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第6章 希望
第15話 不器用な心配
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◆◇◆◇◆?◆◇
見ている景色は、今朝とまったく同じはずだ。
それなのに、何かが違う。
太陽の高さ? 波の形? 風の強さ?
……馬鹿馬鹿しい。
違うものは、ただひとつ。
自分の気持ちだ。
南の岩場で、ノウェムは空を仰いだ。
まばらに散らばる薄い雲を縫うように、真っ白い鴎が旋回していく。
耳をすませば潮騒、頬に波飛沫が当たっては消えていく。
遠くに見える水平線を、なんとはなしに見つめていると、何もかもどうでもよくなってきた。
『ノウェム君! そんなの、ぼくは嫌だよっ!』
ふと脳裏に蘇ったのは、今朝のターメリックの声だった。
『希望の剣が選んだとか迷ってるとか、そんなの関係ないっ! ノウェム君は、ぼくたちの仲間だよ! 希望の剣がなくたって、そんなの今までと変わらないことじゃないか! ねぇノウェム君、一緒に行こうよ。ひとりで残るなんて、そんな悲しいこと言わないでよ……!』
あのとき、肩を揺さぶってきたターメリックの手は震えていた。
焦りや悲しみが痛いほど伝わってきて、ノウェムは思わずその手を振り払っていた。
『ごめん……もう、決めたことなんだ』
正直、子どもっぽいと思ってしまった。
自分でなんとかしようと努力しているわけじゃない、ただの焦りと悲しみ……
ターメリックの言葉には、それしか感じられなかった。
だから、かな……
『みんな……ここは、ノウェムの意見を尊重しよう』
クィントゥムがそう言ったとき、ノウェムは「さすが大人は言うことが違うな」と思った。
そうなんだよクィン兄さん、それが正しい選択だよ、オレだってそうするさ。
ノウェムは頷きつつも、口からは大きなため息が堰を切ったように溢れ出ていた。
なんで、こんなに苦しいんだろう。
胸元をぐっと抑えてみても、この苦しみは変わらない。
「オレは、みんなのためを思って身を引こうと……」
自分に言い聞かせるように口に出した言葉が、あのときの情景に押し止められた。
『いい加減にしてくださいっ! それは「自分さえ良ければいい」って言ってるのと同じだって、どうして気づかないんですかっ!』
あのときのフィオ姉さん、すっごく怖かったな……
オレのこと、引きずってでも連れていくって顔に書いてあった。
勇気の剣に選ばれし者だってわかったときのフィオ姉さんは、不安で押し潰されそうな顔してたっていうのに。
そんなフィオ姉さんのことをどうやったら連れて行けるか考えてたのが、遠い昔みたいだ。
すっかり立場が逆転してる。
「オレって、本当は自分勝手で、わがままな人間なのかな……」
ノウェムの呟きは、まるで一筋の煙のようにたなびいて、青空の中に消えていった。
この場にいる自分ひとりだけの呟き。
あまりにも静かなので、本当はこの世界に自分ひとりなのではないかと思うほどだ。
「……そんなわけ、ないけどな」
ノウェムはまた呟いて、苦く笑った。
さて、そろそろ行くか。
こんなところにいたって、何かが解決されるわけじゃない。
今のオレにできることは、伝説の剣に選ばれし者たちを見送ることだ。
覚悟を決めたノウェムが立ち上がろうとした、そのとき。
背後から、足音が聞こえてきた。
頼りなげな、それでいて小走りな足音だ。
これは……ターメリックか。
あいつ、自信なさそうに歩くくせして、足が速いからかすぐ小走りになるんだよな。
え。
もしかして、オレのこと迎えに来てくれた、とか……!?
