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第2章英雄編
第20話:証明
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アイテムボックスに盗賊団を詰め込んだ俺はユニに乗ってドワーフの街に戻ってきた。早速ルチアちゃんの親父さんに報告に行く。親父さんは応接室に居るらしい。扉をノックして部屋に入る。
「親父さん、盗賊団を壊滅させてきたんだけど・・・?」
なんだか様子がおかしい。確かに応接室に居ることは居たのだが・・・なんというか、机に突っ伏してぐったりしていた。そしてその正面にはルチアちゃんとエルフのケイトさんが居る。ケイトさんはすごい楽しそうだけどルチアちゃんは頭から煙を出してふらふらしている。これはどういう状況なんだ。
「盗賊・・・?お、おお!いいところに!・・・げふん、ケイト先生、俺はこいつと大事な話があるからちょいと席を外すぜ。」
「あら?そういうことなら仕方ありませんわね。」
「え?ちょ、ちょっとお父さんずるいよ!」
「ほらソウタ、さっさと行くぞ。」
「え、は、はい」
状況に全くついていけないまま親父さんに強引に部屋の外に連れて行かれた。
「いや~助かった、あそこでお前が帰ってこなかったら寝る直前まであそこから逃げられなかったぜ。」
「は、はぁ。何をしてたんですか?」
「勉強だよ。最初はルチアだけだったんだが、俺も巻き込まれちまって・・・えらい目にあった。」
あの自由人な親父さんまで巻き込んで勉強とは・・・ケイト先生すごいな。
「それで、盗賊団を壊滅させたって言ってたが、幹部たちはちゃんと捕縛したのか?」
「それはもちろんしたんですが、他にも投降してきた団員達も捕縛しました。」
「そうか、さすがに投降してきたやつまで殺す鬼畜ではなかったか。」
「そんなわけないでしょう?」
俺をなんだと思っているんだ。
「それで、その捕縛した奴らはどこだ?街の外に一旦置いてきたのか?」
「えーっとそれはですね・・・説明するより見てもらう方が早いのでお見せします。どこか広い場所はありますか?あと兵士の方たちも呼んでください。」
「?そんならいい場所があるぜ。」
そう言って連れてこられたのはルチアちゃんの家(城)の中庭だった。いや確かに広いけどさ、ここはさすがにまずいんじゃ・・・。
「連絡を寄越したから兵士たちもすぐ来るぜ。で、何を見せてくれるんだ?」
もうめんどくさいしここでいいや。アイテムボックスから捕縛した盗賊たちを出した。出てきた盗賊たちは皆キョロキョロしている。まぁ当然だよな。アイテムボックスの仕様通りなら彼らには一瞬で場所を移動したようにしか感じられないはずだ。
「こ、こいつぁ一体・・・。」
「俺のアイテムボックスは特殊なんです。」
「特殊じゃすまねーぞ?人を収納できるなんて話聞いたことないぜ。しかもこれだけの人数・・・収納可能量も桁違いみてぇだな。」
ちなみにこれだけ入れてもまだまだ余裕がある。
「というかこの人数相手にどう戦ったんだ?しかもほとんど倒さずに投降させるなんて余程の戦力差を見せつけないとできねぇぞ。」
「ああ、それはですね・・・。」
盗賊団に雇われていた冒険者のことと、俺が作成した武器について説明した。
「はぁ~・・・聞いてるだけで馬鹿馬鹿しくなってくるぜ。無茶苦茶過ぎんだろ。」
「そ、そうですか?」
忘れてはならないがこの武器は”手加減”するために作ったものだ。個人的にはそれなりに自重しているつもりである。
「まぁいい、真面目に話しててもどうにもならん。とりあえずこいつらは兵士に任せて俺らは戻るぞ。試験の結果を伝える。」
親父さんと一緒に応接室に戻る。もちろん先ほど居た場所とは別の応接室だ。わざわざ巻き込まれに戻る必要はない。
「さて、結果だが・・・文句なしの合格だ。」
「ありがとうございます。」
これでルチアちゃんも一緒に旅ができる。
「ここまでやられちゃあ不合格とはいえねぇや。馬鹿な娘だがよろしく頼む。ただし・・・」
親父さんの顔がずいっとこちらに近づく。
「何かあったらただじゃおかねぇからな?」
あ、これやらかしたら殺される奴だ。
「はい全力で守らせて頂きます!」
自然に背筋が伸び、はきはきと返事をする。やっぱ父親ってすごいですね。
「この後はどうする?ルチアとケイト先生のあの様子じゃ今日1日はあそこに引きこもったままだろうし、ケイト先生にも話をしとかないといけないからすぐに出発とはいかないだろう。」
「確かにそうですね。」
だったら久々に店をやりたい。最近は移動やら準備やらで全然商人してなかったし。
「ではどこかで露店を開かせてもらってもいいですか?」
「ああ、そういやすっかり忘れてたが雑貨屋を営んでいるんだったな。いいぜ、好きなところでやってくれ、俺が話を通す。」
さすが親父さん、族長なだけあるから権力はすごいんだろう。でも俺のためにそこまでしてくれるなんて・・・。
