185 / 197
第9章 物語は綻びる
30 尼僧メリッサの覚悟
しおりを挟む
現実世界。
下田三郎教授は魔本の展開を戦慄しつつも追っていた。
魔本世界を操り、司藤アイたちをはじめとする多くの人間を引きずり込んだ元凶が、ついに物語から退場した事を知った。
「く……何て事だ。綺織君……!」
下田はふと、魔本に書かれている地の文に目をやった。
物語の登場人物たちは気づく由もない、綺織浩介の独白部分。
そこに書かれた文言を確認した下田は、その信じがたい内容に度肝を抜かれた。
(凄い……この私以上に、魔本について研究を……?
そうか、直接Furiosoと接する機会があったから……)
この内容を探れば――もしかすると。
下田は一縷の望みを託し、彼の独白部分を読み進め、今までパソコンのデータに写し取っていた魔本の内容と照らし合わせていた。
そんな地道な作業をやっている合間にも、魔本の物語は続く。終焉に向かって、綻びを生じながら――
ииииииииии
綺織浩介の魂はFuriosoと、黄金の指輪と共にレテ川に飲み込まれ――目映い光となって消えた。
「……そんな……先、輩……」
ブラダマンテ――司藤アイはショックを受け、ぺたんと地面にへたり込んだ。
豹変ぶりに恐怖したり、振る舞いに怒ったりした事もあったが……それでも彼女にとっては初恋の、憧れた先輩である事に変わりはなかった。
「これで全部……終わったのか?」
狐につままれたような表情で、ロジェロ――黒崎八式は呆然と呟いた。
赤い鱗帷子の怪物も、術者からの魔力を失った今……物言わぬ屍と化していた。
砕けた鎧は力なく横たわり、腐乱した肉体も二度と動き出す事はなかった。
「みんなの所に、戻らなきゃ……メリッサやアストルフォ、アンジェリカさん達の下に」
アイと黒崎は尼僧メリッサの下へ向かった。
彼女はアストルフォとアンジェリカの傍にいた。アンジェリカが倒れたアストルフォにすがりつき、涙を浮かべている。
「ちょっと……メリッサ。アストルフォに何があったの?」
「レテ川の水からアンジェリカ様を守る為に――犠牲になったのですわ」
アイの質問に答えるメリッサの声は震えていた。
「ふざけんな……またかよ、アフォ……!」
黒崎は横たわる美貌の騎士に罵声を浴びせた。
だがその言葉には、いつもの力強さはない。悲しみの色が混じり、同時にアストルフォであれば迷わずそうするだろう、という諦めの念もあった。
「お前って奴は、いつもどうしてそういう風に無茶ばっかり……」
「フフ、すまないね……我が友、ロジェロ……
こういう時いつも、考えるより身体が……動いてしまうタチで……」
アストルフォは意識を取り戻し、弱々しく謝罪した。
「ンな事ァ分かってるよ!
なあメリッサ。アストルフォを助ける方法はないのか?」
黒崎の問いに対し、メリッサは――微笑んで答えた。
「方法はありますわ。元々月世界での目的を達する事ができたら、そうするつもりでした。
ここは過去の精神世界。肉体よりも精神の強さが己を形作る場所。アストルフォ様はあくまで、精神的なダメージを受けているに留まっているのです。
完全に消失しない限りは……月世界を脱出する事で助かる事ができますわ」
「ほ、本当なの!?」アイはパッと顔を輝かせた。
「じゃあメリッサ。早くここから脱出しましょう!」
「もちろん……そういたしましょう。
特別な儀式は必要ありません。すぐに済みますわ」
しかしメリッサは笑顔とは裏腹に、言葉の響きに暗い影が落ちているようにアイには思えた。
彼女はゆっくりと立ち上がり――レテ川に近づいていく。
「ちょっと、何をするの……?」
「ブラダマンテ。月世界に赴くための転移術。マラジジ様が使った時の事を覚えていますか?
彼は術を発動させる為の触媒として、2つのモノを扱いました。
1つはこのメリッサの、恐怖の記憶。
そしてもう1つは――マラジジ様が長年愛用していた、魔法の黒檀の短刀です」
「そう言えば――そうだったわね」
「私もマラジジ様に術の使用方法を学び、同じように扱いましたわ。
1つは皆さんの『救い』の記憶。
そしてもう1つは――この私自身、なのです」
尼僧の口から飛び出した単語に……アイは目を白黒させ、戸惑っていた。
「え……な、に……言ってるのよ、メリッサ? どういう事――」
「術を解除するためには、触媒に使ったモノを消失させる必要があります。
マラジジ様の場合は、30年以上もの長い歳月、肌身離さず持っていた品物がありました。
ですが私の場合――そんな代物は持ち合わせていなかったんです。
そう……自分の人生と同じだけの時間、共に過ごした私の肉体を除いては」
「ちょっと! バカ言わないでよメリッサ!
