変態勇者様の制御が大変です

アロカルネ

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ド変態ホモ勇者召喚

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「良いか。コレは世界の命運をかけた召喚儀式だ。決して粗相をするでないぞ」
「はい、お父様」
緊張で喉が渇くのを感じながら、小さく頷いた私は術士たちが詠唱を始める光景をジッと眺める。
(ここから世界を救う救世主様が現われる・・・)
今、世界は魔王軍の侵攻を受け、滅亡の危機に瀕している。魔王軍の軍勢を率いる魔神たちは強力で、あらゆる武器も魔術も効かなかった。私たちは最後の希望としてすがったのが禁忌の召喚術だ
本来は他の世界から誘拐同然に人を連れてくるなんて人道的に反する行為など許されるわけも無い。だが、もうそれに縋るほかに私たちに出来ることは無いのだ。もしも、召喚された勇者様がこの身を望むなら差し出す覚悟も出来ている
バチ・・・バチバチバチ!!ドオオォォン!!!!
召喚陣は激しい雷光を轟かせながら、轟音と共に現われた漆黒の髪と瞳をした平凡な顔立ちをした青年だった。
しかし、その身に纏う魔力はヒーラーとしての術士である私にはハッキリと分かるほどに重厚で重苦しい力だった。
「おおっ、勇者よ。よくぞ我々の召喚に応じてくれた。色々と戸惑いもあるだろうが・・・」
「・・・・・・・・」
勇者様は何も語らずに、静かに近づいてきて目の前で屈みながら手を取る。そして私の・・・・
「愛らしいお方だ。是非とも貴方の恥部を僕に見せて欲しい」
父である国王の目を真っ直ぐ見据えながら、手の甲にキスをする。
ちなみに父は50代後半で老人の域にそろそろ差し掛かろうとしている。
「えっ・・はっ・・・ええぇ・・・」
「・・・・・戸惑っている姿も可愛い」
すっと立ち上がった勇者様は父の腰を支えながら、その股間を揉みしだく。
「ゆ、勇者殿、お戯れはやめてくだされ・・ひぁ・・やめぇ・・・ひあぁ・・・」
生まれて初めて聞いた。聞きたくも無かった父の喘ぎ声に私は硬直から解かれ、慌てて勇者様に近づいて父から引き剥がす。
「おっ、お待ちください。勇者様、その方はこの国の国王であり、私の父でもある方ですので!!」
「・・・・・・・」
「あっ・・あっ・・・だめええぇ・・・」
勇者様は一向に話を聞かず、父の下履きを剥ぎ取ると幼い頃にしか見たことの無かった父の物が大勢の前に晒されてしまうのだった。ようやく兵士たちによって引き剥がされた勇者様なのだが・・・
「ゆ、勇者様、お戯れはお止しください!!」
「君も可愛いね」
「ひいいいぃぃ・・・や、やめてええぇ!!」
ずるっ・・・ぶるんっ
「くぅ、人数で押さえ込むんだ!!」
「凜々しくてカッコ良いね。どんな可愛い股間をしてるのか見せて・・・」
「や、やめっ・・・ひいいいっぃ!!」
ずるっ・・ぷるるんっ!!
押さえ込もうとする兵士たちはどんどん下履きを空に舞わせながら、股間を弄られては白い液体で地面を汚していき、それが終わったのは兵たち全員と父が下半身裸で倒れ伏すまで続けられるのだった。
それから一国が過ぎて、まるで罪人のようにロープでぐるぐる巻きにされながら王の間で勇者様は座らされている。
「ゆ、勇者よ。実は我が国、いや、我が世界は魔王軍の危機に瀕しておる」
「・・・そうか。それで僕が呼ばれたのか」
「うっ、うむ・・・そうじゃ」
真っ直ぐに父を見据える瞳に父は頬を真っ赤にしており、先ほどの痴態をさらされた事に顔を真っ赤にしてて見たくないのだが・・・
「・・・・分かった。世界は救おう」
「そ、そうか!!それはありがたい!!我が国も援助は惜しまぬ故、魔王討伐の暁には好きな願いを叶えようではないか」
「じゃあ、王様と結婚したい」
「なに!?そ、それはいかん・・・ワシには妻がおって・・・その・・・うひいいいぃぃ!!」
気づいたら縄抜けをして縛っていたはずなのに、父に急接近をしており、尻を撫でられた父は涙目で悲鳴を上げる。
「それ以外、それ以外にしよう!!そうだ。ワシの娘なんか凄い可愛いボンキュッボオンじゃぞ!!」
もうそれは必死の抵抗で、実の娘を平然と生け贄に差し出す父に何というか。哀れみすら覚えてしまう。
(いえ、元々その覚悟ではありましたけども!!なんで、よりにもよって、このような方なんですか!?)
ココに連れ出すまでだって、文官たちまで襲われては今日だけで一体何人の殿方のキノコを見たかも数えきれません。しかも、あからさまに勇者の願いに兵士たちは自分じゃ無いことにホッとしているが、全員が一度は股間を見られて弄られて出していることもあってか顔が赤い。
「ちっ・・・・分かった。じゃあ報酬は結婚してない男たち全員との婚姻で良い」
「うむっ、それなら良かろう」
「こ、国王、自分には好きな子が居ますので!!」
「おおおっ、俺も結婚を約束した彼女がいますから除外してください!!」
「俺もです!!」
「・・・・・じゃあ国民全員のアソコと顔つきのヌード写真集もお願いします。もちろん王様のも・・・あっ、女性のはいらない」
「う・・・うむ・・・わ、分かったのじゃ」
それを何に使うのか聞きたくないが、この場にいる兵士全員はあからさまにホッとしながら顔は険しくなっている。苦虫を噛み潰したような顔という言葉を聞いたことがあるが、それを目にする日が来ようとは思わなかった
「そ、そうか。では、勇者よ!!改めて魔王討伐の任を言い渡す。さすれば報償と共に元の世界へ返そう!!てか、頼むから魔王倒したら即座に帰ってくれ!!」
「・・・・分かった」
「それと、一人での旅は心許なかろう。屈強な我が兵士たちと回復魔法に長けた我が娘を・・・」
「す、すみません。急に持病の病が・・・」
「俺は国を護る使命がありますので!!申し訳ありません」
「腹が痛くて・・・」
「尻が怖がっているので無理であります!!」
「うむうむ、仕方ない。では王女よ。お主だけでも付いていって差し上げるのじゃ!!」
「ええぇ・・・」
「ちっ・・・」
即座に兵士たちは悲鳴を上げ、父も気持ちが居たいほどに理解できているのか、私と勇者様だけの二人旅が始まることになるのだった。
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