「人気になればなるほどうちの娘も働いてると周囲に伝わったときに自慢できるからな。しっかり稼いでくれよ?」
ですよね、そうだと思ってました。
という訳でドワーフの街で露店を開くことにした俺は街に出て場所の確保を始めるのであった。
「親父さん、盗賊団を壊滅させてきたんだけど・・・?」
なんだか様子がおかしい。確かに応接室に居ることは居たのだが・・・なんというか、机に突っ伏してぐったりしていた。そしてその正面にはルチアちゃんとエルフのケイトさんが居る。ケイトさんはすごい楽しそうだけどルチアちゃんは頭から煙を出してふらふらしている。これはどういう状況なんだ。
「盗賊・・・?お、おお!いいところに!・・・げふん、ケイト先生、俺はこいつと大事な話があるからちょいと席を外すぜ。」
「あら?そういうことなら仕方ありませんわね。」
「え?ちょ、ちょっとお父さんずるいよ!」
「ほらソウタ、さっさと行くぞ。」
「え、は、はい」
状況に全くついていけないまま親父さんに強引に部屋の外に連れて行かれた。
「いや~助かった、あそこでお前が帰ってこなかったら寝る直前まであそこから逃げられなかったぜ。」
「は、はぁ。何をしてたんですか?」
「勉強だよ。最初はルチアだけだったんだが、俺も巻き込まれちまって・・・えらい目にあった。」
あの自由人な親父さんまで巻き込んで勉強とは・・・ケイト先生すごいな。
「それで、盗賊団を壊滅させたって言ってたが、幹部たちはちゃんと捕縛したのか?」
「それはもちろんしたんですが、他にも投降してきた団員達も捕縛しました。」
「そうか、さすがに投降してきたやつまで殺す鬼畜ではなかったか。」
「そんなわけないでしょう?」
俺をなんだと思っているんだ。
「それで、その捕縛した奴らはどこだ?街の外に一旦置いてきたのか?」
「えーっとそれはですね・・・説明するより見てもらう方が早いのでお見せします。どこか広い場所はありますか?あと兵士の方たちも呼んでください。」
「?そんならいい場所があるぜ。」
そう言って連れてこられたのはルチアちゃんの家(城)の中庭だった。いや確かに広いけどさ、ここはさすがにまずいんじゃ・・・。
「連絡を寄越したから兵士たちもすぐ来るぜ。で、何を見せてくれるんだ?」
もうめんどくさいしここでいいや。アイテムボックスから捕縛した盗賊たちを出した。出てきた盗賊たちは皆キョロキョロしている。まぁ当然だよな。アイテムボックスの仕様通りなら彼らには一瞬で場所を移動したようにしか感じられないはずだ。
「こ、こいつぁ一体・・・。」
「俺のアイテムボックスは特殊なんです。」
「特殊じゃすまねーぞ?人を収納できるなんて話聞いたことないぜ。しかもこれだけの人数・・・収納可能量も桁違いみてぇだな。」
ちなみにこれだけ入れてもまだまだ余裕がある。
「というかこの人数相手にどう戦ったんだ?しかもほとんど倒さずに投降させるなんて余程の戦力差を見せつけないとできねぇぞ。」
「ああ、それはですね・・・。」
盗賊団に雇われていた冒険者のことと、俺が作成した武器について説明した。
「はぁ~・・・聞いてるだけで馬鹿馬鹿しくなってくるぜ。無茶苦茶過ぎんだろ。」
「そ、そうですか?」
忘れてはならないがこの武器は”手加減”するために作ったものだ。個人的にはそれなりに自重しているつもりである。
「まぁいい、真面目に話しててもどうにもならん。とりあえずこいつらは兵士に任せて俺らは戻るぞ。試験の結果を伝える。」
親父さんと一緒に応接室に戻る。もちろん先ほど居た場所とは別の応接室だ。わざわざ巻き込まれに戻る必要はない。
「さて、結果だが・・・文句なしの合格だ。」
「ありがとうございます。」
これでルチアちゃんも一緒に旅ができる。
「ここまでやられちゃあ不合格とはいえねぇや。馬鹿な娘だがよろしく頼む。ただし・・・」
親父さんの顔がずいっとこちらに近づく。
「何かあったらただじゃおかねぇからな?」
あ、これやらかしたら殺される奴だ。
「はい全力で守らせて頂きます!」
自然に背筋が伸び、はきはきと返事をする。やっぱ父親ってすごいですね。
「この後はどうする?ルチアとケイト先生のあの様子じゃ今日1日はあそこに引きこもったままだろうし、ケイト先生にも話をしとかないといけないからすぐに出発とはいかないだろう。」
「確かにそうですね。」
だったら久々に店をやりたい。最近は移動やら準備やらで全然商人してなかったし。
「ではどこかで露店を開かせてもらってもいいですか?」
「ああ、そういやすっかり忘れてたが雑貨屋を営んでいるんだったな。いいぜ、好きなところでやってくれ、俺が話を通す。」
さすが親父さん、族長なだけあるから権力はすごいんだろう。でも俺のためにそこまでしてくれるなんて・・・。
「人気になればなるほどうちの娘も働いてると周囲に伝わったときに自慢できるからな。しっかり稼いでくれよ?」
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