ゲーム配信は楽しくないと! 〜毎日配信で有名配信者になります〜

九月生

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生配信25 2軍スタート

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「どうも、今日もゲーム配信。配信者の滝です。今日はね、パワプロの続きを」

 挨拶の途中、ふとコメント欄に目をやると、

『?』
『??』
『?』
『?』

 はてなマークでコメント欄が埋まっていた。

 んん、どうしたんだ? もしかしてミュートにして………はないな。

 なんでリスナーさん達がはてなマークを打ち込んでいるのか分からず、不安に駆られる。

 もしかして、顔とか映ってる?

 顔出し配信はする気がないので、顔が写っていると不味い。

 なので、スマホで自分の配信を見てみることに。

「『………』」

「『あああああ、マイクのテスト中』」

「『配信に異常なし』」

 うん、配信に異常はない。画面の方も異常はなく、いつも通りの画面。

 ならなんで、あんなにはてなマークが?

 原因を知りたい俺は、素直にリスナーさん達に聞いてみることにした。

「どうしたの、はてなマークなんて打ち込んで?」

 すると、すぐ様コメントが返ってくる。

『どうした?はこっちのセリフ』
『挨拶短っ』
『挨拶はどうした?』
『逆に何かあった?』

 等々、俺の挨拶が短いことに疑問を持ったらしい。

 挨拶を短くしたのに特別な理由はない。ただただ早くゲームがしたい気分なので短くしただけで。

 そのことをリスナーさん達に伝えると、

『は? 挨拶ぐらいちゃんとやれよ』
『面倒臭がるんじゃねぇよ』
『挨拶ぐらいちゃんとやって』
『やり直せよ!』

 などなど、配信初めて1分くらいかな?

 コメント欄が荒れ始めてきた。

 別に良いじゃないか! 少しゲームを早くやりたいから挨拶短くしただけで、ここまで言われる筋合いないんだけど!

 ………でも、まあ、リスナーさん達も俺の最初の挨拶を気に入ってくれてるってことだよね?

 気に入ってくれてるから、ここまで言うんだよね。

 分かった。挨拶やり直すよ!

「………」

 いや、やっぱ言いなりになる感じがするからやり直しはなしで。逆に反発してやろう。

「俺がどんな挨拶したって変わらねぇだろう! 別に良いじゃん! 短くしようが長くしようが俺の勝手です!」

 と、反発してみる。俺の予想ではコメント欄の流れが早くなって、もうちょっと荒れるような気がする。

『逆ギレか!』
『沸点低すぎワロタ』
『やり直せよ』
『謝って! 謝罪を要求する!』
『はぁ?』
『これは調子に乗ってますね』

 ほら、更に荒れてきた。

「やり直ししろよ? やだね、もう挨拶しません!」

 俺はそう言い、配信画面をゲーム画面へと切り替える。

『挨拶!』
『やり直せ』
『じゃあ、俺がやり直そうか?』
『いや、俺が挨拶してあげる!』

 いや、リスナーさんが挨拶したところで、意味はないんだけど。君達は俺じゃないんだから。でも、

「ちょっと『やり直せよ』ってうるさいリスナーさん達いるから、誰か俺の挨拶覚えてたら打ち込んであげて」

 リスナーさん達にお願いをし、俺はこの前の『パワプロ』のマイライフを続けていく。

 ん? コメント欄? 

 ああ、今ね、俺の挨拶とは思えないバカみたいな挨拶が書き込まれてるよ。気にしたら負けなので、ゲームを続けていこうと思います。

「さて、前回は2軍からのスタートを言い渡されたところで終わったんだよね?」

 前回の『パワプロ』配信では、オープン戦の試合結果が悪く、1軍に上がることはできなかった。

 1軍に上がるには、やはり成績を残さねばいけないようで、

「今回の配信ではその成績を残す。それが今日の目標です」

 目指せ1軍!

