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絆
㉘ 皆仲良し
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中学で一緒だった私達は、そのまま同じ高校に通うことになった。
その、高校の入学式の後で、
『みんなー! 写真撮ろうよ! お母さんが撮ってくれるって!』
和気あいあいと笑い合う皆に私は提案した。
『写真? オッケー! 可愛く撮ってよ!』
笑い返す晴子。
『ど、何処で撮ろうか?』
キョロキョロと周りを見回す百合。
『こういうのは、門のところでって相場は決まってるっしょ!』
校門を指さす広江。
『折角だから、何か全員でポーズでもつける?』
クスッと千佳が悪戯を思いついたような笑みを浮かべる。
『いいかも! じゃあどんなポーズする?』
私は笑って四人と如何なるポーズをとるかの論争に混じる。
『はいはい。他にも写真撮りたい人達がいるんだから、早くしてねー』
苦笑してスマホを構えたまま忠告する母。
そして、
『はい、撮るわよー』
母の一声で、各々が考えたポーズをとる私達。撮った後、母に渡したスマホに群がり、笑い合う。
『あはは! マジヤバイ! 超ウケる!』
『ヤバ! マジ私変なポーズ! これ見られたら嫁に行けんし!』
晴子と広江が腹を抱えて笑い合い、
『百合は、ちょっとポーズ弱かったわね?』
『ご、ごめんなさい! きゅ、急だったからポーズとか思いつかなくて……!』
ふふんと千佳が笑いながらダメ出しをして、それに百合が顔を赤くして返す。
『皆にデータ送るねー。あはは! いいね、これ! 机の上に飾ろう!』
私が快活に笑えば、晴子と広江が笑いながら茶々を入れ合う。
『えー? ちょっとやめてよー。男子に見られたら嫁の貰い手がいなくなるし、フフ』
『いいじゃんいいじゃん! 青春ってやつよ!』
『あはは! この五人の記念ね』
笑い合う、私達五人。そして私の母。
忘れもしない、私達の〝絆〟の一頁。
………………
………………………………
………………………………………………
◇ ◇ ◇
私達は固い〝絆〟で結ばれていた、はずだったのに。
どうしてこうなったのだろうか?
――その問題に、自分の中で答えが出た。
「この時はね、皆笑っている。心の底から笑っている。ずっとずっと楽しい時間が何時までも続けばいいと思えてた」
教室のドアの鍵を閉めた私は、机の上に置いた写真立てを指でなぞる。
「晴子達から無視が始まって……それで一度は『私達の〝絆〟は偽物だったんじゃないか』『最初から〝絆〟なんて無かったんじゃないか』と疑うようになってしまった」
大切な、かけがえのない思い出の写真を前に……私は心の内をぶちまける。
「でも、一度は疑ったけど……それでも尚私は〝絆〟を信じることに決めたわ」
例え私と晴子達が、〝家畜〟と〝人〟のような関係だとしても、晴子が私の思うような〝絆〟を感じていなかったとしても――それでも尚、私は〝絆〟を信じることに決めた。
「何……何言ってんの……?」
私の言うことが飲み込めないのか、千佳がおびえた表情で後ずさる。
私はそんな千佳に答えない。ただ自分の言いたいことを口から放つ。
「〝絆〟というものは、尊いものよ。大切なものよ。何物にも代えがたい、崇高なものよ。
少なくとも、私はそう母に教わった」
『クラスメイトや友達との絆を大事にしなさいね』
『絆は大事なものだから、希津奈っていう名前を付けたのよ』
そう教えてくれた優しかった母の姿と、
『私から彼を盗らないで!』
鬼の形相で私をぶった母の姿を同時に思い出してしまう。
「………………」
一度深呼吸して、落ち着く。大丈夫……私は、大丈夫。
「晴子だって、きっとそう思っていたはずよ」
『っ!』
