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112 初めての行事
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「あら。村瀬先生と松島先生、エプロンだけじゃなく、お弁当箱も一緒なのねえ」
一太と晃の実習クラスが変更になってすぐに、そのクラスの担任の笠松教諭に言われた。同じ幼稚園で実習していても配置は別なので、実習中は別行動である。他にも、同じ大学から二人の実習生が来ていて、皆違うクラスを数日ずつ回っていた。
「あ、はい」
幼稚園実習はお弁当持参とのことで、晃と二人、慌てて弁当箱を買いに行った。もちろん、一太御用達の百円均一ショップである。思っていたよりたくさんの種類があって、迷ってしまうくらいだった。気に入った物が同じだったので、同じ弁当箱を買った。
お箸と箸箱は、どちらのものか分かりやすいように色違いにしてある。二色だと大抵、赤と青が売っていることが多かったので、一太が赤で、晃が青だ。晃は、兄弟が姉2人なので、家で青い持ち物を準備されることが多かったらしい。自分の持ち物は青、とイメージが付いてしまっているそうだ。だから、そういう分け方になった。一太には、自分の色とかそういったものはないので、赤で全然構わない。
これがピンクなら、どうしても女性向けだという意識が働いてしまって嫌だったのかもしれないが、赤にはそんなイメージはなかった。最近、晃がチェックしていた戦隊もののリーダーも、赤色の男の人だった。格好良かったから、赤が好きになった。
晃と一緒に暮らし始めてから、歯ブラシやコップや茶碗など、一太のために買い足したものに赤い模様が入っていることが多かった。何となく晃とお揃いの色違いを買うとそうなるのだ。赤が、自分の色になってきているのかもしれないなあ、と一太は思う。誰かと持ち物を見分ける必要がある日が来るなんて、思ってもみなかった。少し、いやかなり嬉しい。今なら、好きな色も好きな食べ物も好きな人も、そういった、好きな○○は何? といった質問に、すぐに答えられる気がする。
詰めてあるおかずも、もちろん全く一緒だ。晃の方が沢山食べるので、おかずがぎゅうぎゅう詰めにしてあるだけ。おにぎりも、一回り大きく作る。作った後、分かるように色違いのお箸を蓋の上に置いて、同じく色違いのクーラーバックに詰めれば完成だ。
「毎日、しっかりしたお弁当ね。村瀬先生が作ってるんだって?」
「あ、はい」
「偉いねえ。松島先生が、すごく美味しいんですってにこにこ食べていたけど、朝から大変でしょ? お弁当作るの」
「いえ。晃くん、あ、松島先生が喜んでくれるから、作りがいがあります」
「仲良しねえ。でも、一緒に暮らしてるんなら、家事を、一人で全部引き受けたりとかしたら駄目よ」
晃の母の陽子もよく、晃はちゃんと家事をやっているか、と聞いてくる。安倍くんや岸田さんも言っていたな。何でもかんでも村瀬がやってそう、って。そんなの駄目だぞって。
晃くん、そんなに家事が苦手なイメージなんだろうか、と一太はいつも不思議でたまらない。料理こそ苦手だが、他のことは何でもしてくれるのに。
「いえ。帰ったらお弁当箱を二つとも洗ってくれるし、俺が料理してる間に洗濯や掃除をしてくれるので、助かってます」
一太が笑顔で答えると、笠松教諭は目をぱちくりとさせた。
「な、なんだか、新婚夫婦の惚気を聞いた気分になっちゃった。あはは」
えええ?