 ってなわけで、まずは練習。

 練習って言っても、種類があるようで、

『俊足にしようぜ』
『足早くしたいなら、足だけに絞ったほうがいい』
『足だけSにしよう』
『足だけ早くてもな』

 走力だけ上げるなら、走塁練習をした方が良いらしい。

 まあ、他にもミート練習やパワー練習、肩力練習に守備練習、送球練習等々あり、いつかはそれらも練習して、基礎値を上げたいとは思っている。

「じゃあ、まずは走力を上げていきましょう」

 今回は走力一択で、練習をさせる。

 走力だけ強化させていると、

『あれ、でも前回ミート強化させるとか言ってなかった?』
『あっ、そういえば』
『類に立たないと意味ないとか言ってた気が』
『あれ?』

 えっ、俺、そんなこと言ってたっけ?

 ………ああ、確かに言ってた気がする。

 気がするんだけど、でもさ、

「もう2軍に落ちちゃったし、ミートは後で良くない? 走力だけに絞って、それからミートとか上げようよ?」

 1軍に上がりたかった前回の俺は、確かにミートを強化していたと思う。でも、今は違う。

 2軍に落ちたわけだし、育てたい基礎値を育てるのもありだと思うため、今回は走力だけ頑張っていくつもり。

「というわけで、足の速い化け物級の選手を作ります」

『後悔しても知らんぞ』
『ミート上げとけば、とか言わないでね』
『パワーも必要なんだけど』
『内野の頭越せないよ?』

 知らん、知らん!

