夜明けの待ち合わせ

森 うろ子

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「ふっ。んっ。………はぅぅッ!!」

リアンの大きいのが入ってくる。気持ちいい、気持ちいい。

離れに着くとすぐにエッチに持ち込んだ。アルファの香りに誘発され発情期ヒートがすぐにやってきた。

「あっ、あう。んんっ。…はぁ、リアン、もっと、キスして…。んんっ‼︎」

「素直で可愛いね。いっぱいキスしてあげる。ムギの好きなこと全部してあげるから。」

「っんん~‼︎」

奥をついたまま、いっぱいキスしてくれる。気持ちいい。絶対今、だらしない顔をしている。気持ちよくて訳のわからなくなっている頭で、リアンがいることに安心する。リアンが褒めてくれてる、やさしい、気持ちいいこと、全部してくれる!

「んっ!んっ!もっ、早く。もっと、もっと。」

強張ればそれに応えるように愛撫を重ねてくれる。

「ムギ、いつもこれくらい素直だったらいいのに。ね、ムギ?噛んでいい?チョーカー外して?」

うなじをチョーカーごと舐められる。

「あうっ。んっ。気持ちいい~、はぁっ。」

本能が噛まれたがっているのだろうか。弱点のはずのうなじを舐められても気持ちの良さが先行してしまう。惚ける頭ではリアンの質問に答えられないのか、それとも発情期ヒートであっても軽率に番になることはできないのか。もうよくわからない。何度もうなじを舐め上げられその気持ちよさに喘いでいるとまたリアンが聞いてきた。

「ムギ、いい子。気持ちいいでしょ、ここ。噛んだらもっと気持ちいいよ。俺以上のアルファなんていないでしょ。ムギ、好き。番になろ?」

リアンが起き上がり俺を上に座らせる。リアンの太く大きなものに串刺しにされる快感に唸ることしかできない。

…気持ちよくて助けて欲しい…。

助けを求めるようにリアンの肩に顔を埋める。

「んん~。はぁっ。あうぅぅ。」

「ム~ギ、ほら気持ちよくなってばかりじゃなくて。ちゃんと答えて。」

首とチョーカーの間に指を入れられ、うなじを擦られる。ゾクゾクとした快感に悶えることしかできない。埋めていた顔をリアンに離され、ジッと見つめられ答えを待たれる。

「あ、やだ。やだ、リアン、気持ちいいのして。もっと動いて。奥突いて。…あぅ~、お願い、もっと。ねぇ!お願い!」

深いとこに入れたまま動かないリアンに焦ったくなり酷く強張ってしまう。恥ずかしいと思いながら小さく上下に腰を動かし、気持ちのいいところを無意識に探してしまう。

そんな俺にチュッと軽くキスをして微笑んでくるリアン。

「番になったらもっと気持ちいいよ。可愛いムギ。お願い、大事にする、一生大切にする。噛ませてくれないなら、ずっとこのままだよ?いいの?」

軽く腰を揺すられ催促される。

「あっ、あっ!いじわる!嘘つき!ムギの好きなの全部してくれるって言ったのにぃ~。…はぅっ。やだ、やだ、番はやだ!噛まないで、ねぇ、お願い、突いて、気持ちよくして?リアンっ、んんっ~。」

番にはなれない、でも気持ちのいい発情期ヒートを過ごしたい。我慢できない。俺はオメガだから、気持ちよくしてと涙目になりながらリアンに強張る。寂しい、寂しい。欲しいのに、くれないの、なんで?

強張る俺にリアンがやるせない様な表情をしてチョーカーの上から優しくうなじを噛んでくる。

「はぁ、まだダメなの。ムギは強情だね。いいよ、俺は優しいから。番じゃないけど気持ちよくしてあげる。でも、発情期ヒート落ち着いたらまた話し合いだからなっ!」

リアンの突き上げが強くなる。

「あんっ!あっあっ、それ、気持ちいい。もう、イッちゃう。イク、イクゥ…ッ‼︎」

「イっていいよ、ほら、気持ちよくなりな。中、出してあげるっ。」

「あっ!んんんっ~‼︎」

俺が小さな自分のものから白濁した液を飛ばすと同時に後孔の中にリアンの精液を感じる。気持ちいい、気持ちいい、このままリアンのものになってしまえばいいのに。自分から拒んでおきながら熱に浮かされた頭と身体は都合の良いことを考える。俺はリアンのくれる優しい快楽を貪っていた。
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