4 / 21
海底神殿でも無敵
しおりを挟む
≪海底神殿≫
翔とマリーとユリアとレイナはリザードマンの占領する海底神殿へと辿り着いた。
「此処が海底神殿か。中には酸素が有るんだな。俺には同じ事だが」
翔はレイナに手をかざす。
レイナを光が包み込む。
「此れでレイナも水の無い神殿の中を進めるぞ」
「そ、そんなことが出来るのでしょうか?」
レイナは恐る恐る神殿を形作る大理石の床に手をつき魚の下半身を乗せる。
「う、動けます!夢みたい!」
レイナは喜び声を上げる。
「行くぞ」
翔は声をかける。
「はい!!!」
三人は返事をした。
神殿を歩いていると、五体のリザードマンに出くわした。
「なんだぁ!?てめえら!?」
リザードマン達は翔達に襲いかかる。
「ショウ・タイム(俺の時間)の始まりだ」
「っが」
「ぐあ」
「うあ」
「ぎゃああ」
「まっ」
翔は一体一撃でリザードマンを倒した。
「うううう!ショウ様すごいですう!」
「やっぱりショウ様には誰もかなわないね~」
マリーとユリアは当然の光景に当然の反応をした。
「す、すごい、すごすぎる。。。。。」
レイナは翔を勇者だと確信していたが、その強さは勇者の剣を手にした時に発揮されるものだと考えていた。
しかしその考えが間違いだとレイナは思い知った。
伝説の武器が無くとも、翔は強いのだ。
チートスキルなど無くとも、翔は誰よりも強かった。
生まれながらにして最強の男、それが翔だった。
ただ、元いた世界では、それを発揮する場面が無かっただけなのだ。
その後も翔は現れるリザードマンを次々と倒していく。
≪海底神殿・最奥部≫
ついに翔たちは神殿の最奥に辿り着いた。最奥には聖櫃が有り、其処に勇者の剣が突き立てられている。
「此処が最奥か」
翔はつぶやく。
「お前がショウとか言う人間かぁ!!!」
野太い声が神殿に響き渡る。
「人間にしては中々やるようだな!だがそれも終わりだ!百体のリザードマンと、この俺様、リザードマン・ドンに勝てるわけが無いのだ!!!!」
リザードマン百体が何処からか湧き出て、その奥から一回りも二回りも大きなリザードマンが現れた。
「ここここんなにいるなんて、はわわわわわわ」
「こりゃあさすがにマズイよ。。。」
「そ、そんな。。。。」
マリーとユリアとレイナは狼狽する。
「たった此れだけか?」
翔は全く動じずに前へ進み出る。
「がっはははははは!!!虚勢を張るな!!!人間風情が!!!!それとも蛮勇か!!!??それともただの馬鹿か!!!???」
リザードマン・ドンは野太い声で笑った。
「ショウ・タイム(俺の時間)だ」
「っが」
「ぐあ」
「がは」
翔はリザードマン三体を一瞬で倒す。
「かかれえええええええええ!!!!!」
リザードマン・ドンの声が神殿に響く。
「わああああああああああ」
リザードマンが次々と翔に襲いかかる。
「撃滅!撃滅!撃滅!」
翔は手際良くリザードマンを倒していく。
「な、なんだこいつ、ほんとに人間か?」
「つ、強すぎる」
「もう半分以上やられちまったぞ」
リザードマン達は翔の強さに圧倒された。
翔はリザードマン・ドンと百体のリザードマンを相手に一歩も引かない。
たった一人の翔にリザードマン達は恐怖した。
「ええい!!怯むな!!!ショウを殺せえええええええ!!!!!」
リザードマン・ドンの叫び声に背中を押され、リザードマン達は翔に襲いかかる。
「撃滅!撃滅!!撃滅!!!」
翔は完全に冷静なままリザードマンを倒していく。
「ば、馬鹿な!!!!!!!!!!」
狼狽するリザードマン・ドンの声が響く。
百体いたリザードマンが、すでに三体だけになっていた。
「此の程度か?」
翔は完全に余力を残したまま、リザードマンを壊滅間際に追い込んでいた。
「リザードマン・ドン様、も、もうやめましょう。。。」
「あのショウと言う人間は化物です」
「わたしもそう思います」
リザードマン三体は完全に戦意を喪失していた。
「この役立たずの腰抜けどもがああああああ!!!!」
リザードマン・ドンは三体のリザードマンを自分の手で殺した。
「ぎゃ」
「ぐぁ」
「んぐ」
リザードマン・ドンの爪が青い血に染まる。
「もういい!この俺様、リザードマン・ドンが直々にお前をブチ殺してくれるわ!!!!」
リザードマン・ドンが翔に襲いかかる。
「がああああああ!!!!!!!!!!」
リザードマン・ドンの巨大な爪が翔に迫る。
「遅すぎるぜ、のろま」
翔はリザードマン・ドンの攻撃を難無く避ける。
リザードマン・ドンの攻撃は床に直撃し、床がえぐれた。
「なるほど、他のリザードマンよりは力があるようだな」
翔の攻撃。
「撃滅!」
翔の拳がリザードマン・ドンに命中。
しかし。
「ぐわーはははははははは!!!!!!効かんなあああ!!!軟弱な人間の攻撃など!!」
リザードマン・ドンを攻撃した翔の拳から血が出る。
「ははははは!!血が出ているぞ!!!転んだのかあああ!!!???」
「撃滅!撃滅!!撃滅!!!」
翔はリザードマン・ドンに拳を連打する。
「効かぬというのが分らぬかあああああ!!!!!!!!」
リザードマン・ドンはカウンターを放つが、翔は回避した。
しかし翔の両手からは血が流れる。
≪勇者の腕輪・発動・回復!!≫
翔の両手は回復した。
「うぬぬ、魔法か、小癪な!!!」
「魔法では無い。勇者の腕輪の効力だ」
「勇者!?お前ごときが勇者だと!!??笑わせるな!!!!勇者とは混迷するこの世界を救う圧倒的存在だ!!それがお前如きであろうはずが無い!!!!!!!」
「勝手に言ってろ」
翔は再びリザードマン・ドンに拳を連打する。
リザードマン・ドンはカウンターを放つ。
翔は回避した。
しかし翔の拳からは血が流れる。
≪勇者の腕輪・発動・回復≫
翔の両手は回復した。
「キリがない!!なぜお前はそうまでして戦う!!??マーメイドがどうなろうが、お前にはどうでも良かろう!!!????」
リザードマン・ドンも疲弊していた。
翔の攻撃は確実にダメージとして蓄積され、リザードマン・ドンの攻撃はことごとく回避されている。
リザードマン・ドンは戦いを止める口実を探していた。
「どうだ!?俺様と手を組まぬか?お前は人間にしては中々見所がある。俺様と手を組み辺り一帯を支配下に置こう!」
リザードマン・ドンは翔を勧誘した。
「俺は誰とも手を組まない!俺は俺の思うがままにする!俺がラビットヒュームを助けようが、ワーウルフの面倒を見ようが、マーメイドを救おうが、そんな事は俺の勝手だ!
それとな、教えておいてやる!勇者と言うのはな!誰が相手だろうが!一歩も引かずに!立ち向かう勇気を持っているから勇者と言うんだ!!!!!!」
翔の堂々たる啖呵が神殿に轟く。
「ううううう!ショウ様カッコ良すぎますう!!」
「ああ、ショウ様のおそばにいれて、アタイは幸せだよ~」
「シ、ショウ様、ショウ様を見ていると、レイナは胸が苦しくて張り裂けそうです。レイナは病気になってしまったのでしょうか。。。。。。?」
「ああ~、レイナ、そいつは大変な病気になっちまったね~」
「や、やはりこれは病気なのですか!?」
「ああ~、それは恋の病ってやつさ~。アタイもマリーも恋の病に罹ってるよ~。四六時中、ショウ様の事で頭が一杯なのさ~。ショウ様のそばにいられるだけで、胸がドキドキするんだ~。それが苦しくて、そしてそれ以上に甘く優しい気持ちになって、どうしようもなく幸せなのさ~」
「こ、これが、、、、、恋。。。。。。。」
レイナは翔を見詰める。
「シ、ショウ様!がんばってください!」
レイナは生まれて初めて恋をした。そして生まれて初めて恋をした男を応援した。
「了解」
翔はレイナの応援に、背を向けたまま手を挙げて応える。
「ううううう!ずるいですう!マリーもショウ様を応援してますう!」
「アタイだってショウ様を応援してるよ~!!」
マリーとユリアが、嫉妬の声を上げる。
「「「ショウ様!!!がんばれ―――――――――――!!!」」」
三人のエールが神殿を包む。
「了解。これだけ応援されたら、格好悪いところを見せられないな」
翔はリザードマン・ドンに突撃する。
リザードマン・ドンは迎撃する。
翔は高く飛び、リザードマン・ドンの攻撃を回避した。
翔はリザードマン・ドンの背後に着地した。
「馬鹿め!!!!」
リザードマン・ドンの巨大な尻尾の攻撃が翔に命中した。
翔は神殿の柱に叩き付けられた。
「「「ショウ様!!!」」」
三人は悲鳴を上げる。
「ぐわははははははははは!!!!!!!!!!勇者の腕輪は使わせんぞ!!!!これでお前も終わりだああああ!!!!!!!!!!」
リザードマン・ドンは翔に襲いかかる。
「馬鹿はお前だし、終わるのもお前だ」
「それがお前の最後の言葉だあああああ!!!!!!」
リザードマン・ドンの巨大な爪が翔に降りかかる。
「ぐわあああああああああ!!!!!!!」
リザードマン・ドンの悲鳴が神殿に響く。
「勇者の腕輪では無く、勇者の剣を使われないようにするべきだったな」
翔の右手には、勇者の剣が握られていた。
リザードマン・ドンの背後に着地した一瞬で、聖櫃から勇者の剣を引き抜いていたのだ。
翔は勇者の剣に選ばれし真の勇者だった。
勇者の剣により斬られ、リザードマン・ドンは手から血を流していた。
「そ、そんな馬鹿なあああ!!!!!!!」
リザードマン・ドンは勝負に勝ち目が無くなった事を悟る。
「うおおおお!!!!!」
リザードマン・ドンは翔に背を向け、マリーとユリアとレイナの三人の方へ襲いかかる。
「お前が三人を突き飛ばして逃げる事も、三人を人質に取る事も、俺は許可していない」
翔は高く跳躍し、勇者の剣でリザードマン・ドンを真っ二つに切り裂いた。
「お前の最後の言葉、何だったかな、忘れてしまったよ」
翔は剣を振り、付着したリザードマン・ドンの血を払う。
≪勇者の腕輪・発動・回復≫
翔のダメージは回復した。
「「ショウ様――――――――!!!」」
マリーとユリアが翔に抱きつく。
「うううううう!ショウ様だいすきですう!!!!!」
「アタイの身も心も全部、ショウ様のものだよ!!!」
レイナは立ちすくみ翔を見詰める。
「終わったぞ」
翔はレイナに声をかける。
「あ、あ、あの、ショウ様。このたびは我々マーメイドを御救いいただき誠にありがとうございます。このたびの御恩を我々マーメイドは忘れる事無く、いついかなる時も。。。」
レイナの声は段々と小さくなり、レイナはうつむく。
「なんだ?」
翔は問いかける。
「あ、あの、本当ならマーメイドを代表して御礼を申し上げねばならないのですが、その、えと、あの」
レイナはしどろもどろに話す。
「落ち着け」
翔はレイナを落ち着かせようとする。
「すすすすす好きですうう―――――――――!!!!!」
レイナの声が神殿に響き渡る。
「本当は感謝してます!でも!それよりもずっとずっと、ショウ様に対する思いの方が大きいんです!ショウ様が好きです!大好きです!愛しています!ショウ様だけを一生愛します!だから!レイナをショウ様のおそばにいさせてください!!
レイナにショウ様を愛する資格をください!」
レイナは怒涛の如く翔へのあふれ出る愛を語った。
「ううううううう!マリーの方がショウ様を愛しています!!」
「アタイが一番ショウ様の事を愛しているよ~!!」
「とりあえず、帰るぞ」
翔はマーメイドとリザードマンを傘下に加え、帰還した。
二日目にして翔は四つの種族を傘下に収めた。
翔の名声は轟き、ますます注目の的になった。
翔とマリーとユリアとレイナはリザードマンの占領する海底神殿へと辿り着いた。
「此処が海底神殿か。中には酸素が有るんだな。俺には同じ事だが」
翔はレイナに手をかざす。
レイナを光が包み込む。
「此れでレイナも水の無い神殿の中を進めるぞ」
「そ、そんなことが出来るのでしょうか?」
レイナは恐る恐る神殿を形作る大理石の床に手をつき魚の下半身を乗せる。
「う、動けます!夢みたい!」
レイナは喜び声を上げる。
「行くぞ」
翔は声をかける。
「はい!!!」
三人は返事をした。
神殿を歩いていると、五体のリザードマンに出くわした。
「なんだぁ!?てめえら!?」
リザードマン達は翔達に襲いかかる。
「ショウ・タイム(俺の時間)の始まりだ」
「っが」
「ぐあ」
「うあ」
「ぎゃああ」
「まっ」
翔は一体一撃でリザードマンを倒した。
「うううう!ショウ様すごいですう!」
「やっぱりショウ様には誰もかなわないね~」
マリーとユリアは当然の光景に当然の反応をした。
「す、すごい、すごすぎる。。。。。」
レイナは翔を勇者だと確信していたが、その強さは勇者の剣を手にした時に発揮されるものだと考えていた。
しかしその考えが間違いだとレイナは思い知った。
伝説の武器が無くとも、翔は強いのだ。
チートスキルなど無くとも、翔は誰よりも強かった。
生まれながらにして最強の男、それが翔だった。
ただ、元いた世界では、それを発揮する場面が無かっただけなのだ。
その後も翔は現れるリザードマンを次々と倒していく。
≪海底神殿・最奥部≫
ついに翔たちは神殿の最奥に辿り着いた。最奥には聖櫃が有り、其処に勇者の剣が突き立てられている。
「此処が最奥か」
翔はつぶやく。
「お前がショウとか言う人間かぁ!!!」
野太い声が神殿に響き渡る。
「人間にしては中々やるようだな!だがそれも終わりだ!百体のリザードマンと、この俺様、リザードマン・ドンに勝てるわけが無いのだ!!!!」
リザードマン百体が何処からか湧き出て、その奥から一回りも二回りも大きなリザードマンが現れた。
「ここここんなにいるなんて、はわわわわわわ」
「こりゃあさすがにマズイよ。。。」
「そ、そんな。。。。」
マリーとユリアとレイナは狼狽する。
「たった此れだけか?」
翔は全く動じずに前へ進み出る。
「がっはははははは!!!虚勢を張るな!!!人間風情が!!!!それとも蛮勇か!!!??それともただの馬鹿か!!!???」
リザードマン・ドンは野太い声で笑った。
「ショウ・タイム(俺の時間)だ」
「っが」
「ぐあ」
「がは」
翔はリザードマン三体を一瞬で倒す。
「かかれえええええええええ!!!!!」
リザードマン・ドンの声が神殿に響く。
「わああああああああああ」
リザードマンが次々と翔に襲いかかる。
「撃滅!撃滅!撃滅!」
翔は手際良くリザードマンを倒していく。
「な、なんだこいつ、ほんとに人間か?」
「つ、強すぎる」
「もう半分以上やられちまったぞ」
リザードマン達は翔の強さに圧倒された。
翔はリザードマン・ドンと百体のリザードマンを相手に一歩も引かない。
たった一人の翔にリザードマン達は恐怖した。
「ええい!!怯むな!!!ショウを殺せえええええええ!!!!!」
リザードマン・ドンの叫び声に背中を押され、リザードマン達は翔に襲いかかる。
「撃滅!撃滅!!撃滅!!!」
翔は完全に冷静なままリザードマンを倒していく。
「ば、馬鹿な!!!!!!!!!!」
狼狽するリザードマン・ドンの声が響く。
百体いたリザードマンが、すでに三体だけになっていた。
「此の程度か?」
翔は完全に余力を残したまま、リザードマンを壊滅間際に追い込んでいた。
「リザードマン・ドン様、も、もうやめましょう。。。」
「あのショウと言う人間は化物です」
「わたしもそう思います」
リザードマン三体は完全に戦意を喪失していた。
「この役立たずの腰抜けどもがああああああ!!!!」
リザードマン・ドンは三体のリザードマンを自分の手で殺した。
「ぎゃ」
「ぐぁ」
「んぐ」
リザードマン・ドンの爪が青い血に染まる。
「もういい!この俺様、リザードマン・ドンが直々にお前をブチ殺してくれるわ!!!!」
リザードマン・ドンが翔に襲いかかる。
「がああああああ!!!!!!!!!!」
リザードマン・ドンの巨大な爪が翔に迫る。
「遅すぎるぜ、のろま」
翔はリザードマン・ドンの攻撃を難無く避ける。
リザードマン・ドンの攻撃は床に直撃し、床がえぐれた。
「なるほど、他のリザードマンよりは力があるようだな」
翔の攻撃。
「撃滅!」
翔の拳がリザードマン・ドンに命中。
しかし。
「ぐわーはははははははは!!!!!!効かんなあああ!!!軟弱な人間の攻撃など!!」
リザードマン・ドンを攻撃した翔の拳から血が出る。
「ははははは!!血が出ているぞ!!!転んだのかあああ!!!???」
「撃滅!撃滅!!撃滅!!!」
翔はリザードマン・ドンに拳を連打する。
「効かぬというのが分らぬかあああああ!!!!!!!!」
リザードマン・ドンはカウンターを放つが、翔は回避した。
しかし翔の両手からは血が流れる。
≪勇者の腕輪・発動・回復!!≫
翔の両手は回復した。
「うぬぬ、魔法か、小癪な!!!」
「魔法では無い。勇者の腕輪の効力だ」
「勇者!?お前ごときが勇者だと!!??笑わせるな!!!!勇者とは混迷するこの世界を救う圧倒的存在だ!!それがお前如きであろうはずが無い!!!!!!!」
「勝手に言ってろ」
翔は再びリザードマン・ドンに拳を連打する。
リザードマン・ドンはカウンターを放つ。
翔は回避した。
しかし翔の拳からは血が流れる。
≪勇者の腕輪・発動・回復≫
翔の両手は回復した。
「キリがない!!なぜお前はそうまでして戦う!!??マーメイドがどうなろうが、お前にはどうでも良かろう!!!????」
リザードマン・ドンも疲弊していた。
翔の攻撃は確実にダメージとして蓄積され、リザードマン・ドンの攻撃はことごとく回避されている。
リザードマン・ドンは戦いを止める口実を探していた。
「どうだ!?俺様と手を組まぬか?お前は人間にしては中々見所がある。俺様と手を組み辺り一帯を支配下に置こう!」
リザードマン・ドンは翔を勧誘した。
「俺は誰とも手を組まない!俺は俺の思うがままにする!俺がラビットヒュームを助けようが、ワーウルフの面倒を見ようが、マーメイドを救おうが、そんな事は俺の勝手だ!
それとな、教えておいてやる!勇者と言うのはな!誰が相手だろうが!一歩も引かずに!立ち向かう勇気を持っているから勇者と言うんだ!!!!!!」
翔の堂々たる啖呵が神殿に轟く。
「ううううう!ショウ様カッコ良すぎますう!!」
「ああ、ショウ様のおそばにいれて、アタイは幸せだよ~」
「シ、ショウ様、ショウ様を見ていると、レイナは胸が苦しくて張り裂けそうです。レイナは病気になってしまったのでしょうか。。。。。。?」
「ああ~、レイナ、そいつは大変な病気になっちまったね~」
「や、やはりこれは病気なのですか!?」
「ああ~、それは恋の病ってやつさ~。アタイもマリーも恋の病に罹ってるよ~。四六時中、ショウ様の事で頭が一杯なのさ~。ショウ様のそばにいられるだけで、胸がドキドキするんだ~。それが苦しくて、そしてそれ以上に甘く優しい気持ちになって、どうしようもなく幸せなのさ~」
「こ、これが、、、、、恋。。。。。。。」
レイナは翔を見詰める。
「シ、ショウ様!がんばってください!」
レイナは生まれて初めて恋をした。そして生まれて初めて恋をした男を応援した。
「了解」
翔はレイナの応援に、背を向けたまま手を挙げて応える。
「ううううう!ずるいですう!マリーもショウ様を応援してますう!」
「アタイだってショウ様を応援してるよ~!!」
マリーとユリアが、嫉妬の声を上げる。
「「「ショウ様!!!がんばれ―――――――――――!!!」」」
三人のエールが神殿を包む。
「了解。これだけ応援されたら、格好悪いところを見せられないな」
翔はリザードマン・ドンに突撃する。
リザードマン・ドンは迎撃する。
翔は高く飛び、リザードマン・ドンの攻撃を回避した。
翔はリザードマン・ドンの背後に着地した。
「馬鹿め!!!!」
リザードマン・ドンの巨大な尻尾の攻撃が翔に命中した。
翔は神殿の柱に叩き付けられた。
「「「ショウ様!!!」」」
三人は悲鳴を上げる。
「ぐわははははははははは!!!!!!!!!!勇者の腕輪は使わせんぞ!!!!これでお前も終わりだああああ!!!!!!!!!!」
リザードマン・ドンは翔に襲いかかる。
「馬鹿はお前だし、終わるのもお前だ」
「それがお前の最後の言葉だあああああ!!!!!!」
リザードマン・ドンの巨大な爪が翔に降りかかる。
「ぐわあああああああああ!!!!!!!」
リザードマン・ドンの悲鳴が神殿に響く。
「勇者の腕輪では無く、勇者の剣を使われないようにするべきだったな」
翔の右手には、勇者の剣が握られていた。
リザードマン・ドンの背後に着地した一瞬で、聖櫃から勇者の剣を引き抜いていたのだ。
翔は勇者の剣に選ばれし真の勇者だった。
勇者の剣により斬られ、リザードマン・ドンは手から血を流していた。
「そ、そんな馬鹿なあああ!!!!!!!」
リザードマン・ドンは勝負に勝ち目が無くなった事を悟る。
「うおおおお!!!!!」
リザードマン・ドンは翔に背を向け、マリーとユリアとレイナの三人の方へ襲いかかる。
「お前が三人を突き飛ばして逃げる事も、三人を人質に取る事も、俺は許可していない」
翔は高く跳躍し、勇者の剣でリザードマン・ドンを真っ二つに切り裂いた。
「お前の最後の言葉、何だったかな、忘れてしまったよ」
翔は剣を振り、付着したリザードマン・ドンの血を払う。
≪勇者の腕輪・発動・回復≫
翔のダメージは回復した。
「「ショウ様――――――――!!!」」
マリーとユリアが翔に抱きつく。
「うううううう!ショウ様だいすきですう!!!!!」
「アタイの身も心も全部、ショウ様のものだよ!!!」
レイナは立ちすくみ翔を見詰める。
「終わったぞ」
翔はレイナに声をかける。
「あ、あ、あの、ショウ様。このたびは我々マーメイドを御救いいただき誠にありがとうございます。このたびの御恩を我々マーメイドは忘れる事無く、いついかなる時も。。。」
レイナの声は段々と小さくなり、レイナはうつむく。
「なんだ?」
翔は問いかける。
「あ、あの、本当ならマーメイドを代表して御礼を申し上げねばならないのですが、その、えと、あの」
レイナはしどろもどろに話す。
「落ち着け」
翔はレイナを落ち着かせようとする。
「すすすすす好きですうう―――――――――!!!!!」
レイナの声が神殿に響き渡る。
「本当は感謝してます!でも!それよりもずっとずっと、ショウ様に対する思いの方が大きいんです!ショウ様が好きです!大好きです!愛しています!ショウ様だけを一生愛します!だから!レイナをショウ様のおそばにいさせてください!!
レイナにショウ様を愛する資格をください!」
レイナは怒涛の如く翔へのあふれ出る愛を語った。
「ううううううう!マリーの方がショウ様を愛しています!!」
「アタイが一番ショウ様の事を愛しているよ~!!」
「とりあえず、帰るぞ」
翔はマーメイドとリザードマンを傘下に加え、帰還した。
二日目にして翔は四つの種族を傘下に収めた。
翔の名声は轟き、ますます注目の的になった。
0
あなたにおすすめの小説
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
異世界からの召喚者《完結》
アーエル
恋愛
中央神殿の敷地にある聖なる森に一筋の光が差し込んだ。
それは【異世界の扉】と呼ばれるもので、この世界の神に選ばれた使者が降臨されるという。
今回、招かれたのは若い女性だった。
☆他社でも公開
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる