37 / 53
七不思議
七不思議(最後の不思議)
しおりを挟む
結局、捕まってしまった女子生徒は崩れ落ちて中庭からは見えなくなってしまいました。
おじいさんもこちらを睨みつけながら、溶けるように消えました。
中庭に集まった私たちに最初のテンションはありません。足は震え、歯の根は噛み合わず、顔は真っ青…立っているのもやっとでした。
「な、なぁ。今ここに残っているのって…何人だ?」
「え…と、1、2、3……」
みんなでお互いの顔を確認しながら数え始めた。
「6人だね…」
「え?7人じゃない?」
「俺は6人だった。他は?」
「私は8人に見えるけど?」
一人一人声をあげて報告をしていきます。
6人だったという意見が2人いただけで、あとはみんなバラバラでした。
「なんでだ?」
「おい、一人一人名前を言えばいいんじゃないか?それなら正確にわかるだろ?俺はJだ」
そう言って一人一人名前を名乗りました。
もちろん私も名乗ります。
そして、名乗った人数は…5人でした。
その時、よく見てみると明らかに大学生ではない人たちも混じっていました。軍服を着ていたり、割烹着を着ていたり…背筋がぞわぞわとします。
私たちは最初13人でした。しかし、学校をめぐるうちに一人、また一人とその姿を消したのです。
「Aたちがいない…第2で捕まったのか……」
それに気づいていないのか、J君はそう言い始めました。
「ちがうよ」
そこに幼い声が耳に滑り込んだのです。
こんな状況でも軽やかで、どこか楽しげな声はひどく場違いでした。
「ねえ、しりたい?いなくなったひとたちのこと……」
声のした方へ全員の視線が向かいます。
そこには、長い黒髪をポニーテールにした少女がいました。
一見可愛らしい少女でした。しかし暗い中でもよくわかるほど、その瞳は白く濁っていたのです。
「笑っていたお兄さんたちは階段で真っ黒焦げ。
第2研究室では今まさに研究の最中じゃないかな?薬漬けにされるか…切り刻まれるか…それとも…ふふふ。
女の子はさっき見てたよね?」
その場の全員の顔が引きつっています。もちろん私だって例外ではありません。
そして、J君は震える声で言いました。
「7つ目の不思議…思い出した。工事中…角材が倒れて小学生の女の子に当たって女の子は死んじゃった…って聞いたことある」
「正解。次は…君の番だね」
私は自分の体から力が抜けるのがわかりました。
私はもう苦しまなくて済むのでしょう。心からの安堵が涙に変わります。
「〇〇ちゃん…?」
誰かが私の名前を呼びました。
その声に顔を上げて、私はJ君に近づいてそっと言いました。
「代わってくれてありがとう。次はあなたの番だ」
私はこれ以上ここにいられません。それだけ言ってから私の姿は文字通り消えました。
そう、この世から……
遠くで、断末魔が聞こえたような気がしましたが、私はそれを子守唄として寝ました。
もう、二度と覚めることのない眠りへ………
おじいさんもこちらを睨みつけながら、溶けるように消えました。
中庭に集まった私たちに最初のテンションはありません。足は震え、歯の根は噛み合わず、顔は真っ青…立っているのもやっとでした。
「な、なぁ。今ここに残っているのって…何人だ?」
「え…と、1、2、3……」
みんなでお互いの顔を確認しながら数え始めた。
「6人だね…」
「え?7人じゃない?」
「俺は6人だった。他は?」
「私は8人に見えるけど?」
一人一人声をあげて報告をしていきます。
6人だったという意見が2人いただけで、あとはみんなバラバラでした。
「なんでだ?」
「おい、一人一人名前を言えばいいんじゃないか?それなら正確にわかるだろ?俺はJだ」
そう言って一人一人名前を名乗りました。
もちろん私も名乗ります。
そして、名乗った人数は…5人でした。
その時、よく見てみると明らかに大学生ではない人たちも混じっていました。軍服を着ていたり、割烹着を着ていたり…背筋がぞわぞわとします。
私たちは最初13人でした。しかし、学校をめぐるうちに一人、また一人とその姿を消したのです。
「Aたちがいない…第2で捕まったのか……」
それに気づいていないのか、J君はそう言い始めました。
「ちがうよ」
そこに幼い声が耳に滑り込んだのです。
こんな状況でも軽やかで、どこか楽しげな声はひどく場違いでした。
「ねえ、しりたい?いなくなったひとたちのこと……」
声のした方へ全員の視線が向かいます。
そこには、長い黒髪をポニーテールにした少女がいました。
一見可愛らしい少女でした。しかし暗い中でもよくわかるほど、その瞳は白く濁っていたのです。
「笑っていたお兄さんたちは階段で真っ黒焦げ。
第2研究室では今まさに研究の最中じゃないかな?薬漬けにされるか…切り刻まれるか…それとも…ふふふ。
女の子はさっき見てたよね?」
その場の全員の顔が引きつっています。もちろん私だって例外ではありません。
そして、J君は震える声で言いました。
「7つ目の不思議…思い出した。工事中…角材が倒れて小学生の女の子に当たって女の子は死んじゃった…って聞いたことある」
「正解。次は…君の番だね」
私は自分の体から力が抜けるのがわかりました。
私はもう苦しまなくて済むのでしょう。心からの安堵が涙に変わります。
「〇〇ちゃん…?」
誰かが私の名前を呼びました。
その声に顔を上げて、私はJ君に近づいてそっと言いました。
「代わってくれてありがとう。次はあなたの番だ」
私はこれ以上ここにいられません。それだけ言ってから私の姿は文字通り消えました。
そう、この世から……
遠くで、断末魔が聞こえたような気がしましたが、私はそれを子守唄として寝ました。
もう、二度と覚めることのない眠りへ………
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる