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第三部(貴族学校入学編)
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「なぜ分かるんです?」
「私は6歳で前世を思い出してから、常にセレストと結婚するという未来のために動いてきたわ。セレストの初恋を終わらせるために、この学校に通うしかないと決意してからはヒロインや攻略対象者、そしてあなたのことをずっと観察して報告させていたの」
また爆弾投下。脳内で連続して爆発が起こっているような感覚すらして疲れてきている。私もアレクと結婚するために生きてきたつもりだけど、サラとはスケールが全然違う。
「そして今日の入学式からヒロインの行動を監視していたの。そして今後も常に影を付けるつもりよ」
「……影?」
「私が作った隠密部隊のこと。基本的には私の身を守るために存在しているんだけど、ヒロインにバレないように監視をしたくて強化したのよね」
隠密部隊……。いやいや帝国の皇族だし、そういう特殊な護衛がいてもおかしくはないと思うけれど、『作った』『強化した』はどうも聞き捨てならない。しかも動機が『ヒロインを監視したくて』だ。
えー、この皇女なんかちょっとアレだな。なんて失礼なことを思った。
「入学式が終わったあと、ヒロインは講堂から教室までにある木陰で隠れてあなたを待っていたそうよ。そしてあなたが通るのを見計らって走ってぶつかりに行った。そのあとはあなたも知っての通り、セレストが来てヒロインを認識した。あれがセレストとの出会いイベントよ。だから転生者だと確信したの」
「であいいべんと……」
「本来であればあなたの一周目の記憶と同じく、ヒロインはアドリアーナに罵倒されてセレストに庇われて、アドリアーナが悪役になるはずだったのだけれど、あなたは罵倒せずに気遣ったし、ヒロインがあなたをそれでも悪役にしようとしたけれど私が邪魔をした」
「その、イベントというのはたくさんあるのかしら? つまり、私がヒロインを虐げる場面という意味ですが」
「えぇ。あるわよ。アドリアーナに虐げられることは、ヒロインと攻略対象の絆を深めるためのエッセンスだもの。アドリアーナがいなければヒロインと攻略対象はそこまで深い仲にならないはず」
えー。しか出てこない。
私の存在って、えーそんなだったのー。である。なんというか、サラの言うところの一周目の私が何だか不憫に思えてきた。
私とセレスト第三王子殿下の仲が上手くいかなかったのは、性格がひん曲がっていたことが大きな原因なのだと思っていた。もちろんそれも大いにあるのだろうが、元々セレスト第三王子殿下はあの男爵令嬢のことが好きだったのだという。再会してまた恋に落ちるのが運命だったのだと。
そんなの私が敵うはずもない。誰からも愛されずに育って、教養も道徳も何も知らなかった私が、婚約者を奪われそうになってとる行動なんて決まっている。
全ては、決まっていたこと。
「ちなみに、ヒロインは私達が教室を出てから、ウィリアムとの出会いイベントをこなしたそうよ。ルーカスがウィリアムと一緒にいるというイレギュラーが起きてるから、ルーカスとも出会ったわね。あとはジェイデンだけだわ」
「え、ルーカスとジェイデン様も……?」
「そうよ、その4人が攻略対象者。あと隠しキャラが1人いるんだけど、それはまぁ放っておいて。攻略対象の内3人をあなたが落としてるから私はあなたも転生者だと思っていたのよ?」
「落とす?」
「いえ、失言だったわ。……あなたが転生者じゃないなら、あなたの行動がどうしてなのかいまいち分からないのだけれど、どうしてウィリアムのお兄さんなの?」
「サラの言う一周目の人生で私は平民になったでしょう? そのあと30歳の時にアレクという平民と結婚して子供も授かったの。幸せに暮らしていたのに、突然6歳に戻ってしまって……でもアレクともう一度結婚して幸せになろうと思っていたら、アレクは実はアレキサンダー卿だったという訳です」
サラを見ると、何も言わないが明らかに瞬きの回数が増えている。動揺しているようだ。なぜ?
「ちょっと待って。つまりあなたは30いくつかまで生きていた記憶があって、突然6歳に戻り今に至るわけよね? じゃあ、この二周目を無事に望み通りのエンディングにしたとしてもいつかまた6歳に戻るってこと?」
「私は6歳で前世を思い出してから、常にセレストと結婚するという未来のために動いてきたわ。セレストの初恋を終わらせるために、この学校に通うしかないと決意してからはヒロインや攻略対象者、そしてあなたのことをずっと観察して報告させていたの」
また爆弾投下。脳内で連続して爆発が起こっているような感覚すらして疲れてきている。私もアレクと結婚するために生きてきたつもりだけど、サラとはスケールが全然違う。
「そして今日の入学式からヒロインの行動を監視していたの。そして今後も常に影を付けるつもりよ」
「……影?」
「私が作った隠密部隊のこと。基本的には私の身を守るために存在しているんだけど、ヒロインにバレないように監視をしたくて強化したのよね」
隠密部隊……。いやいや帝国の皇族だし、そういう特殊な護衛がいてもおかしくはないと思うけれど、『作った』『強化した』はどうも聞き捨てならない。しかも動機が『ヒロインを監視したくて』だ。
えー、この皇女なんかちょっとアレだな。なんて失礼なことを思った。
「入学式が終わったあと、ヒロインは講堂から教室までにある木陰で隠れてあなたを待っていたそうよ。そしてあなたが通るのを見計らって走ってぶつかりに行った。そのあとはあなたも知っての通り、セレストが来てヒロインを認識した。あれがセレストとの出会いイベントよ。だから転生者だと確信したの」
「であいいべんと……」
「本来であればあなたの一周目の記憶と同じく、ヒロインはアドリアーナに罵倒されてセレストに庇われて、アドリアーナが悪役になるはずだったのだけれど、あなたは罵倒せずに気遣ったし、ヒロインがあなたをそれでも悪役にしようとしたけれど私が邪魔をした」
「その、イベントというのはたくさんあるのかしら? つまり、私がヒロインを虐げる場面という意味ですが」
「えぇ。あるわよ。アドリアーナに虐げられることは、ヒロインと攻略対象の絆を深めるためのエッセンスだもの。アドリアーナがいなければヒロインと攻略対象はそこまで深い仲にならないはず」
えー。しか出てこない。
私の存在って、えーそんなだったのー。である。なんというか、サラの言うところの一周目の私が何だか不憫に思えてきた。
私とセレスト第三王子殿下の仲が上手くいかなかったのは、性格がひん曲がっていたことが大きな原因なのだと思っていた。もちろんそれも大いにあるのだろうが、元々セレスト第三王子殿下はあの男爵令嬢のことが好きだったのだという。再会してまた恋に落ちるのが運命だったのだと。
そんなの私が敵うはずもない。誰からも愛されずに育って、教養も道徳も何も知らなかった私が、婚約者を奪われそうになってとる行動なんて決まっている。
全ては、決まっていたこと。
「ちなみに、ヒロインは私達が教室を出てから、ウィリアムとの出会いイベントをこなしたそうよ。ルーカスがウィリアムと一緒にいるというイレギュラーが起きてるから、ルーカスとも出会ったわね。あとはジェイデンだけだわ」
「え、ルーカスとジェイデン様も……?」
「そうよ、その4人が攻略対象者。あと隠しキャラが1人いるんだけど、それはまぁ放っておいて。攻略対象の内3人をあなたが落としてるから私はあなたも転生者だと思っていたのよ?」
「落とす?」
「いえ、失言だったわ。……あなたが転生者じゃないなら、あなたの行動がどうしてなのかいまいち分からないのだけれど、どうしてウィリアムのお兄さんなの?」
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サラを見ると、何も言わないが明らかに瞬きの回数が増えている。動揺しているようだ。なぜ?
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