弾かれたように千佳と広江、そして百合が、投げ出された晴子の身体に顔を向ける。
「でも……晴子は変わってしまった。〝絆〟を蔑ろにしてしまった。〝絆〟は大切で、崇高で、〝絶対〟のものなのに」
「――希津奈、ちゃん?」
強張った表情で呆然と私の名前を呟く百合。
「嘘……噓でしょ? ねえ嘘でしょ⁉ 希津奈⁉ 晴子⁉」
晴子だったものに近付き、叫びながら身体を激しく揺さぶる広江。
「っあ、あんた……まさ……か……!」
恐怖に引きつった顔で私を見、そのままゆっくりと晴子の方を向く千佳。
そう――恐らくは千佳の予想した通り。私が晴子の家を訪れてインターホンを使って晴子をおびき出し、潜んで油断した直後に襲いかかって母や木田と同じように晴子の腹を滅多刺しにし、そして死体となった晴子を旅行鞄の中に押し込んで返り血に塗れながら夜の街を歩いて木田の家や学校を行き来して準備が整った上で晴子のスマホを使ってみんなに晴子を装ってこの夜の学校に招いた。
「………………」
それを他人事のように視界の端に映しながら、私は木田の家から何往復もして持ち込んだあるものをしゃがんで掴んだ。
「変わるのは、怖いことだわ」
そう言って――私は、掴んだポリエチレンで出来た容器の蓋を取って、中身を床にぶち撒けた。
「――――――え」
「っな、に……⁉」
ツンとする、刺激臭が教室内に満ちていく。目を見開く百合と晴子の身体を抱き起こしながら呆然と呟く広江に、
「こ、れ……ガソ、リン……?」
ガクガクと震える足で教室のドアに近寄っていた千佳が恐怖に震えながら言葉を絞り出すのが見えた。
そして……私は――。
「変わるのは、怖いことだわ」
中身が空っぽになった容器を放り投げ、木田の家から何往復もして持ち込んだガソリンの入った容器の蓋を開けて再び教室に中身を撒いていく。
「あの写真のように、固い〝絆〟で結ばれていたはずなのに、晴子は変わってしまった。
尊い〝絆〟を、崇高な〝絆〟を、絶対の〝絆〟を、ボロ雑巾のようにあっけなく捨ててしまった」
幾つも、幾つも、私は容器の中身を教室に流していき……、
「それに――私は耐えられない」
全て流し終えた所で、私は懐からあるものを取り出して三人と――一人だったものを見つめる。
「せっかく固い〝絆〟で結ばれたのに、それを捨てるのも、捨てられるのも、私には耐えられない。
〝絆〟は不変であるべきだわ。どんなに時が経とうとも、どんなに色んなことがあったとしても、決して変わらない繋がりこそが私の信じる〝絆〟だから」
そして私は――懐から取り出したマッチの箱から一本のマッチ棒を取り出す。
『っ――――――!』
私が何をするかようやく理解したのか、三人が目を見開く。でも――もう遅い。
「これ以上、晴子が変わってしまう前に――皆が晴子のように〝絆〟を蔑ろにする前に、私は〝絆〟永遠にすることに決めたわ」
人は、変わってしまう。どれだけ大切な物でも、時が経てばゴミになってしまう。小さな頃に拾って宝物箱に入れたどんぐりや奇麗な石等も、大人になればガラクタになるように。
晴子にとって〝絆〟がそうだったように。
だから――ゴミとして捨てられる、その前に。
「変わってしまうから、〝絆〟はゴミになってしまう。ならいっそ、皆変わらなければいい」
それが私、音無希津奈が見つけた『答え』。
「やめ、止めてぇエエエエエエエエエエエエエエエエ⁉」
絶叫して私の方へ駆け寄って止めようとしてくる広江。
「いやぁああああああああああああああああああああ⁉」
悲鳴を上げて教室のドアへ走り出す千佳。
「希津奈、ちゃん――――――」
瞠目したまま呆然と私の名を呼ぶ百合。
「ふふ……」
そして、床に倒れたまま動かない晴子。
私は――そんな親友である四人の姿を瞳に映しながら……手元のマッチ棒を箱の側面に張られた擦り付ける部分にマッチ棒を当てて……最後に呟く。