 コメントに対して反応はしないものの、頭でリスナーさん達のコメントを否定する。

 リスナーさん達からの助言は軽く無視して、来る日来る日の練習にて、走力練習を選び、走力のみを上げていく。

 もちろん練習だけでなく、2軍にも試合があり、試合に出してもらえるようになるが、

「そいやぁ!」

『空振り三振ね』
『ミート上げとけば打てたのに』
『パワーも上げなよ』
『もう、バントに賭けるしかないんじゃない?』

 毎度毎度の打席で空振り三振を繰り替える。

 うんん、確かにリスナーさん達の言う通り、ミートとパワーも上げなくちゃいけないね。

 そして試合が終わり、今回の成績について2軍監督に叱責を受ける。

 1軍にはまだ早い、とも言われた。

 そして、次の日の練習にて、

「走力だな」

 走力を選択。

『なんでだよ!』
『もうミートでもいいだろ!』
『なんでミートにしない!』
『走力は十分だよ!』

 2軍監督以外にも怒られる俺。

「いや、あと少しで走力が90になるの! 今、84だから90までにさせて!」

 パワプロというゲームは見て分かるように基礎値を数値化&S・A・Bなどのようにアルファベット化にして表記されている。

 今はまだBだが、あと6上げればAの90になるため、そこまで上げておきたい。

 あと少しでA評価貰えるのだ。

 2軍の監督だろうが、リスナーさん達だろうが、何を言われても曲げる気はない。

『練習したって全然上がってないじゃん!』
『もう諦めてくれ』
『お願いだから、ミートを上げてくれ!』
『1軍なんて夢にまた夢だよ』

 リスナーさん達の言う通り。数値が高ければ高いほど、練習で得られる経験値がどんどん少なくなる。

 今現在、走力練習したところで感はあるのだが、

「でも、俺は90になるまで諦めない」

 練習では走力を選択。試合では空振り三振を続け、体力が無くなったらベッドで休む。

 それを繰り返し、繰り返し行うと、

「見ろ、見るんだ! やっと90にまでいったぞ!」

 数ヶ月を走力練習にかけ、目標の90にまで乗せることができた。

『苦痛だよ』
『俺が2軍の監督なら、とっくに首だよ』
『言っとくが、ヒットの数ゼロだからな』
『こんなに苦痛だとは思わなかった』

 見ている側苦痛だったらしい。

 実は、

「いや、マジでね。苦痛だったよね。俺もこんなに苦痛になるとは思っても見なかった」

 リスナーさん達と同じく、苦痛を感じていた。

 だって、全然上がんないんだもん。

 練習したところで意味ないんじゃないか、なんて思う時もあったからね。

 これでやっと一区切り。

「んで、次はどんな練習したらいいと思う?」

 今度こそリスナーさん達に助けをもらう。

『数値的にミートかな』
『いや、パワー無ければ内野の頭抜けない』
『パワーあってもバットに当たってないからな』
『ああ、じゃあミートかな』

 リスナーさん同士で話し合った結果、ミートを優先にしつつ、パワーにも気にかけた方が良いらしい。

「よし、この配信で1軍に上がれるまで育てよう」

 こうして始まった、俺とリスナーさん達との協力プレイ。

 ミートの数値が比較的に低く、練習すればするほど上がっていき、

「これくらいでいいのね?」

 ミートを上げていくと、リスナーさん達から『そろそろパワーに切り替えて』とコメントを貰い、練習をパワーに変える。

 その間、何試合かあったのだが、

「おらああ、よしゃ!」

 この間までは全打席空振り三振だったのだが、今では3打席に1本は打てるようになっている。

 これぞ、成長。

 そして、更に1ヶ月。

 ミートに重点を置き、軽くパワーを持ったオリジナルキャラ『ターキ』は、軽く打てて足の速い選手へと進化した。

 試合でも成績を残すようになり、これまで落としていた2軍監督の評価をドンドン上げていく。

『そろそろ1軍上がれそう』
『そろそろ』
『その試合で結果出せばいけるはず』
『1軍間近!』

「えっ、マジですか?」

 コメント欄曰く、2軍監督の評価はもう要らないらしい。あとは、成績を残せば、1軍に昇格できるらしい。

「えっ、じゃあこの試合で1軍昇格が決まるってこと?」

『じゃないかな?』
『いけると思う』
『全打席打てればワンチャン?』
『最低でも1点は取った方がいいと思う』

 などなど、難しいことばかり要求してくるじゃないか。

「でも、そうか。全打席打って、1点でも取れれば確実になるのか」

『まあそうなるね』
『多分』
『むずいな』
『いけるか?』

 リスナーさん達と協力してここまで来たのだ。

 やるしかない。

「よし、結果を残しますか!」

 そして始まった昇格戦。

 足が速いだけあって、打席は1番。

「ここから始まる俺の昇格戦」

 ターキは打席に入り、バットを構える。
 相手ピッチャーの持ち玉は、3球種。右に移動する球、左に移動する球、そしてストレートだけ。

 比較的に打てそうなピッチャー。

 お互い準備が終わり、試合が始まる。

 まずはピッチャー第1球を投げる。

 ストライクゾーンのど真ん中。

 これはどう見ても打てる球なので、迷いなく振る。

「おっしゃああ!」

 1打席目はヒットと、幸先が良い。

 そして、続く2番バッターも打ち、3番バッターが2ベースヒットで、俺はホームへと戻ることができた。

 俺のヒットがあったからこその1点。

 それからは4番が打ってくれると思いきや、空振り三振。5番と6番は打つものの、球を打ち上げてしまい、アウト。

 下位打線はスキップされ、2打席目となる俺の番。

 俺はバッターボックスに立とうとすると、画面一杯にチャンスの文字が。

 現在、2塁と3塁に味方がいて、2アウトの状態。

 2軍監督にアピールするにはもってこいの状態。

『打てよ』
『いけるぞ』
『我慢は大切だからな』
『ボール球打つなよ』

 軽く緊張している俺に、さらにプレッシャーをかけてくるリスナーさん達。

「ふぅ」

 1度コントローラーを手放し、手汗を拭く。

「よし」

 再度コントローラーを握り、打席に立つ。

 ピッチャー第1球を投げた。

 投げたボールの回転が変な回転をしているため、このボールは変化球だと分かる。

 これは!