「ターメリック……」
岩場に腰掛けたまま振り向いたノウェムだったが、足音の主を確認した途端、その期待に満ちた表情で固まってしまった。
期待値が高かったせいか、現れた人物へのあたりもキツくなる。
「んだよお前かよこのやろぉ」
「酷い言い方だね。騙されたのはノウェムのほうなのに」
「そりゃターメリックの歩き方に似てたから……おい待てよ。ってことはてめぇ、わざとターメリックの歩き方で来たってことかよ! ふざけんな!」
「もう、そんなに褒めたって何も出ないよ」
「褒めてねぇよ!」
ノウェムの罵詈雑言を軽く受け流して、クランは岩場をよじ登り、ノウェムの隣に腰を下ろした。
白波が打ちつけ、並んで座るふたりの顔に飛沫が飛ぶ。
「ステキな場所だね。いつまででも座ってられそう」
「ああ、まぁな。オレのお気に入りなんだ」
「ノウェムは、毎日ここで海を見ているの」
「うーん、毎日ってわけじゃないけど……?」
ノウェムはそこで口をつぐんだ。
明らかに何かがおかしく、違和感がある。
ふーむ……?
少し考えて、すぐに気がついた。
「なあ、クラン……お前、今日はやけにお喋りだな」
そう、いつものクランなら、単語を並べただけの短い会話か、わけのわからない冗談を口にするぐらいしか喋らない。
いったい何なんだ……?
え。
まさか「クラン」に見えているのはオレだけで、こいつはクランじゃない、のか……!?
怖い怖い怖い怖い。
「ノウェムこそ、顔色悪いけど。っていうか、なんでツッコんでくれないの」
「……え? は?」
ノウェムが冷や汗をかきながら固まっていると、クランは表情ひとつ変えずにこう言った。
「ここは『お前いつまでターメリックやってんだよ』ってツッコむところでしょ」
その一言に、ノウェムはもちろん絶叫していた。
清々しい青空に向かって。
「知るかぁーっ!! そんなことーっ!!」
なんなんだよこいつボケるにもほどがあんだろってか今のってターメリックなのかよお前が言われた言葉なんだろうけどオレはそんなの知らねぇぞ!
……ノウェムの絶叫には、そんな行き場のない心の声も詰まっていた。
青空に向かって叫ぶノウェムを、クランはじっと見つめていた。
いや、ノウェムが叫び終わっても、何も言わずに見つめ続けている。
……だから、怖いんだって。
耐えきれなくなったノウェムが「なんだよ」とぶっきらぼうに尋ねると、クランは表情ひとつ変えずに、
「よかった。いつものノウェムだね」
と言った。
ほっとしているような、何も考えていないような……
とにかく、よくわからない顔をしている。
ノウェムは「いつもと違ったのはお前だろ」と文句を言いながらも、心のどこかで安堵していた。
よしよし、いつものクランだ。
たぶん、こいつなりにオレのこと心配してくれてたんだろうけど……わかりにくいんだよな。
不器用だな、お前も……オレも。
ノウェムはクランを見つめて、大きくため息をついた。
するとクランは、ムッと眉を寄せた。
「ノウェム、そんなに一緒に行きたいなら、もっと強くなってよ。そうすれば、伝説の剣があってもなくても、関係ないんだから」
「え、あ、そ、そうか……」
なるほど、その手があったか。
オレが「置いていってくれ」って言ったのは、自分に合った武器で戦えなくなるからだったな。
それってつまり、今からでも自分に合った槍を用意して稽古して、みんなに負けず劣らずの腕前になればいいってことになるのか。
ふふ……間に合うかな。
と、そこまで考えて、ノウェムは今朝の自分の態度を思い出してしまった。
オレのこと気にするなって言ったばっかりなのに……
今さら、みんなに何て言えばいいんだよ……
すっと沈んだ表情になったノウェムに気づいたのか、クランは怒ったように声をかけてきた。
「しっかりしてよ、ノウェム。僕は、ノウェムみたいな姫様を守る王子様なんてごめんだよ」
「あ、うん……え? なんて?」
「なんでもない」
クランはぷいっとそっぽを向いてしまった。
なんなんだよ、さっきから。
ノウェムが何度目かのため息をもらした、そのとき。
「ノウェムーっ!」
館の方角から、聞き馴染んだ声が聞こえてきた。
つづく
見ている景色は、今朝とまったく同じはずだ。
それなのに、何かが違う。
太陽の高さ? 波の形? 風の強さ?
