レベル×レベル 〜低レベルで目指す魔王討伐〜

どすこいシロップ

文字の大きさ
37 / 38
第3章:てつおVSチトセ!

第20話「怪物ゲラーカ」

しおりを挟む

“マナイバ”を唱えた奴が二人いる。俺と魔女チトセだ。
二人の“マナイバ”のレベルは共に最大。
すっかり崩れ落ちた王宮の瓦礫に、誤魔化しようのないステータスが表示されていた。


名前:佐藤てつお
レベル:6
HP:850
MP:850
攻撃力:80
守備力:80
素早さ:80
魔力:80
魔法耐性:80
器用さ:80
スキル:
【マナイバ:レベル50(マスター)】
【炎熱魔法:レベル43】
【氷結魔法:レベル43】
【電撃魔法:レベル43】
【防御魔法:レベル40】
【回復魔法:レベル41】
【召喚魔法:レベル41】
【剣術:レベル43】
【拳闘術:レベル42】
【弓術:レベル43】
【棒術:レベル43】
【盗む:レベル39】
【飛行:レベル40】
【分解:レベル35】
【調合:レベル39】
【潜伏:レベル40】
【逃走:レベル39】


以前のレベルアップの時は、現HPと最大HPとの摩擦で気絶するほど苦しんだけど、今回はそれは無かった。
理屈は簡単だ。925万引くことの850万、つまり、えーと……75万以上のダメージを、俺が受けていたからだ。
俺の起こした爆発は、75万以上のダメージを俺に、ゲラーカに与えていた。
無理もない。元を辿ればチトセの魔力だからだ。



たっぷり使ったスキルのレベルの低下が著しい。
中でも【分解】は特に減った。もう同じ方法でチトセの魔力を封じ込めることはできないだろう。
あっという間に、俺とチトセの戦力差は10万以上開いてしまった。
それはチトセにもバレた。きっと魔王にも、その手下の“傾天五川”にも伝わるだろう。



そして何より、俺は生まれて初めて人を殺してしまったんだ。
元を辿ればチトセのせいだとは思う。
だけど現にこうして、経験値が入ってきているじゃないか。レベルが上がってしまっているじゃないか!
どうあがいても言い訳ができない。俺が人を殺したんだ。
もう立ち直れそうになかった瓦礫の下の俺に、一つの声が降り注いだ。



「いた!あそこだ!!てつおさん!てつおさんしっかりして!」

瓦礫の山の一角が開けられて、日の光が差し込んだ。
それを再び覆うように何人かの人影が見えた。

「てつお!嘘でしょ死んじゃったの!?返事しなさい!【回復魔法】唱えて!教えたでしょ!“ゼンチュ”よ!!」

……俺が教わったのは“チュー”だったけどな。
とにかくどうにか【回復魔法】を唱えないと。
“マナイバ”が唱えられるぐらい近くにチトセがいるのは間違いないんだからな。

「……ぜ……!」

あ、ヤベェ。喉が焼き切れてるっぽい。
全く声が出せない。身振り手振りで【回復魔法】を唱えてもらおうにも、瓦礫に埋もれて指先すら動かせない。
割と詰んでるぞこれ……ヤベェ!

「……どうやら自力じゃ唱えられねぇみたいだな。しゃーねぇ、オラよっ!」

この声はバン国王か。察しが良くてありがたい。人の上に立つ者って感じがする。
思えば今日だけで二回死にかけて、二回ともこの王様に救ってもらってるのか。

「へ、陛下!?それは国宝“大聖鳥の左翼”ではないですか!」

「細けぇこたァいいんだよ!あいつを見殺しに出来るか!ホレ、もう使っちまったぜ」

マ、マジ?国宝砕いて俺を助けてたの?