何よそれ……じゃあこれからあなた、まさか――レテ川に飛び込む気?
自殺して、転移術を解除しようっていうの!?」
「はい――申し訳ございません、ブラダマンテ。
アストルフォ様が消失する前に、皆様をここから脱出させる為には……これしか方法が無いんです。
皆で一緒に生きて帰って、ブラダマンテとロジェロ様のご結婚を見届ける事――叶いそうにありません、わ」
悲壮な決意を胸に、レテ川に自ら赴こうとするメリッサ。
最初からこうするつもりだったのだろう。アンジェリカやアストルフォらと示し合わせ、計画を練った時から。
マラジジから術の仕組みを教わった時に、彼女は――すでに死を覚悟していた。
「そんなの……嫌よ。綺織先輩を失ったばかりなのに、あなたまで……!
メリッサ、約束したじゃない。全ての使命が終わって、わたしの結婚式の後で……ホラ。わたしと……キ、キスするって!
約束守らないまま死ぬなんて……許さないわよッ!」
「まあ、覚えてらしたのですね。フフ――」
冗談めかして、メリッサは悪戯っぽく微笑む。
「後ろ髪引かれる、魅力的な提案ですが……そうおっしゃっていただけるだけで、メリッサは満足です。
私の存在はこれから消失します。だから大丈夫。悲しみの記憶も残りませんわ。
ですから、忘れないでとは言いません――アイさん。幸せになって下さいませ」
メリッサは満足げに微笑んで――レテ川に身を投げようとした。
「……待って!」鋭い声を上げ、制止しようとしたのは――アンジェリカだった。
「ブラダマンテ! メリッサを止めて!
愛用の品を触媒とした魔術の解除方法なら……裏技があるわッ!
魔術をかけた人が、同じぐらい愛用したモノを代わりに使えば――!」
放浪の美姫の縋るような叫びにも、メリッサはふるふると首を振るだけだった。
「確かに、そうですけれど。残念ですがそんな都合のよいモノは……
もし持ち合わせていたのなら、私の代わりに触媒に用いていますわ」
彼女の提案を一蹴し、尼僧は再びを歩を進めていく。
忘却の川面へ。己が忘れ去られる事で、皆が忘れられない為に。
「でもありがとう、アンジェリカ。私などを気にかけて下さって。
これでもう思い残す事はありませんわ。さようなら――です」
黒崎も、アンジェリカも、瀕死のアストルフォも……メリッサの歩みを止められないと観念した。
だが――女騎士だけは違った。
「……何よ、あるんじゃない。方法が。
アンジェリカ! 教えてくれてありがとうッ」
言うが早いか、司藤アイはメリッサの下へ駆け出した。
川に飛び込もうとする尼僧の腕を掴み、そして微笑む。
「何をなさるのです、ブラダマンテ!
私を止めてしまったら、この世界から出られな――」
「勘違いしないでよね、メリッサ。止めに来たんじゃないわ」
呆気に取られるメリッサを後目に、アイは――自らレテ川に右手を沈めた!
その先には当然、掴まれたメリッサの右腕もあった。
「…………ッ!? これは一体、どういう…………!?」
「愛用していればいいんでしょ? だったらわたしだって。
『ブラダマンテ』だって、メリッサの愛したモノって事になるわよね?」
「えっ…………ええッ!?」
「何を驚いてんのよ。今まで何度も何度も何度も! わたしにセクハラしまくってきたでしょ!
愛用年数は足りないかもだけど、愛され具合だったら負けてないわ!
忘れたなんて……言わせないんだからッ!!」
ブラダマンテとメリッサの腕が光り輝き、文字となって剥離する!
凄まじい激痛と虚脱感が同時に襲ってくるが――二人で共有したためか、思っていたほどの苦痛ではなかった。
「内なる『ブラダマンテ』も了承済みだから、『一緒に』触媒になりましょ。
但し――半分ずつ、ね。それでわたしも、メリッサもきっと助かるッ!」
「ブラダ、マンテ――あなたという、人は――!」
やがて「月」世界が歪み、ひび割れ、軋み――崩壊していく。
触媒を失い、術が保てなくなったのだろう。過去の精神世界は、暗闇のとばりは目映い光と共に、皆の視界から消え去った。
**********
ブラダマンテ、ロジェロ、アストルフォ、メリッサ、そしてアンジェリカ。
「月」世界への転移に飲み込まれ、生き残った者たちは――無事にベオグラードへ戻ってきていた。
すでに東ローマとブルガリアの戦争は終結していた。
現実世界で渦を巻いていた暗黒の雲が消失したのを見て――ロジェロの妹マルフィサやアンジェリカの恋人メドロが、感極まってそれぞれの愛しき者への抱擁を敢行した事は、言うまでもない。
(第9章 了)
下田三郎教授は魔本の展開を戦慄しつつも追っていた。
魔本世界を操り、司藤アイたちをはじめとする多くの人間を引きずり込んだ元凶が、ついに物語から退場した事を知った。
「く……何て事だ。綺織君……!」
下田はふと、魔本に書かれている地の文に目をやった。
物語の登場人物たちは気づく由もない、綺織浩介の独白部分。
そこに書かれた文言を確認した下田は、その信じがたい内容に度肝を抜かれた。
(凄い……この私以上に、魔本について研究を……?
