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1.彼氏の弟
「ああっ、もう、びしょ濡れだよ」
「いきなり降ってきたもんな」
下校中に突然の豪雨に襲われ、傘を持っていなかった私と高明はずぶ濡れになりながら彼の家へと避難した。
朝見た天気予報では一日中晴れの予報だったのに、本当についてない。
「ほら雪乃、タオル。風呂の準備してくるから、ちょっと待ってて」
私は受け取ったタオルで髪を拭いていく。
制服どころか下着まで濡れてしまっているのでタオル一枚ではどうしようもなかったが、せめてビタビタと垂れる水滴で廊下を濡らさないように水分をタオルに染み込ませる。
私と高明は付き合っている。
元々両親同士の仲が良く、その関係で私たちも小さい頃からよく一緒に遊んでいた。
いわゆる幼馴染みというやつだろう。
初めから異性として高明を意識していたわけではない。
でも隣にいて当たり前の存在だった。
好きとかそういうのがよくわからないときから、私はこの先も高明と一緒にいるのだと思っていた。
そしてそれは高明も同じだったのだろう。
同じ高校に進学が決まったときに高明から告白され、私はそれを受け入れた。
付き合うようになって何かが変わったかと言われれば、正直よくわからない。
だが、そんな関係でも良いのではないかと思う。
これまでも、これからも。
いつか結婚なんてすることになったあとも。
私の隣には高明がいて、高明の隣には私がいるのだから。
それだけで十分だ。
「雪乃姉ちゃん、いらっしゃい! びちょびちょだね」
「ごめんね、こんな濡れた格好で。お邪魔するね」
バタバタと玄関に駆けてきたのは、高明の弟である宏人だった。
小学三年生になる宏人は私によく懐いてくれている。
こうして家を訪ねると、必ず出迎えてくれるのだ。
赤ちゃんの頃から宏人のことを知っている私からしたら、血の繋がりはなくても弟のようなものだ。
私は手の水気をよく拭き取ると、宏人の頭を撫でた。
気持ち良さそうに目を細める宏人を見て、私も思わず顔がほころぶ。
「雪乃ー! 風呂の準備できたから、先に入っていいよ」
「ありがとうね」
こうして高明の家のお風呂に入るくらいには私たちの付き合いは深い。
小さい頃は一緒にお風呂に入ることもあったし、今でも時々お互いの家のお風呂を使うことだってある。
私は玄関で靴下を脱ぐと足をよく拭き、勝手知ったる我が家のように浴室へと向かう。
そのときだった。
「雪乃姉ちゃんがお風呂に入るなら、僕も入る!」
宏人が声を上げた。
「いきなり降ってきたもんな」
下校中に突然の豪雨に襲われ、傘を持っていなかった私と高明はずぶ濡れになりながら彼の家へと避難した。
朝見た天気予報では一日中晴れの予報だったのに、本当についてない。
「ほら雪乃、タオル。風呂の準備してくるから、ちょっと待ってて」
私は受け取ったタオルで髪を拭いていく。
制服どころか下着まで濡れてしまっているのでタオル一枚ではどうしようもなかったが、せめてビタビタと垂れる水滴で廊下を濡らさないように水分をタオルに染み込ませる。
私と高明は付き合っている。
元々両親同士の仲が良く、その関係で私たちも小さい頃からよく一緒に遊んでいた。
いわゆる幼馴染みというやつだろう。
初めから異性として高明を意識していたわけではない。
でも隣にいて当たり前の存在だった。
好きとかそういうのがよくわからないときから、私はこの先も高明と一緒にいるのだと思っていた。
そしてそれは高明も同じだったのだろう。
同じ高校に進学が決まったときに高明から告白され、私はそれを受け入れた。
付き合うようになって何かが変わったかと言われれば、正直よくわからない。
だが、そんな関係でも良いのではないかと思う。
これまでも、これからも。
いつか結婚なんてすることになったあとも。
私の隣には高明がいて、高明の隣には私がいるのだから。
それだけで十分だ。
「雪乃姉ちゃん、いらっしゃい! びちょびちょだね」
「ごめんね、こんな濡れた格好で。お邪魔するね」
バタバタと玄関に駆けてきたのは、高明の弟である宏人だった。
小学三年生になる宏人は私によく懐いてくれている。
こうして家を訪ねると、必ず出迎えてくれるのだ。
赤ちゃんの頃から宏人のことを知っている私からしたら、血の繋がりはなくても弟のようなものだ。
私は手の水気をよく拭き取ると、宏人の頭を撫でた。
気持ち良さそうに目を細める宏人を見て、私も思わず顔がほころぶ。
「雪乃ー! 風呂の準備できたから、先に入っていいよ」
「ありがとうね」
こうして高明の家のお風呂に入るくらいには私たちの付き合いは深い。
小さい頃は一緒にお風呂に入ることもあったし、今でも時々お互いの家のお風呂を使うことだってある。
私は玄関で靴下を脱ぐと足をよく拭き、勝手知ったる我が家のように浴室へと向かう。
そのときだった。
「雪乃姉ちゃんがお風呂に入るなら、僕も入る!」
宏人が声を上げた。
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