皇太子から婚約破棄を言い渡されたので国の果ての塔で隠居生活を楽しもうと思っていたのですが…どうして私は魔王に口説かれているのでしょうか?

高井繭来

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その後

【番外】ミヤハルside1

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 冬が近づき魔国の民は冬支度で大忙しだ。
 冬物に衣替え。
 冷房魔道具から暖房魔道具へ入れ替え。
 冷たいお蕎麦が売れていたが今ではすっかり温かいお蕎麦が売れる。
 鍋も美味しい季節だ。

「鍋、ええなぁ鍋…胡麻豆乳鍋食べたいわぁ。〆は中華麺がウチは好きやな。これ書き終わったら、ウチ、エントと鍋パーティーするんやぁ………」

「ミヤハルちゃん!それ脱稿フラグよ!!眠いならエナジードリンクでも飲んで目を覚まして頂戴!!」

 ミヤハルの肩を栗色の髪と瞳の清楚な女性が揺さぶる。
 清楚な女性なのだが…何故か額に冷〇ピタが貼られている。
 彼女も眠さの限界なのだ。
 古代種と言えど眠気には勝てない。
 飲んでるモン〇ターエナジーは本日もう8本目だ。

 ちなみにミヤハルは現在5本目のレッド〇ルを飲んでいる所だ。

 ミヤハルは絶世の美しさを持つのに目の下はクマが酷い。
 肌も荒れている。
 髪もボサボサだ。

 ボブヘアヘア―の美女は自慢の髪が酷いことになっているのも気に留めず1つに纏めて、目の前の白い原稿用紙を眺めながら頭を抱えていた。

「あ~~~~構図が浮かばない!ネタは出来てるのに構図が浮かばないの!ネームすら進まない~~~~~っ!!」

 半泣きになりながら美女は目の前の紙に鉛筆で図を描いては消してを繰り返していた。

「ユラ姉ちゃん、チョコ食べへん?」

「食べるわ」

 ポリポリポリ

「やっぱポッ〇ーは激細が1番やと思うんよ」

「私はフ〇ンみたいな激太が好きよ」

「激太…ユラ姉ちゃん卑猥やわぁ」

「フラポキ?」

「うん、フラポキやね。後でエントに〇ランも買って来て貰うわ」

 カタカタカタカタ

 ミヤハルの手が淀みなくキーボードを叩く。
 どうやらスランプは脱出したらしい。

「進んでるね~ミヤハルちゃん」

「ウチは話殆ど考えとったし、眠気さえこんかったら…ふわぁ……」

「こういう時【全知全能】が居れば眠気も吹っ飛ぶのにね~」

「あぁアカンアカン。アイツはウチの事嫌ってるさかいに」

「私の【復元】の能力じゃ眠気取れないし」

「でも【復元】で作って貰ったノートパソコンのお陰で、文字書きの中でもウチは恵まれてる方やわ」

「世の腐人たちのためにもノーパソもっと量産したいけど、オーパーツの大量生産をする訳にはいかないからね~。管理者なんて言っても世の中に殆ど干渉できないし、ミヤハルちゃんに1台作ってあげるのが精一杯だわ~はぁ~」

「おん、まぁウチは助かってますし、この業界物書き少ないですから大丈夫ちゃいます?それに【復元】の能力のお陰でこんな時代までオタク文化が紡がれている訳やし、ウチの【戦闘特化】よりユラ姉ちゃんは当たりの能力やと思うわ」

 カラン

 鐘の音が鳴る。

「あ、エント帰って来た!エントー、ハー〇ンダッツ買って買うてきてくれた?」

「ミルクティー味とキャラメル味で良かったか?」

「エント君お邪魔してるよ~。〇ーゲン有難う~」

「お2人が原稿に向かう時には子供の頃から買いに行かされてましたから」

「う~ん、辛辣やねエント君!でもハーゲ〇勝って来てくれるところ本当、ミヤハルちゃん溺愛ね!ついでにハーゲ〇食べ終わったらアシ手伝って!」

「ネームが終わったら手伝いましょう。ハル、あーん」

「あーん、ん~ちめて~」

「旨いか?」

「アイスが冷たくてエントの気持ちが温かいわ♡」

「あ、その構図良いわ!2人共暫くそのままいちゃついてて!」

「ユラ姉ちゃんもあー言うてるし、エント、しばらくギュ~、としとこか」

「喜んでモデルになろう」

「無表情のデレ頂きました~。み・な・ぎ・っ・て・き・た!!」

 カリカリカリ

 ユラのペンを持つ手が動き始める。
 どうやら頭の中でコマ割りが決まったらしい。

 こうして毎年恒例の魔国『コミュニケーションマーケット』通称『コミケ』前にして、古代種2人は原稿を前に一般人と変わらず〆切り脅かされながら原稿に精をだすのだった。


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 ミヤハルのお姉ちゃん的存在のユラ姉ちゃん登場。
 貴腐人です。
 この人が【復元】の能力で漫画やラノベと言うオタク文化を復活させました(*´▽`*)
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