「これで皆……永遠に仲良しのままだよ」
そして――私はマッチ棒を……灯した。
直後に起きる轟音と火焔が、教室という私達だけの世界を包み込んだ。
その、高校の入学式の後で、
『みんなー! 写真撮ろうよ! お母さんが撮ってくれるって!』
和気あいあいと笑い合う皆に私は提案した。
『写真? オッケー! 可愛く撮ってよ!』
笑い返す晴子。
『ど、何処で撮ろうか?』
キョロキョロと周りを見回す百合。
『こういうのは、門のところでって相場は決まってるっしょ!』
校門を指さす広江。
『折角だから、何か全員でポーズでもつける?』
クスッと千佳が悪戯を思いついたような笑みを浮かべる。
『いいかも! じゃあどんなポーズする?』
私は笑って四人と如何なるポーズをとるかの論争に混じる。
『はいはい。他にも写真撮りたい人達がいるんだから、早くしてねー』
苦笑してスマホを構えたまま忠告する母。
そして、
『はい、撮るわよー』
母の一声で、各々が考えたポーズをとる私達。撮った後、母に渡したスマホに群がり、笑い合う。
『あはは! マジヤバイ! 超ウケる!』
『ヤバ! マジ私変なポーズ! これ見られたら嫁に行けんし!』
晴子と広江が腹を抱えて笑い合い、
『百合は、ちょっとポーズ弱かったわね?』
『ご、ごめんなさい! きゅ、急だったからポーズとか思いつかなくて……!』
ふふんと千佳が笑いながらダメ出しをして、それに百合が顔を赤くして返す。
『皆にデータ送るねー。あはは! いいね、これ! 机の上に飾ろう!』
私が快活に笑えば、晴子と広江が笑いながら茶々を入れ合う。
『えー? ちょっとやめてよー。男子に見られたら嫁の貰い手がいなくなるし、フフ』
『いいじゃんいいじゃん! 青春ってやつよ!』
『あはは! この五人の記念ね』
笑い合う、私達五人。そして私の母。
忘れもしない、私達の〝絆〟の一頁。
………………
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◇ ◇ ◇
私達は固い〝絆〟で結ばれていた、はずだったのに。
どうしてこうなったのだろうか?
――その問題に、自分の中で答えが出た。
「この時はね、皆笑っている。心の底から笑っている。ずっとずっと楽しい時間が何時までも続けばいいと思えてた」
教室のドアの鍵を閉めた私は、机の上に置いた写真立てを指でなぞる。
「晴子達から無視が始まって……それで一度は『私達の〝絆〟は偽物だったんじゃないか』『最初から〝絆〟なんて無かったんじゃないか』と疑うようになってしまった」
大切な、かけがえのない思い出の写真を前に……私は心の内をぶちまける。
「でも、一度は疑ったけど……それでも尚私は〝絆〟を信じることに決めたわ」
例え私と晴子達が、〝家畜〟と〝人〟のような関係だとしても、晴子が私の思うような〝絆〟を感じていなかったとしても――それでも尚、私は〝絆〟を信じることに決めた。
「何……何言ってんの……?」
私の言うことが飲み込めないのか、千佳がおびえた表情で後ずさる。
私はそんな千佳に答えない。ただ自分の言いたいことを口から放つ。
「〝絆〟というものは、尊いものよ。大切なものよ。何物にも代えがたい、崇高なものよ。
少なくとも、私はそう母に教わった」
『クラスメイトや友達との絆を大事にしなさいね』
『絆は大事なものだから、希津奈っていう名前を付けたのよ』
そう教えてくれた優しかった母の姿と、
『私から彼を盗らないで!』
鬼の形相で私をぶった母の姿を同時に思い出してしまう。
「………………」
一度深呼吸して、落ち着く。大丈夫……私は、大丈夫。
「晴子だって、きっとそう思っていたはずよ」
『っ!』
弾かれたように千佳と広江、そして百合が、投げ出された晴子の身体に顔を向ける。
「でも……晴子は変わってしまった。〝絆〟を蔑ろにしてしまった。〝絆〟は大切で、崇高で、〝絶対〟のものなのに」
