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30 期末試験の結果
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期末試験の結果発表の日。昼休みの貴賓室は大騒ぎだった。
「勝ったー!本当に、本当に、嬉しい!今まで生きてきた中で、一番嬉しいー!」
「私も、リュカに、勝てたー!」
はしゃぐ、コンスタンとシャルル。
「悔しい。……悔しい。全力で、二位なんて。」
「いや、ジュストはすごいと思うよ。だって、私たちは、入学前に一度勉強してる内容だけど、初めて習って試験してるんだから。」
落ち込むジュストを慰めるシリル。
「シリル殿下、悔しがって?ちょっとは、悔しがって?私に負けたんですよ。」
コンスタンは、生まれてこのかた、こんなにはしゃいだことは無い。お喋りも絶好調なのを、ジャンが呆然と見ていた。
「コンスタン様、一位おめでとうございます。シリル殿下より上なんて、凄いです。」
普段通りのリュシルが言う。
「リュカ?リュカも、ちょっとは悔しがって?真正面から褒めないで?」
「本当に、本当に凄いですよ。」
にっこりと笑われると、コンスタンは真っ赤になった。リュシルの痩けていた頬には肉が付いて、青白かった顔色は、透明感のある色白になっている。たまにうっすら赤みの指す頬。大きな目は、きらきらと潤んで、リュシルは、儚げな美貌に磨きがかかっていた。
「リュカ、笑顔の安売りをするな。お前らも、リュカを見るな。」
コンスタンの様子に気付いたシリルが近寄り、片手でリュシルの目をふさぐ。
「いやいや、どういうこと?見るなって何?」
ジャンが思わず、敬語も忘れて突っ込む。
「リュカが減る。」
「減らない、減らないからね。訳分からない。やきもち妬いてる恋人なの?」
リュシルはよく分からず、にこにこ笑うばかり。
「とりあえず、ご飯を買いに行きましょうか、リュカ。」
力なく顔を上げたジュストがぶつぶつと言う。
「俺は、お金無いけどね。はあ、アルバイトもせずに昼ご飯を犠牲にして頑張ったのに。はあ。二位とか。あー、もう。」
「リュカに貰ってただろ。食べきれるわけないのに、わざと日替わり定食食べてただろ、リュカ。」
「今日は、スペシャルボリューム定食?プリン?」
くす、と笑いながら、リュシルが言う。
「甘やかすな、リュカ。負けたのだから、今日は無しでいいさ。」
「シリル殿下も、負けました。」
「負けると格好悪いか。」
「私も、負けました、一緒です。」
「リュカ、俺の女神さま。」
「女神は、おかしいだろ?」
ジャンの突っ込みに、
「俺のだ。」
とシリルが返し、ジャンは、そこじゃない、と崩れ落ちた。
結局、皆で貴賓室を出て食堂へ向かう。王子二人と側近が、すっかり一番安い食堂の常連だ。マクシムとトマは、子どもらしさを取り戻してきた主たちを微笑ましく見ているが、シャルルの護衛と侍従は、今日も苦虫を噛み潰したような顔で付いていく。
廊下を歩く間も、ご機嫌のコンスタンが先導していた。
「コンスタン。」
最近、シャルルから離れていたエクトルの声がする。
「探していた。試験の結果を見たぞ。お前、大丈夫なのか。」
コンスタンが前にいたから、後ろにいたシャルルに気付かなかったのだろう。まさか、シャルルの前にいるとは思わなかったに違いない。
「ああ、エクトル、昼は食べたか?一緒にどう?」
「それどころじゃない。中間試験の時に、酷い目に合ったろう?なのに……。」
そこまで言いかけて、シャルルに気付いたらしい。
「あ、え、殿下。失礼致しました。」
慌てて礼を取る。そして、更にその横にいたシリルにも気付いた。
「あ、その、俺は。」
「エクトル。一緒に昼を食べよう。私たち、最近は貴賓室を借りて食べているんだ。食堂で好きなものを買って運ぶから、選びに行くよ。」
「食堂で、ですか?」
「そう。楽しいからおいで。で、さっきの話を詳しく聞かせてもらうから。」
「勝ったー!本当に、本当に、嬉しい!今まで生きてきた中で、一番嬉しいー!」
「私も、リュカに、勝てたー!」
はしゃぐ、コンスタンとシャルル。
「悔しい。……悔しい。全力で、二位なんて。」
「いや、ジュストはすごいと思うよ。だって、私たちは、入学前に一度勉強してる内容だけど、初めて習って試験してるんだから。」
落ち込むジュストを慰めるシリル。
「シリル殿下、悔しがって?ちょっとは、悔しがって?私に負けたんですよ。」
コンスタンは、生まれてこのかた、こんなにはしゃいだことは無い。お喋りも絶好調なのを、ジャンが呆然と見ていた。
「コンスタン様、一位おめでとうございます。シリル殿下より上なんて、凄いです。」
普段通りのリュシルが言う。
「リュカ?リュカも、ちょっとは悔しがって?真正面から褒めないで?」
「本当に、本当に凄いですよ。」
にっこりと笑われると、コンスタンは真っ赤になった。リュシルの痩けていた頬には肉が付いて、青白かった顔色は、透明感のある色白になっている。たまにうっすら赤みの指す頬。大きな目は、きらきらと潤んで、リュシルは、儚げな美貌に磨きがかかっていた。
「リュカ、笑顔の安売りをするな。お前らも、リュカを見るな。」
コンスタンの様子に気付いたシリルが近寄り、片手でリュシルの目をふさぐ。
「いやいや、どういうこと?見るなって何?」
ジャンが思わず、敬語も忘れて突っ込む。
「リュカが減る。」
「減らない、減らないからね。訳分からない。やきもち妬いてる恋人なの?」
リュシルはよく分からず、にこにこ笑うばかり。
「とりあえず、ご飯を買いに行きましょうか、リュカ。」
力なく顔を上げたジュストがぶつぶつと言う。
「俺は、お金無いけどね。はあ、アルバイトもせずに昼ご飯を犠牲にして頑張ったのに。はあ。二位とか。あー、もう。」
「リュカに貰ってただろ。食べきれるわけないのに、わざと日替わり定食食べてただろ、リュカ。」
「今日は、スペシャルボリューム定食?プリン?」
くす、と笑いながら、リュシルが言う。
「甘やかすな、リュカ。負けたのだから、今日は無しでいいさ。」
「シリル殿下も、負けました。」
「負けると格好悪いか。」
「私も、負けました、一緒です。」
「リュカ、俺の女神さま。」
「女神は、おかしいだろ?」
ジャンの突っ込みに、
「俺のだ。」
とシリルが返し、ジャンは、そこじゃない、と崩れ落ちた。
結局、皆で貴賓室を出て食堂へ向かう。王子二人と側近が、すっかり一番安い食堂の常連だ。マクシムとトマは、子どもらしさを取り戻してきた主たちを微笑ましく見ているが、シャルルの護衛と侍従は、今日も苦虫を噛み潰したような顔で付いていく。
廊下を歩く間も、ご機嫌のコンスタンが先導していた。
「コンスタン。」
最近、シャルルから離れていたエクトルの声がする。
「探していた。試験の結果を見たぞ。お前、大丈夫なのか。」
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「ああ、エクトル、昼は食べたか?一緒にどう?」
「それどころじゃない。中間試験の時に、酷い目に合ったろう?なのに……。」
そこまで言いかけて、シャルルに気付いたらしい。
「あ、え、殿下。失礼致しました。」
慌てて礼を取る。そして、更にその横にいたシリルにも気付いた。
「あ、その、俺は。」
「エクトル。一緒に昼を食べよう。私たち、最近は貴賓室を借りて食べているんだ。食堂で好きなものを買って運ぶから、選びに行くよ。」
「食堂で、ですか?」
「そう。楽しいからおいで。で、さっきの話を詳しく聞かせてもらうから。」
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