 実を言うと、ストレートに対する安打率は高いのだが、変化球に対する打率は低い。

 素直に言うと、

「変化球は無理!」

 ここは焦らず見逃す。
 
 バットを振ってアウトになったら、チャンスがなくなってしまうため、打たないを選択した。

 狙うはストレートのみ。

「ストレート来い! ストレート来い!」

『ストレート』
『ストレートだけ頑張って』
『変化球はしゃあない』
『打てる球だけ打て!』

 第2球を投げる。

 これは完全にボール球。

 第3球、これもボール球。

 そして、第4球目。

 投げられた球は1打席目と同じ縦回転。

「これで決める!」

 バットの見事に球に当たり、いい音が鳴る。

 打った球は内野の頭上を飛び越え、外野を抜けて行く。

『2ベース』
『2ベースヒット!』
『2点確実!』
『いけたんじゃね!』

 リスナーさん達が言う通り、1塁ベースを蹴ったターキは2塁ベースを目指す。

 その間、2,3塁ベースにいた味方はホームベースへと向かって行く。

 そして、

「うしうし! 2打点貰いました!」

 足が速いし、3塁ベースまで行こうと思ったが、チキって2塁ベースで大人しくしとく。

 この2点がチームにやる気をもたらしたのか、その後もどんどん点数を入れていき、2打席打った俺も調子がいいのか、その後の打席でも、

「これで3打席ヒットよ!」

『やるやん!』
『変化球打てたじゃん』
『1軍おめ』
『確実じゃない?』

「4打席目もヒットですよ。しかももう1点取っちゃいました!」

『1軍おめ』
『1軍おめでとう』
『1軍じゃああああ!』
『ターキ1軍おめでとう』

 コメント欄が『1軍おめでとう』の文字で埋め尽くされるぐらい、ヒットを打った。

 試合は圧勝という結果に終わり、残すは監督のお言葉。

「いやあ、めちゃくちゃ打てたね。気持ちよかったわ」

『1軍の投手はめちゃくちゃ強いよ』
『1軍から落とされないように気をつけてね』
『1軍おめでとう』
『これは確実に昇格よ!』

「ありがとう。リスナーさん達のお陰でここまで行きました」

 リスナーさん達と話していると、2軍監督から言葉をもらう。

「ええ、なになに? 4打席目4安打3打点。めちゃくちゃいい成績じゃないですか!」

 そして、次の言葉が、我々待ちに待った言葉。

調1調………は?」

 そのあとボタンを連打しても1軍に昇格の文字が出てこない。

「は?」

 試合が終わり、次の日となる。

「は?」

 えっ、ちょっと待ってよ。あんだけ成績良くてダメなの?

「ちょっとリスナーさん達、どういうこと? 行けるんじゃないの?」

 あんだけ行けるとか言ってたじゃん。どういうことですかねぇ?

『まあ、元々の評価悪かったしな』
『しゃあないな』
『前半クソみたいな成績だし、当然か』
『ゴミやな、その選手』

 こ、こいつら。

 手のひら返し、キッツ。

 くるんくるん回るじゃん、その手。

「何が1軍行けるだ。有識者ぶって大口叩いたな! 恥ずかしい」

『おめでとう、返して』
『言い損したわ。おめでとうを返してください』
『前半がなければ1軍だったな』
『前半が悪い』

「んだと! そっちが勝手にお祝いしたんだろうが! 誰が返すか、ばーか」

 この後、軽くリスナーさん達と殴り合いをして、時間になったので配信を締めた。

「はい、最後までご視聴ありがとうございました。明日もね、配信やるので見に来てください。じゃあ、おやすみ」

『ターキはゴミ』
『ターキいつ1軍に上がるんだろうね』
『おやすみ』
『一生2軍』

「黙って寝てろ、バカが!」

 配信を切り、いつも通りタバコを吸うのであった。





 



 

 



 












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