「――希津奈、ちゃん?」
強張った表情で呆然と私の名前を呟く百合。
「嘘……噓でしょ? ねえ嘘でしょ⁉ 希津奈⁉ 晴子⁉」
晴子だったものに近付き、叫びながら身体を激しく揺さぶる広江。
「っあ、あんた……まさ……か……!」
恐怖に引きつった顔で私を見、そのままゆっくりと晴子の方を向く千佳。
そう――恐らくは千佳の予想した通り。私が晴子の家を訪れてインターホンを使って晴子をおびき出し、潜んで油断した直後に襲いかかって母や木田と同じように晴子の腹を滅多刺しにし、そして死体となった晴子を旅行鞄の中に押し込んで返り血に塗れながら夜の街を歩いて木田の家や学校を行き来して準備が整った上で晴子のスマホを使ってみんなに晴子を装ってこの夜の学校に招いた。
「………………」
それを他人事のように視界の端に映しながら、私は木田の家から何往復もして持ち込んだあるものをしゃがんで掴んだ。
「変わるのは、怖いことだわ」
そう言って――私は、掴んだポリエチレンで出来た容器の蓋を取って、中身を床にぶち撒けた。
「――――――え」
「っな、に……⁉」
ツンとする、刺激臭が教室内に満ちていく。目を見開く百合と晴子の身体を抱き起こしながら呆然と呟く広江に、
「こ、れ……ガソ、リン……?」
ガクガクと震える足で教室のドアに近寄っていた千佳が恐怖に震えながら言葉を絞り出すのが見えた。
そして……私は――。
「変わるのは、怖いことだわ」
中身が空っぽになった容器を放り投げ、木田の家から何往復もして持ち込んだガソリンの入った容器の蓋を開けて再び教室に中身を撒いていく。
「あの写真のように、固い〝絆〟で結ばれていたはずなのに、晴子は変わってしまった。
尊い〝絆〟を、崇高な〝絆〟を、絶対の〝絆〟を、ボロ雑巾のようにあっけなく捨ててしまった」
幾つも、幾つも、私は容器の中身を教室に流していき……、
「それに――私は耐えられない」
全て流し終えた所で、私は懐からあるものを取り出して三人と――一人だったものを見つめる。
「せっかく固い〝絆〟で結ばれたのに、それを捨てるのも、捨てられるのも、私には耐えられない。
〝絆〟は不変であるべきだわ。どんなに時が経とうとも、どんなに色んなことがあったとしても、決して変わらない繋がりこそが私の信じる〝絆〟だから」
そして私は――懐から取り出したマッチの箱から一本のマッチ棒を取り出す。
『っ――――――!』
私が何をするかようやく理解したのか、三人が目を見開く。でも――もう遅い。
「これ以上、晴子が変わってしまう前に――皆が晴子のように〝絆〟を蔑ろにする前に、私は〝絆〟永遠にすることに決めたわ」
人は、変わってしまう。どれだけ大切な物でも、時が経てばゴミになってしまう。小さな頃に拾って宝物箱に入れたどんぐりや奇麗な石等も、大人になればガラクタになるように。
晴子にとって〝絆〟がそうだったように。
だから――ゴミとして捨てられる、その前に。
「変わってしまうから、〝絆〟はゴミになってしまう。ならいっそ、皆変わらなければいい」
それが私、音無希津奈が見つけた『答え』。
「やめ、止めてぇエエエエエエエエエエエエエエエエ⁉」
絶叫して私の方へ駆け寄って止めようとしてくる広江。
「いやぁああああああああああああああああああああ⁉」
悲鳴を上げて教室のドアへ走り出す千佳。
「希津奈、ちゃん――――――」
瞠目したまま呆然と私の名を呼ぶ百合。
「ふふ……」
そして、床に倒れたまま動かない晴子。
私は――そんな親友である四人の姿を瞳に映しながら……手元のマッチ棒を箱の側面に張られた擦り付ける部分にマッチ棒を当てて……最後に呟く。
「これで皆……永遠に仲良しのままだよ」
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