「この世界に二つしかない【回復魔法】を極める宝珠を……!これでもう“大聖鳥の右翼”を残すのみとなってしまいましたか……」

「あ、すまん言い忘れた。“右翼”の方はさっき使っちまった」

そ、そうなんだ……さっきのアレってそんなヤバいもんだったんだ……

「へ、陛下!!あの両翼は遥か昔、この国の生誕と共に……」

「ええいうるせぇ!大事に飾るための宝か?命を救うために使えるなら俺は使う!それだけだ!いくぞ!“ゼンチュ”!!」

すぐさま俺の全ての傷は癒えて、HPが完全に回復した。

「……陛下には驚かされてばかりです……いえ、私も最後には同じことをしたでしょう。しかし陛下には驚かされました」

ハヤさんが感服して王様に頭を下げていた。
ちょうどその目の前を、瓦礫の山を突き破って全快の俺が飛び出してきた。

「うひゃあ!?きゃーーーっ!」

驚いたハヤさんは甲高い悲鳴を上げて瓦礫の山を転げ落ちていった。

「あ、ゴメン……心配だろうから元気に飛び出そうと思って……」

「このバカーーーッ!」

エマエが俺の頭を後ろから殴った。
するとすぐさま俺の顔のところに回り込んできて、また何発か殴ってきた。
でもその殴り方は、段々弱々しくなっていった。

「この……バカ!……死んじゃったかと思った……!バカ……!バカ……!」

少し涙ぐんでいる。弱々しいパンチだったけど、かなり痛く感じた。
タキオくんは何も言わず、ただ俺の肩を抱きしめていた。
俺、死んじゃダメだな。こっちの世界でも、死んじゃダメになったんだ。
こいつらを、守らなきゃいけない。
人を殺したことはまた後で受け止める。
俺が死んだら悲しむ人たちのために、命をかけなきゃいけないんだ!



「……見たよ勇者様。やはり書かれていた通り、レベルが上がるとステータスが下がるみたいじゃの」

……!!
俺たちの後ろ側から、元中庭の方角からチトセの声が響いた。
俺たちが振り返ると、すっかり砂と瓦礫にまみれた中庭の上空で麗華が……いや、チトセが浮かんでいた。
砂埃のもやに、麗華のシルエットが見えた。

「それならば儂のすることは簡単じゃな?【召喚魔法】を使えばよい。もし召喚獣を倒されてもお前には経験値が入る……それを恐れて使わなかったのじゃが……こうなれば逆に好都合じゃ」

一足先に瓦礫の下に滑り降りていたハヤさんが素早く弓を構える。
しかし砂埃が晴れてきて、魔女チトセが手に持つものが明らかになると、弓を引く手が止まった。

「さて……とはいえ儂の召喚獣はめぼしいものがおらぬ。マゴシカ帝国へ売り払ったからの。そこで現地調達じゃ……紹介する必要はないかの?」

チトセが手に持つものは、誰か太った男の首だった。
俺は急いでタキオくんの前に立ちはだかり、このショッキングなシーンを見せないようにした。
結局R指定かかってんじゃねえか!チトセめ!

「ポッポ……ゲラーカ!?まさか!人を召喚獣になど……!」

「人かね?何故できぬと思うのじゃ?儂らからすれば!皆等しく下等な生き物じゃよ」

チトセは色とりどりの魔力を凝縮して、次々にゲラーカの首に唱えた。

「知らぬであろうな?【召喚魔法】と【回復魔法】、そして【支援魔法】を【分解】し【調合】すれば……このように自分好みの召喚獣が作れるのじゃ……例え死体であってもな!」



