異世界、ゆるーくいきましょう。

月兎

文字の大きさ
11 / 21
一章 新たな出会いは、個性がありすぎた。

迷子の少年

しおりを挟む
 ギルドでの登録を終え、僕たちは帰り道を、ゆったりと歩いていた。

「明日から頑張ろう。目指すはニート生活!」

「にーと?それはなんですの?」

 ルイが不思議そうに首を傾げる。
 え、説明するの?なんか恥ずかしいな……

「えーと、ニートって言うのは、働かずに家にこもってる人……かな?すごくざっくりだけど………」

「なるほど、引きこもりのようなものですのね。確かに、憧れますわ」

「そのためには、たくさん稼がないとな」

 ミュイの言葉に頷く。
 頑張らないと、この先の人生、楽しく過ごせない!

 なんていう話をしながら歩いていると、人とぶつかってしまった。

「わっ………!」

「うわっ!」

 急いで止まったけど時すでに遅く、小学生くらいの男の子が尻もちをついていた。

「ご、ごめん!大丈夫………?」

「うん、大丈夫!慣れてるから!」

 慣れてる……?………はっ!まさか、虐待、とか………

「僕ね、よく転んじゃうんだ。だから、慣れっこなの!」

 あ、なんだ、そういう………
 はー、びっくりした!

「怪我はないか?」

「うん!大丈夫だよ!」

「それにしても、こんな時間に……日も暮れて来てますわ。早く帰らなくていいんですの?」

 確かに。こんな時間に子供が出歩いていいはずがない。

「僕が送って行こうか?」

「ううん、いい。どこか分からないから………」

「どういうこと?」

「僕ね、道を覚えるのが苦手で……家にも、一人で帰れたことなくて……いつも、友達がいてくれるんだけど、その子もいなくなっちゃって………」

 つまり、極度の方向音痴か!
 そうか……家がどこにあるのかも分からないなら、僕も送ってあげられない。

「君の家は、どんな感じなんだ?屋根の色とか」

 ミュイが尋ねると、一つ一つ特徴を話していく。

「えっとねー、赤い屋根で、壁は真っ白なの!ドアは茶色でね、お庭には、ピンクのお花が咲いてるよ!」

 つまり、絵で描くような家ってことか。
 展望台みたいなとこってないのか?そこからなら全体見えそうだし。
 そう思って見渡すも、特別高い建物はなく、見渡すのは無理だと判断する。
 魔法とかでないの?なんか、ほら、空飛べちゃったりするやつ。

ーーーシークレットスキル・“創造魔法”を取得しましたーーー

「うわっ!」

 電子音と、機械的な女性の声が、突然頭の中に響いて、思わず声が出る。

「どうした!?」

 ミュイが耳を震わせながら聞いてきた。
 警戒してる時に震えるのかな?触りたい。もふっとしたい……じゃなくて。

「いや、どうしたってことは無いんだけど………いきなり、頭の中で声が………」

「なに!?誰だ!誰からだ!」

「え?なんか、スキルを取得したとか言ったけど………」

 すごい勢いで聞いてくるミュイに戸惑いながらも答えると、ミュイはほっと息を吐いた。

「なんだ………そうだったのか………」

「はぁ、驚きましたわ。で、どんなスキルですの?」

「えっと、創造魔法ってやつなんだけど………」

 僕が答えると、2人は目を丸くした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。 転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。 - 週間最高ランキング:総合297位 - ゲス要素があります。 - この話はフィクションです。

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

転生後はゆっくりと

衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。 日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。 そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。 でも、リリは悲観しない。 前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。 目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。 全25話(予定)

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。

向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。 それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない! しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。 ……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。 魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。 木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

処理中です...