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第二部:一時的な好転と忍び寄る危機
第七話:束の間の安堵と黒田屋の接近
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善助さんと共に作り上げた餡子を使った菓子は、常連客たちに好評をもって受け入れられた。
父の味そのものではないけれど、「優しい味」「心が温まる」という言葉を聞くたびに、おみえの心に温かい光が灯った。
店の活気は、父が倒れる前ほどではないにしても、確かに戻り始めていた。
朝の開店準備をしていると、「おはよう、おみえちゃん!今日の桜餅も楽しみにしてるよ!」と、顔なじみの八百屋のおかみさんが声をかけてくれる。
夕方には、「今日も頑張ったねぇ。ここの団子を食べると、一日の疲れが吹き飛ぶよ。」と、仕事帰りの職人さんが立ち寄ってくれる。
客たちの笑顔と、彼らの言葉一つ一つが、おみえと母、そして善助さんにとって、何よりの励みだった。
母のおたきの顔にも、以前のような張り詰めた表情だけでなく、柔らかな笑みが浮かぶようになった。父の看病と店の切り盛りで、体力的には大変だろうが、店に活気が戻り始めたことが、母の心を少し軽くしているようだった。
善助さんも、黙々と仕事をこなすだけでなく、おみえが新しい餡子を作ると、「お嬢さん、ここの火加減が、少し良くなりましたね」と、細かな変化に気づいて褒めてくれたり、「旦那さんも、きっと喜んで見ていてくれますよ」と、温かい言葉をかけてくれたりした。
善助さんの存在は、おみえにとって、心強い味方だった。一人ではない。善助さんと母と、力を合わせれば、きっとこの店を守れる。恩返しも、きっとできる。
努力が報われ、店が少しずつ立ち直っていく手応えを感じるたびに、おみえの心に、束の間の安堵感が広がった。父が倒れて以来、重くのしかかっていた不安が、少しずつ溶けていくようだ。
もしかしたら、このまま、父の味に近づきながら、この危機を乗り切れるのかもしれない。あの時ついてしまった嘘の重圧も、不思議と薄れていくように感じられた。嘘から始まった小さな希望が、現実の好転を招いている。このまま、良い方向へ進んでいけるのではないか。淡い期待が、おみえの心に芽生えた。
ある日の昼下がり。店先で接客をしていたおみえは、店の前に止まった上等な駕籠と、そこから降りてきた人物を見て、思わず息を呑んだ。
羽振りの良さそうな、派手な着物に身を包んだ男。鋭い目つきと、どこか下品な笑み。その男は、先日善助さんから聞いた、悪徳商人、黒田屋だった。
なぜ、あの黒田屋が、この春告鳥に…? おみえの心臓が、警鐘を鳴らすように大きく跳ねた。
黒田屋は、物珍しげに店の中を見回しながら、にやりと笑みを浮かべた。その笑みには、温かさなど微塵もなく、ただ冷たい計算と、人を値踏みするような視線があった。
「ほう…これが、あの春告鳥の店か。随分と、寂しくなったものだな。」
黒田屋の声は、店の静けさに響き渡った。おみえは、恐怖を感じながらも、一歩前に出た。
「いらっしゃいませ。何か、御用でございましょうか?」
黒田屋は、おみえの顔をじろじろと見つめ、品定めをするような視線を向けた。
「お前さんが、あの卯之助の娘か。店の評判は聞いておるぞ。親父さんが倒れて、お前さんが秘伝を受け継いで店を切り盛りしているとかなんとか。」
黒田屋の言葉に、「秘伝」という単語が含まれているのを聞き、おみえの顔から血の気が引いた。あの時ついた嘘が、もうこんな男の耳にまで届いているのか。
「わしは、黒田屋という者だ。少々、そちらの店の餡子とやらに興味があってな。秘伝の味とやらを、ぜひ味見させてもらおうか。」
黒田屋はそう言って、不躾におみえの顔を覗き込んだ。その眼差しは、獲物を捕らえようとする獣のようだった。おみえは、全身が硬直し、声が出せなくなった。
「おや、どうした?自信がないのか?それとも…秘伝など、最初からなかったとでも言うつもりか?」
黒田屋の口調は、一見穏やかだが、その奥には嘲笑と、おみえを試すような響きがあった。
おみえは、ここで本当のことを言ってしまえば、全てが終わってしまうと直感した。父や母、善助さんが築き上げてきた、この束の間の安堵も、全てが水の泡になる。
追い詰められたおみえは、必死に頭を回転させた。何か、何か言わなければ。この場を凌げる、何か言葉を…。
「い、いえ!滅相もございません!」
絞り出すように声を出し、おみえはさらに新たな嘘を口にした。それは、最初の嘘を補強し、さらに状況を複雑にするための、必死の策だった。
「あの…父は、まだ病床ではございますが、日に日に快方に向かっております!もう少し、もう少し良くなりましたら、父から、もっと…もっと詳しい秘伝を教えていただけます!そうすれば、きっと、以前にも増して美味しいお菓子を…!」
父の回復を匂わせ、将来の約束をするような、新たな嘘。これで、一時的にでも黒田屋を追い返せるかもしれない。そう思った。
黒田屋は、おみえの言葉を聞くと、一瞬、興味深そうに目を細めた。そして、またしてもにやりと笑った。
「ほう…日に日に快方に向かっておられると。それはめでたい。だが…本当に、そうかな?」
黒田屋の視線が、店の奥、父が伏せているはずの部屋の方へと向けられた。おみえは、背筋に冷たいものが走るのを感じた。この男は、店の内情まで探っているのか。
「まあ良い。楽しみに待たせてもらうとしよう。旦那さんの回復、そして、お前さんの腕が、どれほどのものになるか…な。」
黒田屋は、そう言い残すと、踵を返し、駕籠に乗って去っていった。
黒田屋の姿が見えなくなってから、おみえは体の力が抜け、その場にへたり込んだ。
心臓はまだ激しく鳴り響いている。先ほどついた嘘は、最初の嘘よりもさらに罪深く、そして危険なものに感じられた。父の回復など、確かなことは何も分からない。それどころか、父は重い病なのだ。
(どうしよう…また、嘘をついてしまった…しかも、今度の嘘は…)
母のおたきと善助さんが、心配そうにおみえに駆け寄ってきた。
おみえは、二人の顔を見ることができなかった。自分のついた嘘が、これからどれほど大きな災いを招くことになるのか、その予感に、おみえは震えが止まらなかった。
父の味そのものではないけれど、「優しい味」「心が温まる」という言葉を聞くたびに、おみえの心に温かい光が灯った。
店の活気は、父が倒れる前ほどではないにしても、確かに戻り始めていた。
朝の開店準備をしていると、「おはよう、おみえちゃん!今日の桜餅も楽しみにしてるよ!」と、顔なじみの八百屋のおかみさんが声をかけてくれる。
夕方には、「今日も頑張ったねぇ。ここの団子を食べると、一日の疲れが吹き飛ぶよ。」と、仕事帰りの職人さんが立ち寄ってくれる。
客たちの笑顔と、彼らの言葉一つ一つが、おみえと母、そして善助さんにとって、何よりの励みだった。
母のおたきの顔にも、以前のような張り詰めた表情だけでなく、柔らかな笑みが浮かぶようになった。父の看病と店の切り盛りで、体力的には大変だろうが、店に活気が戻り始めたことが、母の心を少し軽くしているようだった。
善助さんも、黙々と仕事をこなすだけでなく、おみえが新しい餡子を作ると、「お嬢さん、ここの火加減が、少し良くなりましたね」と、細かな変化に気づいて褒めてくれたり、「旦那さんも、きっと喜んで見ていてくれますよ」と、温かい言葉をかけてくれたりした。
善助さんの存在は、おみえにとって、心強い味方だった。一人ではない。善助さんと母と、力を合わせれば、きっとこの店を守れる。恩返しも、きっとできる。
努力が報われ、店が少しずつ立ち直っていく手応えを感じるたびに、おみえの心に、束の間の安堵感が広がった。父が倒れて以来、重くのしかかっていた不安が、少しずつ溶けていくようだ。
もしかしたら、このまま、父の味に近づきながら、この危機を乗り切れるのかもしれない。あの時ついてしまった嘘の重圧も、不思議と薄れていくように感じられた。嘘から始まった小さな希望が、現実の好転を招いている。このまま、良い方向へ進んでいけるのではないか。淡い期待が、おみえの心に芽生えた。
ある日の昼下がり。店先で接客をしていたおみえは、店の前に止まった上等な駕籠と、そこから降りてきた人物を見て、思わず息を呑んだ。
羽振りの良さそうな、派手な着物に身を包んだ男。鋭い目つきと、どこか下品な笑み。その男は、先日善助さんから聞いた、悪徳商人、黒田屋だった。
なぜ、あの黒田屋が、この春告鳥に…? おみえの心臓が、警鐘を鳴らすように大きく跳ねた。
黒田屋は、物珍しげに店の中を見回しながら、にやりと笑みを浮かべた。その笑みには、温かさなど微塵もなく、ただ冷たい計算と、人を値踏みするような視線があった。
「ほう…これが、あの春告鳥の店か。随分と、寂しくなったものだな。」
黒田屋の声は、店の静けさに響き渡った。おみえは、恐怖を感じながらも、一歩前に出た。
「いらっしゃいませ。何か、御用でございましょうか?」
黒田屋は、おみえの顔をじろじろと見つめ、品定めをするような視線を向けた。
「お前さんが、あの卯之助の娘か。店の評判は聞いておるぞ。親父さんが倒れて、お前さんが秘伝を受け継いで店を切り盛りしているとかなんとか。」
黒田屋の言葉に、「秘伝」という単語が含まれているのを聞き、おみえの顔から血の気が引いた。あの時ついた嘘が、もうこんな男の耳にまで届いているのか。
「わしは、黒田屋という者だ。少々、そちらの店の餡子とやらに興味があってな。秘伝の味とやらを、ぜひ味見させてもらおうか。」
黒田屋はそう言って、不躾におみえの顔を覗き込んだ。その眼差しは、獲物を捕らえようとする獣のようだった。おみえは、全身が硬直し、声が出せなくなった。
「おや、どうした?自信がないのか?それとも…秘伝など、最初からなかったとでも言うつもりか?」
黒田屋の口調は、一見穏やかだが、その奥には嘲笑と、おみえを試すような響きがあった。
おみえは、ここで本当のことを言ってしまえば、全てが終わってしまうと直感した。父や母、善助さんが築き上げてきた、この束の間の安堵も、全てが水の泡になる。
追い詰められたおみえは、必死に頭を回転させた。何か、何か言わなければ。この場を凌げる、何か言葉を…。
「い、いえ!滅相もございません!」
絞り出すように声を出し、おみえはさらに新たな嘘を口にした。それは、最初の嘘を補強し、さらに状況を複雑にするための、必死の策だった。
「あの…父は、まだ病床ではございますが、日に日に快方に向かっております!もう少し、もう少し良くなりましたら、父から、もっと…もっと詳しい秘伝を教えていただけます!そうすれば、きっと、以前にも増して美味しいお菓子を…!」
父の回復を匂わせ、将来の約束をするような、新たな嘘。これで、一時的にでも黒田屋を追い返せるかもしれない。そう思った。
黒田屋は、おみえの言葉を聞くと、一瞬、興味深そうに目を細めた。そして、またしてもにやりと笑った。
「ほう…日に日に快方に向かっておられると。それはめでたい。だが…本当に、そうかな?」
黒田屋の視線が、店の奥、父が伏せているはずの部屋の方へと向けられた。おみえは、背筋に冷たいものが走るのを感じた。この男は、店の内情まで探っているのか。
「まあ良い。楽しみに待たせてもらうとしよう。旦那さんの回復、そして、お前さんの腕が、どれほどのものになるか…な。」
黒田屋は、そう言い残すと、踵を返し、駕籠に乗って去っていった。
黒田屋の姿が見えなくなってから、おみえは体の力が抜け、その場にへたり込んだ。
心臓はまだ激しく鳴り響いている。先ほどついた嘘は、最初の嘘よりもさらに罪深く、そして危険なものに感じられた。父の回復など、確かなことは何も分からない。それどころか、父は重い病なのだ。
(どうしよう…また、嘘をついてしまった…しかも、今度の嘘は…)
母のおたきと善助さんが、心配そうにおみえに駆け寄ってきた。
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