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第二話『最愛の人よ』
その7 僕だけの愛しの姉様
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★つぐむく。~中二病と不思議ちゃん~ 第二話『最愛のひとよ』その7 僕だけの愛しの姉様
teller:牟田美冬
僕、牟田美冬にとって、姉様――牟田美夏さんは、『双子の姉』以上の存在だった。
双子というだけでも己の半身のような特別な重い存在なのだけれど、姉様は、僕にとっては『絶対』の存在だった。
僕は、子どもの頃から身体が弱い。
すぐに体調を崩すし、風邪だって頻繁に引く。
病弱で線も細く、昔から女の子のようだと、何かとからかわれてきた。
そんなからかわれた経験もあって、重ねて、身体が弱く学校も休みがちだったこともあって、僕は昔から気弱で人付き合いが苦手だった。
心配した両親が学校側に頼んで、いつからか僕は僕のフォローを入れてもらうよう、僕と姉様を同じクラスにしてもらっている。
僕は、昔から姉様にべったりだ。
姉様は、僕とは正反対の存在だった。
まず、姉様は自分への自信に満ち溢れている。
自分の行動は絶対に正しい、何一つ間違っていない。
その根拠がない時だって、姉様は自分の言動に迷いがなく、いつだって堂々としていた。
それに、姉様は運動神経がとても良い。
体力があって、健康で、体育の成績はいつだって優秀中の優秀。
運動会でも、体育祭でも大活躍のスーパースターだ。
そんな姉様に、僕は素直に憧れた。
きっと僕がこんなに病弱なのは、姉様をサポートする為に、僕の体力も、運動神経も、僕が姉様に捧げた結果なのだと信じていたかった。
何より姉様は、誰にでも笑顔を向けられる社交性の持ち主だった。
特に女子相手にその屈託のなさは遺憾なく発揮され、姉様はいつだって人の輪の中で、活き活きと笑っていた。
なのに姉様は、僕なんかを決して見捨てることをしなかった。
いつも僕を気にかけてくれた。
いつだって、僕をリードしてくれた。
姉様は、『双子の弟』としてではあるけれど、僕を愛してくれていた。
きらきら眩しい、姉様。
神々しさすら感じる姉様。
そんな姉様は、僕の『神様』だった。
『ヒーロー』、『英雄』なんて言葉じゃ足りない。
もっと絶対的なもの。
僕は、姉様を愛している。
それは確かな恋愛感情であり、崇拝でもあった。
だから――姉様に近づく穢れた俗物は、全員皆殺しにしてしまいたい。
中学の時、いつものように無邪気に笑いながら、姉様は僕に告げた。
「聞いてくれ、美冬! 私、彼氏が出来たんだ! 隣のクラスの、しくじろーというやつなんだがな――」
それは――僕を、絶望の、憎悪の感情の底に叩き落とすには、充分すぎる言葉だった。
teller:牟田美冬
僕、牟田美冬にとって、姉様――牟田美夏さんは、『双子の姉』以上の存在だった。
双子というだけでも己の半身のような特別な重い存在なのだけれど、姉様は、僕にとっては『絶対』の存在だった。
僕は、子どもの頃から身体が弱い。
すぐに体調を崩すし、風邪だって頻繁に引く。
病弱で線も細く、昔から女の子のようだと、何かとからかわれてきた。
そんなからかわれた経験もあって、重ねて、身体が弱く学校も休みがちだったこともあって、僕は昔から気弱で人付き合いが苦手だった。
心配した両親が学校側に頼んで、いつからか僕は僕のフォローを入れてもらうよう、僕と姉様を同じクラスにしてもらっている。
僕は、昔から姉様にべったりだ。
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まず、姉様は自分への自信に満ち溢れている。
自分の行動は絶対に正しい、何一つ間違っていない。
その根拠がない時だって、姉様は自分の言動に迷いがなく、いつだって堂々としていた。
それに、姉様は運動神経がとても良い。
体力があって、健康で、体育の成績はいつだって優秀中の優秀。
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そんな姉様に、僕は素直に憧れた。
きっと僕がこんなに病弱なのは、姉様をサポートする為に、僕の体力も、運動神経も、僕が姉様に捧げた結果なのだと信じていたかった。
何より姉様は、誰にでも笑顔を向けられる社交性の持ち主だった。
特に女子相手にその屈託のなさは遺憾なく発揮され、姉様はいつだって人の輪の中で、活き活きと笑っていた。
なのに姉様は、僕なんかを決して見捨てることをしなかった。
いつも僕を気にかけてくれた。
いつだって、僕をリードしてくれた。
姉様は、『双子の弟』としてではあるけれど、僕を愛してくれていた。
きらきら眩しい、姉様。
神々しさすら感じる姉様。
そんな姉様は、僕の『神様』だった。
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それは確かな恋愛感情であり、崇拝でもあった。
だから――姉様に近づく穢れた俗物は、全員皆殺しにしてしまいたい。
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「聞いてくれ、美冬! 私、彼氏が出来たんだ! 隣のクラスの、しくじろーというやつなんだがな――」
それは――僕を、絶望の、憎悪の感情の底に叩き落とすには、充分すぎる言葉だった。
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