……馬鹿馬鹿しい。
違うものは、ただひとつ。
自分の気持ちだ。
南の岩場で、ノウェムは空を仰いだ。
まばらに散らばる薄い雲を縫うように、真っ白い鴎が旋回していく。
耳をすませば潮騒、頬に波飛沫が当たっては消えていく。
遠くに見える水平線を、なんとはなしに見つめていると、何もかもどうでもよくなってきた。
『ノウェム君! そんなの、ぼくは嫌だよっ!』
ふと脳裏に蘇ったのは、今朝のターメリックの声だった。
『希望の剣が選んだとか迷ってるとか、そんなの関係ないっ! ノウェム君は、ぼくたちの仲間だよ! 希望の剣がなくたって、そんなの今までと変わらないことじゃないか! ねぇノウェム君、一緒に行こうよ。ひとりで残るなんて、そんな悲しいこと言わないでよ……!』
あのとき、肩を揺さぶってきたターメリックの手は震えていた。
焦りや悲しみが痛いほど伝わってきて、ノウェムは思わずその手を振り払っていた。
『ごめん……もう、決めたことなんだ』
正直、子どもっぽいと思ってしまった。
自分でなんとかしようと努力しているわけじゃない、ただの焦りと悲しみ……
ターメリックの言葉には、それしか感じられなかった。
だから、かな……
『みんな……ここは、ノウェムの意見を尊重しよう』
クィントゥムがそう言ったとき、ノウェムは「さすが大人は言うことが違うな」と思った。
そうなんだよクィン兄さん、それが正しい選択だよ、オレだってそうするさ。
ノウェムは頷きつつも、口からは大きなため息が堰を切ったように溢れ出ていた。
なんで、こんなに苦しいんだろう。
胸元をぐっと抑えてみても、この苦しみは変わらない。
「オレは、みんなのためを思って身を引こうと……」
自分に言い聞かせるように口に出した言葉が、あのときの情景に押し止められた。
『いい加減にしてくださいっ! それは「自分さえ良ければいい」って言ってるのと同じだって、どうして気づかないんですかっ!』
あのときのフィオ姉さん、すっごく怖かったな……
オレのこと、引きずってでも連れていくって顔に書いてあった。
勇気の剣に選ばれし者だってわかったときのフィオ姉さんは、不安で押し潰されそうな顔してたっていうのに。
そんなフィオ姉さんのことをどうやったら連れて行けるか考えてたのが、遠い昔みたいだ。
すっかり立場が逆転してる。
「オレって、本当は自分勝手で、わがままな人間なのかな……」
ノウェムの呟きは、まるで一筋の煙のようにたなびいて、青空の中に消えていった。
この場にいる自分ひとりだけの呟き。
あまりにも静かなので、本当はこの世界に自分ひとりなのではないかと思うほどだ。
「……そんなわけ、ないけどな」
ノウェムはまた呟いて、苦く笑った。
さて、そろそろ行くか。
こんなところにいたって、何かが解決されるわけじゃない。
今のオレにできることは、伝説の剣に選ばれし者たちを見送ることだ。
覚悟を決めたノウェムが立ち上がろうとした、そのとき。
背後から、足音が聞こえてきた。
頼りなげな、それでいて小走りな足音だ。
これは……ターメリックか。
あいつ、自信なさそうに歩くくせして、足が速いからかすぐ小走りになるんだよな。
え。
もしかして、オレのこと迎えに来てくれた、とか……!?
