VRMMOで神様の使徒、始めました。

一 八重

文字の大きさ
35 / 228
本編

第23話 マヨイはステータスを見せる。

しおりを挟む

「「……………………」」

 僕のステータスを見た暁とクレアちゃんは黙ってしまった。僕も組合に戻ったタイミングで確認したけど、暁たちのステータスと比べて少しごちゃごちゃしているから見にくいんだろう。


◼︎パーソナル
名前:マヨイ
性別:男
位階:30
資質:狩人/魔術士/神使
覚醒:灰神の使徒/蒼神の使徒
称号:灰神の寵愛/蒼神の祝福
   森大猪の討伐者/草原白蛇の討伐者
   自然の破壊者/環境の破壊者
   星に爪痕を残す者

◼︎ステータス
体力:18400
魔力:104535
筋力:35
耐久:35
器用:9106
敏捷:14568
知力:11000
精神:12894

◼︎スキル
①探索
 ┗消費魔力減少
②魔力弾
 ┣形状変化
 ┣軌道操作
 ┗消費魔力減少
③灰の神威
④灰神の法器
⑤蒼の神威
⑥蒼神の法器
⑦攻撃威力調整


 ちなみに装備の効果はメニューから確認できるステータスには反映されてない。いちいち計算するのも面倒なので運営に改善要求を出しておこう。

「脳筋なのにステータスがインテリしてる」

「おいこら、妹」

「お兄さんもスキルが派生してます!お揃いです!」

「あ、そういえば!兄さん、いつの間にスキルを派生させたのよ!?」

 北の草原に行く前と今で最も大きな差異は探索スキルと魔力弾がそれぞれ派生したことだ。探索が派生したのは白蛇を倒した前後だった。ただ派生先の内容は消費魔力減少という派生というよりスキルを使いやすくする内容だった。おそらく余らせ気味の魔力を使わないのはもったいないと思って少し多めにスキルの発動コストを支払っていたのが派生させるための条件だったのだろう。

「魔力弾の派生はアカトキと狩りをしながら色々と試したからね」

「ズルい!教えてくれてもいいじゃない!」

「いや、自分で思い付けよ。そもそも僕、途中から魔力弾の形を変えたり軌道を曲げたり色々としてただろ?」

「むぅ……そういえばそうだったかも。分かった。あとで色々ためす」 

 暁は頬を膨らませながら何かを思案し始めた。
 たぶんスキルの派生先や派生させる方法を考えているんだろう。

「あ、そうだ。クレアちゃん、北の草原で手に入れた素材あげるよ」

「え、だ、だめですよ!?」

「本当に?」

「うっ……き、興味はありますけど……」

「あぁ……僕の負担とか気にしなくていいから。さっき貰った装備のお礼だとでも思ってよ」

「でも、おかげでスキルの派生させられましたから……」

 正直、あの性能の装備を実質タダというのは心苦しいかったのだ。技術料や2時間近い拘束料などを考えれば、スキルの派生を助けただけでは到底足りていない。


…………………………………


……………………………


………………………


「分かりました。素材は受け取ります。でも、絶対にお礼はしますから!」

 クレアちゃんは僕の想像以上に頑固だった。
 それでも根気よく交渉した甲斐もあって、普通のモンスターの素材は練習用や販売用、エリアボスの素材は3人の装備用ということで引き取ってくれた。

「いやぁ……組合や他のプレイヤーに売ろうとも思ったけど、組合に売っても買い叩かれるだろうし、他のプレイヤーに伝手つてないからね」

「伝手ならあるじゃん」

「え?」

「ほら、テンモクさん」

「鍛治がしたいって言ってなかった?」

「お兄さん、鍛治というか金属加工にもモンスターの素材は使うんですよ」

「へぇ……知らなかった」

 装備を作る際にモンスターの素材を使うことで一定確率で特殊な効果を付与できるそうだ。ただ、その確率は低く、しかも失敗すれば使用した素材だけでなく素体となった装備も失ってしまうらしい。
 ちなみにモンスターの素材で特殊な効果を付与させない代わりにステータスを上げるなんてこともできるそうだ。今回、クレアちゃんが僕に作ってくれた装備はそのパターンなんだろう。

「リスク高いなぁ……」

「その成功確率を上げるのが補正値なんです。他にも補正値が影響するものは多くて、わたしは使ってないですけど自動オート機能を使った時に成功率が上がったりするそうです」

「なるほど」

 だからといってテンモクに素材を提供することはないと思うけどね。生産や加工をメインに活動しているプレイヤーが少なすぎるというのもあると思うけど、現時点でクレアちゃん以上に加工に精通したプレイヤーはいないと思う。ここら辺のバランスの悪さは今後のアップデートで改善されるだろうから、僕も今のうちに生産か加工に手を出しておこうかな。

「そろそろ行こうよ」

「うん、片付けも終わったし大丈夫だよ」

「いや、僕は一旦ログアウトするよ。もう2時近いし、父さんはともかく母さんが怖いわ」

「「え」」

「さっきログアウトした時、母さんに昼飯抜いたの謝ったか?」

「……何も言ってない」

「早めに謝っておかないと、またゲーム禁止にされるぞ」

 母さんのことだから報連相ほうれんそうおこたって昼飯をボイコットした暁は怒られるだろうけど、前もって昼飯は要らないと言ってある僕が怒られることはない。だから母さんが怖い云々は暁をログアウトさせるための方便で、僕がログアウトしたいのは単に小腹を満たしたいだけだ。

「うっ、た、たしかに……」

「ならアカちゃんもログアウトした方がいいよ。わたしもログアウトするから、あとでまたやろ?」

「…………うん、そうする。クレア、またね」

 ものすごく嫌そうな顔をしながら暁はログアウトした。
 そんなに怒られるのが嫌なら、さっきログアウトした時に謝ってくれば良かったのに。

「クレアちゃん、今日はありがとね。またあとで」

「はい、今日はありがとうございました。集まる時間と場所はアカちゃんと相談するので、お兄さんも一緒に遊びましょうね!」

 クレアちゃんもログアウトした。言い逃げというのか、なんというか少し恥ずかしそうにしていたのが妙に印象に残った。

「さてと、僕もログアウトしますか」


───────────────
お読みいただきありがとうございます。
次話は現実サイドのお話になる予定です。
しおりを挟む
感想 576

あなたにおすすめの小説

癒し目的で始めたVRMMO、なぜか最強になっていた。

branche_noir
SF
<カクヨムSFジャンル週間1位> <カクヨム週間総合ランキング最高3位> <小説家になろうVRゲーム日間・週間1位> 現実に疲れたサラリーマン・ユウが始めたのは、超自由度の高いVRMMO《Everdawn Online》。 目的は“癒し”ただそれだけ。焚き火をし、魚を焼き、草の上で昼寝する。 モンスター討伐? レベル上げ? 知らん。俺はキャンプがしたいんだ。 ところが偶然懐いた“仔竜ルゥ”との出会いが、運命を変える。 テイムスキルなし、戦闘ログ0。それでもルゥは俺から離れない。 そして気づけば、森で焚き火してただけの俺が―― 「魔物の軍勢を率いた魔王」と呼ばれていた……!? 癒し系VRMMO生活、誤認されながら進行中! 本人その気なし、でも周囲は大騒ぎ! ▶モフモフと焚き火と、ちょっとの冒険。 ▶のんびり系異色VRMMOファンタジー、ここに開幕! カクヨムで先行配信してます!

虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武
ファンタジー
今よりも科学が発達した世界、そんな世界にVRMMOが登場した。 Every Holiday Online 休みを謳歌できるこのゲームを、俺たち家族全員が始めることになった。 最初のチュートリアルの時、俺は一つの願いを言った――そしたらステータスは最弱、スキルの大半はエラー状態!? ゲーム開始地点は誰もいない無人の星、あるのは求めて手に入れた生産特化のスキル――:DIY:。 はたして、俺はこのゲームで大車輪ができるのか!? (大切) 1話約1000文字です 01章――バトル無し・下準備回 02章――冒険の始まり・死に続ける 03章――『超越者』・騎士の国へ 04章――森の守護獣・イベント参加 05章――ダンジョン・未知との遭遇 06章──仙人の街・帝国の進撃 07章──強さを求めて・錬金の王 08章──魔族の侵略・魔王との邂逅 09章──匠天の証明・眠る機械龍 10章──東の果てへ・物ノ怪の巫女 11章──アンヤク・封じられし人形 12章──獣人の都・蔓延る闘争 13章──当千の試練・機械仕掛けの不死者 14章──天の集い・北の果て 15章──刀の王様・眠れる妖精 16章──腕輪祭り・悪鬼騒動 17章──幽源の世界・侵略者の侵蝕 18章──タコヤキ作り・幽魔と霊王 19章──剋服の試練・ギルド問題 20章──五州騒動・迷宮イベント 21章──VS戦乙女・就職活動 22章──休日開放・家族冒険 23章──千■万■・■■の主(予定) タイトル通りになるのは二章以降となります、予めご了承を。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー

びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。 理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。 今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。 ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』 計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る! この物語はフィクションです。 ※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

処理中です...