一太は、何となく恥ずかしくなって、真っ赤になってしまった。
事実を言っただけなのに、何でこんなに恥ずかしくなるんだろう。
*
「ばら組さんとすみれ組さんのお誕生日さーん」
「はーい!」
元気に返事をした二人の子どもが、一太と晃が二人で紐を持って作った紐電車に乗り込む。
二人の子どもは満面の笑顔で、ホールに集まったみんなの周りを一周して、ステージの上の椅子に座った。一番大きい年長組の子どもたちだから、今朝、誕生日会の段取りを聞いた一太たちより余程よく流れを分かっていて、手を振りながら歩く余裕を見せていた。
「次はー、たんぽぽ組さんとゆり組さんのお誕生日さーん」
「はーい!」
また、紐電車をゆっくり走らせて、立ち上がった年中組の二人を乗せる。
「あれ?」
確か年中さんは三人じゃなかったっけ? 今朝読んだ誕生日会の段取りの中に人数が書かれていたのを思い出した一太が、年中担当の教諭の方を向く。教諭は腰を屈めながら近寄って来て、一人の女の子を立ち上がらせた。女の子は、恥ずかしそうにもじもじしている。
「りっかちゃんもお誕生日だよー。十二月二十四日がお誕生日です!」
「え? 僕と一緒だ」
教諭の言葉に、晃が思わずといった調子で声を上げた。
「あら。松島先生も今月お誕生日だったの? りっかちゃん、松島先生も一緒だって。ほら、良かったねえ」
教諭がすかさず笑顔で言う。晃は今、この子のクラスで実習しているので関わりがある。りっかちゃんは、うつむいたままだったけれど、うん、と頷いて電車に乗り込んでくれた。
「出発しまーす」
一太は、大きな声で言って、またホールをぐるりと一周する。一周しながら、そうかあ、晃くん、誕生日もうすぐなんだ、と驚いていた。自分はプレゼントをもらって、誕生日はお祝いをするのだと聞いたのに、晃の誕生日がいつなのか、聞いてもいなかった。プレゼントを貰った時に、晃くんの誕生日はいつ? と聞かなくてはいけなかったのじゃないだろうか。誰にでも、誕生日はあるんだから。
失敗したなあ、と思いながらも、今は仕事中。集中しなくてはいけない。
思い出の中にも、誕生日会というものが存在していない一太には、ああ、懐かしい~、と言っていた晃や他の二人の実習生のように、何となくの流れすら分かっていないのだ。違うことを考えている余裕はなかった。
更に小さい年少組の子どもを一人、壇上に上げて、一太と晃の任された特別な仕事はとりあえずお終いになった。脇に避けてほっとしていると、
「松島先生ー。お誕生日の席に上がってくださーい」
と、晃がマイクで呼ばれた。子どもたちが、にこにこと晃の方を向いていて、晃は慌てて、はーい、と手を上げて返事をしながら壇上に上がっていった。
一太は、段取りになかったことをされて、びっくりして固まってしまった。呼ばれたのが自分でなくて良かった、と思いながら、子どもたちの横につく。じっと座っていられなくなって立ち上がろうとする年少の男の子を一人捕まえて、膝の上に乗せながら、椅子に座る子どもたちの横に正座した晃を見た。
晃が、笑顔を作りながらも緊張しているのが分かって、一太も何となくドキドキした。
一太と晃の実習クラスが変更になってすぐに、そのクラスの担任の笠松教諭に言われた。同じ幼稚園で実習していても配置は別なので、実習中は別行動である。他にも、同じ大学から二人の実習生が来ていて、皆違うクラスを数日ずつ回っていた。
「あ、はい」
幼稚園実習はお弁当持参とのことで、晃と二人、慌てて弁当箱を買いに行った。もちろん、一太御用達の百円均一ショップである。思っていたよりたくさんの種類があって、迷ってしまうくらいだった。気に入った物が同じだったので、同じ弁当箱を買った。
お箸と箸箱は、どちらのものか分かりやすいように色違いにしてある。二色だと大抵、赤と青が売っていることが多かったので、一太が赤で、晃が青だ。晃は、兄弟が姉2人なので、家で青い持ち物を準備されることが多かったらしい。自分の持ち物は青、とイメージが付いてしまっているそうだ。だから、そういう分け方になった。一太には、自分の色とかそういったものはないので、赤で全然構わない。
これがピンクなら、どうしても女性向けだという意識が働いてしまって嫌だったのかもしれないが、赤にはそんなイメージはなかった。最近、晃がチェックしていた戦隊もののリーダーも、赤色の男の人だった。格好良かったから、赤が好きになった。
晃と一緒に暮らし始めてから、歯ブラシやコップや茶碗など、一太のために買い足したものに赤い模様が入っていることが多かった。何となく晃とお揃いの色違いを買うとそうなるのだ。赤が、自分の色になってきているのかもしれないなあ、と一太は思う。誰かと持ち物を見分ける必要がある日が来るなんて、思ってもみなかった。少し、いやかなり嬉しい。今なら、好きな色も好きな食べ物も好きな人も、そういった、好きな○○は何? といった質問に、すぐに答えられる気がする。
詰めてあるおかずも、もちろん全く一緒だ。晃の方が沢山食べるので、おかずがぎゅうぎゅう詰めにしてあるだけ。おにぎりも、一回り大きく作る。作った後、分かるように色違いのお箸を蓋の上に置いて、同じく色違いのクーラーバックに詰めれば完成だ。
「毎日、しっかりしたお弁当ね。村瀬先生が作ってるんだって?」
「あ、はい」
「偉いねえ。松島先生が、すごく美味しいんですってにこにこ食べていたけど、朝から大変でしょ? お弁当作るの」
「いえ。晃くん、あ、松島先生が喜んでくれるから、作りがいがあります」
「仲良しねえ。でも、一緒に暮らしてるんなら、家事を、一人で全部引き受けたりとかしたら駄目よ」
晃の母の陽子もよく、晃はちゃんと家事をやっているか、と聞いてくる。安倍くんや岸田さんも言っていたな。何でもかんでも村瀬がやってそう、って。そんなの駄目だぞって。
晃くん、そんなに家事が苦手なイメージなんだろうか、と一太はいつも不思議でたまらない。料理こそ苦手だが、他のことは何でもしてくれるのに。
「いえ。帰ったらお弁当箱を二つとも洗ってくれるし、俺が料理してる間に洗濯や掃除をしてくれるので、助かってます」
一太が笑顔で答えると、笠松教諭は目をぱちくりとさせた。
「な、なんだか、新婚夫婦の惚気を聞いた気分になっちゃった。あはは」
えええ?
一太は、何となく恥ずかしくなって、真っ赤になってしまった。
事実を言っただけなのに、何でこんなに恥ずかしくなるんだろう。
*
「ばら組さんとすみれ組さんのお誕生日さーん」
「はーい!」
元気に返事をした二人の子どもが、一太と晃が二人で紐を持って作った紐電車に乗り込む。
二人の子どもは満面の笑顔で、ホールに集まったみんなの周りを一周して、ステージの上の椅子に座った。一番大きい年長組の子どもたちだから、今朝、誕生日会の段取りを聞いた一太たちより余程よく流れを分かっていて、手を振りながら歩く余裕を見せていた。
「次はー、たんぽぽ組さんとゆり組さんのお誕生日さーん」
「はーい!」
また、紐電車をゆっくり走らせて、立ち上がった年中組の二人を乗せる。
「あれ?」
確か年中さんは三人じゃなかったっけ? 今朝読んだ誕生日会の段取りの中に人数が書かれていたのを思い出した一太が、年中担当の教諭の方を向く。教諭は腰を屈めながら近寄って来て、一人の女の子を立ち上がらせた。女の子は、恥ずかしそうにもじもじしている。
「りっかちゃんもお誕生日だよー。十二月二十四日がお誕生日です!」
「え? 僕と一緒だ」
教諭の言葉に、晃が思わずといった調子で声を上げた。
「あら。松島先生も今月お誕生日だったの? りっかちゃん、松島先生も一緒だって。ほら、良かったねえ」
教諭がすかさず笑顔で言う。晃は今、この子のクラスで実習しているので関わりがある。りっかちゃんは、うつむいたままだったけれど、うん、と頷いて電車に乗り込んでくれた。
「出発しまーす」
一太は、大きな声で言って、またホールをぐるりと一周する。一周しながら、そうかあ、晃くん、誕生日もうすぐなんだ、と驚いていた。自分はプレゼントをもらって、誕生日はお祝いをするのだと聞いたのに、晃の誕生日がいつなのか、聞いてもいなかった。プレゼントを貰った時に、晃くんの誕生日はいつ? と聞かなくてはいけなかったのじゃないだろうか。誰にでも、誕生日はあるんだから。
失敗したなあ、と思いながらも、今は仕事中。集中しなくてはいけない。
思い出の中にも、誕生日会というものが存在していない一太には、ああ、懐かしい~、と言っていた晃や他の二人の実習生のように、何となくの流れすら分かっていないのだ。違うことを考えている余裕はなかった。
更に小さい年少組の子どもを一人、壇上に上げて、一太と晃の任された特別な仕事はとりあえずお終いになった。脇に避けてほっとしていると、
「松島先生ー。お誕生日の席に上がってくださーい」
と、晃がマイクで呼ばれた。子どもたちが、にこにこと晃の方を向いていて、晃は慌てて、はーい、と手を上げて返事をしながら壇上に上がっていった。
一太は、段取りになかったことをされて、びっくりして固まってしまった。呼ばれたのが自分でなくて良かった、と思いながら、子どもたちの横につく。じっと座っていられなくなって立ち上がろうとする年少の男の子を一人捕まえて、膝の上に乗せながら、椅子に座る子どもたちの横に正座した晃を見た。
晃が、笑顔を作りながらも緊張しているのが分かって、一太も何となくドキドキした。
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