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普通の病院
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しおりを挟む「…う、はー!ひゃー!これは罪な男だね!そういうことかぁ!」と謎に何かに納得しながら、凍り付けから解放されたらしい寧音は今度は慌ただしく赤い頬あたりをぱたぱた手であおいでいた。
「まーそれはおいといても、真白チャンって想像以上にふわふわー、な感じなんだ」
「……え、……ふわふわー、って…?…ちゃん…?」
湊人の言葉に、「うんうん」と寧音が頷いて同意を示す。
「元々なのか記憶がないからなのかわかんないけど、まだ中身が伴ってない感じするもんね」
「おにんぎょーさんの中に間違えて意思が生まれちゃいました、みたいな」と続ける寧音が、手で人型の形を示して…多分わかりやすくしているんだろう。こういう意味なんだと、オレには難しくてわからない表現をしている。
「それに見た目透明感があって格好いいのに、なんだろ、ゆるふわ感、ていうのかな?声とか、話し方とか優しい男の子って良いよね。好きになっちゃいそう」
「あー、それ俺もわかるわ」
「……っ、え、あの、」
にやにやしながら返事を求めてくる二人の視線に、なんだこの流れ、と戸惑いながらわたわたと焦る。
「あはは、ごめんごめん。つい楽しくて揶揄っちゃった。動揺する真白チャンかわいい」
「………動揺してない」
無理のある反論しかできなかった。
湊人の呼び方を気に入ったのか、寧音までちゃん付けしてくるし、……なんだかすごい弄ばれている気がする。
ちょっとだけ拗ねたくなるような気持ちが声と態度に出ていたのがわかったらしく、「やー、ごめん、やりすぎたかも。時々廊下で真白を見かけててずっと仲良くなりたいなって思ってたから調子に乗っちゃった」と早口にトーンダウンした。
「ぁ、けど、さっき良いなって言ったことは全部ホントだからね」ねぇ、と湊人の方を振り向き、「もちろん」と返ってくる。それから、反省したのか慌てた様子で寧音に手を合わせて謝られる。
「え、いや、別にいいよ」そこまでされるほど気にしてないのに、思いのほか真面目に謝られて驚いた。
「んや、だって、ね、真白に嫌われたら困っちゃうし、…何はともあれ、記憶がなくなったからって焦って思いつめてるわけじゃないみたいで安心した」
歯切れの悪い台詞とともに寧音はぽりぽりと指で頬を掻き、固い顔を崩した。
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