「ターメリック……」
岩場に腰掛けたまま振り向いたノウェムだったが、足音の主を確認した途端、その期待に満ちた表情で固まってしまった。
期待値が高かったせいか、現れた人物へのあたりもキツくなる。
「んだよお前かよこのやろぉ」
「酷い言い方だね。騙されたのはノウェムのほうなのに」
「そりゃターメリックの歩き方に似てたから……おい待てよ。ってことはてめぇ、わざとターメリックの歩き方で来たってことかよ! ふざけんな!」
「もう、そんなに褒めたって何も出ないよ」
「褒めてねぇよ!」
ノウェムの罵詈雑言を軽く受け流して、クランは岩場をよじ登り、ノウェムの隣に腰を下ろした。
白波が打ちつけ、並んで座るふたりの顔に飛沫が飛ぶ。
「ステキな場所だね。いつまででも座ってられそう」
「ああ、まぁな。オレのお気に入りなんだ」
「ノウェムは、毎日ここで海を見ているの」
「うーん、毎日ってわけじゃないけど……?」
ノウェムはそこで口をつぐんだ。
明らかに何かがおかしく、違和感がある。
ふーむ……?
少し考えて、すぐに気がついた。
「なあ、クラン……お前、今日はやけにお喋りだな」
そう、いつものクランなら、単語を並べただけの短い会話か、わけのわからない冗談を口にするぐらいしか喋らない。
いったい何なんだ……?
え。
まさか「クラン」に見えているのはオレだけで、こいつはクランじゃない、のか……!?
怖い怖い怖い怖い。
「ノウェムこそ、顔色悪いけど。っていうか、なんでツッコんでくれないの」
「……え? は?」
ノウェムが冷や汗をかきながら固まっていると、クランは表情ひとつ変えずにこう言った。
「ここは『お前いつまでターメリックやってんだよ』ってツッコむところでしょ」
その一言に、ノウェムはもちろん絶叫していた。
清々しい青空に向かって。
「知るかぁーっ!! そんなことーっ!!」
なんなんだよこいつボケるにもほどがあんだろってか今のってターメリックなのかよお前が言われた言葉なんだろうけどオレはそんなの知らねぇぞ!
……ノウェムの絶叫には、そんな行き場のない心の声も詰まっていた。
青空に向かって叫ぶノウェムを、クランはじっと見つめていた。
いや、ノウェムが叫び終わっても、何も言わずに見つめ続けている。
……だから、怖いんだって。
耐えきれなくなったノウェムが「なんだよ」とぶっきらぼうに尋ねると、クランは表情ひとつ変えずに、
「よかった。いつものノウェムだね」
と言った。
ほっとしているような、何も考えていないような……
とにかく、よくわからない顔をしている。
ノウェムは「いつもと違ったのはお前だろ」と文句を言いながらも、心のどこかで安堵していた。
よしよし、いつものクランだ。
たぶん、こいつなりにオレのこと心配してくれてたんだろうけど……わかりにくいんだよな。
不器用だな、お前も……オレも。
ノウェムはクランを見つめて、大きくため息をついた。
するとクランは、ムッと眉を寄せた。
「ノウェム、そんなに一緒に行きたいなら、もっと強くなってよ。そうすれば、伝説の剣があってもなくても、関係ないんだから」
「え、あ、そ、そうか……」
なるほど、その手があったか。
オレが「置いていってくれ」って言ったのは、自分に合った武器で戦えなくなるからだったな。
それってつまり、今からでも自分に合った槍を用意して稽古して、みんなに負けず劣らずの腕前になればいいってことになるのか。
ふふ……間に合うかな。
と、そこまで考えて、ノウェムは今朝の自分の態度を思い出してしまった。
オレのこと気にするなって言ったばっかりなのに……
今さら、みんなに何て言えばいいんだよ……
すっと沈んだ表情になったノウェムに気づいたのか、クランは怒ったように声をかけてきた。
「しっかりしてよ、ノウェム。僕は、ノウェムみたいな姫様を守る王子様なんてごめんだよ」
「あ、うん……え? なんて?」
「なんでもない」
クランはぷいっとそっぽを向いてしまった。
なんなんだよ、さっきから。
ノウェムが何度目かのため息をもらした、そのとき。
「ノウェムーっ!」
館の方角から、聞き馴染んだ声が聞こえてきた。
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