鬼退治に行こう

夏目碧央

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この世界の始まり

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 ある夜、空から突然鬼が降ってきた。赤鬼、青鬼、黄鬼。巨大な鬼や人間と同じ大きさの小鬼。鬼は無差別に人を殺し、田畑を踏み荒らし、食べ物を奪った。そして、この世界を征服した。

 俺はその夜、親を亡くした。それ以来、祖父母に育てられた。鬼は時々やってきて、略奪を繰り返す。その度に弱い者は殺された。
 鬼は圧倒的に強い。金棒を振り回し、風のように速く走る。人にはなす術がなかった。
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