ゲラーカの首から下の身体が、次々と出来上がっていった。
しかしそのシルエットは、明らかに人間のそれではなかった。

「お前は強欲な男じゃったなぁ……腕は四本あっても足らなかったろう」

ゲラーカの胴体を突き破り、腕が六本現れた。

「しかし部下を動かしてばかりのお前に脚など要らないね?」

ゲラーカの下半身が蛇のように伸びていく。

「お主は……そう、まるで山羊のようじゃったなぁ。悪しき者どもには崇拝されとったようじゃが……儂からすれば生け贄のようなもの」

ゲラーカの頭が突き破られ、黒い山羊の頭が生えてきた。

「……完成じゃ。召喚獣“ポッポ・ゲラーカ”!さあお行き!お前があれほど殺したがっていた奴らを今!殺してくるのじゃ!」

もはや原型を留めていない怪物が、中庭の砂漠に降り立った。
真っ黒な全身を、薄緑の炎が覆っている。
山羊の頭に、人間の上半身。腕は六本あり、下半身は大蛇になっている。
その怪物はゲラーカ。さっき俺が殺してしまった男だ。
ゲラーカはもう完全に人間のものではない雄叫びを上げた。もちろん山羊のものとも言い難い。
この怪物は、一足先に瓦礫の下にいたハヤさん目掛けて猛然と突き進んで来た。

「ハヤ!」

まずは王様バンが駆けつけようとした。

「ハヤさん!」

その声に少し遅れて俺たちが動き出す。
ハヤさんはそれらを一喝して全てを止めた。

「なりませぬ!この怪物は私が!勇者様はチトセを!陛下とタキオ殿はどうか安全なところへ!」

ゲラーカが瓦礫の山に頭から突っ込んだ。
どう動くか決める間もなく、俺たちは動かざるを得なかった。
黒巻き角が瓦礫を掘り返す。土煙と瓦礫と轟音を巻き上げながら、この怪物は空中に逃れたハヤさんを探していた。



さて、咄嗟のことで俺たちは少し離れた。そのチーム分けは偶然にも、いや必然的に全員にとって都合の良いものになった。



王様とタキオくんは、チトセやゲラーカから最も遠く離れた、西の離宮の方へいた。

「なあ、タキオくんとやらよ……お前も男だろう。聞いたか?“安全なところへ”だとよ。お前それでいいか?」

「……いやだ!僕たちにできることがきっとあるはずだよ!……あ!あ、あるはずです」

「構わねぇよ!俺の身分は忘れろ!俺もお前の年齢は忘れる!今俺たちは、二人の男だ。違うか?」

「……うん!!」



一方俺とエマエは、【飛行】で空中に浮かんでいた。

「……で、どうするの勇者様?」

「……言われた通りだよ。チトセを止めないと!」

「アイツ、何がしたいのかしらね?さっきは随分ベラベラ喋ってたけど」

「俺たちを殺すつもりなんだろうよ。未だに肉弾戦じゃ俺が圧倒的に上だから召喚獣なんか使ったんだ」

「……その間アイツは何するの?応援?観戦?」

「いや……さっき俺に邪魔された【究極魔法】を完成させるんだろう。つまり……アイツが用があるのは崩れた王宮の破片だ」

「そっか、王宮イコール“予言の書”だもんネ……ってことは」

「そう、俺たちで先に呪文の書かれた破片を見つけてしまえばいいんだ。つまり女神様?」

「オッケー!あたしと一緒なら“予言の書”は反応する!いける!」

「ハヤさんを支援しながらタキオくん達を守って破片を見つける!かなり忙しいぞ!覚悟は!?」

「もちオッケー!行くわよ勇者様!!」

今ここ、王宮跡と中庭跡にて、魔女チトセ迎撃戦はクライマックスを迎えていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

ジャングリラ~悪魔に屠られ魔王転生。死の森を楽園に変える物語~

とんがり頭のカモノハシ
ファンタジー
「別の世界から勇者を召喚する卑怯な手口」に業を煮やした堕天使・ルシファーにより、異世界へ魔王として転生させられた大学生・左丹龍之介。 先代・魔王が勇者により討伐されて100年――。 龍之介が見たものは、人魔戦争に敗れた魔族が、辺境の森で厳しい生活を余儀なくされている姿だった。 魔族の生活向上を目指し、龍之介は元魔王軍の四天王、悪魔公のリリス、フェンリルのロキア、妖狐の緋魅狐、古代龍のアモンを次々に配下に収めていく。 バラバラだった魔族を再び一つにした龍之介は、転生前の知識と異世界の人間の暮らしを参考に、森の中へ楽園を作るべく奔走するのだが……

処理中です...