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亀は甲羅の中で愛を囁く〜浦島太郎奇譚〜

浦島太郎奇譚(その8)

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side・少女

「さぁ、始めましょう。最初で最後のショーを」

ここにある拷問器具は全て兄が集めた物だ。
古今東西色々あってよく集めたと思う。
兄もしていたようだが、今回はがその活用の対象となる。
拷問器具が好きな兄だ。満足するだろう。

「最初は…そうね。これにしようかな?」

取り出したのは、"苦悩の梨"を少しだけ改良したもの。

これは口腔や性器に入れて壊すために作られた。
けれど、元の形だとを入れることに向かないので改良したのだ。

「おばあさま。あなたが常々実験したいと言っていたことが叶いますよ」

取り出したのはおばあさまが作っていた液体X。
中身に何が使われているかなんてわからない。だって、私が作ったのではないのだから。

仮面を剥いで、目の前の老婆に語りかける。
右手には苦悩の梨(改)左手には液体X。
まずは苦悩の梨を口に突っ込もうとするが、力一杯口を閉じているのかねじ込むことすらできない。老婆でも死に直面したなら馬鹿力を発揮するらしい。

(無駄な抵抗ね)

私は口を閉じている老婆の鼻をつまむ。
老婆はかなり歯並びが良いから歯の隙間からの呼吸ではすぐに苦しくなるはずだ。
緊張しているのならなおさら…。

思っていた通り、大きく口を開いた。
その隙を逃さず、苦悩の梨を突っ込み無理やり液体Xを注ぎ込んだ。
老婆からの抵抗はない。なぜなら、動けないように彼女自身の薬を使ったのだから。

液体は見事老婆が飲み込んだ。
そして、変化はすぐに訪れたのだ。

薬で動けないはずの体がビクリと大きく反応する。痙攣するように間をおかず震えだしたと思ったら、同時に肌が緑色に変色し始めた。
目の焦点はすでに合っていない、よく見ると目が白く濁り始めている。
しばらく観察していると、老婆はドロリと形が崩れ人ではなく半液体状になった。
それは骨も残さずのことだった。

「なかなか面白い液体ね」

私は笑う。証拠隠滅にはもってこいのものだ。ただ、扱いには注意だが…。

気まぐれにあの子を見れば顔いっぱいに恐怖と驚愕が張り付いている。
だけど、動かせるのは表情だけ。
私は楽しくなって笑う。
これが終わればあの子は私のモノだ。

次は誰にしようか…私は鼻歌を歌いながら、拷問器具に手を伸ばした。
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