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13話
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授業をほどほどにサボりつつも、オクタやミリアデラ、若干距離が近いタリヤ嬢と和やかに会話をし放課後を迎えた俺は今、図書館に来ている。図書館、というか図書室……いや、棟一棟が丸々と学園の蔵書スペースとして用意されているので、図書館でいいのだろう。
ここに来た理由は調べ物だ。学園の図書館は国内でも有数の蔵書量を誇り、その中でも戦闘に関する本、スキル・魔法・武器防具に加えてそれらを振るう対象である魔物や魔族の本が揃っている。
今回の目的はその中でも対象である方、魔物の本だ。具体的に言うと鳥の魔物のページだろうか。そう、現在も部屋で健気に留守番……と思いきや普通にポケットの中に入り学園まで来るようになったスザクのことだ。ゲーム知識は当てにならず、かと言って正体が不明のままでは気軽に外にも連れ出せず、かといって危険かどうかもわからければ魔物学の教師などに聞きにも行けず。
今も俺がポケットに魔力を纏わせるというなんの意味もない行為をすることによって、好きに餌を食いながら過ごしている。相手のポケットに手を突っ込めば爆破する魔法……なしだよ。考えるまでもない。
今は満腹なのかモゾモゾと顔だけ出してくる。
「お前騒ぐなよ、さすがに怒られるじゃすまんかもしれん」
「きゅ…」
わかってると言わんばかりに控えめに鳴くが、そんな賢いなら部屋で大人しくしていて欲しい。しかし、その体の小ささと賢さで脱出することを考えると連れて行くのが一番無難かもしれない。
さて、測らずとも今出てきてくれたことで姿形はしっかりと最新の姿に更新できた。出会ったばかりの頃は白と茶色が混ざった普通の小鳥、って感じだったのだが今はほぼ真っ白で、飛ぶ際に火が引きで火の粉が散る部分は金属を熱したような赤になっている。実際に触るとそこはやや他に比べて温かいので、発熱器官があるのだろうと予測している。
とまぁここまでわかっていれば索引できるだろう。鳥、火属性、幼体……ゲームでは幼体の魔物は一部を除いて出てこなかった故に、既知の魔物でスザクに似た性質の魔物から探しているが、どれもスザクの姿とは異なる。パラパラと捲っているとすぐに火属性の章は終わってしまった。
こうなれば片っ端からだ、鳥以外の魔物の本、他の著者の本、机にできるだけ積んで、一番上の1つを手に取った。
◆◇◆
「あ"ぁ"ー……見つかんねぇ~……」
「き"ゅー……」
体の前からわきに避けた本が、自分の座高を越えた当たりから正直何が書いてあったのか覚えられなくなっていた。スザクらしき生き物がいなかったことだけは確かだ。
同じ姿勢を続けて凝り固まった筋肉を、腕同士で引っ張り上げ伸ばす。大きく伸びをしたときに何か背中に入っていたものが砕けるような薄い快感がある。スザクも真似をするように羽を広げ少しだけ火の粉を散らす。そうかそうか、お前も疲れたかスザク。お前は何もしてないけどな。
集中していたからだろう、図書館の窓は、入った時には青色の空に映える緑を映していたが、既に夕焼けに染められすべてがオレンジに色づいていた。
頭の上に昇りうとうとし始めているスザクを摘みポケットへ押し込むと、本を元の場所に戻す作業に入る。片っ端から取っていったので正直返すのが大変だが、この世界でも知識の詰まった書籍は安くない物だ。大切に扱わなければいけない。扱わなきゃ怒られる。
えーっと、この本は魔物の頒布図で、この本は魔物の生体で……この本は魔物の糞に関する書籍……内容をほとんど覚えてないものばかりだ。
……俺の後ろから何者かの気配を感じる。ただ図書館を利用する人ならいたのだが、明らかに魔力が指向性をもってこちらを探ろうとしている動きを見せていた。つまり、俺に用事がある人だ。そしてその魔力量は明らかに一般の生徒とは違っていた。ざっくりいうとレベルだけで言うなら俺より高い。
「ルートルー君、だね」
背後から落ち着いた女性の声が響いた。図書館であることを配慮してか静かに、しかしよく通る声だ。声だけで存在感を感じられる。
最近相手が名前を把握していて、話しかけられる確率が高いな。ミリアデラしかりオクタしかり。それも父が噂して広めたせいだろうか、それともミリアデラやタリヤが最近俺のことをライバル視しているとの噂が流れたせいだろうか。
まぁ話しかけられたのなら振り返る以外の選択肢はないだろう。手に持っていた本をとりあえず本棚へ入れると背後を振り返る。
……!そこには予想外の人物がいた。
「どうも、エインツ・ルートルーです」
「ああ、よかった。背姿だけではあっているか不安だったんだよ。噂は聞いているよ、初めましてだね」
「いえ、こちらもお噂はかねがね……イラハ副会長…!」
現生徒会副会長、そして来年生徒会長となる強キャラのうち一人、そしてエインツと同様全貌が把握されていない強キャラの一人であるイラハ・ヤエ・ガ・ケーンヒ……!
◆◇◆
「いやー、本の整理手伝ってもらって、ありがとうございます」
「なに、ボクとしても困っている生徒を助けようと近づいてみれば新入生の首席であるルートルー君だったので驚いたよ。勉強熱心のようで感心だ」
すいません、スザクのこと調べてただけで勉強していたわけではないんです、と言えるわけもなく。イラハ副会長の中では俺は魔物の生体に興味がある勉強熱心な新入生となった。まぁこの人に好印象を与えるのは別に悪いことではないな。
イラハ・ヤエ・ガ・ケーンヒ。名前からわかる通り貴族だ。腰まである艶のある長い黒髪はファンタジー色満載のこの世界では珍しく、幻ファン内でも主人公と他数人しか現れない。突然変異というわけではなく、ヤエ家では先祖代々黒髪らしく、ご先祖様がここら辺出身ではないのが理由らしい。
イラハ副会長はゲーム設定抜きにしても俺の耳に入るほど活躍目覚ましく、現生徒会は別に会長が存在するが実質彼女が取り仕切る組織であるらしい。そしてこの学園の生徒会は現実と違い、学園内における教師ですら手を余す絶対的権力を持っている集団だ。
学園内の自治を保つ風紀委員、学園内の資金の流れ、そして行事を管理する生徒会、学園長をトップにした教師たちの三権が存在する。そう、学園長をトップとする教師たちですら一存では生徒会の決定を覆すことはできないのである。そしてそんな権力を有しているだけに学園内の様々な取り決めは生徒会を主に動く。そんな権力と責任を持つ生徒会を実質一人で回せる、というだけで彼女の異様さがわかるだろう。実質彼女はこの学園の取り決めや行事、資金の流れをほぼ一人で管理できるのである。実際は仕事を割り振り行っているらしいが、尾ひれの付きまくった噂では彼女がこの学園の支配者であるとさえ言われている。
「実際話してみると結構気さくですね」
「ああ、ボク自身下級生どころか同級生にさえ避けられがちで気にしていたのだが、ルートルー君はあまり気負わずに接してくれて助かるよ」
まぁ話しかけられたからには有名人と話すみたいなノリで話していたら、案外仲良くなった。あちらが完璧超人だから話を合わせるのすらも得意、ということもあるかもしれないが。
やっぱりコミュ力ある人は違うな。不思議と彼女と話していると落ち着くような、不思議なカリスマ性がある。
彼女は積んでいた本がどの位置にあるのか完璧に把握しているようで、本の名前を聞けば場所を教えてくれ、よく通る声で本棚越しに会話をする。会話をしていて気づいたがいつのまにか俺たち以外の利用者は誰もいなくなっていた。
そうして本の整理を終えるころには仲は深まり、そして太陽も深く沈んで辺りはどっぷりと暗くなっていた。寮の門限はまだまだ先なので問題はないだろう。
そうして窓の外を見ていると、目の前にすっと入ってきたイラハ副会長がじっと俺の目を覗き込む。え。何怖い。
ここに来た理由は調べ物だ。学園の図書館は国内でも有数の蔵書量を誇り、その中でも戦闘に関する本、スキル・魔法・武器防具に加えてそれらを振るう対象である魔物や魔族の本が揃っている。
今回の目的はその中でも対象である方、魔物の本だ。具体的に言うと鳥の魔物のページだろうか。そう、現在も部屋で健気に留守番……と思いきや普通にポケットの中に入り学園まで来るようになったスザクのことだ。ゲーム知識は当てにならず、かと言って正体が不明のままでは気軽に外にも連れ出せず、かといって危険かどうかもわからければ魔物学の教師などに聞きにも行けず。
今も俺がポケットに魔力を纏わせるというなんの意味もない行為をすることによって、好きに餌を食いながら過ごしている。相手のポケットに手を突っ込めば爆破する魔法……なしだよ。考えるまでもない。
今は満腹なのかモゾモゾと顔だけ出してくる。
「お前騒ぐなよ、さすがに怒られるじゃすまんかもしれん」
「きゅ…」
わかってると言わんばかりに控えめに鳴くが、そんな賢いなら部屋で大人しくしていて欲しい。しかし、その体の小ささと賢さで脱出することを考えると連れて行くのが一番無難かもしれない。
さて、測らずとも今出てきてくれたことで姿形はしっかりと最新の姿に更新できた。出会ったばかりの頃は白と茶色が混ざった普通の小鳥、って感じだったのだが今はほぼ真っ白で、飛ぶ際に火が引きで火の粉が散る部分は金属を熱したような赤になっている。実際に触るとそこはやや他に比べて温かいので、発熱器官があるのだろうと予測している。
とまぁここまでわかっていれば索引できるだろう。鳥、火属性、幼体……ゲームでは幼体の魔物は一部を除いて出てこなかった故に、既知の魔物でスザクに似た性質の魔物から探しているが、どれもスザクの姿とは異なる。パラパラと捲っているとすぐに火属性の章は終わってしまった。
こうなれば片っ端からだ、鳥以外の魔物の本、他の著者の本、机にできるだけ積んで、一番上の1つを手に取った。
◆◇◆
「あ"ぁ"ー……見つかんねぇ~……」
「き"ゅー……」
体の前からわきに避けた本が、自分の座高を越えた当たりから正直何が書いてあったのか覚えられなくなっていた。スザクらしき生き物がいなかったことだけは確かだ。
同じ姿勢を続けて凝り固まった筋肉を、腕同士で引っ張り上げ伸ばす。大きく伸びをしたときに何か背中に入っていたものが砕けるような薄い快感がある。スザクも真似をするように羽を広げ少しだけ火の粉を散らす。そうかそうか、お前も疲れたかスザク。お前は何もしてないけどな。
集中していたからだろう、図書館の窓は、入った時には青色の空に映える緑を映していたが、既に夕焼けに染められすべてがオレンジに色づいていた。
頭の上に昇りうとうとし始めているスザクを摘みポケットへ押し込むと、本を元の場所に戻す作業に入る。片っ端から取っていったので正直返すのが大変だが、この世界でも知識の詰まった書籍は安くない物だ。大切に扱わなければいけない。扱わなきゃ怒られる。
えーっと、この本は魔物の頒布図で、この本は魔物の生体で……この本は魔物の糞に関する書籍……内容をほとんど覚えてないものばかりだ。
……俺の後ろから何者かの気配を感じる。ただ図書館を利用する人ならいたのだが、明らかに魔力が指向性をもってこちらを探ろうとしている動きを見せていた。つまり、俺に用事がある人だ。そしてその魔力量は明らかに一般の生徒とは違っていた。ざっくりいうとレベルだけで言うなら俺より高い。
「ルートルー君、だね」
背後から落ち着いた女性の声が響いた。図書館であることを配慮してか静かに、しかしよく通る声だ。声だけで存在感を感じられる。
最近相手が名前を把握していて、話しかけられる確率が高いな。ミリアデラしかりオクタしかり。それも父が噂して広めたせいだろうか、それともミリアデラやタリヤが最近俺のことをライバル視しているとの噂が流れたせいだろうか。
まぁ話しかけられたのなら振り返る以外の選択肢はないだろう。手に持っていた本をとりあえず本棚へ入れると背後を振り返る。
……!そこには予想外の人物がいた。
「どうも、エインツ・ルートルーです」
「ああ、よかった。背姿だけではあっているか不安だったんだよ。噂は聞いているよ、初めましてだね」
「いえ、こちらもお噂はかねがね……イラハ副会長…!」
現生徒会副会長、そして来年生徒会長となる強キャラのうち一人、そしてエインツと同様全貌が把握されていない強キャラの一人であるイラハ・ヤエ・ガ・ケーンヒ……!
◆◇◆
「いやー、本の整理手伝ってもらって、ありがとうございます」
「なに、ボクとしても困っている生徒を助けようと近づいてみれば新入生の首席であるルートルー君だったので驚いたよ。勉強熱心のようで感心だ」
すいません、スザクのこと調べてただけで勉強していたわけではないんです、と言えるわけもなく。イラハ副会長の中では俺は魔物の生体に興味がある勉強熱心な新入生となった。まぁこの人に好印象を与えるのは別に悪いことではないな。
イラハ・ヤエ・ガ・ケーンヒ。名前からわかる通り貴族だ。腰まである艶のある長い黒髪はファンタジー色満載のこの世界では珍しく、幻ファン内でも主人公と他数人しか現れない。突然変異というわけではなく、ヤエ家では先祖代々黒髪らしく、ご先祖様がここら辺出身ではないのが理由らしい。
イラハ副会長はゲーム設定抜きにしても俺の耳に入るほど活躍目覚ましく、現生徒会は別に会長が存在するが実質彼女が取り仕切る組織であるらしい。そしてこの学園の生徒会は現実と違い、学園内における教師ですら手を余す絶対的権力を持っている集団だ。
学園内の自治を保つ風紀委員、学園内の資金の流れ、そして行事を管理する生徒会、学園長をトップにした教師たちの三権が存在する。そう、学園長をトップとする教師たちですら一存では生徒会の決定を覆すことはできないのである。そしてそんな権力を有しているだけに学園内の様々な取り決めは生徒会を主に動く。そんな権力と責任を持つ生徒会を実質一人で回せる、というだけで彼女の異様さがわかるだろう。実質彼女はこの学園の取り決めや行事、資金の流れをほぼ一人で管理できるのである。実際は仕事を割り振り行っているらしいが、尾ひれの付きまくった噂では彼女がこの学園の支配者であるとさえ言われている。
「実際話してみると結構気さくですね」
「ああ、ボク自身下級生どころか同級生にさえ避けられがちで気にしていたのだが、ルートルー君はあまり気負わずに接してくれて助かるよ」
まぁ話しかけられたからには有名人と話すみたいなノリで話していたら、案外仲良くなった。あちらが完璧超人だから話を合わせるのすらも得意、ということもあるかもしれないが。
やっぱりコミュ力ある人は違うな。不思議と彼女と話していると落ち着くような、不思議なカリスマ性がある。
彼女は積んでいた本がどの位置にあるのか完璧に把握しているようで、本の名前を聞けば場所を教えてくれ、よく通る声で本棚越しに会話をする。会話をしていて気づいたがいつのまにか俺たち以外の利用者は誰もいなくなっていた。
そうして本の整理を終えるころには仲は深まり、そして太陽も深く沈んで辺りはどっぷりと暗くなっていた。寮の門限はまだまだ先なので問題はないだろう。
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