような言葉に、本の悪魔は笑みを大きくする。
『これも仕方ない事なんだよ、イングランド王子アストルフォ。
キミ達はメリッサの秘術を駆使してまで、月世界へと到達してしまった。
いや正確には、死と忘却の川レテに来てしまった。ここは本来、役目を終えた者たちが終焉を迎える為の場所だというのに』
「不死身の『怪物』を滅ぼす為ですわ。
その為には、どうしてもここに来ざるを得なかった」
メリッサの言い分に、本の悪魔はつまらなさそうにチッチッ、と舌を鳴らす。
そしてアンジェリカを締め上げている触手に強い力を込めた。
「……あッ……ぐァッ……!!」
『キミ達さぁ……言ったハズだよ。ボクは物語世界を律する者だと。
そのボクに対し、くだらない隠し事が通用するとでも思ってんの?
ボクは知っている――キミ達がレテ川に来た本当の目的をねェ』
Furiosoの愉悦に満ちた声。アンジェリカだけでなく、アストルフォとメリッサの表情も強張る。
(何……どういう事? メリッサ達、『怪物』を倒す為だけじゃないって――)
ブラダマンテ――司藤アイは、彼女たちの作戦について何も聞かされていない。
「……バレてた……みたいね……」
アンジェリカは苦しげに呻き、観念したような声を上げた。
「きっかけは……ロジェロからアトラントさんの遺言を聞いた時だったわ。
『輪廻を終わらせるため、円環を断て』と。最初は何の事か分からなかった」
何故自分が『怪物』に執拗に狙われ続けたのか?
アンジェリカは自問自答の末、アトラントの遺言の意味を理解した。輪廻を終わらせる為に断つべき「円環」とは――
「でも……今なら分かる。あなたが直接襲ってきたのが何よりの証拠。
『怪物』の真の狙いは、私の所有物である黄金の指輪。そうなんでしょう?」
アンジェリカの持つ指輪は、ブラダマンテもかつて利用した事があった。
あらゆる魔術から身を守り、解除するだけでなく、口に含めば姿を消せる力まで持つ。
「アンジェリカの指輪が……『怪物』の目的?」
アイは腑に落ちなかった。確かに強い魔力を秘めた指輪であるが、何故「怪物」はこれに執着したのか?
「確証が持てたのは、ボクがロジェスティラの呪文書を紐解いた時だった」とアストルフォ。
「ボクたちの世界は、何度も繰り返されているらしい。でもそれこそが――物語を繰り返す輪廻が、何者かによる魔術であるとしたら?
物語が終わった時、もう一度最初からやり直す為に……術を解除する必要があるのだとしたら?」
アストルフォの持つ呪文書には記されていた。
繰り返される物語そのものが「本の悪魔」の魔術であり、指輪を用い解除する事で元に戻す事になると。
「案の定――指輪を始末する事が、輪廻を終わらせる為の唯一の方法でしたわ」
メリッサが後を継いで言った。
「しかし黄金の指輪もまた、地上のいかなる方法を用いても破壊する事の出来ない魔道具――」
『だからこそ――代償を支払ってまでマラジジの転移術を再現したんだねェ』
Furiosoはニヤニヤと笑っていたが――声はむしろ怒りを滲ませているようであった。
『うん、キミ達の推測は全部正解。大当たりだよ!
まさか指輪をどうにかできる寸前まで行くとは、ボクも思わなかった!
でもアンジェリカの指輪をレテ川に投げ込まれちゃったら、物語をやり直す事ができなくなっちゃう。
それはダメだ。実にいただけない。この世界を維持する為に、今までやってきた事が全部台無しになる』
アストルフォとメリッサは、アンジェリカを救出しようとしていたが――
『妙な真似はしない方が身のためだ。殺されたくなければねェ』
本の悪魔は目敏く二人の動きを察知し、さらに彼女の喉元を締め上げた。
「く…………ッ!?」
『恨むなら司藤アイを恨むんだねェ? 彼女がキミの――錦野麗奈の記憶の瓶など月から持ち帰らなければ……何も問題は起きなかった。
アンジェリカとメドロはとっくにヨーロッパの地を離れ、物語から退場していたハズだったんだ』
ブラダマンテもアンジェリカを助けるべく動きたかったが、今は「怪物」と対峙している。
彼女一人だけでは、とてもではないが救援に向かう事は不可能だった。
(せめて黒崎がここにいれば。なんで肝心な時にいないのよ、アイツ……!
でも……綺織先輩が言ってたわね。Furiosoは直接わたし達に危害を加えたりはできないって。
それがどうして、今アンジェリカを拘束できているの……?)
同じ疑問はアンジェリカも抱いていたらしい。
黒い影に覆われた異形の悪魔。その隙間から垣間見えたのは――
「……! 浩介……!?」
『フフフククク。月世界に来る際、彼にもちょいと協力してもらってねェ?
ここは精神世界だから、ボクもより彼の肉体に干渉しやすくなったのさ。
だから怪物に闇を纏わせてカモフラージュできたし、隙を突いてキミを捕える事もできた』
本の悪魔は勝ち誇り、その異形に相応しく邪悪な声で囁いた。
『キミの弟の身体を借りているよしみだ。取引をしようじゃないか?
黄金の指輪をボクに寄越せ。そうすればボクも物語の大団円に協力しよう。
怪物の鱗帷子にかけた術だって解除してやってもいい。
そうすればブラダマンテは助かるし、彼女の魂である司藤アイは現実世界へ帰る事だってできる。
キミ達はこの世界に囚われたままになっちゃうけど……それもしょうがないよねェ?
世界を新たに構築する為に、キミ達人間の持つエネルギーが必要なんだ。今までずっとそうして、ボクの魔本は物語を繰り返してきた。
黒崎くんや綺織くんは実に素晴らしい逸材だった! 次に構築する世界が楽しみだよ。より素晴らしくより完全な、新たな物語が生み出せるに違いない!』
猫なで声のFuriosoに対し、麗奈は無言のままだった。
『……いつまで押し黙っている気だい? これ以上苦しみたくないだろう?
助けは来ない。こちらに近づいてくる気配もないからね。何だったら、腕ずくで指輪を奪ったっていいんだぜ?』
やや苛立ちを含んだ悪魔の言葉に――彼女は大きく息を吐くと、何を思ったのかけたたましく笑い出した。
「あははははッ……はァははははあはははッ!!」
『何がおかしい? 気でも違ったのかい?』
「あなた……自分を神様みたいに……嘯いてたけど……
言うほど万能じゃ……ないのね」
アンジェリカは呼吸を乱しながらも、笑みを作ってみせた。
「残念だけれど、貴方との取引には応じられない。
何故なら私は――指輪なんて持っていないもの」
『何、だとォ…………!?』
彼女の言葉が終わらぬ内に、突如「怪物」に異変が起きた。
ブラダマンテと間合いを離され、再び襲いかかるのかと思いきや――大きく軌道を変え、女騎士の横を素通りしたのだ。アンジェリカのいる方角ですらない。
『なッ…………何をやってんだロドモン! どこ行く気だァ!?』
「まだ気づかないの、あなた? 『怪物』の方がよっぽど正しく状況を認識してるみたいじゃない」
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