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第一章・最弱の魔法使い
第八話
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アルフレッドはゆっくりと立ち上がり、赤くなった顎を摩りながらリリィに言う。
「流石に痛いっすよ、リリィ」
突然の事に驚いたとはいえ、唯一とも言える友人の顎を打ち抜いてしまったリリィの胸の内には小さな罪悪感が宿るが、それはそれ、これはこれである。
そもそも女性の顔を断りも無しに触れる方が悪いとリリィは思う。
「ご、ごめんね? でもアルフも悪いと思うよ? 女の子の顔を無闇に触ってはいけませんって、誰かに言われなかった?」
「シーカーがそんな事を言っていたような気がするっすけど……いや、これって俺が悪いんすかね?」
納得いかないと、首を傾げるアルフレッドだった。
「でもビックリした、さっき白昼夢を見たの。アルフが私に魔法を教えてって言ったんだよ、変な夢だったなぁ」
「いやリリィ、それは夢じゃないっす、現実っすよ」
現実を突きつけられたリリィは鼻で笑った。
「アルフ、そんなわけないよ? 私は魔法使いとしては一番下だよ? 最底辺だよ? EX職業のアルフに教えられる事なんかある訳ないよ」
「いや、今さっき目の前でお願いしたじゃないっすか」
そう言うとリリィは耳を閉ざして大きな声で言った。
「無理だよ! アルフなら私なんかよりちゃんと教えてくれる人が沢山いるでしょ、私は無理、絶対無理だから!」
確かにEX職業のアルフレッドが見習い魔法使いに教えを請うのはおかしな話ではあるが、彼がリリィに頼んでいるのには大仰でないにせよ、キチンとした理由があった。
「無理じゃないっすよ、俺はリリィに教えて欲しいんすよ」
「なんで?」
「リリィの説明が上手だったからっすよ」
「私より上手い人いっぱいいるもん!」
子供のような口調になるリリィを諭すようにアルフレッドは言葉を掛ける。
「確かにリリィより教えるのが上手い人はきっといるっすよ? 極論リリィじゃなくてもきっといいっす」
ほらやっぱり、そうリリィが口にする前に、アルフレッドは心を動かす決定的な一言を放つ。
「でも、俺はリリィに教えて欲しいんすよ、別に誰でも良いなら俺はリリィから教わりたいんす」
少しの間沈黙が続き、リリィはアルフレッドの言葉を脳内で復習する。
ーー私なんかで良いのかな?
リリィは期待される事に慣れていなかった、家族からも期待された事などないし、ましてやこの学園に入ってからは自分はダメな人間なんだと認識させらるような毎日を送っていた。
誰かに頼られたり、求められる事が殆どないリリィはいつの間にか、自分を卑屈になり、蔑み、軽んじるのが当たり前になっていたのだ。
考え込むリリィにアルフレッドは尋ねる。
「やっぱりダメっすか? リリィが本当に嫌ならこれ以上はお願いしないっすけど……」
段々と無茶な事を頼んでいるような気がして来たアルフレッドが引き気味にそう申し出ると、リリィは憂いを帯びた瞳を向けて、アルフレッドに問う。
「私、全然魔法使えないよ?」
深くは知らない、しかし、リリィが今なにを不安に思っているか、アルフレッドは分かる気がした。
「関係ないっすよ」
「でも」
「でも、も、私なんか、も関係ないっすよ。俺は他の誰かじゃなくてリリィに教えて欲しいんす」
先回りをするようにアルフレッドがそう力強く言うと、リリィはもじもじとしながら、確認するようにもう一度尋ねる。
「本当に、私でいいの?」
「もちろんっすよ、むしろそれが良いんすよ」
アルフレッドは屈託の無い笑顔を浮かべる。
そんな笑みに答えるようにリリィも少しだけ笑い答える。
「うん、分かった。私なんかで良ければがんばるよ」
「お願いするっす」
ーー良かった、これで口実が出来た。
と、アルフレッドが思った直後、リリィは、あっ! と何かを思い出したように続ける。
「ごめんねアルフ、やっぱり教えられるかどうか分からない」
「なんでっすか!? さっき頑張るって言ったじゃ無いっすか!?」
驚きに目を見開きアルフレッドは声を上げた。
「い、いや、その、私は下等級の人間だから来週の昇級試験を受けないといけないんだけど、今のところ受かる可能性がほぼゼロに近いんだよね」
アルフレッドは絶句する。これは自分を卑下にした比喩なんかではなく紛れも無い事実だという事が分かるからだ。
「だから、魔法を教えるのは私が進級できたらでいい?」
そんな事、ダメと言えるはずも無かった。
「進級、というか昇級試験ってどんな事をするんすか?」
「特別なことは何もしないけど、三級の魔法使いなら使える筈の中級魔法の行使かな」
以外と簡単そうで良かったとアルフレッドはホッと胸を撫で下ろすがリリィのさっきの言葉を思い出す、受かる可能性がほぼゼロに近い、と。
そんな素朴な疑問をアルフレッドは何も考えずにそのまま聞いた。
「なんで中級魔法を使うだけなのに受かる可能性がほぼゼロなんすか?」
「えっ、と、その……」
歯切れが悪くなり、答えずらそうにするリリィを見てアルフレッドはすぐに思い至る。
ーーさっき言ってたじゃ無いっすか、魔法を全然使え無いって。
アルフレッドは口にする前に気づけば良かったと深く後悔をするが、そんな悔恨が表情に出てたのか、リリィは対して気にしている様子もなく答える。
「今アルフが察してくれた通りだよ、私は全然魔法が使えない。正確には基本の初級魔法しか使えないの、中級魔法を使うには魔力の総量が全然足りないんだ」
「それってどうにも出来ないものなんすか?」
そうアルフレッドが聞くとリリィは何とも言えない表情で答える。
「う~ん、簡単に説明するとね? 一般的に魔法使いになれるくらいの才能を持っている人の魔力量が
100くらいだとすると私の魔力量は20くらいなの、初級魔法の魔力消費量が5くらいなら中級魔法は30くらいかな? これだと昇級試験はちょっと難しいと思わない?」
「その魔力の量って増やせないんすか?」
単純に足りないなら増やせばいい、とアルフレッドは思ったが、事はそう簡単に行くものでもない。
簡単に才能の幅を広げられるなら職業適性など気にせずに誰もが成りたいものを目指すだろう。
「ちょっと難しいかな、私も調べてみたけど魔力量は元々の才能に依存するみたいだから、まだ伸び代はあるかもしれないけど一定の量を超えないから職業適性が低いんだろうし」
魔法についての知識足りない人間の発想程度のことならリリィは全部考えているだろうとアルフは口を閉ざしてしまう。
これ以上、この件に関してリリィの手助けを出来ないと歯噛みする。
「せめてちゃんと魔法の技術を教えてくれる人がいたらいいんだけどね」
ボツリと溢すリリィの言葉にアルフレッドは反応する。
「リリィは師事する人がいないんすか?」
目を丸くして驚くアルフレッドにリリィは答える。
「いないよ、下等級の生徒が学園で出来ることは自習だけだから」
なんという理不尽だ、と内心で怒りが芽生えるが、きっとその気持ちはリリィに気を使わせるだけだと思い、アルフレッドはその感情を押し殺す。
現状に必要なのは無い物ねだりではない事をアルフレッドもわかっているからだ。
「魔法の先生、すか」
アルフレッドは思う、心当たりがないでもないが、あまり頼りたくない人間の一人だと、特に最弱の異名を持っているリリィとは関わらせたくないのが本音だ。
しかし、ここで何の光明も見えないままリリィが昇級試験に臨めばきっと本人の言う通り合格は難しいだろう。
リリィを応援すると決めた以上、出来る事は全てやってみた方が良いと、意を決して、アルフレッドはリリィに聞く。
「リリィ、性格が破綻していて、根性が腐っていて、自己中で、我儘で、およそ人間性と呼べるものが在るのかどうかも分からないような人間だけど、魔法使いとしては一流と言えるかもしれない奴を一人だけ知ってるんすけど、話を聞いてみるっすか?」
そんなアルフレッドの問い掛けに、リリィは二の句を発する前に、お願いします、と、そう答えた。
「流石に痛いっすよ、リリィ」
突然の事に驚いたとはいえ、唯一とも言える友人の顎を打ち抜いてしまったリリィの胸の内には小さな罪悪感が宿るが、それはそれ、これはこれである。
そもそも女性の顔を断りも無しに触れる方が悪いとリリィは思う。
「ご、ごめんね? でもアルフも悪いと思うよ? 女の子の顔を無闇に触ってはいけませんって、誰かに言われなかった?」
「シーカーがそんな事を言っていたような気がするっすけど……いや、これって俺が悪いんすかね?」
納得いかないと、首を傾げるアルフレッドだった。
「でもビックリした、さっき白昼夢を見たの。アルフが私に魔法を教えてって言ったんだよ、変な夢だったなぁ」
「いやリリィ、それは夢じゃないっす、現実っすよ」
現実を突きつけられたリリィは鼻で笑った。
「アルフ、そんなわけないよ? 私は魔法使いとしては一番下だよ? 最底辺だよ? EX職業のアルフに教えられる事なんかある訳ないよ」
「いや、今さっき目の前でお願いしたじゃないっすか」
そう言うとリリィは耳を閉ざして大きな声で言った。
「無理だよ! アルフなら私なんかよりちゃんと教えてくれる人が沢山いるでしょ、私は無理、絶対無理だから!」
確かにEX職業のアルフレッドが見習い魔法使いに教えを請うのはおかしな話ではあるが、彼がリリィに頼んでいるのには大仰でないにせよ、キチンとした理由があった。
「無理じゃないっすよ、俺はリリィに教えて欲しいんすよ」
「なんで?」
「リリィの説明が上手だったからっすよ」
「私より上手い人いっぱいいるもん!」
子供のような口調になるリリィを諭すようにアルフレッドは言葉を掛ける。
「確かにリリィより教えるのが上手い人はきっといるっすよ? 極論リリィじゃなくてもきっといいっす」
ほらやっぱり、そうリリィが口にする前に、アルフレッドは心を動かす決定的な一言を放つ。
「でも、俺はリリィに教えて欲しいんすよ、別に誰でも良いなら俺はリリィから教わりたいんす」
少しの間沈黙が続き、リリィはアルフレッドの言葉を脳内で復習する。
ーー私なんかで良いのかな?
リリィは期待される事に慣れていなかった、家族からも期待された事などないし、ましてやこの学園に入ってからは自分はダメな人間なんだと認識させらるような毎日を送っていた。
誰かに頼られたり、求められる事が殆どないリリィはいつの間にか、自分を卑屈になり、蔑み、軽んじるのが当たり前になっていたのだ。
考え込むリリィにアルフレッドは尋ねる。
「やっぱりダメっすか? リリィが本当に嫌ならこれ以上はお願いしないっすけど……」
段々と無茶な事を頼んでいるような気がして来たアルフレッドが引き気味にそう申し出ると、リリィは憂いを帯びた瞳を向けて、アルフレッドに問う。
「私、全然魔法使えないよ?」
深くは知らない、しかし、リリィが今なにを不安に思っているか、アルフレッドは分かる気がした。
「関係ないっすよ」
「でも」
「でも、も、私なんか、も関係ないっすよ。俺は他の誰かじゃなくてリリィに教えて欲しいんす」
先回りをするようにアルフレッドがそう力強く言うと、リリィはもじもじとしながら、確認するようにもう一度尋ねる。
「本当に、私でいいの?」
「もちろんっすよ、むしろそれが良いんすよ」
アルフレッドは屈託の無い笑顔を浮かべる。
そんな笑みに答えるようにリリィも少しだけ笑い答える。
「うん、分かった。私なんかで良ければがんばるよ」
「お願いするっす」
ーー良かった、これで口実が出来た。
と、アルフレッドが思った直後、リリィは、あっ! と何かを思い出したように続ける。
「ごめんねアルフ、やっぱり教えられるかどうか分からない」
「なんでっすか!? さっき頑張るって言ったじゃ無いっすか!?」
驚きに目を見開きアルフレッドは声を上げた。
「い、いや、その、私は下等級の人間だから来週の昇級試験を受けないといけないんだけど、今のところ受かる可能性がほぼゼロに近いんだよね」
アルフレッドは絶句する。これは自分を卑下にした比喩なんかではなく紛れも無い事実だという事が分かるからだ。
「だから、魔法を教えるのは私が進級できたらでいい?」
そんな事、ダメと言えるはずも無かった。
「進級、というか昇級試験ってどんな事をするんすか?」
「特別なことは何もしないけど、三級の魔法使いなら使える筈の中級魔法の行使かな」
以外と簡単そうで良かったとアルフレッドはホッと胸を撫で下ろすがリリィのさっきの言葉を思い出す、受かる可能性がほぼゼロに近い、と。
そんな素朴な疑問をアルフレッドは何も考えずにそのまま聞いた。
「なんで中級魔法を使うだけなのに受かる可能性がほぼゼロなんすか?」
「えっ、と、その……」
歯切れが悪くなり、答えずらそうにするリリィを見てアルフレッドはすぐに思い至る。
ーーさっき言ってたじゃ無いっすか、魔法を全然使え無いって。
アルフレッドは口にする前に気づけば良かったと深く後悔をするが、そんな悔恨が表情に出てたのか、リリィは対して気にしている様子もなく答える。
「今アルフが察してくれた通りだよ、私は全然魔法が使えない。正確には基本の初級魔法しか使えないの、中級魔法を使うには魔力の総量が全然足りないんだ」
「それってどうにも出来ないものなんすか?」
そうアルフレッドが聞くとリリィは何とも言えない表情で答える。
「う~ん、簡単に説明するとね? 一般的に魔法使いになれるくらいの才能を持っている人の魔力量が
100くらいだとすると私の魔力量は20くらいなの、初級魔法の魔力消費量が5くらいなら中級魔法は30くらいかな? これだと昇級試験はちょっと難しいと思わない?」
「その魔力の量って増やせないんすか?」
単純に足りないなら増やせばいい、とアルフレッドは思ったが、事はそう簡単に行くものでもない。
簡単に才能の幅を広げられるなら職業適性など気にせずに誰もが成りたいものを目指すだろう。
「ちょっと難しいかな、私も調べてみたけど魔力量は元々の才能に依存するみたいだから、まだ伸び代はあるかもしれないけど一定の量を超えないから職業適性が低いんだろうし」
魔法についての知識足りない人間の発想程度のことならリリィは全部考えているだろうとアルフは口を閉ざしてしまう。
これ以上、この件に関してリリィの手助けを出来ないと歯噛みする。
「せめてちゃんと魔法の技術を教えてくれる人がいたらいいんだけどね」
ボツリと溢すリリィの言葉にアルフレッドは反応する。
「リリィは師事する人がいないんすか?」
目を丸くして驚くアルフレッドにリリィは答える。
「いないよ、下等級の生徒が学園で出来ることは自習だけだから」
なんという理不尽だ、と内心で怒りが芽生えるが、きっとその気持ちはリリィに気を使わせるだけだと思い、アルフレッドはその感情を押し殺す。
現状に必要なのは無い物ねだりではない事をアルフレッドもわかっているからだ。
「魔法の先生、すか」
アルフレッドは思う、心当たりがないでもないが、あまり頼りたくない人間の一人だと、特に最弱の異名を持っているリリィとは関わらせたくないのが本音だ。
しかし、ここで何の光明も見えないままリリィが昇級試験に臨めばきっと本人の言う通り合格は難しいだろう。
リリィを応援すると決めた以上、出来る事は全てやってみた方が良いと、意を決して、アルフレッドはリリィに聞く。
「リリィ、性格が破綻していて、根性が腐っていて、自己中で、我儘で、およそ人間性と呼べるものが在るのかどうかも分からないような人間だけど、魔法使いとしては一流と言えるかもしれない奴を一人だけ知ってるんすけど、話を聞いてみるっすか?」
そんなアルフレッドの問い掛けに、リリィは二の句を発する前に、お願いします、と、そう答えた。
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