そうか、直接Furiosoと接する機会があったから……)
この内容を探れば――もしかすると。
下田は一縷の望みを託し、彼の独白部分を読み進め、今までパソコンのデータに写し取っていた魔本の内容と照らし合わせていた。
そんな地道な作業をやっている合間にも、魔本の物語は続く。終焉に向かって、綻びを生じながら――
ииииииииии
綺織浩介の魂はFuriosoと、黄金の指輪と共にレテ川に飲み込まれ――目映い光となって消えた。
「……そんな……先、輩……」
ブラダマンテ――司藤アイはショックを受け、ぺたんと地面にへたり込んだ。
豹変ぶりに恐怖したり、振る舞いに怒ったりした事もあったが……それでも彼女にとっては初恋の、憧れた先輩である事に変わりはなかった。
「これで全部……終わったのか?」
狐につままれたような表情で、ロジェロ――黒崎八式は呆然と呟いた。
赤い鱗帷子の怪物も、術者からの魔力を失った今……物言わぬ屍と化していた。
砕けた鎧は力なく横たわり、腐乱した肉体も二度と動き出す事はなかった。
「みんなの所に、戻らなきゃ……メリッサやアストルフォ、アンジェリカさん達の下に」
アイと黒崎は尼僧メリッサの下へ向かった。
彼女はアストルフォとアンジェリカの傍にいた。アンジェリカが倒れたアストルフォにすがりつき、涙を浮かべている。
「ちょっと……メリッサ。アストルフォに何があったの?」
「レテ川の水からアンジェリカ様を守る為に――犠牲になったのですわ」
アイの質問に答えるメリッサの声は震えていた。
「ふざけんな……またかよ、アフォ……!」
黒崎は横たわる美貌の騎士に罵声を浴びせた。
だがその言葉には、いつもの力強さはない。悲しみの色が混じり、同時にアストルフォであれば迷わずそうするだろう、という諦めの念もあった。
「お前って奴は、いつもどうしてそういう風に無茶ばっかり……」
「フフ、すまないね……我が友、ロジェロ……
こういう時いつも、考えるより身体が……動いてしまうタチで……」
アストルフォは意識を取り戻し、弱々しく謝罪した。
「ンな事ァ分かってるよ!
なあメリッサ。アストルフォを助ける方法はないのか?」
黒崎の問いに対し、メリッサは――微笑んで答えた。
「方法はありますわ。元々月世界での目的を達する事ができたら、そうするつもりでした。
ここは過去の精神世界。肉体よりも精神の強さが己を形作る場所。アストルフォ様はあくまで、精神的なダメージを受けているに留まっているのです。
完全に消失しない限りは……月世界を脱出する事で助かる事ができますわ」
「ほ、本当なの!?」アイはパッと顔を輝かせた。
「じゃあメリッサ。早くここから脱出しましょう!」
「もちろん……そういたしましょう。
特別な儀式は必要ありません。すぐに済みますわ」
しかしメリッサは笑顔とは裏腹に、言葉の響きに暗い影が落ちているようにアイには思えた。
彼女はゆっくりと立ち上がり――レテ川に近づいていく。
「ちょっと、何をするの……?」
「ブラダマンテ。月世界に赴くための転移術。マラジジ様が使った時の事を覚えていますか?
彼は術を発動させる為の触媒として、2つのモノを扱いました。
1つはこのメリッサの、恐怖の記憶。
そしてもう1つは――マラジジ様が長年愛用していた、魔法の黒檀の短刀です」
「そう言えば――そうだったわね」
「私もマラジジ様に術の使用方法を学び、同じように扱いましたわ。
1つは皆さんの『救い』の記憶。
そしてもう1つは――この私自身、なのです」
尼僧の口から飛び出した単語に……アイは目を白黒させ、戸惑っていた。
「え……な、に……言ってるのよ、メリッサ? どういう事――」
「術を解除するためには、触媒に使ったモノを消失させる必要があります。
マラジジ様の場合は、30年以上もの長い歳月、肌身離さず持っていた品物がありました。
ですが私の場合――そんな代物は持ち合わせていなかったんです。
そう……自分の人生と同じだけの時間、共に過ごした私の肉体を除いては」
「ちょっと! バカ言わないでよメリッサ!
何よそれ……じゃあこれからあなた、まさか――レテ川に飛び込む気?
自殺して、転移術を解除しようっていうの!?」
「はい――申し訳ございません、ブラダマンテ。
アストルフォ様が消失する前に、皆様をここから脱出させる為には……これしか方法が無いんです。
皆で一緒に生きて帰って、ブラダマンテとロジェロ様のご結婚を見届ける事――叶いそうにありません、わ」
悲壮な決意を胸に、レテ川に自ら赴こうとするメリッサ。
最初からこうするつもりだったのだろう。アンジェリカやアストルフォらと示し合わせ、計画を練った時から。
マラジジから術の仕組みを教わった時に、彼女は――すでに死を覚悟していた。
「そんなの……嫌よ。綺織先輩を失ったばかりなのに、あなたまで……!
メリッサ、約束したじゃない。全ての使命が終わって、わたしの結婚式の後で……ホラ。わたしと……キ、キスするって!
約束守らないまま死ぬなんて……許さないわよッ!」
「まあ、覚えてらしたのですね。フフ――」
冗談めかして、メリッサは悪戯っぽく微笑む。
「後ろ髪引かれる、魅力的な提案ですが……そうおっしゃっていただけるだけで、メリッサは満足です。
私の存在はこれから消失します。だから大丈夫。悲しみの記憶も残りませんわ。
ですから、忘れないでとは言いません――アイさん。幸せになって下さいませ」
メリッサは満足げに微笑んで――レテ川に身を投げようとした。
「……待って!」鋭い声を上げ、制止しようとしたのは――アンジェリカだった。
「ブラダマンテ! メリッサを止めて!
愛用の品を触媒とした魔術の解除方法なら……裏技があるわッ!
魔術をかけた人が、同じぐらい愛用したモノを代わりに使えば――!」
放浪の美姫の縋るような叫びにも、メリッサはふるふると首を振るだけだった。
「確かに、そうですけれど。残念ですがそんな都合のよいモノは……
もし持ち合わせていたのなら、私の代わりに触媒に用いていますわ」
彼女の提案を一蹴し、尼僧は再びを歩を進めていく。
忘却の川面へ。己が忘れ去られる事で、皆が忘れられない為に。
「でもありがとう、アンジェリカ。私などを気にかけて下さって。
これでもう思い残す事はありませんわ。さようなら――です」
黒崎も、アンジェリカも、瀕死のアストルフォも……メリッサの歩みを止められないと観念した。
だが――女騎士だけは違った。
「……何よ、あるんじゃない。方法が。
アンジェリカ! 教えてくれてありがとうッ」
言うが早いか、司藤アイはメリッサの下へ駆け出した。
川に飛び込もうとする尼僧の腕を掴み、そして微笑む。
「何をなさるのです、ブラダマンテ!
私を止めてしまったら、この世界から出られな――」
「勘違いしないでよね、メリッサ。止めに来たんじゃないわ」
呆気に取られるメリッサを後目に、アイは――自らレテ川に右手を沈めた!
その先には当然、掴まれたメリッサの右腕もあった。
「…………ッ!? これは一体、どういう…………!?」
「愛用していればいいんでしょ? だったらわたしだって。
『ブラダマンテ』だって、メリッサの愛したモノって事になるわよね?」
「えっ…………ええッ!?」
「何を驚いてんのよ。今まで何度も何度も何度も! わたしにセクハラしまくってきたでしょ!
愛用年数は足りないかもだけど、愛され具合だったら負けてないわ!
忘れたなんて……言わせないんだからッ!!」
ブラダマンテとメリッサの腕が光り輝き、文字となって剥離する!
凄まじい激痛と虚脱感が同時に襲ってくるが――二人で共有したためか、思っていたほどの苦痛ではなかった。
「内なる『ブラダマンテ』も了承済みだから、『一緒に』触媒になりましょ。
但し――半分ずつ、ね。それでわたしも、メリッサもきっと助かるッ!」
「ブラダ、マンテ――あなたという、人は――!」
やがて「月」世界が歪み、ひび割れ、軋み――崩壊していく。
触媒を失い、術が保てなくなったのだろう。過去の精神世界は、暗闇のとばりは目映い光と共に、皆の視界から消え去った。
**********
ブラダマンテ、ロジェロ、アストルフォ、メリッサ、そしてアンジェリカ。
「月」世界への転移に飲み込まれ、生き残った者たちは――無事にベオグラードへ戻ってきていた。
すでに東ローマとブルガリアの戦争は終結していた。
現実世界で渦を巻いていた暗黒の雲が消失したのを見て――ロジェロの妹マルフィサやアンジェリカの恋人メドロが、感極まってそれぞれの愛しき者への抱擁を敢行した事は、言うまでもない。
(第9章 了)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる