92 / 102
ロストソードの使い手編
九十二話 愛理と空、解ける未練
しおりを挟む
林原さんを捕まえてしばらく、僕達は彼が正気に戻るまで、動かずに待っていた。その間、ロープが強いからか暴れ出す事はなくて、静かに見守られている。それに林原さんが暴走していたせいか、魔獣が寄ってくることもなかった。
「……ここは」
ふと、彼の瞳に意思の灯火が光った。表情は薄い人だけど、暴走状態から戻ったのだとすぐに理解出来た。
「ソラくん! 戻ったのね!」
「愛理……」
モモ先輩はぎゅっと林原さんに抱きつく。それを受け、少し困ったように口元を緩めた。
「……ほっ。良かったです」
「そうだね」
まずは一安心だ。知り合いと戦うのは、通常よりも精神的に難しいから、もうやりたくない。
「本っ当に戻って良かったわ」
「……そろそろ離してくれ、少し苦しい」
「そ、そうよね。ごめんなさい」
まだ足らないと言った様子ではあるけど、モモ先輩はすっと離れる。
「皆、すまない。迷惑をかけた」
林原さんは僕達を見回すと頭を下げる。それに僕達は、謝る必要はないと伝えるが、そのまま言葉を続けていく。
「それとありがとう、助かった。クママも悪いな、巻き込んでしまって」
「いえ、ハヤシバラさんにはお世話になりましたし、困った時はお互い様ですよ」
礼と謝罪を受けたクママさんは気にしていないよという風に手をひらひらさせて答えた。
そして次に林原さんは、僕の方へと視線を向けてくる。
「日影くん、随分強くなったんだな」
「お、覚えているんですか?」
「ああ。君が得た成長を身体で感じた。それに、戦う姿も特訓していた時よりも全然違った」
今までの苦労から得た力を褒められて、救われたような嬉しさがあった。
「ありがとうございます。でも、まだまだですから、もっと頑張ります」
「……いつか、ミズアと肩を並べられるかもな」
「そ、それは流石に」
「ふっ。少なくともそのロストソードの能力込みでそのポテンシャルがありそうだがな」
アオは街では英雄扱いされてて、強さも桁違いで。それと同等になれるなんて、妄想も出来ない。けど、もしそうなれるなら、なりたいと思う。
「ユーぽんならあり得るかもね。少なくとも死を恐れない心の強さがあるもの」
「確かに、ギュララに相対する勇気は凄いです」
「コノの勇者様には、不可能はありません。きっとなれますよ」
言われて無理だと蓋をしたけれど、皆に肯定されると、何だか出来そうな気がしてくる。僕だけの力じゃ到底無理だけれど、周りの人と支え合っていけば、いけるんじゃないかって。
「……はい!」
こんな風に自分を自分で肯定出来るなんて、前の自分を思い出すとありえなかった。皆から、そして自分へと大丈夫という熱が伝わって、凍りついていた心の奥底が少しずつ溶け出す。胸に手を当てて、それを確かに感じた。
※
「これからもお仕事、頑張って下さいね。陰ながら応援しています。何か力になれる事があれば言って下さいね」
「ありがとうございます、クママさん」
「じゃああたし達はいくわね」
「はい、また会いましょう。さようなら」
僕達は村の出口の近くで、クママさんと別れてゴンドラへと向かった。しばらくは大丈夫だろうと、林原さんのロープは解除している。ただ、その代わりじゃないけど、モモ先輩が彼の手をぎゅっと握ってはいた。
「皆、帰るまでは油断しちゃ駄目だからね」
「はい」
「はーい」
モモ先輩にそう言われて達成感お褒められてふわふわしていた気持ちをきゅっと引き締める。コノは、返事はしているものの安心しきった顔つきでいた。
「……愛理も変わったな」
「そ、そうかしら」
「責任感がついたというか、リーダーっぽくなった」
「そ、ソラくんに褒められちゃった……」
歩きながら身をくねらせて喜ぶ。本当に嬉しそうで、頬が完全にとろけている。
「前の依存していた愛理とは大きく違う。……何かあったのか?」
「そう見えるなら多分、ユーぽんやコノハがいるから、かしら。あたしが一番先輩だし、今はミズちゃんもいない。だからあたしが引っ張らないといけないって、思うようになったの」
前のモモ先輩は当然知らないけど、確かに最初に会った時とは違う気がする。背を預けられる大きな木のような、頼れる安心感があって。
「そうか……」
その言葉を受けて林原さんは、僕達を見回しながら少し考え込むと。
「俺がいなくても大丈夫そうだな」
「え……ソラくん、今なんて」
「俺の未練の一つは解消された。安心したよ」
僕達は森を抜けた。すると、目映い陽射しが差し込んで温かさを全身で浴びる。開放的な平原は、清々しく緑を広げていた。
「……良かった……本当に良かったわ……」
モモ先輩は立ち止まると、感情によって声を震わせて瞳には涙をたたえていた。
「正直、怖かったの。暴走していたのを見て、もしかしたら戻らないかもって……あたしのせいでソラくんの未練を果たせないかもって」
「モモ先輩……」
次第に彼女はポツポツと雫をこぼし始める。その一つ一つは陽光に照らされてキラキラと輝いていた。
「でも、やっとソラくんに安心してもらえた。これであたしの未練もようやく解消したわ。本当に……救われた気持ちよ」
涙を流しながらも、微笑みを浮かべる。それは、まるで天気雨のようだった。
「けどね……少し寂しい気持ちもあるの。終わりに近づいていて、それから離れたいって。やっぱりまだ依存したい自分がいるのかも……情けないわよね」
「そんな事はない。誰だってそうなる……俺だってそうだ」
「ソラくん……も?」
「ああ。だから自分を卑下する必要はない。それに、その気持を自覚している時点で、もう大丈夫だ」
「……ええ!」
そんな二人の姿から、とても強い信頼や愛情が垣間見えてとても尊くて素敵だった。それと同時に、二人の想いを無駄にしてはならないという責任もひしひしと感じてきて。アオを何とかしないとと、再び意志を強く持った。
「ユウワさん、とりあえず一件落着で良かったですね」
「だね。それに怪我もなくミッションもクリアしたしね。」
「二人共ー? なーに話しているの? さっさと街に戻るわよー」
モモ先輩は、またいつもの調子に戻り林原さんを連れて先へずんずん進んでいく。僕とコノは一度顔を見合わせて、微笑を浮かべてから付いていった。
「……ここは」
ふと、彼の瞳に意思の灯火が光った。表情は薄い人だけど、暴走状態から戻ったのだとすぐに理解出来た。
「ソラくん! 戻ったのね!」
「愛理……」
モモ先輩はぎゅっと林原さんに抱きつく。それを受け、少し困ったように口元を緩めた。
「……ほっ。良かったです」
「そうだね」
まずは一安心だ。知り合いと戦うのは、通常よりも精神的に難しいから、もうやりたくない。
「本っ当に戻って良かったわ」
「……そろそろ離してくれ、少し苦しい」
「そ、そうよね。ごめんなさい」
まだ足らないと言った様子ではあるけど、モモ先輩はすっと離れる。
「皆、すまない。迷惑をかけた」
林原さんは僕達を見回すと頭を下げる。それに僕達は、謝る必要はないと伝えるが、そのまま言葉を続けていく。
「それとありがとう、助かった。クママも悪いな、巻き込んでしまって」
「いえ、ハヤシバラさんにはお世話になりましたし、困った時はお互い様ですよ」
礼と謝罪を受けたクママさんは気にしていないよという風に手をひらひらさせて答えた。
そして次に林原さんは、僕の方へと視線を向けてくる。
「日影くん、随分強くなったんだな」
「お、覚えているんですか?」
「ああ。君が得た成長を身体で感じた。それに、戦う姿も特訓していた時よりも全然違った」
今までの苦労から得た力を褒められて、救われたような嬉しさがあった。
「ありがとうございます。でも、まだまだですから、もっと頑張ります」
「……いつか、ミズアと肩を並べられるかもな」
「そ、それは流石に」
「ふっ。少なくともそのロストソードの能力込みでそのポテンシャルがありそうだがな」
アオは街では英雄扱いされてて、強さも桁違いで。それと同等になれるなんて、妄想も出来ない。けど、もしそうなれるなら、なりたいと思う。
「ユーぽんならあり得るかもね。少なくとも死を恐れない心の強さがあるもの」
「確かに、ギュララに相対する勇気は凄いです」
「コノの勇者様には、不可能はありません。きっとなれますよ」
言われて無理だと蓋をしたけれど、皆に肯定されると、何だか出来そうな気がしてくる。僕だけの力じゃ到底無理だけれど、周りの人と支え合っていけば、いけるんじゃないかって。
「……はい!」
こんな風に自分を自分で肯定出来るなんて、前の自分を思い出すとありえなかった。皆から、そして自分へと大丈夫という熱が伝わって、凍りついていた心の奥底が少しずつ溶け出す。胸に手を当てて、それを確かに感じた。
※
「これからもお仕事、頑張って下さいね。陰ながら応援しています。何か力になれる事があれば言って下さいね」
「ありがとうございます、クママさん」
「じゃああたし達はいくわね」
「はい、また会いましょう。さようなら」
僕達は村の出口の近くで、クママさんと別れてゴンドラへと向かった。しばらくは大丈夫だろうと、林原さんのロープは解除している。ただ、その代わりじゃないけど、モモ先輩が彼の手をぎゅっと握ってはいた。
「皆、帰るまでは油断しちゃ駄目だからね」
「はい」
「はーい」
モモ先輩にそう言われて達成感お褒められてふわふわしていた気持ちをきゅっと引き締める。コノは、返事はしているものの安心しきった顔つきでいた。
「……愛理も変わったな」
「そ、そうかしら」
「責任感がついたというか、リーダーっぽくなった」
「そ、ソラくんに褒められちゃった……」
歩きながら身をくねらせて喜ぶ。本当に嬉しそうで、頬が完全にとろけている。
「前の依存していた愛理とは大きく違う。……何かあったのか?」
「そう見えるなら多分、ユーぽんやコノハがいるから、かしら。あたしが一番先輩だし、今はミズちゃんもいない。だからあたしが引っ張らないといけないって、思うようになったの」
前のモモ先輩は当然知らないけど、確かに最初に会った時とは違う気がする。背を預けられる大きな木のような、頼れる安心感があって。
「そうか……」
その言葉を受けて林原さんは、僕達を見回しながら少し考え込むと。
「俺がいなくても大丈夫そうだな」
「え……ソラくん、今なんて」
「俺の未練の一つは解消された。安心したよ」
僕達は森を抜けた。すると、目映い陽射しが差し込んで温かさを全身で浴びる。開放的な平原は、清々しく緑を広げていた。
「……良かった……本当に良かったわ……」
モモ先輩は立ち止まると、感情によって声を震わせて瞳には涙をたたえていた。
「正直、怖かったの。暴走していたのを見て、もしかしたら戻らないかもって……あたしのせいでソラくんの未練を果たせないかもって」
「モモ先輩……」
次第に彼女はポツポツと雫をこぼし始める。その一つ一つは陽光に照らされてキラキラと輝いていた。
「でも、やっとソラくんに安心してもらえた。これであたしの未練もようやく解消したわ。本当に……救われた気持ちよ」
涙を流しながらも、微笑みを浮かべる。それは、まるで天気雨のようだった。
「けどね……少し寂しい気持ちもあるの。終わりに近づいていて、それから離れたいって。やっぱりまだ依存したい自分がいるのかも……情けないわよね」
「そんな事はない。誰だってそうなる……俺だってそうだ」
「ソラくん……も?」
「ああ。だから自分を卑下する必要はない。それに、その気持を自覚している時点で、もう大丈夫だ」
「……ええ!」
そんな二人の姿から、とても強い信頼や愛情が垣間見えてとても尊くて素敵だった。それと同時に、二人の想いを無駄にしてはならないという責任もひしひしと感じてきて。アオを何とかしないとと、再び意志を強く持った。
「ユウワさん、とりあえず一件落着で良かったですね」
「だね。それに怪我もなくミッションもクリアしたしね。」
「二人共ー? なーに話しているの? さっさと街に戻るわよー」
モモ先輩は、またいつもの調子に戻り林原さんを連れて先へずんずん進んでいく。僕とコノは一度顔を見合わせて、微笑を浮かべてから付いていった。
0
あなたにおすすめの小説
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
絡みあうのは蜘蛛の糸 ~繋ぎ留められないのは平穏かな?~
志位斗 茂家波
ファンタジー
想いというのは中々厄介なものであろう。
それは人の手には余るものであり、人ならざる者にとってはさらに融通の利かないもの。
それでも、突き進むだけの感情は誰にも止めようがなく…
これは、そんな重い想いにいつのまにかつながれていたものの物語である。
―――
感想・指摘など可能な限り受け付けます。
小説家になろう様でも掲載しております。
興味があれば、ぜひどうぞ!!
【長編版】悪役令嬢の妹様
紫
ファンタジー
星守 真珠深(ほしもり ますみ)は社畜お局様街道をひた走る日本人女性。
そんな彼女が現在嵌っているのが『マジカルナイト・ミラクルドリーム』というベタな乙女ゲームに悪役令嬢として登場するアイシア・フォン・ラステリノーア公爵令嬢。
ぶっちゃけて言うと、ヒロイン、攻略対象共にどちらかと言えば嫌悪感しかない。しかし、何とかアイシアの断罪回避ルートはないものかと、探しに探してとうとう全ルート開き終えたのだが、全ては無駄な努力に終わってしまった。
やり場のない気持ちを抱え、気分転換にコンビニに行こうとしたら、気づけば悪楽令嬢アイシアの妹として転生していた。
―――アイシアお姉様は私が守る!
最推し悪役令嬢、アイシアお姉様の断罪回避転生ライフを今ここに開始する!
※長編版をご希望下さり、本当にありがとうございます<(_ _)>
既に書き終えた物な為、激しく拙いですが特に手直し他はしていません。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる