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崩れる
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しおりを挟む思い出した。
茶髪の短い髪の毛に、高い身長。
耳には複数のピアスの跡……
「ゆりせんぱいの……姉ちゃん?」
「やっと気づいた?」
百合先輩と同じ、柔らかい笑顔。
…………
「俺のせいで…百合先輩が閉じ込められてるってこと?」
「そうよ。」
「でもっ…、俺…何もしていない」
「……は?」
俺は……百合先輩に恋をしただけだ……
「梶原くんが百合に恋したからに決まってるだろ。」
そんな
恋をするだけでも俺は人を傷つけるのか
「人の妹…それも貴方が好きだった人を傷つけたんだよ?自分がした過ちなのに助けずに死ぬってどういうこと?」
「っ…………。」
何も言えない。
でも……、百合先輩が絡んでいるということは……
“「ご主人様ー?」”
“「梶原くんと同じだよっ!」”
“「梶原くんのせいでこうなってるのに分からないんだー?」”
っ……!
雄斗が裏で何かしているということだ。
「……おれは、どうしたらいい?」
「百合を助けて…ここを一緒に出ていく。」
「っ………」
「……麻耶ちゃんを殺して、百合までも殺そうとするの?」
メイドはそう掠れた声で俺に聞く。
…雄斗が悪い。
(だって、雄斗が百合先輩に何か酷いことをしてるんだろ?俺には関係ない。)
こんな時でも俺は人のせいにする。
人のせいにしたほうが、気分が楽になるからだ。
“関係ない”、か。
麻耶が死んだ時も、俺には関係ないと思ってた。
このままでは、麻耶の時みたいに百合先輩を殺してしまう。
「協力する。」
「っ、ほんとう?」
「うん。」
「……ありがとう、感謝するわ。まず、着替えていただきたいのですが………」
「………………」
母さん、ごめん。
俺……もう少ししたら死ぬわ
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