VRMMOで神様の使徒、始めました。

一 八重

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本編

第23話 マヨイはステータスを見せる。

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「「……………………」」

 僕のステータスを見た暁とクレアちゃんは黙ってしまった。僕も組合に戻ったタイミングで確認したけど、暁たちのステータスと比べて少しごちゃごちゃしているから見にくいんだろう。


◼︎パーソナル
名前:マヨイ
性別:男
位階:30
資質:狩人/魔術士/神使
覚醒:灰神の使徒/蒼神の使徒
称号:灰神の寵愛/蒼神の祝福
   森大猪の討伐者/草原白蛇の討伐者
   自然の破壊者/環境の破壊者
   星に爪痕を残す者

◼︎ステータス
体力:18400
魔力:104535
筋力:35
耐久:35
器用:9106
敏捷:14568
知力:11000
精神:12894

◼︎スキル
①探索
 ┗消費魔力減少
②魔力弾
 ┣形状変化
 ┣軌道操作
 ┗消費魔力減少
③灰の神威
④灰神の法器
⑤蒼の神威
⑥蒼神の法器
⑦攻撃威力調整


 ちなみに装備の効果はメニューから確認できるステータスには反映されてない。いちいち計算するのも面倒なので運営に改善要求を出しておこう。

「脳筋なのにステータスがインテリしてる」

「おいこら、妹」

「お兄さんもスキルが派生してます!お揃いです!」

「あ、そういえば!兄さん、いつの間にスキルを派生させたのよ!?」

 北の草原に行く前と今で最も大きな差異は探索スキルと魔力弾がそれぞれ派生したことだ。探索が派生したのは白蛇を倒した前後だった。ただ派生先の内容は消費魔力減少という派生というよりスキルを使いやすくする内容だった。おそらく余らせ気味の魔力を使わないのはもったいないと思って少し多めにスキルの発動コストを支払っていたのが派生させるための条件だったのだろう。

「魔力弾の派生はアカトキと狩りをしながら色々と試したからね」

「ズルい!教えてくれてもいいじゃない!」

「いや、自分で思い付けよ。そもそも僕、途中から魔力弾の形を変えたり軌道を曲げたり色々としてただろ?」

「むぅ……そういえばそうだったかも。分かった。あとで色々ためす」 

 暁は頬を膨らませながら何かを思案し始めた。
 たぶんスキルの派生先や派生させる方法を考えているんだろう。

「あ、そうだ。クレアちゃん、北の草原で手に入れた素材あげるよ」

「え、だ、だめですよ!?」

「本当に?」

「うっ……き、興味はありますけど……」

「あぁ……僕の負担とか気にしなくていいから。さっき貰った装備のお礼だとでも思ってよ」

「でも、おかげでスキルの派生させられましたから……」

 正直、あの性能の装備を実質タダというのは心苦しいかったのだ。技術料や2時間近い拘束料などを考えれば、スキルの派生を助けただけでは到底足りていない。


…………………………………


……………………………


………………………


「分かりました。素材は受け取ります。でも、絶対にお礼はしますから!」

 クレアちゃんは僕の想像以上に頑固だった。
 それでも根気よく交渉した甲斐もあって、普通のモンスターの素材は練習用や販売用、エリアボスの素材は3人の装備用ということで引き取ってくれた。

「いやぁ……組合や他のプレイヤーに売ろうとも思ったけど、組合に売っても買い叩かれるだろうし、他のプレイヤーに伝手つてないからね」

「伝手ならあるじゃん」

「え?」

「ほら、テンモクさん」

「鍛治がしたいって言ってなかった?」

「お兄さん、鍛治というか金属加工にもモンスターの素材は使うんですよ」

「へぇ……知らなかった」

 装備を作る際にモンスターの素材を使うことで一定確率で特殊な効果を付与できるそうだ。ただ、その確率は低く、しかも失敗すれば使用した素材だけでなく素体となった装備も失ってしまうらしい。
 ちなみにモンスターの素材で特殊な効果を付与させない代わりにステータスを上げるなんてこともできるそうだ。今回、クレアちゃんが僕に作ってくれた装備はそのパターンなんだろう。

「リスク高いなぁ……」

「その成功確率を上げるのが補正値なんです。他にも補正値が影響するものは多くて、わたしは使ってないですけど自動オート機能を使った時に成功率が上がったりするそうです」

「なるほど」

 だからといってテンモクに素材を提供することはないと思うけどね。生産や加工をメインに活動しているプレイヤーが少なすぎるというのもあると思うけど、現時点でクレアちゃん以上に加工に精通したプレイヤーはいないと思う。ここら辺のバランスの悪さは今後のアップデートで改善されるだろうから、僕も今のうちに生産か加工に手を出しておこうかな。

「そろそろ行こうよ」

「うん、片付けも終わったし大丈夫だよ」

「いや、僕は一旦ログアウトするよ。もう2時近いし、父さんはともかく母さんが怖いわ」

「「え」」

「さっきログアウトした時、母さんに昼飯抜いたの謝ったか?」

「……何も言ってない」

「早めに謝っておかないと、またゲーム禁止にされるぞ」

 母さんのことだから報連相ほうれんそうおこたって昼飯をボイコットした暁は怒られるだろうけど、前もって昼飯は要らないと言ってある僕が怒られることはない。だから母さんが怖い云々は暁をログアウトさせるための方便で、僕がログアウトしたいのは単に小腹を満たしたいだけだ。

「うっ、た、たしかに……」

「ならアカちゃんもログアウトした方がいいよ。わたしもログアウトするから、あとでまたやろ?」

「…………うん、そうする。クレア、またね」

 ものすごく嫌そうな顔をしながら暁はログアウトした。
 そんなに怒られるのが嫌なら、さっきログアウトした時に謝ってくれば良かったのに。

「クレアちゃん、今日はありがとね。またあとで」

「はい、今日はありがとうございました。集まる時間と場所はアカちゃんと相談するので、お兄さんも一緒に遊びましょうね!」

 クレアちゃんもログアウトした。言い逃げというのか、なんというか少し恥ずかしそうにしていたのが妙に印象に残った。

「さてと、僕もログアウトしますか」


───────────────
お読みいただきありがとうございます。
次話は現実サイドのお話になる予定です。
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