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第1章雑貨屋編
第7話:開店
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店兼自宅が決まった当日から忙しい日々が続いた。まずは数少ない自身の荷物を家に運び、そのあと生活に最低限必要な物を創造で作り、まだ作れないものは買い集めた。
生活する準備が完了した後は商人ギルドに行って必要な手続きや、今後必要になる売り上げの申請等の手続きのやり方を教えてもらった。ちなみに店の名前もこの時に決めた。その名もカツラギ雑貨店である。そのまんまだな。
その後は店舗部分の掃除や、過程省略を使って商品を生産して棚に並べる等の店の準備や、ご近所の店にいくつか商品を持って挨拶をしに行った。いずれも好感触で知り合いに宣伝してくれるとも言ってくれた。
そしてついに開店当日、俺は驚愕していた。まぁ来るわ来るわ人、人、人。なんでこんなに来るんだ、そんな大した宣伝はしてないぞ。近所の店にあいさつと売り物をいくつか渡しただけだ。すぐに精算カウンターにお客さんが並び始め、俺は対応に追われた。その他にも実演で説明しようと思っていたために説明書の類を何も置いてなかったので、櫛や髪留めの使い方を聞いてくる人たちの対応にも追われた。
そんな中、お客さんの話を聞くと商人ギルドでこの店のことを宣伝していたらしい。確かにサポートするとは言っていたがそんなことまでするとは・・・少しやりすぎではないだろうか。
と、そこへエリスさんが店にやって来た。
「ソウタさん、開店おめでとうございます。いやー大盛況ですね、私の見立て以上ですよ。」
嬉しそうに話してますけどギルドで宣伝してたそうじゃないですか。
「いくらギルドで宣伝しても店側がちゃんとしてないとここまでにはなりませんよ?」
そう言われると調子に乗ってしまいますよ?なんて冗談を言いたいところだが今は並んでるお客さんを捌くので手一杯である。
「ソウタさん、お店、手伝いますよ。」
「え、いいんですか?」
思わず返事をしてしまった。
「ええ、半分そのために来ましたからね。今日のところは無料でお手伝い致します。」
なんとありがたい。今はエリスさんが女神に見える。
エリスさんが手伝いに入ってくれたことで精算作業が急ピッチで進み、俺は商品の説明に専念することができるようになった。
そしてお昼頃になり、お客さんもだいぶ少なくなってきたので一旦休憩を取ることにした。
「エリスさん、手伝ってくださってありがとうございます。一時はどうなることかと思いました。」
「いえいえ、こちらも宣伝するだけ宣伝してあとは放置というわけにもいかないですから。もちろん午後からも手伝いますので心配しなくていいですよ。」
「本当ですか!?すごく助かります!」
午後からもエリスさんが手伝ってくれるなら今日は何とかなりそうだ。エリスさんが持ってきてくれた昼食を食べた後、商品の補充と商品の説明を書いた張り紙を取り付けて店を再開した。
午後も多くのお客さんが店を訪れたがエリスさんと取り付けた説明書のおかげで午前よりも少しは余裕をもって仕事をすることができた。そのおかげで何が売れているのか、お客さんが何に興味を持っているのかを観察することができた。
一番売れていたのはポーションだった。俺はポーションは冒険者が使うものとばかり思っていたので冒険者が少ないこの町ではあまり売れないと思っていた。エリスさんに聞いたところによると冒険者以外でも怪我をした場合はポーションを使うのが一般的らしい。だからどの家庭でもポーションを家に置いているそうだ。
次に、一番興味を持たれていたのはやはりヘアゴムだった。値段が銀貨5枚ということもあり買っていく人はあまり多くなかったがそれでもその伸縮性は目につくらしい。みんな一度は伸ばしてびっくりしている。
以降も途中で何度か商品を補充したくらいで特に大きな問題もなく開店初日を終えた。今日だけで数か月分は働いた気がする。エリスさんも少し疲れた表情をしている。
「エリスさん、今日はありがとうございました。エリスさんが来てくださらなかったらどうなっていたことやら・・・。」
「お構いなく。私もどうなるか気になっていましたから。ここまでの大盛況は想像していませんでしたけど。」
「そこで相談なんですけど・・・明日以降も手伝っていただくことって可能ですか?もちろんお給料はお支払い致します。」
この調子だとまだ少しの間は同じような状況が続くだろう。それを俺一人で捌ききる自信はない。
「手伝うことはできますけれど、私も本職がありますから二日から三日が限度ですね。」
三日か・・・じゃあそれまでに新しい店員を雇わないといけないな。
「商人ギルドの方で人を募集することってできますか?」
「一応商人ギルドでも募集することはできますけど、商人ギルドの利用者は基本的にどこかの商会に所属してる方ばかりですからね、難しいと思いますよ。一般の方に声をかけようと思えばできないこともないですが経験者じゃないとお金の計算や接客は難しいかと。」
これはまずいな・・・すぐにどうこうできる気がしない。
とりあえず今日は解散をして明日もう一度相談することにした。俺もエリスさんも疲れていたししょうがない。
俺はエリスさんを見送った後、商品の補充を済ませてベッドに直行して目覚まし時計を設定した後すぐに眠った。
生活する準備が完了した後は商人ギルドに行って必要な手続きや、今後必要になる売り上げの申請等の手続きのやり方を教えてもらった。ちなみに店の名前もこの時に決めた。その名もカツラギ雑貨店である。そのまんまだな。
その後は店舗部分の掃除や、過程省略を使って商品を生産して棚に並べる等の店の準備や、ご近所の店にいくつか商品を持って挨拶をしに行った。いずれも好感触で知り合いに宣伝してくれるとも言ってくれた。
そしてついに開店当日、俺は驚愕していた。まぁ来るわ来るわ人、人、人。なんでこんなに来るんだ、そんな大した宣伝はしてないぞ。近所の店にあいさつと売り物をいくつか渡しただけだ。すぐに精算カウンターにお客さんが並び始め、俺は対応に追われた。その他にも実演で説明しようと思っていたために説明書の類を何も置いてなかったので、櫛や髪留めの使い方を聞いてくる人たちの対応にも追われた。
そんな中、お客さんの話を聞くと商人ギルドでこの店のことを宣伝していたらしい。確かにサポートするとは言っていたがそんなことまでするとは・・・少しやりすぎではないだろうか。
と、そこへエリスさんが店にやって来た。
「ソウタさん、開店おめでとうございます。いやー大盛況ですね、私の見立て以上ですよ。」
嬉しそうに話してますけどギルドで宣伝してたそうじゃないですか。
「いくらギルドで宣伝しても店側がちゃんとしてないとここまでにはなりませんよ?」
そう言われると調子に乗ってしまいますよ?なんて冗談を言いたいところだが今は並んでるお客さんを捌くので手一杯である。
「ソウタさん、お店、手伝いますよ。」
「え、いいんですか?」
思わず返事をしてしまった。
「ええ、半分そのために来ましたからね。今日のところは無料でお手伝い致します。」
なんとありがたい。今はエリスさんが女神に見える。
エリスさんが手伝いに入ってくれたことで精算作業が急ピッチで進み、俺は商品の説明に専念することができるようになった。
そしてお昼頃になり、お客さんもだいぶ少なくなってきたので一旦休憩を取ることにした。
「エリスさん、手伝ってくださってありがとうございます。一時はどうなることかと思いました。」
「いえいえ、こちらも宣伝するだけ宣伝してあとは放置というわけにもいかないですから。もちろん午後からも手伝いますので心配しなくていいですよ。」
「本当ですか!?すごく助かります!」
午後からもエリスさんが手伝ってくれるなら今日は何とかなりそうだ。エリスさんが持ってきてくれた昼食を食べた後、商品の補充と商品の説明を書いた張り紙を取り付けて店を再開した。
午後も多くのお客さんが店を訪れたがエリスさんと取り付けた説明書のおかげで午前よりも少しは余裕をもって仕事をすることができた。そのおかげで何が売れているのか、お客さんが何に興味を持っているのかを観察することができた。
一番売れていたのはポーションだった。俺はポーションは冒険者が使うものとばかり思っていたので冒険者が少ないこの町ではあまり売れないと思っていた。エリスさんに聞いたところによると冒険者以外でも怪我をした場合はポーションを使うのが一般的らしい。だからどの家庭でもポーションを家に置いているそうだ。
次に、一番興味を持たれていたのはやはりヘアゴムだった。値段が銀貨5枚ということもあり買っていく人はあまり多くなかったがそれでもその伸縮性は目につくらしい。みんな一度は伸ばしてびっくりしている。
以降も途中で何度か商品を補充したくらいで特に大きな問題もなく開店初日を終えた。今日だけで数か月分は働いた気がする。エリスさんも少し疲れた表情をしている。
「エリスさん、今日はありがとうございました。エリスさんが来てくださらなかったらどうなっていたことやら・・・。」
「お構いなく。私もどうなるか気になっていましたから。ここまでの大盛況は想像していませんでしたけど。」
「そこで相談なんですけど・・・明日以降も手伝っていただくことって可能ですか?もちろんお給料はお支払い致します。」
この調子だとまだ少しの間は同じような状況が続くだろう。それを俺一人で捌ききる自信はない。
「手伝うことはできますけれど、私も本職がありますから二日から三日が限度ですね。」
三日か・・・じゃあそれまでに新しい店員を雇わないといけないな。
「商人ギルドの方で人を募集することってできますか?」
「一応商人ギルドでも募集することはできますけど、商人ギルドの利用者は基本的にどこかの商会に所属してる方ばかりですからね、難しいと思いますよ。一般の方に声をかけようと思えばできないこともないですが経験者じゃないとお金の計算や接客は難しいかと。」
これはまずいな・・・すぐにどうこうできる気がしない。
とりあえず今日は解散をして明日もう一度相談することにした。俺もエリスさんも疲れていたししょうがない。
俺はエリスさんを見送った後、商品の補充を済ませてベッドに直行して目覚まし時計を設定した後すぐに眠った。
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